音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」
平和のために「子どもに教えないようにすること」は? SHELLY×AIが語る

平和のために「子どもに教えないようにすること」は? SHELLY×AIが語る

アーティストのAIが、SHELLYと平和な世の中になるために私たちができることについて語り合った。

AIが登場したのは毎週週替わりでJ-WAVEが厳選した企画をお届けする特別な時間『J-WAVE SELECTION ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』。毎月第4日曜日のナビゲーターはSHELLYが担当。ここでは10月24日(日)のオンエアをテキストで紹介する。

同番組はオンエアだけでなく、デジタル音声コンテンツとして提供・配信するサービス「SPINEAR」でも配信。SpotifyやApple Podcastsでも楽しめる。

AIがSDGsで興味があるのは「健康」と「平和」

『Story』『ハピネス』など数々の名曲をリリースしているAI。プライベートでは、6歳の平和(へいわ)ちゃんと2歳の博愛(はくあ)くんの子育てに奮闘中だという。

SHELLY:お子さんの名前はどういう思いで付けられたんですか?
AI:平和はずっと前から付けたいなと思っていました。平和がやっぱり一番いいなと思って。平和じゃないとご飯も食べられないし、ゆっくりもできないし。子どもに平和って名付けたら毎日それを呼ぶことになるから、自分にとっても周りにとっても平和がいいなとか、そういう気持ちになるかなってイメージで付けました。博愛のときは少し迷って。上の子が平和だから。
SHELLY:たしかに。
AI:私の名前がAIでしょ。旦那の名前にたまたま「ヒロ」って(字が)あるから、それを合わせただけなんですけど。それで博愛になって。
SHELLY:へえ! そうだったんですね。
AI:だから「はくあ」って言い方でいいかなって思って。
SHELLY:さらに意味が重なったから、めちゃめちゃいいですよね。

そんなAIがSDGsの17の目標について「健康」と「平和」に関心があるそうで、「このふたつが17の目標に共通してるんじゃないか」と語る。SDGsの目標には「すべての人に健康と福祉を」と「平和と公正をすべての人に」がある。

AI:健康って自分の過ごし方とか環境とかいろいろあると思うけど、心の問題から健康がだんだん弱っていくこともあるじゃないですか。それが減るだけでずいぶん違うと思うんですよね。人とちょっと話して元気になるとか。私、今日疲れてたんですけど、朝に幼稚園にいたお母さんたちとしゃべってすごく元気になったりとか、そういう感じ。そのままだったら病気になるんじゃないかなっていう気持ちだったけど、そこで救われて「よし!」ってなることもありますよね。
SHELLY:病は気からってあるけど、そうですよね。気持ちが晴れてるとちょっとつらいことも乗り越えられたりとか、同じ問題でも気持ちがちょっと弱っているときだと本当に心が砕け散ってしまうこともありますしね。

「戦争はよくない」祖父母の教えが心にある

AIが平和を大切だと思うようになるきっかけは、小さい頃から目にしていたCMや家族との会話からだったという。

AI:ユニセフとかのCMで「戦争の影響で食べ物がなくなった」とか、「地雷を踏んでこうなってしまったから助けてください」とか、そういうのが小さいときにたくさん流れてたんですよ。ロサンゼルスに住んでいるときも差別をする人がいたりして、銃とか武器とかじゃなくて人への見方が変わってしまったりとか、そういう人の話を聞くとすごく残念で。

またAIは鹿児島にいたときに祖父母から「やっぱり戦争はいかんよ」「いいことは何もない」と聞かされていたと話す。

AI:うちのお手伝いしてくれてた人も爆撃があったときに子どもだったらしいんですけど、その人もそう言ってたし。やっぱりじいちゃんやばあちゃんが言ってるから「戦争がよくない」ってことは間違いないなと思って。そういうところで習ってそのまま大きくなって。だから平和って素晴らしいなって。マザー・テレサが語った「戦争反対について語りに行くのはしないけど、平和について語るのは行きますよ(反戦集会には参加しませんが、平和運動には喜んで参加します)」というメッセージを知って、ますます平和が大事だなって。

