J-WAVEで放送中の番組『~JK RADIO~ TOKYO UNITED』(ナビゲーター:ジョン・カビラ)のワンコーナー「THE HIDDEN STORY」。4月19日(金)のオンエアでは、先日ニューアルバムをリリースしたアーティスト・Aimerさんの活動の裏側に迫りました。
■雨と太陽をテーマに制作
Aimerさんは先日、2枚のニューアルバム『Sun Dance』と『Penny Rain』を同時リリースしました。まずは、2枚のアルバムを制作することになった理由について訊きました。
Aimer:きっかけは昨年2月頃に雨をコンセプトにしたシングルを制作したことです。それまでは、雨をモチーフにしたシングルはなかったんです。「雨のモチーフはいいな」と思っていて、対になる太陽と2つのテーマで作品を制作する案を打ち出しました。
そこに至った背景には、また別の理由もありました。
Aimer:2017年に日本武道館公演で、ライブが私にとって大きなものになりました。それまではライブでみんなと盛り上がる曲を意識して作ったりしていなかったので、静かなライブが当たり前。だから、みんなライブに来ると緊張しているし、私もバンドメンバーもちょっと張り詰めた感じがありました。それが自分の独特のライブの空気感かなとも思っていたんですけど、日本武道館のライブでアンコールで1曲だけ盛り上がる曲をやりたくて『ONE』という曲を作ったんです。
ライブでやることを前提に制作された『ONE』(『Sun Dance』に収録)。この曲は「四つ打ちで、みんなをはじめて踊らせることができる曲」だとAimerさん。
Aimer:みんなと『ONE』で盛り上がった瞬間が、自分にとっては衝撃的でした。今回、私が「太陽」を歌ったのは、みんながいたからだし、そうやってベクトルが外に向いたからこそ作れた曲です。
■激しさマックスでレコーディングした『I beg you』
ニューアルバム『Sun Dance』の5曲目に収録されているのは『コイワズライ』。この曲はアルバム『daydream』に収録された『カタオモイ』を意識した曲だそうです。
Aimer:どちらのタイトルもカタカナで、ちょっとイメージを揃えて作りました。続『カタオモイ』ではないけど、そういう曲が作りたくて制作しました。『カタオモイ』はシングルカットされてはいないけど、思った以上にいろんな人に届いているなという実感があります。特に若い年齢層の子がカバーしてくれる印象がありました。『カタオモイ』はそれまではないような、ギターがメインで音数が少ない曲だからコピーしやすい編成だったのかなと思っています。それを意識して、『コイワズライ』も作りました。
続いて、『Penny Rain』について。オープニング曲のインストゥルメンタルナンバー『pluie』の次に聴こえてくるのは、『I beg you』です。
Aimer:この曲は梶浦由記さんが作ってくれて、今までの私になかった独特の曲です。こんなにオリエンタルな雰囲気の曲は、これまで歌ったことはありませんでした。レコーディングは「どういうふうに歌っていったらいいんだろう」という選択肢があり過ぎたので、スムーズにはいきませんでした。すごく強く歌うのか、すごく静かに歌うのか、取り乱しているのか、クールなのか熱いのか。ボーカルのさじ加減で印象が変わる曲だったので。最初はわりとフラットにいこうという話だったけど、だんだん言葉の滑舌をハッキリするとか、リズムをあえて後ノリで歌うとか、そういう部分も含めて、最終的には激しさをマックスに振り切れているような状態でレコーディングをしました。
■理想のボーカルとは
新たなチャレンジをした『Sun Dance』と、自身の原点を表現した『Penny Rain』。2枚のアルバムを完成させたAimerさんに、「理想のボーカル」について訊きました。
Aimer:いちばん理想とするボーカルは、響きがよく、それでいてちゃんと音楽的に歌えるボーカルです。もし私が天才だったら、何も考えずに感覚でそれができちゃうと思うけど、私はそうじゃないことがわかっているので、自分の声の響きをいちばん活かせる空間の作り方とか、体の作り方とかを考えて歌っています。ボーカルのメロディを自分でプロデュースしながら歌っています。それを自分の中で完璧にできたときに、理想のボーカルになれるのかなと思っています。
さらにAimerさんは、こんなことも語ってくれました。
Aimer:私は「ここはこういう気持ちだから、こうやって歌おう」みたいに、あまり歌詞を読み込んで歌うタイプではありません。響きとか音楽的なものを完全にコントロールした状態だからこそ出てくる、ちょっとした言葉の感情がいちばん気持ちが込もるし、自分でもよくわからないところにいける気持ちよさがあります。
その状態は意識してできるものではなく、むしろ何も考えていないからこそ不意に湧き上がってくるものだ、とAimerさんは続けます。
Aimer:そうやって歌える歌がいちばん好きだし、自分で意識しなくても曲に、メロディに、音楽に連れて行かれるところがいちばん好きです。思っていなくても勝手に涙が出てくるとか、そういうところで歌っています。それこそライブ中に泣いたりとか。プロだから泣かないように頑張っていますけど、不意にそういう瞬間があります。そんな音楽の力はすごく信じています。
Aimerさんは、6月29日(土)に「Aimer "soleil et pluie" Asia Tour in Tokyo」を東京ドームシティホールで開催します。こちらもぜひチェックしてみてください!
