PIVOTのチーフ・グローバルエディターの竹下隆一郎さんが今、注目するニュースを取り上げ、川田十夢とトークを展開した。
竹下さんが登場したのは、1月27日(金)に放送されたJ-WAVEの番組『INNOVATION WORLD』(ナビゲーター:川田十夢)のワンコーナー「GLOBAL OPEN INNOVATION」。
2023年1月から毎月最終週は、ビジネス映像メディア・PIVOTとコラボレーション。「WORLD PIVOT REPORT」と題して、竹下さんが次の時代につながるニュースを独自目線で解説する。
・ビジネス映像メディア「PIVOT」
https://pivotmedia.co.jp/
竹下:会社は辞めず、ゆるい仕事をして定時で帰ろうとする動きが広がっています。退社するまでではないんですけど、かといって仕事に情熱がないみたいな状態で、最低限の仕事をすることがクワイエット・クイッティングと呼ばれています。
アメリカでのこの動きは、コロナ禍になったことも大きな要因だという。
川田:リモートワークが増えたことで、嫌な上司や嫌な経営者と離れて仕事ができるようになった。また全人類が命の危険にさらされ、誰が感染してもおかしくないときに、果たして自分はこのままでいいのかと自分の心に問いかける人が増えたようで、「ちょっとこの仕事は意味がないな」とか、あるいは「何か起こったときにクビを切られるんじゃないか」ということで、少し仕事への熱意が低下しているようです。これはアメリカだけではなくて、コロナは全世界の出来事だったので日本でも起きているのではないかなと思います。
川田:これはもう、誰もが気にしているかもしれない。
竹下:Chat GPTは自動的に文章ができる仕組みなんですよね。Googleの検索窓みたいなものがあって、そこにいろんな質問、例えば「今日のおいしいご飯は何?」とか「ラジオでいちばんウケるコメントは?」とか入力すると、バッと文章を作ってくれるAIみたいなもので、これがすごく流行っています。これはインターネットが生まれ変わったくらいのインパクトがあります。
川田:偶然重なっちゃったかもしれないけど、Chat GPTの話題とGoogleのレイオフの話題があります。僕はARのプロジェクトでGoogleのチームとやりとりしてたんですけど、それが吹っ飛んじゃって。それだけChat GPTとかオープンAIの影響だけじゃないけど、ちょっと脅威は感じているみたいですよね。
竹下:今まではGoogleで検索していろんな情報を出してきたところを、AIが答えを教えてくれるとなると、みんな検索しなくなっちゃうんですよね。「神様のGoogleに訊くよりAIに訊こう」みたいなピボット(方向転換)が起きてるかもしれないですね。
川田もChat GPTを利用してみて「ヤバい」と驚きの感想が漏れる。
川田:使い心地がまずヤバいですね。あと、これ検索しなくなるわって思いました。
竹下:賢くて人間の答え方をしてくれるんですよね。ロボットとかAIって「ワレワレハ、ロボットダ」みたいなちょっと嘘くさいSFチックな言葉だったらしゃべると思うんですけど、Chat GPTはまるで裏側に人間がいるかのように話してくれるので、質問ばっかりしています。
川田:確かに。自分のいる業界の未来とか訊きたくなっちゃうもんね。ちなみにJ-WAVEの未来も訊いたら、前向きな意見でした。J-WAVEはやっぱり文化に根ざしているから生き残るみたいなことを。
竹下:めちゃめちゃいいですね。僕は今日ラジオに出るので「ラジオで気の利いたコメントを言うには?」と訊いたら、情報と感情を込めて言うことが大事だと言ったので、その成果が今出てるかと。
川田:それをAIに教わったわけですね。
川田:検索結果って結構ばらつきがあって、SEOとか関係ないのにそっち側の優先順位で出したりすることがChat GPTだとないですよね。
竹下:検索ってテレビみたいな感じで、みんなに向けて情報を出してくれているんですけど、Chat GPTはラジオというか、自分に語りかけてる感じで、すごく心地よくて。
川田:Chat GPTはAPIとかたたいていると文字数とかも制限できるんですよね。答えを長く訊きたい場合もあるし、短く訊きたい場合もあるし。
竹下:あと、追い質問ができるというか、一度訊いて納得いかなかったらもう一回訊けるからどんどん深掘りしていって会話が始まるんですよね。