怒るのではなく、穏やかに平和を考える理由

若い頃のAIは平和を考えるときに「戦争は絶対ダメ」「なんでそんなことするんだ!」という怒りの感情のほうが強かったが、マザー・テレサをはじめいろいろな本などを読み進めることによって、穏やかな気持ちで平和について考えるようになったという。

AI:やっぱり私が怒ると怒る人が来るというか。
SHELLY:そうですよね。それって難しいですよね。
AI:でも子どもと一緒ですよね。子育てがまさしくそれで。うちはまだ全然平和じゃないんだけど(笑)。
SHELLY:どうしたら平和がやってくるんですかね(笑)。
AI:まずは自分の家から平和にしていくってことがすごく大事だと思います。
SHELLY:本当に大事ですよね。人に対する差別の気持ちって生まれたて赤ちゃんは持ってないですよね。「あの人は髪の色が違う、肌の色が違うからあなたと違うんだよ」って親とかまわりの大人が教えているから、それをなるべくひとつでも教えないようにすることが私もすごく課題ですね。
AI:私もですね。

『We Are The World』のすごさ

AIは社会の問題や課題を音楽によって気づかせてくれた曲として『We Are The World』をあげた。この曲はアフリカの飢餓救済に向けマイケル・ジャクソンをはじめ音楽界のビッグスターが集結し、1985年にリリースされた。

AI:うちの母親がそういうのを好きで聴いていたのもあったんですけど、たまたまそのときに『We Are The World』のレコーディングとかドキュメンタリーのビデオがあって。さらにそれで集まったお金がどこにいくのかとか、どういう人たちがいるかとかそういうのもあって「これがこのためになるんだ」って小さいときだけどつながって。しかも歌っている人たちがますますよく見えるんですよね。感動するというか。
SHELLY:そうですよね。
AI:みんながひとつになって、そういうもののためにやっていることが素晴らしいなって思いました。
SHELLY:AIさんの曲にもそういうメッセージを意識的に入れたりされるんですか? AI:そうですね、意識してますね。どう言ったら人が嫌な気持ちにならないでいいふうにやってくれるかなとか。
SHELLY:説教っぽくならないようにみんなの気持ちを奮い立たせるみたいな。でもそういうのって難しいですよね。
AI:そうなんです。だからそういうのを考えるのは今もチャレンジですね。

AIは11月1日(月)に新曲『アルデバラン』を配信リリース。作詞・作曲は森山直太朗が担当した。
AI:人が書いた曲を自分がどう歌えばいいのかなって最初は思ってたんです。でも直太朗さんからきた曲を聴いたときにすごく感動して、自分が歌うためにこの曲がきたっていうか。そういう気持ちになりました。最初の行からすごく引きこまれて、そういう気持ちなんですよ。歌入れするときもいつもの「ハッピー!」みたいなのじゃなくて(笑)。
SHELLY:そんなんでもないですよ(笑)。
AI:今回は、私もそうだよ。何かあったときは一緒に超えていけたらいいなってそんな気持ちでしたね。

まず協力しあって、いちばん「ヤバいところ」をなくす

SDGsが掲げる17の目標は2030年までの達成を目指している。そのとき、AIはどんな世界を想像しているのだろうか。

AI:人々がとにかく自分たちの家とかの問題でも大変だから、それ以外のことを考えなくていい世界になってたらいいなって。戦争とか差別とか貧困とかもってのほか、みたいになればいいですよね。
SHELLY:本当ですよね。
AI:そんなの考えることもないところに行き着けたらいいですね。
SHELLY:そういう問題があるからなかなか環境問題に取りかかれる余裕がないし。こういうものが全部解決されたら「よし、みんなでこの環境をどうする?」って集中できますもんね。
AI:そうしたら個人の家も変わってくるだろうし、小さないざこざもなくなってくるだろうから。だからまずは協力しあって、いちばんヤバいところをまずはなくしていって、最終的に自分にたどり着くと思います。
SHELLY:子どもたちが育った頃には「昔はそんなことでもめてたんだ」って思ってほしいですよね。
AI:本当にそうですよね。

AIの最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。

SHELLYがナビゲートするプログラム『ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』の放送は毎月第4日曜日の22時から。

この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。

  • 新規登録簡単30
  • J-meアカウントでログイン
  • メールアドレスでログイン
番組情報
J-WAVE SELECTION ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE
毎月第4日曜
22:00-22:54