羊文学の塩塚モエカ(Vo./Gt.)と上白石萌歌が対談。塩塚の楽曲制作の裏側やコンテンポラリーダンスの話題で盛り上がった。
塩塚が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『#LOVEFAV』(ナビゲーター:上白石萌歌)。音楽やアート、読書が好きな女優・上白石萌歌が、リスナー、ゲスト、そして世の中の人がLOVEなものやFAVORITEなものをお届けしている。ここでは1月29日(土)のオンエアをテキストで紹介する。
羊文学は1月12日に新曲『光るとき』を配信リリースした。
上白石:曲全体もセンチメンタルなんですけど、光に包まれている感じがあって。その曲を聴いただけですごく自分に寄り添ってくれるアーティストだなと思って、そこからいろんな曲を聴かせていただいています。ずっと耳の中で鳴らしていたいくらい声がすごく好きです。
塩塚:ありがとうございます。私も上白石さんの声がすごく好きで。去年羊文学はフジロックに出たんですけど、コロナ禍で行われるフジロックだったからいろんな気持ちがあったんです。悩みながら現場に向かったんですけど、そのときにadieu(上白石のアーティスト名)さんの音楽を聴いて。それが高速道路の自然の風景とぴったりで、なんてきれいな声なんだって思いました。
上白石:本当ですか! ありがとうございます。
上白石から「曲はどうやって作るか?」と質問を受けた塩塚は「よし、曲をつくるぞ!」と思いながら椅子に座り、ギターを弾きながら曲が思いつくのを待つという。
塩塚:ギターでいい響きを探しながらぼうっとしてたら言葉が出てきて、サビなのかどこかひとつバチってハマればスッと行くんですけど、最初の入り口がなかなか見つからない。そういうときはネットでいろんなミュージシャンの曲ができなかったときのエピソードを調べたりして(笑)。
上白石:私はお芝居で悩んだときに、「セリフが言えなかった」とか「泣けなかった」とか記事で検索することがあります(笑)。
塩塚:ハンバートハンバートさんの『虎』という曲があって、「今日も曲ができなかった、酒だ」みたいな歌詞の歌を聴きながら、電車に乗って涙が出たりして(笑)。
上白石:やっぱり羊文学の音楽ってみんなで聴くより自分の部屋でたった一人で聴きたいし、孤独を一回忘れて浮遊できる感じがするのですが、そうやってたくさん悩んでくださるからあんな曲を届けてくれるんだなって思ってすごくありがたいです。
塩塚:これからも悩んで頑張ります(笑)。
上白石:観るほうですか、踊るほうですか?
塩塚:観たりもするんですけど、踊るほうが好きです。人前で踊ってって言われたら無理なんですけど、今年は何か振り付けできるようになったらいいなと思っています。
上白石:素敵です。私は小さい頃にバレエを習っていて、バレエの先生の知り合いにコンテンポラリーダンスの先生がいたので少しだけやったことがあるんですけど、めちゃくちゃ難しくないですか?
