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JUJUの歌声が若返った! 巧みな“演じ分け”の背景にある、フレッシュな気持ちとは

JUJUの歌声が若返った! 巧みな“演じ分け”の背景にある、フレッシュな気持ちとは

JUJUが新曲『こたえあわせ』で歌声を変えた理由や、自身の音楽のルーツについて語った。

JUJUが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『GROOVE LINE』(ナビゲーター:ピストン西沢)のワンコーナー「GROOVE LINE TOKYO NEST」の11月8日(月)の回。JUJUは11月10日(水)にニューシングル『こたえあわせ』をリリースした。

声の“演じ分け”に西沢も驚き

JUJUの新曲『こたえあわせ』はドラマ『これは恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』(日本テレビ系)の主題歌となっている。曲を聴いた西沢は、JUJUのある“変化”に注目した。



西沢:今回の曲を聴いてすごく思ったんですけど、声が若い! 使い分けてる。
JUJU:今回はこのドラマのための曲としての制作というのが最初にあったんです。ドラマの世界観があの2人の恋模様に添えていただく曲というのを考えたら、やっぱりその「ままならない感」が出せないんですよね、普段の。
西沢:いつもの、ものを知り尽くした悲しみの上に生きている女はあそこにいないよね。
JUJU:原作が漫画なんですけど、その漫画を読ませていただきながら、杉咲 花ちゃんがずっと頭のなかで動くんですよ。ドラマの主題歌をやらせていただくんですけど、もちろんドラマが始まるまで観させていただくことはできない。でもあの漫画の主人公が杉咲 花ちゃんで、これに合うためにはこの曲で私はどういう声で? と思ったら、こう落ち着きました。
西沢:演じられるんだね、そういうことも。朝まで酒飲んでくだをまいてるJUJUはそこにはいないんですよ。
JUJU:そのJUJUさんにはちょっとご遠慮いただきまして(笑)。
西沢:だからプロを感じましたね。演出と、それから上からかぶるものが、ものすごく分厚い感じで、やりますねえ。

新しくスタートを切ったJUJU

続いてJUJUは『こたえあわせ』の曲自体に込めた想いについても語った。

JUJU:去年2回目のベストアルバムを出させていただきまして、ここからがニューチャプターに突入なんです。いままでのすべてが終わったといったらおかしいですけど貯金がゼロの状態でのJUJU。
西沢:JUJUっぽい!
JUJU:そうなんです。「宵越しの銭は……」的なね(笑)。新しくJUJUを始めるとなったときの一番最初のフレッシュな気持ちというのも今回シングルに込めさせていただきました。
西沢:みなさんあとで聴いたらね「あれ、JUJU声若返ったというか、全然キャラ違う」と。
JUJU:(笑)。
西沢:そういうことできるんだね。
JUJU:その声歌っている人がいまガハハハって笑ってますけどね(笑)。
西沢:バラードになれば本当に、ものを知り尽くした、経験し尽くした女からさ、こういう初々しいところまでさ、歌声だけで表現するのは根本に気持ちの持ち方や潜入する世界観が違うとか、そういう歌う前に自分のなかで作り上げるものがあって、それに合わせるの?
JUJU:それはないです。ボーカルブースに入って、歌詞が目の前にあって、トンと出したときの声です。
西沢:もうほぼ、霊媒だね、歌の霊媒。
JUJU:本当に、イタコ体質。
西沢:ね。
JUJU:小学校のころから(笑)。
西沢:一番若いのはどこまでいけるの?
JUJU:初々しい声の話ですか? そのチャレンジやったことないですね(笑)。
西沢:NHK『みんなのうた』の小学生向けのやつやれる?
JUJU:それをやると、ひたすら悲しい曲になっちゃうんですよ。
西沢:どうして?
JUJU:『犬のおまわりさん』が本当に失踪事件みたいになっちゃうから。
西沢:(笑)。