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『~JK RADIO~ TOKYO UNITED』
放送日時:毎週金曜 6時-11時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/tokyounited/
■雨と太陽をテーマに制作
Aimerさんは先日、2枚のニューアルバム『Sun Dance』と『Penny Rain』を同時リリースしました。まずは、2枚のアルバムを制作することになった理由について訊きました。
Aimer:きっかけは昨年2月頃に雨をコンセプトにしたシングルを制作したことです。それまでは、雨をモチーフにしたシングルはなかったんです。「雨のモチーフはいいな」と思っていて、対になる太陽と2つのテーマで作品を制作する案を打ち出しました。
そこに至った背景には、また別の理由もありました。
Aimer:2017年に日本武道館公演で、ライブが私にとって大きなものになりました。それまではライブでみんなと盛り上がる曲を意識して作ったりしていなかったので、静かなライブが当たり前。だから、みんなライブに来ると緊張しているし、私もバンドメンバーもちょっと張り詰めた感じがありました。それが自分の独特のライブの空気感かなとも思っていたんですけど、日本武道館のライブでアンコールで1曲だけ盛り上がる曲をやりたくて『ONE』という曲を作ったんです。
ライブでやることを前提に制作された『ONE』(『Sun Dance』に収録)。この曲は「四つ打ちで、みんなをはじめて踊らせることができる曲」だとAimerさん。
Aimer:みんなと『ONE』で盛り上がった瞬間が、自分にとっては衝撃的でした。今回、私が「太陽」を歌ったのは、みんながいたからだし、そうやってベクトルが外に向いたからこそ作れた曲です。
■激しさマックスでレコーディングした『I beg you』
ニューアルバム『Sun Dance』の5曲目に収録されているのは『コイワズライ』。この曲はアルバム『daydream』に収録された『カタオモイ』を意識した曲だそうです。
Aimer:どちらのタイトルもカタカナで、ちょっとイメージを揃えて作りました。続『カタオモイ』ではないけど、そういう曲が作りたくて制作しました。『カタオモイ』はシングルカットされてはいないけど、思った以上にいろんな人に届いているなという実感があります。特に若い年齢層の子がカバーしてくれる印象がありました。『カタオモイ』はそれまではないような、ギターがメインで音数が少ない曲だからコピーしやすい編成だったのかなと思っています。それを意識して、『コイワズライ』も作りました。
続いて、『Penny Rain』について。オープニング曲のインストゥルメンタルナンバー『pluie』の次に聴こえてくるのは、『I beg you』です。
Aimer:この曲は梶浦由記さんが作ってくれて、今までの私になかった独特の曲です。こんなにオリエンタルな雰囲気の曲は、これまで歌ったことはありませんでした。レコーディングは「どういうふうに歌っていったらいいんだろう」という選択肢があり過ぎたので、スムーズにはいきませんでした。すごく強く歌うのか、すごく静かに歌うのか、取り乱しているのか、クールなのか熱いのか。ボーカルのさじ加減で印象が変わる曲だったので。最初はわりとフラットにいこうという話だったけど、だんだん言葉の滑舌をハッキリするとか、リズムをあえて後ノリで歌うとか、そういう部分も含めて、最終的には激しさをマックスに振り切れているような状態でレコーディングをしました。
■理想のボーカルとは
新たなチャレンジをした『Sun Dance』と、自身の原点を表現した『Penny Rain』。2枚のアルバムを完成させたAimerさんに、「理想のボーカル」について訊きました。
Aimer:いちばん理想とするボーカルは、響きがよく、それでいてちゃんと音楽的に歌えるボーカルです。もし私が天才だったら、何も考えずに感覚でそれができちゃうと思うけど、私はそうじゃないことがわかっているので、自分の声の響きをいちばん活かせる空間の作り方とか、体の作り方とかを考えて歌っています。ボーカルのメロディを自分でプロデュースしながら歌っています。それを自分の中で完璧にできたときに、理想のボーカルになれるのかなと思っています。
さらにAimerさんは、こんなことも語ってくれました。
Aimer:私は「ここはこういう気持ちだから、こうやって歌おう」みたいに、あまり歌詞を読み込んで歌うタイプではありません。響きとか音楽的なものを完全にコントロールした状態だからこそ出てくる、ちょっとした言葉の感情がいちばん気持ちが込もるし、自分でもよくわからないところにいける気持ちよさがあります。
その状態は意識してできるものではなく、むしろ何も考えていないからこそ不意に湧き上がってくるものだ、とAimerさんは続けます。
Aimer:そうやって歌える歌がいちばん好きだし、自分で意識しなくても曲に、メロディに、音楽に連れて行かれるところがいちばん好きです。思っていなくても勝手に涙が出てくるとか、そういうところで歌っています。それこそライブ中に泣いたりとか。プロだから泣かないように頑張っていますけど、不意にそういう瞬間があります。そんな音楽の力はすごく信じています。
Aimerさんは、6月29日(土)に「Aimer "soleil et pluie" Asia Tour in Tokyo」を東京ドームシティホールで開催します。こちらもぜひチェックしてみてください!
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放送日時:毎週金曜 6時-11時30分
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