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そのツイート、無駄が多いかも。SNSで「伝わる文章」書くコツを元記者が伝授

そのツイート、無駄が多いかも。SNSで「伝わる文章」書くコツを元記者が伝授

元朝日新聞記者・真田正明さんが、短く分かりやすい文章を書くコツを解説した。

真田さんが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『START LINE』(ナビゲーター:長谷川ミラ)のワンコーナー「CHINTAI NEW STYLE LAB」。ここでは、11月5日(金)のオンエアをテキストで紹介する。

短い文章は“言葉の無駄”を省こう

真田さんは、朝日新聞の夕刊に連載されているコラム「素粒子」で7年半執筆していた経歴を持つ。「素粒子」は182字の文字制限がある極小のコラムだ。

SNSやメールなど、短い文章を書く機会が増えている。真田さんに「短く分かりやすい文章を書くコツ」を訊いた。

長谷川:短い文章って、実際に書いてみると難しいんですよね。なぜ難しいと感じるのでしょうか?
真田:自分が思ったままに書いていくと、どうしてもだらだらと長くなってしまうんですね。また、字数制限があるものだと舌足らずの文章になってしまいます。読んでくれる人のことを考えて整理して書く必要があるのですが、文章を削っていく作業は意外と難しいです。

真田さんが引き込まれる短い文章を書くためのポイントを解説した。

真田:まず、無駄がないことですね。要点が明確になっていて、補足されない文章です。Twitterなどでよく見かけますが、誤解を生んでしまう文章だと困りますよね。
長谷川:そうですね。
真田:第一に「言いたいことが間違いなく伝わる」のが大切です。そして、構成がしっかりしていて上手な比喩やユーモアが盛り込まれていれば、引き込まれる文章が書けると思います。
長谷川:Twitterには140字の文字制限がありますね。制限があると言いたいことがまとまらなかったり、言い訳をだらだらと書いてしまいがちです(笑)。

「一つの文章には一つのメッセージ」を心がける

字数制限があるなかで「伝わりやすい文章」を書くには、何を意識すればいいのだろう?

真田:一つひとつの文章をシンプルにすることが重要だと思います。一つの文章に多くのメッセージを盛り込もうとしないこと。「一つの文章には一つのメッセージ」を心がけると、自然と文章がシンプルになります。
長谷川:なるほど。一気にすべてを言おうとしない。
真田:そうです。一つの文章にいろんなことを詰め込んでいくとどんどん長くなり、読みにくくなります。構成の話で言えば、「主語と述語の関係を一つにする」。たとえば、「吾輩は猫である。名前はまだない」といった文章ですね。主語と述語が一つで構成された文章を重ねていくと、とても読みやすくなると思います。
長谷川:SNSなどの誰もが見る場で文章を書く際、気を付けるべきポイントは何でしょうか?
真田:文章を書くときは、気持ちを静めて書くことが大事だと思います。感情が昂っているときに文章を書くと、余計なことや刺激的なことを書いてしまいがちです。
長谷川:思い当たる節しかありません。落ち着いて言葉を発信することが大事ということですね。
真田:そして、文章を書いたあとは発信する前に何度も読み返してみることも大切だと思います。

長谷川はほかにも「文章に限らず、端的に思いを伝えるために心がけるべきことは何ですか?」と質問する。

真田:Twitterの話と似ている部分があるのですが、言葉を発する前に頭のなかで一度整理することでしょうね。キーワードをまず見つけてみるといいかもしれません。伝えたいことをはっきりさせてから言葉を発するのがいいと思います。

つまらない文書にしないためには、「みんなが使う安易な言葉に頼らない」ことが重要だと真田さんは語る。

長谷川:文章を書くときも言葉を発するときも、まずはゆっくり考えることが大切なんですね。
真田:表現をいかに豊かにするかを考えるといいと思います。

真田さんの著書『朝日新聞記者の200字文章術 ―極小コラム「素粒子」の技法』(さくら舎)が発売中。簡潔な文章で言いたいことや思いを伝える書き方のノウハウが詰まった一冊となっている。

『START LINE』のワンコーナー「CHINTAI NEW STYLE LAB」では、ニューノーマル時代の心地よい暮らしを送るヒントをお届けする。オンエアは毎週金曜の17時15分頃から。

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2021年11月12日28時59分まで

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