川田:GPT-3っていうAIの言語処理の公式が大きく進化したんですよね。開発しているとプログラミングの妙みたいな、こうやるとこうなるよなってことが分かるけど、これは言語が語彙の世界から溶けてるんですよ。溶けた世界で再構築しているから、この心地よさは他と比べられないところがありますよね。
竹下が「Chat GPTはこれまでのAIブーム流れと違うか」と川田に質問すると「味が違う」と表現した。
川田:自分が好きな味になってるというか。自分が好きな訊き方をするじゃないですか。それで答えてくれるっていうことは読み物が自分の味になってるんですよ。
竹下:なるほど。
川田:ぶっきらぼうに訊くとぶっきらぼうな答えが返ってくるから、自分の味がするんですよね。
竹下:味っていい表現だなと思います。例えば自分が好きな人とか家族とか、あるいは亡くなった人っぽい答え方をしてくれたらいいなと思うんですよね。私、今43歳なんですけど、自分が中学生のとき、当時の母が42歳で亡くなっていて。当時の母親の年齢を超えた今、母とちょっと話してみたいなって思ったときに、自分の母親のような返しができるAIがあったらひたすら話しちゃうかなと思いますね。
川田:すぐそこまで来ているかもしれないですね。最適化というか、その人のボキャブラリーとか人生とか年代とか、今はオープンのAIだから全部を集約しているけど、次は絞るってことだから。
竹下:全てのテクノロジーってパーソナライズされるので、どんどん個人に寄ってそこに死者が含まれると思います。そう思ったときに人間がいわば永遠の命を手に入れるというか。人間って言葉でできているので、そうなるとどうなるのかなって思います。
竹下さんが出演する「WORLD PIVOT REPORT」は毎月最終週の21時15分頃から。また、J-WAVEとPIVOTは、次世代ビジネスパーソンに向けた「企業PRプラン」も展開中だ。
・次世代ビジネスパーソンに向けた「企業PRプラン」詳細はコチラ
https://www.j-wave.co.jp/dc/topics/2023/01/content-25.html
竹下さんが登場したのは、1月27日(金)に放送されたJ-WAVEの番組『INNOVATION WORLD』(ナビゲーター:川田十夢)のワンコーナー「GLOBAL OPEN INNOVATION」。
2023年1月から毎月最終週は、ビジネス映像メディア・PIVOTとコラボレーション。「WORLD PIVOT REPORT」と題して、竹下さんが次の時代につながるニュースを独自目線で解説する。
・ビジネス映像メディア「PIVOT」
https://pivotmedia.co.jp/
アメリカで広がる「静かな退職」
竹下さんは注目するニュースとして「アメリカで広がるクワイエット・クイッティング(静かな退職)」をとりあげた。竹下:会社は辞めず、ゆるい仕事をして定時で帰ろうとする動きが広がっています。退社するまでではないんですけど、かといって仕事に情熱がないみたいな状態で、最低限の仕事をすることがクワイエット・クイッティングと呼ばれています。
アメリカでのこの動きは、コロナ禍になったことも大きな要因だという。
川田:リモートワークが増えたことで、嫌な上司や嫌な経営者と離れて仕事ができるようになった。また全人類が命の危険にさらされ、誰が感染してもおかしくないときに、果たして自分はこのままでいいのかと自分の心に問いかける人が増えたようで、「ちょっとこの仕事は意味がないな」とか、あるいは「何か起こったときにクビを切られるんじゃないか」ということで、少し仕事への熱意が低下しているようです。これはアメリカだけではなくて、コロナは全世界の出来事だったので日本でも起きているのではないかなと思います。
賢すぎる文章自動チャットAI
続いて竹下さんは注目のニュースとして「Googleも焦る、賢すぎる文章自動チャットAIのChat GPT」をとりあげた。川田:これはもう、誰もが気にしているかもしれない。
竹下:Chat GPTは自動的に文章ができる仕組みなんですよね。Googleの検索窓みたいなものがあって、そこにいろんな質問、例えば「今日のおいしいご飯は何?」とか「ラジオでいちばんウケるコメントは?」とか入力すると、バッと文章を作ってくれるAIみたいなもので、これがすごく流行っています。これはインターネットが生まれ変わったくらいのインパクトがあります。
川田:偶然重なっちゃったかもしれないけど、Chat GPTの話題とGoogleのレイオフの話題があります。僕はARのプロジェクトでGoogleのチームとやりとりしてたんですけど、それが吹っ飛んじゃって。それだけChat GPTとかオープンAIの影響だけじゃないけど、ちょっと脅威は感じているみたいですよね。
