クリープハイプ・尾崎世界観が「人生初のソファ購入」で感じたこと

クリープハイプの尾崎世界観が、日々の過ごし方や生活を彩るお気に入りのモノについて語った。

尾崎が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『RADIO DONUTS』（ナビゲーター：渡辺 祐・山田玲奈）のワンコーナー「CUSTOMLIFE DESIGN YOUR LIFE」。オンエアは12月4日（土）。

祝・東京ヤクルトスワローズ日本一！　ヤクルト愛を熱く語る

東京ヤクルトスワローズの大ファンである尾崎。スワローズが日本一になった直後の番組出演だったこともあり、同じくスワローズファンである渡辺と野球談義に花を咲かせた。

山田：今日は尾崎世界観さんがゲストということで、ヤクルトが日本シリーズに負けて2人が不機嫌だったらどうしようと思っていたんですよ。
渡辺：今年の日本シリーズはね、本当にどうなるかわからないいい試合だったんですよ。
尾崎：「まだ終わらないでくれ！」と思ってました。

渡辺は「尾崎世界観の選ぶMVPは？」と質問する。

尾崎：ホセ・オスナ選手とドミンゴ・サンタナ選手。この両助っ人外国人選手ですかね。
渡辺：実際のMVPは中村悠平捕手でしたけどね。
尾崎：コロナ禍で来日が遅れてキャンプもオープン戦もほとんどない状態だったにもかかわらず、途中から参加して活躍してくれた。2022年はキャンプとかもあるから、どれだけ活躍してくれるのかという期待がありますね。あと2人がすごく仲がよくて、それを見ているのも楽しかったです。
渡辺：走塁とかもちゃんとしてる。
尾崎：そうなんですよ。速くはないんですけど本当に肉離れしそうな走り方をするんですよ。見ているほうが怖くて、そんなに頑張らなくていいよって思うくらい。それで相手がちょっとミスしてセーフになったりすることも多いので、ファンは嬉しいんですよね。

一通り盛り上がったあとは、番組恒例の質問にうつり、尾崎に朝のルーティンを訊いた。

渡辺：何時ごろに起きますか？
尾崎：早くても、だいたい11時くらいですかね。たまに10時台もありますけど。
渡辺：我々のミュージシャンのイメージ通りです。
尾崎：そうなんです、イメージ通りです。
渡辺：起きてから何か決まっているルーティンってありますか？
尾崎：マニアックなんですけど、「なんJまとめアンテナ」っていう、プロ野球のニュースをまとめたスレッドがあるんですよ。それが好きで、すごくユーモアがあって、みんなふざけてて、かなりマニアックな情報も得られるので、寝る前と起きてからは必ずそれを見ています。
渡辺：スポーツ新聞とかは買わないんですか？
尾崎：あまり買わないですね。でも自分が文章を書かせていただいたときに改めて読んで、新聞で読まないといけないなって思いました。くだけた文体ばかり読んでいると、ちょっとダメだなって思って。新聞の文章って独特じゃないですか。文字数も限られているし。
渡辺：このネットの時代にまだ続いているってすごいですよね。
尾崎：そこでしか得られない情報だし、ネットとは全然違うって改めて感じました。

忙しいときのほうがリラックスしている

続いて夜の過ごし方を訊く。

渡辺：お昼前後まで寝ちゃうってことは、寝る時間はまあまあ遅いですよね？
尾崎：そうですね。朝は、夜の二日酔いが常にある状態ですね。お酒を飲んでるわけじゃないんですけど、夜に酔っているというか。
渡辺：今回のアルバムのタイトル通りですね。『夜にしがみついて、朝で溶かして』っていう。
尾崎：そんな感じです、本当に。
渡辺：執筆活動もあるじゃないですか。夜にメモ的な原稿を書いたりすることは多い？
尾崎：メモを取るみたいなことが本当に多いですね。まだ言葉になっていないけど、それをバーっと何となく急いで書いていく瞬間が楽しいです。それをあとから磨いていく作業があるわけですけど。
渡辺：いわゆるリラックスタイムのようなものはあるんですか？
尾崎：基本的にはないんですよね。お風呂に浸かってリラックスしてとかやってみたんですけど、文字を書いているほうがリラックスしているというか。