塩塚:本気でやろうと思ったらめちゃくちゃ難しいと思います。でも先生は「自由でいいのよ。同じ振りを踊っていても一人ひとり違うのが面白い」と言ってくださっていて、面白いなって思って。
上白石は「踊りは生命を感じる」と表現。「自分が生きものなんだと実感する」と話すと、塩塚がうなずく。
塩塚:歌も踊りと近いというか、その日の体や心の調子とかにも左右されるから、体の声を聞いてあげることは歌にも役立つのかなって思っていて、歌のためにダンスをしているという気持ちもあります。
塩塚は「GAGA(ガガ)」と呼ばれる身体表現を学んでいたそうで、そこでは「水のような体になる」というようなお題をもとに、自分の内面に深く入り込みながら自分なりに体を使って表現するという。
上白石:総じて歌うことに活きそうですよね。
塩塚:めっちゃ活きてると思います。歌詞に直接活きるかっていうとそうじゃないけど、曲を作る上でのイメージがどんどんやっていくうちにやわらかくなるし、体も鍛えられていくし、舞台上でもっと自由に体を動かすイメージがついたりします。
上白石:歌って自分の状態がそのまま声になるような気がするから、それをいかに自分の思い通りにできるかってありますよね。
塩塚:本当に難しい(笑)。最近ようやくちょっとわかるようになってきたけど、まだまだいろんな技術とか表現とかあるなと思います。
上白石:私が今まで羊文学に抱いていたイメージって淡い光だったんですけど、この曲は一本の光になって突き抜けていく感じがして、新しい風を感じました。決意とか覚悟とか突き上げられる感じがあって、いろんな人の背中を押す曲なんだろうなって思いました。
塩塚:この曲は確かに自分たちでも新しい感じのものができたなって思っていて。今までは自分のことを歌うことが多かったのですが、この曲は平家物語っていうすごく大きなテーマがあります。平家物語は人がたくさん亡くなっていく命の話だったりするから、そういう大きなテーマにどうやって向かっていったらいいのかすごく考えました。
上白石:テーマに寄り添うものって難しいですよね。宿題みたいなところもありそうだなって思って。
塩塚:このアニメを作る人たちが「平家の人たちの鎮魂の気持ちがある」って話されていて、あんまり簡単な気持ちで関わってはいけないような気持ちをすごく持ちました。命を扱うってすごく責任のあることだなって思って作った曲です。難しかったです。
羊文学は5月から全国6カ所をまわる全国ツアー「羊文学 TOUR 2022 "OOPARTS"」を開催。
上白石:準備は進んでいますか?
塩塚:全然まだです。レコーディングをしていて、間に合うのかなって感じで(笑)。でも、ここで新しい曲を演奏できたらいいなと思っています。
上白石:期待しています。
塩塚:去年もちょっとライブをしたんですけど、ワンマンで東名阪以外の会場でライブをやるのは初めてなのですごく楽しみにしています。
羊文学の最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。
J-WAVEで放送中の『#LOVEFAV』では、SNSやネットを活用しながら、上白石萌歌やリスナー、ゲスト、そして世の中の人がLOVEなものや、これから好きになりそうなものをお届け。放送は毎週土曜日22時から。
塩塚が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『#LOVEFAV』(ナビゲーター:上白石萌歌)。音楽やアート、読書が好きな女優・上白石萌歌が、リスナー、ゲスト、そして世の中の人がLOVEなものやFAVORITEなものをお届けしている。ここでは1月29日(土)のオンエアをテキストで紹介する。
羊文学は1月12日に新曲『光るとき』を配信リリースした。
羊文学はセンチメンタルだけど、光に包まれてる
上白石が羊文学と出会ったのは大学生の頃。友人から「萌歌が好きそうな曲がある」と教えてもらったのが羊文学の『1999』だったのだそう。その曲のイントロを電車で聴いた上白石は「これ私が好きなやつだ」と思ったと振り返る。上白石:曲全体もセンチメンタルなんですけど、光に包まれている感じがあって。その曲を聴いただけですごく自分に寄り添ってくれるアーティストだなと思って、そこからいろんな曲を聴かせていただいています。ずっと耳の中で鳴らしていたいくらい声がすごく好きです。
塩塚:ありがとうございます。私も上白石さんの声がすごく好きで。去年羊文学はフジロックに出たんですけど、コロナ禍で行われるフジロックだったからいろんな気持ちがあったんです。悩みながら現場に向かったんですけど、そのときにadieu(上白石のアーティスト名)さんの音楽を聴いて。それが高速道路の自然の風景とぴったりで、なんてきれいな声なんだって思いました。
上白石:本当ですか! ありがとうございます。
上白石から「曲はどうやって作るか?」と質問を受けた塩塚は「よし、曲をつくるぞ!」と思いながら椅子に座り、ギターを弾きながら曲が思いつくのを待つという。
塩塚:ギターでいい響きを探しながらぼうっとしてたら言葉が出てきて、サビなのかどこかひとつバチってハマればスッと行くんですけど、最初の入り口がなかなか見つからない。そういうときはネットでいろんなミュージシャンの曲ができなかったときのエピソードを調べたりして(笑)。
上白石:私はお芝居で悩んだときに、「セリフが言えなかった」とか「泣けなかった」とか記事で検索することがあります(笑)。
塩塚:ハンバートハンバートさんの『虎』という曲があって、「今日も曲ができなかった、酒だ」みたいな歌詞の歌を聴きながら、電車に乗って涙が出たりして(笑)。
上白石:やっぱり羊文学の音楽ってみんなで聴くより自分の部屋でたった一人で聴きたいし、孤独を一回忘れて浮遊できる感じがするのですが、そうやってたくさん悩んでくださるからあんな曲を届けてくれるんだなって思ってすごくありがたいです。
塩塚:これからも悩んで頑張ります(笑)。
LOVEなものは、コンテンポラリーダンス
『#LOVEFAV』ではゲストのLOVEとFAVORITEを集める。上白石から「今、何LOVEですか?」と質問された塩塚は「コンテンポラリーダンス」と回答した。上白石:観るほうですか、踊るほうですか?
