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Aimerが描く「深い闇の底の底の底」 アニメ『チェンソーマン』のED曲の制作秘話を語る

Aimerが描く「深い闇の底の底の底」 アニメ『チェンソーマン』のED曲の制作秘話を語る

Aimerが、最新ミニアルバムの制作エピソードを語った。

Aimerが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『~JK RADIO~TOKYO UNITED』のワンコーナー「THE HIDDEN STORY」。オンエアは12月23日(金)。

ミニアルバム『Deep down』制作の経緯

Aimerは12月14日、ミニアルバム『Deep down』をリリースした。同作には、テレビアニメ『鬼滅の刃』遊郭編(フジテレビ系)オープニングテーマであり、2022年総合ソングチャート「Billboard JAPAN HOT 100」で総合首位を獲得した『残響散歌』も収録されている。楽曲の大ヒットを受け、Aimerはどのようなミニアルバムを作ろうと考えたのだろう?

Aimer「残響散歌」MUSIC VIDEO(テレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編オープニングテーマ)

【関連記事】Aimer、『鬼滅の刃』OPを経て楽曲制作はどう変わった?

Aimer:想像していた以上にいろんな方に聴いていただけました。デビュー以来ですね。この曲を通して、今まで出会ったことのなかった方に出会えた。その存在が自分のなかでやっぱり大きいです。今まではAimerの、私の世界観のなかから動かずにというか、その世界観を大切にしながら楽曲を作っていたんですね。

『残響散歌』をきっかけに出会いがたくさん生まれ、Aimerは新しい視点でミニアルバム『Deep down』を制作していったと語る。

Aimer:今までの私にはなかったような、新しく出会ってくださった方からの視点で曲を作ってみたら、どういう楽曲が生まれるんだろうなと思いました。そういうのを考えながら、アルバムの曲たちをそれぞれ作っていきました。

アニメ『チェンソーマン』のEDを書き下ろし

これまでは、自分の世界観を大切にしながら音楽を作ってきたAimer。新たな一歩踏み出した先にあったのは、アニメ『チェンソーマン』(テレビ東京)だった。作中でAimerは9話のエンディングを担当している。

Aimer 「Deep down」MUSIC VIDEO(TVアニメ「チェンソーマン」エンディング・テーマ)

『チェンソーマン』第9話ノンクレジットエンディング / CHAINSAW MAN #9 Ending│Aimer「Deep down」

Aimer:私が担当するのは、お話が一気にシリアスな深みに落ちていく、そういう回ということだったんですね。だから、どちらかといえば『チェンソーマン』という作品全体、あるいは主人公というよりも、私が担当する回の、そのために落ちていく、そこに似合うような曲を作ってもらいたい、というオファーをいただきました。

Aimerが楽曲を制作する上で意識したポイントとは。

Aimer:(9話は)物語がどんどん落ちていく、ぬかるみにはまっていくような、そういうタイミングなんですね。今までも、本当にいろんな曲をこの10年で作ってきて、闇に向かう曲、闇のなかにいる曲は作ってきてはいたんです。だけど、『チェンソーマン』という作品、そして自分の担当する回のストーリーに似合うような、今まで描いたことなかったようなもっと“深い闇の底の底の底”みたいな部分を曲にしてみたらどうなるんだろう、と思いながら作りました。メインキャラクターが今まで出したことがない、ちょっと神聖で恐ろしい面を出してくるとか、それこそ命を落としたりというのもあるので、彼女たちにどちらかというと寄り添うような曲。ある意味、この曲は“レクイエム”でもありますね。

さまざまな情景が浮かび上がるアレンジに仕上げた

深い闇の底に落ちていく曲を作るために大きなカギとなったのは、音楽プロデューサー・玉井健二と百田留衣のアレンジだった。

Aimer:リズムがあまりない部分を入れたら面白いなっていうのがありました。この曲を聴いていただくとわかるように、最初の部分はリズムがドーンとなくて、低いチェロだけが鳴っています。そういう静寂の部分と、テンポは変わらないけど激しいリズムが突き上げてくる部分、その激情みたいなものをうまく共存させて、かつ、たくさんの人に聴いてもらう曲にしたいなと思ったので、アレンジがかなり肝になる曲だったんです。ところどころで鳴っている、まるでビョークの曲に出てくるようなチャラランっていう部分がうまく効いていたり、あるいはそのリズムパターンだったりをポップスとして仕上げながら、だけど、今までの曲よりも、より混沌としていたり神聖としていたり。いろんな情景が浮かび上がってくるようなアレンジに出来上がったと思います。

自身のなかで感じた“シンパシー”を大切にする

『チェンソーマン』や『鬼滅の刃』など、物語の主題歌を作るときはどんな部分に難しさを感じているのだろう。

Aimer:作品、あるいは作品のこういう部分に似合う曲を作るときに、やっぱり自分とまったくかけ離れたものは作れないんですね。いかにその共通項があるか、「どこに私はシンパシーを感じるんだろう」「どこに共鳴するんだろう」というところを考えるのが肝になってくるんです。それは毎回楽しくもありますけれども、苦しくもある作業ですね(笑)。『残響散歌』について言えば、もちろん(『鬼滅の刃』の主人公)竈門炭治郎もそうだし、敵の鬼側の気持ちを裏でくんで、どの立場に立っても共感できるような、心情が書かれているような曲であったらいいなって考えていた気がします。

歌うことは“祈り”に近い行為

2022年はデビュー10周年イヤーだったAimer。『残響散歌』のヒットで幕をあけ、『Deep down』で締めくくる1年となった。最後にAimerが、どんな思いを胸に歌っているのかを答えた。

Aimer:どんなところでどんなときに誰に向かって歌うかによって、少しずつ自分の気持ちが左右されることもあります。そのなかで根本に変わらないところがあるとしたら、歌うことで、すごく大それた話になりますけど、祈っている感じがしますね。うまく言葉にできないけど、そのときに来てくださっているみなさんに何か届けたいっていう祈りかもしれないし、自分自身をここじゃないところにすくい上げたいという祈りかもしれない。その時々で感じることは違うんですけど、祈りに近いなってすごく思ったタイミングがあるんです。そこから私は歌うことで祈っているんだろうなって思いました。

Aimerの最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。

『~JK RADIO~TOKYO UNITED』のワンコーナー「THE HIDDEN STORY」では、トップセラーからモノづくりにかける夢を聞く。放送は毎週金曜の10時40分から。

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2022年12月30日28時59分まで

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毎週金曜
6:00-11:30