山田は「野球を見ているときはリラックスしていないんですか？」と質問する。

尾崎：あとから考えたらリラックスしているかもしれないんですけど、そのときはいろんな感情になっているから。忙しいときのほうがリラックスしていると思います。
渡辺：逆に無になる。
尾崎：そうなんですよ。やることがないと余計なことを考えてしまって。休みの日は充実してないと恥ずかしいって気持ちになるので。でも夕方まで何もしないで迷ったまま終わっちゃうことも多いですね。仕事しているときのほうがよっぽど面白いです。
渡辺：適度に仕事があればいいわけですね。
尾崎：いくつか仕事が重なって、一瞬だけ空いたときに「ああっ」ってなるのがたまらないんですよね。それが続くとダメになっちゃうんですけど。仕事がいくつか続いて、一瞬呼吸ができるほうが楽しいです。
山田：ひとりの時間がないとダメなほうですか？
尾崎：そうですね。でも僕はひとりでやる仕事が多いんですよ。文章を書くのもそうですけど、曲を作るときもそうなので。それをバンドメンバーでまた作っていくので、全くひとりではないんですけど。
渡辺：尾崎さんがもの作りしているとき、メンバーは放っておいてくれるんですか。
尾崎：はい、放っておいてくれます。でも、たまに俺がメンバーに「何もしてくれない」って文句を言うっていう（笑）。向こうからしたら「放っておいたのになんだよ」って思ってると思うんですけど、「俺だけ全部まかされてる」って（笑）。メンバーは振り回されて大変だろうと思うんですけど、これを言うことでこっちもバランスをとっているから、全部聞き流してくれたらいいなと思います。
山田：意外とそういう人が魅力的なんですよ。
渡辺：メンバーに本音を訊いてみたいね。

人生で初めてソファを購入

このコーナーでは、ゲストに「生活を彩るお気に入りのモノ」を訊く。尾崎は「ソファ」と答えた。

尾崎：最近引っ越しをして、人生で初めてソファを買いました。今までちゃんとした暮らしをしてなくて、冷蔵庫もテーブルもなくて、ラグマットもすぐ動いてシワシワになっちゃうような敷物だったんです。でもこういうことをラジオとかで話すと、いい加減「イタいな」と思ったんですよね。もう37歳になるんですけど、37歳でこれは恥ずかしいなと。ちゃんとしようと思って引っ越してソファを置いたときに、めちゃくちゃいいなと思って。でも慣れてなさすぎて、ついソファの前に座って、背もたれにしちゃうんですけどね。朝起きたときに、リビングを見るとスイッチが入る感じがあって。なんかこう、暮らしにひっかかりがあるっていう。今まで何も引っかかりもなくてつるんとしていたので。今はちゃんと1日を始めようっていう気になるんですよね。
渡辺：物欲は弱いほうなんですか？
尾崎：そうなんですよ。作品を作っていることで満足してしまうんですよ。「あれがほしい」とかは本当にないですね。でも今回いっぱい家具とかを買ったことによって、めんどくさいことを経たらこれだけのことがあるんだってわかったので、これからはちゃんとやります。買ってよかった。

アルバムリリースは「自信があるからこそ怖い」

クリープハイプは12月8日に、3年3カ月ぶり6枚目のアルバム『夜にしがみついて、朝で溶かして』をリリース。尾崎が作品への思いを語った。

尾崎：（新作リリースまでに時間が）だいぶ空いてしまったんですけど、アルバムを出すことについてポジティブな気持ちになれないんですね。今って音楽がCDで聴かれない時代じゃないですか。でも自分はCDをずっと買ってきたし、CDを出すことを目標にやってきたので、切り替えられずにグダグダ引きずったまま活動していて。
渡辺：正直ですね。今回は、どういうお気持ちですか？
尾崎：「でももうやらなきゃな」という感じです、本当に。売上が下がるのは嫌だなとかいろいろ考えながら。
渡辺：ファンはアルバムをまとまりで聴きたい人も多いですよ。
尾崎：逃げ続けてたんですけど、8曲くらい溜まったときに覚悟を決めました。「これ、アルバムだな」と思って（笑）。怖いんですよ、やっぱりCDを出すのが。
渡辺：形の問題？
尾崎：そうなんです。作った曲には自信はあるけど、自信があるからこそ怖いっていうのがあって。でも怖いっていうのはいいことだとも思っていて、どれだけ怖がれるか、不安になれるかっていう。なんでもそうなんですけど、僕はけっこうネガティブな気持ちを大事にしているというか、そうならないと面白くないと思っているので。判断基準として「どれだけ不安か」で判断するところがあって。もう発売されるのにまだこんなこと言ってるって相当自信があるってことだなとか思って。
渡辺：収録曲『ナイトオンザプラネット』は「第34回東京国際映画祭」で観客賞とスペシャルメンションをW受賞した映画『ちょっと思い出しただけ』の主題歌ですよね。もともと曲があって映画が作られたと伺っています。
尾崎：曲ができたときに、監督の松居大悟さんに曲を送って、「今回久しぶりに一緒にやれそうな曲ができた」と伝えたんですけど、それがこういう形になりました。
渡辺：すごい話ですね。なかなかないですよ。
尾崎：最初は2、30分のショートムービーでアルバムの特典につけられるような形かなと想像していたんですけど、1時間半以上の映画になったのがいまだに嬉しくて、不思議な気持ちです。 クリープハイプの最新情報は、公式サイトまで。

『RADIO DONUTS』のワンコーナー「CUSTOMLIFE DESIGN YOUR LIFE」では、ゲストのライフスタイルを構築しているルーティンを深掘りする。オンエアは毎週土曜日の9時10分頃から。

過去のゲストのトークは「カスタムライフ」WEBサイトにも掲載されているので、ぜひチェックしてほしい。