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Nulbarich・JQに訊く「最近の日本の音楽は進化していると思いますか?」

Nulbarich・JQに訊く「最近の日本の音楽は進化していると思いますか?」

NulbarichのJQに、最近のフェスで感じた観客の変化や、日本の音楽シーンについて、また自身がロサンゼルスを拠点にしている理由について語った。

J-WAVEで放送中の番組『SAISON CARD TOKIO HOT 100』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。5月1日(日)のオンエアでは、JQがゲストに登場した。

「ARABAKI ROCK FEST.22」を振り返る

今回のオンエアでは、NulbarichのJQとともに、最新チャートのカウントダウンを進行。JQは4月29日(金・祝)に出演した「ARABAKI ROCK FEST.22」のエピソードを語った。

クリス:お客さんの感じはどうでした?
JQ:待ってました感というか、フェスを楽しみにしている感じが伝わりました。あとは、当日が大雪だったんですよ。
クリス:そっか! 会場が仙台のほうだもんね。大丈夫でした?
JQ:極寒でびっくりしました(笑)。
クリス:ステージ上も寒かった?
JQ:そうですね。雨の中、半分みぞれって感じで、僕たちが返る頃には大雪になっていました。でも、すごく楽しかったです。
クリス:今ってコロナ禍の対策とかは変わってきているの?
JQ:どうなんだろう? 規制自体は変わっていないと思いますが、お客さんがそのなかでの楽しみ方を見つけ出している感じはありますね。今までより体を動かしている人が多かったり、手を叩く勢いが強くなっていたり。声を出してはいけないっていうルールは変わっていないんですけど、徐々にみんなの表情が柔らかくなってきているなって感じはありますね。

日本の音楽に“進化”は感じる?

JQは現在、ロサンゼルスを拠点に音楽活動をおこなっている。

クリス:やっぱり、その土地が生み出すサウンドっていうのはあるのかな?
JQ:あると思います。
クリス:その土地で育まれた独特のものがあるんですね。J-POPなんか特にそうだよね。日本独特で。
JQ:そうですね。日本でしか生まれないようなサウンドですよね。
クリス:ちなみに、番組で紹介した30位から21位のなかで気になったサウンドってありました?
JQ:地域性と日本独特のよさでいうと、やっぱりKing GnuとVaundyは最近じゃズバ抜けているのかなって思いますね。
クリス:なるほどねえ。やっぱり新しい風って感じがします?
JQ:うん。新しいけど、日本が持っているよさというか、みんなのなかに無条件で入ってくるものをうまく持っている人たちだなって思います。やっぱり、天性なのかな?

クリスはJQに「最近の日本の音楽は進化していると思いますか?」と問いかけた。

JQ:すごく進化していると思いますし、より日本のよさが色濃く出始めているタームなのかなっていう感じがしています。
クリス:ロサンゼルスから日本に戻ってこようかなって思ったりしない?
JQ:(笑)。一回向こうで武者修行をしたいって気持ちですね。
クリス:(笑)。そうですよね。

UKの音楽は日本の音楽に通ずるものがある?

番組では30位にランクインしたConor Albert & Max Popeの『Sunflower』をオンエアした。

JQ:ロンドン感というか、UKの音楽って歴史のある国の独特な雰囲気がありますね。
クリス:どういうところが独特なんだろう?
JQ:ちょっと“冷たさ”があるのかな。アメリカの、特に西の音楽ってフルで明るいじゃないですか。感情がマックスの状態っていうか。
クリス:うんうん。
JQ:一方で、ロンドンとかUKのものって、どっちとも言えないニュアンスが入っているんですよね。
クリス:常に“哀愁”みたいなものがあるって感じ?
JQ:そうっすね。日本と同じように、哀愁って感覚がある国だと思います。日本の人ってわりとUKの曲が好きですよね。たぶん、国柄がちょっと似ているんだと思います。
クリス:同じ島国で大きい大陸が近くにあって、「自分たちのアイデンティティってどこにあるの?」って部分が似ているところからもしれない。
JQ:歴史も古い国だし、そこも日本と似てるかもしれない。

「TOKYO M.A.P.S」に出演!

JQは13位にランクインしたYaffle feat. Saticaの『Wish You Could Come』を選曲し、番組内でオンエアした。

クリス:いい曲だよね!
JQ:たしか、ロサンゼルスでセッションして作った曲ですよね。そこに親近感を感じましたし、(このオンエア後の)5月3日に彼のイベントに出るので選びました。
クリス:J-WAVE主宰の六本木ヒルズで開催するライブイベント「TOKYO M.A.P.S」ですね。
JQ:「よろしく」という意味も込めました(笑)。
クリス: Yaffleは藤井 風だったりAwesome City Clubとかのアレンジやプロデュースをしていますけども、彼の音楽って洋楽だよね?
JQ:そうですね。そういうのをちゃんと日本のアーティストに落とし込むのが上手と言いますか。かなりイケイケな人だと思います。
クリス:脅威と感じている?
JQ:いや? 脅威とかじゃないです。「ご一緒させてください」って感じ(笑)。
クリス:流石。話が通る先輩やね。
JQ:あはは(笑)。

【関連記事】Nulbarichのライブ写真&セットリストをお届け(TOKYO M.A.P.S Yaffle EDITION)

ロサンゼルスを活動拠点にしている理由は?

Nulbarichは3月23日、EP&BD/DVD『HANGOUT』をリリースした。

クリス:かなり濃密なパッケージですよね。
JQ:そうですね。いわゆるパンデミックから始まり、ライブとツアーを復活させてから生まれてきた楽曲たちと、この2年間を一旦“清算”するっていうか。そういう気持ちをまとめた作品になっています。
クリス:なるほど。
JQ:EPは4曲で、映像は2公演分入れました。
クリス:JQはイベントのためにまたロサンゼルスに戻ると聞いたんですけども、そもそもで向こうに拠点を移したのはなぜなんだろう?
JQ:今って、各地の音楽は自らアクセスすれば手が届く時代じゃないですか。だから、自分が何もしなくなったときに自然と流れてくる音楽を変えたくなったんですよね。情報として。朝起きて、外に出たら日本じゃないところにいる。インプットを“日本じゃないもの”にしたかったっていうのが一番大きいですね。
クリス:わかる気がする。僕は東京生まれの東京育ちですけども、アメリカにいるときに聴く洋楽ってやっぱり感覚が違うからね。
JQ:そうですよね。ローカルとして鳴っている音楽を聴く感覚だから、全然違うと思います。
クリス:リアルなものを実体験したいって気持ちかな?
JQ:そうですね。聴いているものが変わっているかって言われると、そうじゃないんですよ。元々、アメリカの音楽は好きで聴いていたので。街で歩いていると自然と流れてきたり、それを聴いている人たちを見るっていうのは、日本ではなかなかできないことだと思うんです。
クリス:なるほど。アメリカで音楽家として活動したいっていう気持ちはあるのかな?
JQ:自然の流れでって感じですかね。そこにがっつきたいって気持ちではないです。自分が馴染んでいけば友だちも増えていくだろうから、マイペースにやっています。

Nulbarichは6月7日(火)にALIとのツーマンライブ「Nulbarich Presents -New Freq. vol.01-」を開催予定。その他の情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。

『SAISON CARD TOKIO HOT 100では、J-WAVE全番組のオンエアチャート、インターネット投票、東京都内主要のCDショップのセールスチャート、ストリーミングを集計。J-WAVEのオフィシャルチャートとして、毎週100曲のオリジナルランキングをオンエアする。放送は毎週日曜日の13時から。

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2022年5月8日28時59分まで

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