竹下:今まではGoogleで検索していろんな情報を出してきたところを、AIが答えを教えてくれるとなると、みんな検索しなくなっちゃうんですよね。「神様のGoogleに訊くよりAIに訊こう」みたいなピボット(方向転換)が起きてるかもしれないですね。
川田もChat GPTを利用してみて「ヤバい」と驚きの感想が漏れる。
川田:使い心地がまずヤバいですね。あと、これ検索しなくなるわって思いました。
竹下:賢くて人間の答え方をしてくれるんですよね。ロボットとかAIって「ワレワレハ、ロボットダ」みたいなちょっと嘘くさいSFチックな言葉だったらしゃべると思うんですけど、Chat GPTはまるで裏側に人間がいるかのように話してくれるので、質問ばっかりしています。
川田:確かに。自分のいる業界の未来とか訊きたくなっちゃうもんね。ちなみにJ-WAVEの未来も訊いたら、前向きな意見でした。J-WAVEはやっぱり文化に根ざしているから生き残るみたいなことを。
竹下:めちゃめちゃいいですね。僕は今日ラジオに出るので「ラジオで気の利いたコメントを言うには?」と訊いたら、情報と感情を込めて言うことが大事だと言ったので、その成果が今出てるかと。
川田:それをAIに教わったわけですね。
Chat GPTは「自分に語りかけてくれる」心地よさがある
川田は「Chat GPTは自分に最適化された答えだからいい」と言うと、竹下さんも同調する。川田:検索結果って結構ばらつきがあって、SEOとか関係ないのにそっち側の優先順位で出したりすることがChat GPTだとないですよね。
竹下:検索ってテレビみたいな感じで、みんなに向けて情報を出してくれているんですけど、Chat GPTはラジオというか、自分に語りかけてる感じで、すごく心地よくて。
川田:Chat GPTはAPIとかたたいていると文字数とかも制限できるんですよね。答えを長く訊きたい場合もあるし、短く訊きたい場合もあるし。
竹下:あと、追い質問ができるというか、一度訊いて納得いかなかったらもう一回訊けるからどんどん深掘りしていって会話が始まるんですよね。
川田:GPT-3っていうAIの言語処理の公式が大きく進化したんですよね。開発しているとプログラミングの妙みたいな、こうやるとこうなるよなってことが分かるけど、これは言語が語彙の世界から溶けてるんですよ。溶けた世界で再構築しているから、この心地よさは他と比べられないところがありますよね。
竹下が「Chat GPTはこれまでのAIブーム流れと違うか」と川田に質問すると「味が違う」と表現した。
川田:自分が好きな味になってるというか。自分が好きな訊き方をするじゃないですか。それで答えてくれるっていうことは読み物が自分の味になってるんですよ。
竹下:なるほど。
川田:ぶっきらぼうに訊くとぶっきらぼうな答えが返ってくるから、自分の味がするんですよね。
竹下:味っていい表現だなと思います。例えば自分が好きな人とか家族とか、あるいは亡くなった人っぽい答え方をしてくれたらいいなと思うんですよね。私、今43歳なんですけど、自分が中学生のとき、当時の母が42歳で亡くなっていて。当時の母親の年齢を超えた今、母とちょっと話してみたいなって思ったときに、自分の母親のような返しができるAIがあったらひたすら話しちゃうかなと思いますね。
川田:すぐそこまで来ているかもしれないですね。最適化というか、その人のボキャブラリーとか人生とか年代とか、今はオープンのAIだから全部を集約しているけど、次は絞るってことだから。
竹下:全てのテクノロジーってパーソナライズされるので、どんどん個人に寄ってそこに死者が含まれると思います。そう思ったときに人間がいわば永遠の命を手に入れるというか。人間って言葉でできているので、そうなるとどうなるのかなって思います。
竹下さんが出演する「WORLD PIVOT REPORT」は毎月最終週の21時15分頃から。また、J-WAVEとPIVOTは、次世代ビジネスパーソンに向けた「企業PRプラン」も展開中だ。
・次世代ビジネスパーソンに向けた「企業PRプラン」詳細はコチラ
https://www.j-wave.co.jp/dc/topics/2023/01/content-25.html
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川田十夢