叔母から受けた大きな影響

西沢に「10代後半ぐらいから、実年齢プラス10ぐらいまで幅は持ってる」と評価されたJUJUは、自身の音楽性のルーツについて告白した。

JUJU:幼稚園ぐらいのときに(さだまさしの)『償い』歌ってましたから。
西沢:(笑)。
JUJU:それで周りの大人たちに「償ったこともないくせに、この子は」って言われてたんですよ。
西沢:その世界観が好きだったんだな。
JUJU:そのころのスナックとかに集う大人たちが、あの紫色の雰囲気のなかで楽しそうにしているのに対するあこがれがすごく強かったんです。それで昭和歌謡の持つメランコリックなメロディラインとか、なんかガリガリ削られる感じがあるじゃないですか、あのころの音楽って。それがムチャクチャ大好きだったんです。
西沢:プロの作詞家が書く歌詞って、ちょっといまの世界と違って物語になっているから、2番、3番でようやく完結みたいなね。
JUJU:大人のための大人の音楽みたいな。だから大人に対してのあこがれがすごく強かったから、大人っぽいことが好きだったんでしょうね。だからそのころ、もちろんお遊戯の時間で歌ってましたし、小学校のときとかも音楽の時間に歌っていたんですけど、どんな声でどんな気持ちで歌っていたかなんかも、ちっとも覚えてないです。
西沢:お母さんの鏡台で内緒で口紅塗ってたりとか、そういう少女?
JUJU:そういう少女でした。その辺の香水を間違えてすごい量ふって「クサい!」って言われるみたいな。

小学生のころから、周りの大人の女性へのあこがれが強かったと話すJUJU。「普段、昼間はスウェットとかでゴロゴロしているのに、夕方になると急にスイッチが入る。おばもお店をやっていてお着物に着替えたり、そういう大人の世界というのが大好きでした」と語った。

西沢:いまのJUJUという人の英才教育というか、環境が生み出したんだろうね。
JUJU:英才教育というとあれですけど、当時のおばは私と姉を横に座らせてはウイスキーを入れたロックグラスをカランカランいわせながら、夜ごと社交ダンスを教えたりとか。あとはしゃがれ声でジャズやシャンソン歌ったりするのを聴かされていったんです。その当時は大迷惑だったんです。「なぜ毎晩、この酔っ払いの相手を」と思っていたけど、いまとなっては一番影響を受けたのもそのおばだったりもするから。
西沢:刷り込まれちゃったんだ。
JUJU:「ありがとうございました」と思います。だからいま「子どもの声で歌えるか」と聞かれると、人生最大のチャレンジな感じがしますよね。

答え合わせをやめた先にある未来

番組では『こたえあわせ』をオンエア。JUJUは曲に込められたメッセージについて語った。

JUJU:今回ドラマ自体は若い2人の恋模様なんですけど、この『こたえあわせ』という曲に関しては、ずっと生きてると勝手に答えって頭のなかにどんどん蓄積されていって「これやったら違うかな」とか「これ言ったら違うかな」みたいなことがすごく多いから、だんだんがんじがらめになっていくじゃないですか。だから私は「こうだとJUJUっぽいな」と思っているフシがあったりとか。だから今回のこの曲をどうテレビで歌っていいかわからないと思うことすら、勝手な答えが頭のなかにある。でもそんな答えとかよりも、今日ピストンさんに会って楽しかったなというきっかけで、今日からこれをネタにできるなと思った。自分のJUJUっぽさとの答え合わせをやめて自由にやったら、もっと世の中生きやすくなるかなと思うんです。
西沢:新しいんじゃない? このキャリアにしてこれをやることの意味がそこにあるよね。
JUJU:聴いた方にとってもなにかとの出会いがきっかけで、誰かでもいいですし本でもラジオでもなんでもいい。とにかくその答え合わせをやめた先にある未来というのは楽しくなるといいなと思って今回歌っています。これからも頑張ります! JUJUでした。
西沢:勝手に終わるな!
JUJU:あははは(笑)!

JUJUの最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。

『GROOVE LINE』では楽曲を紹介しながらゲストとの軽快なトークをお届け。放送は毎週月曜から木曜の18時10分ごろから。

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16:30-19:00