塩塚:観たりもするんですけど、踊るほうが好きです。人前で踊ってって言われたら無理なんですけど、今年は何か振り付けできるようになったらいいなと思っています。
上白石:素敵です。私は小さい頃にバレエを習っていて、バレエの先生の知り合いにコンテンポラリーダンスの先生がいたので少しだけやったことがあるんですけど、めちゃくちゃ難しくないですか?
塩塚:本気でやろうと思ったらめちゃくちゃ難しいと思います。でも先生は「自由でいいのよ。同じ振りを踊っていても一人ひとり違うのが面白い」と言ってくださっていて、面白いなって思って。
上白石は「踊りは生命を感じる」と表現。「自分が生きものなんだと実感する」と話すと、塩塚がうなずく。
塩塚:歌も踊りと近いというか、その日の体や心の調子とかにも左右されるから、体の声を聞いてあげることは歌にも役立つのかなって思っていて、歌のためにダンスをしているという気持ちもあります。
塩塚は「GAGA(ガガ)」と呼ばれる身体表現を学んでいたそうで、そこでは「水のような体になる」というようなお題をもとに、自分の内面に深く入り込みながら自分なりに体を使って表現するという。
上白石:総じて歌うことに活きそうですよね。
塩塚:めっちゃ活きてると思います。歌詞に直接活きるかっていうとそうじゃないけど、曲を作る上でのイメージがどんどんやっていくうちにやわらかくなるし、体も鍛えられていくし、舞台上でもっと自由に体を動かすイメージがついたりします。
上白石:歌って自分の状態がそのまま声になるような気がするから、それをいかに自分の思い通りにできるかってありますよね。
塩塚:本当に難しい(笑)。最近ようやくちょっとわかるようになってきたけど、まだまだいろんな技術とか表現とかあるなと思います。
新曲『光るとき』はすごく新しい風を感じた
羊文学は1月12日に新曲『光るとき』を配信リリース。この楽曲はテレビアニメ『平家物語』(フジテレビ他)のオープニングテーマ曲になっている。塩塚:この曲は確かに自分たちでも新しい感じのものができたなって思っていて。今までは自分のことを歌うことが多かったのですが、この曲は平家物語っていうすごく大きなテーマがあります。平家物語は人がたくさん亡くなっていく命の話だったりするから、そういう大きなテーマにどうやって向かっていったらいいのかすごく考えました。
上白石:テーマに寄り添うものって難しいですよね。宿題みたいなところもありそうだなって思って。
塩塚:このアニメを作る人たちが「平家の人たちの鎮魂の気持ちがある」って話されていて、あんまり簡単な気持ちで関わってはいけないような気持ちをすごく持ちました。命を扱うってすごく責任のあることだなって思って作った曲です。難しかったです。
羊文学は5月から全国6カ所をまわる全国ツアー「羊文学 TOUR 2022 "OOPARTS"」を開催。
上白石:準備は進んでいますか?
塩塚:全然まだです。レコーディングをしていて、間に合うのかなって感じで(笑)。でも、ここで新しい曲を演奏できたらいいなと思っています。
上白石:期待しています。
塩塚:去年もちょっとライブをしたんですけど、ワンマンで東名阪以外の会場でライブをやるのは初めてなのですごく楽しみにしています。
羊文学の最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。
J-WAVEで放送中の『#LOVEFAV』では、SNSやネットを活用しながら、上白石萌歌やリスナー、ゲスト、そして世の中の人がLOVEなものや、これから好きになりそうなものをお届け。放送は毎週土曜日22時から。
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