シンガーソングライターの折坂悠太と上白石萌歌が10月9日(土)、J-WAVEで自身の音楽や最近心を奪われている「LOVEなもの」をテーマに対談した。
ふたりがトークしたのは、J-WAVEで放送中の番組『#LOVEFAV』(ナビゲーター:上白石萌歌)。音楽やアート、読書が好きな女優・上白石萌歌が、リスナー、ゲスト、そして世の中の人がLOVEなものやFAVORITEなものをお届けしている。
折坂は10月6日(水)に3年ぶりとなる新作アルバム『心理』をリリースした。
上白石:『Mステ』のときも楽屋がちょっと近かったじゃないですか。折坂さんが声出ししているのをちょっとだけ聴いていて「はあ……」って(笑)。ファンの心をむき出しで。
折坂:うるさくなかったですか(笑)。
上白石:自分の歌どころではなくなってしまって。今回お呼びできて光栄です。
折坂:こちらこそありがとうございます。
折坂は鳥取県生まれ、千葉県育ちのシンガーソングライター。2018年にリリースされたアルバム『平成』がCDショップ大賞を受賞するなど高い評価を受けている。2019年にはドラマ『監察医 朝顔』(フジテレビ系)の主題歌『朝顔』が大きな話題を呼んだ。
上白石:私が初めて折坂さんの音楽に出会ったのは、アルバム『平成』が出たときです。赤いバックに折坂さんがカメラ目線じゃなくて、ふと遠くのほうを見つめているジャケット写真に惹かれました。
折坂:「大丈夫か?」っていう感じの顔をしてますよね(笑)。
上白石:。あんまりジャケットから入ることはないんですけれど、「聴くべきだな」みたいなものを感じました。小袋成彬さんと仲良くさせてもらっているんですけど、小袋さんがすごく折坂さんの音楽が大好きだとうかがって。それがきっかけで聴くようになりました。
折坂:私も萌歌さんの歌声を聴いたときに本当にやられてしまって。すごくきれいに日本語を歌う人だなって思いました。そこからすごく大好きになって、聴かせていただいています。
上白石:どうしよう、もう今日ここで終わってもいいぐらい満足しちゃいました(笑)。私も折坂さんの音楽の日本語がすごく好きで、小説を読んでいるような気持ちになります。私の地元が鹿児島なんですけど、都会の風景にも鹿児島の茶畑の風景にも合う言葉と音楽で、いつも心を湯船に浸からせてもらっているような気持ちになりますし、すごく毒々しいものを感じるときもあります。うまく言葉にできないです、好きすぎて(笑)。
折坂:そんなふうに言ってくださった言葉も、本当に詩みたいだなと思います。ラジオでゲストとして出られているときに「ああ、萌歌さんだ」と思って聴くんですけど、本当に素敵な言葉を使う人だなと思っていて、いまもまたそう思いました。
折坂と小山田壮平が渋谷のライブハウス「La.mama」で開催したライブにて折坂の楽曲『角部屋』を聴いて以来、上白石はこの曲の虜になったという。
上白石:そこで初めてご挨拶をさせていただいたんですけど、ライブで『角部屋』を歌っていらしたときから、この曲への愛が爆発していて。生活の匂いが沁みた曲ですし、この曲を自分の部屋で流していると生きた心地がします。すごく自分にとって大切な曲です。
折坂:うれしいです。
上白石:このあいだの「風CAMP 2021」でも歌われていて。でもあまりライブで頻繁には披露されないですよね。
折坂:最近はそう。弾き語りのときはよくやっていたんですけど、バンド編成ではあまりやらない曲ですね。
折坂:最近はバッタを触ることにハマっています。日ごろ、大人になってから特に生き物に触れることがなく、大体スマートフォンとパソコンなど無機質なものしか触っていない気がして。なにか有機的なものとか生きているものに触ることで、ひらめくことがあるんじゃないかと思って最近心がけているんですよね。
上白石:バッタを触ることを?
折坂:バッタ、もしくは触れそうな虫がいたらパッと手に取ってみるようにしています。あんまり物々しいやつはダメなんですけど。私が触っているバッタはショウリョウバッタで、葉っぱみたいな色ですごくキレイなんですよ。バッタがいたら「すみません、ちょっと……」と言って捕まえて、見たら「失礼しました」って返すんです。跳ねようとする動きや躍動みたいなものを身体で感じると、なんとも言えない充足感があります。……すみません、変な話で(笑)。
上白石:いやでも、すごくわかります。私も地元のほうはけっこう緑がたくさんあったので、昔よくバッタを捕まえていました。けっこう跳ねるので大変じゃないですか? いつも素手で?
折坂:素手でいってます。仕事もいまはリモートで生身の感覚みたいなものをなかなか味わいづらいときなので、なんか生きている感じがするんです。
上白石:それで言うとペットとはまた違うかもしれないですね。
折坂:そうですね、ペットは家族という感じになってくると思うので。想像もできない生き方をしているじゃないですか、虫って。
上白石:本当にそうですよね。
折坂:宇宙人というか。自分の価値観みたいなものがちっぽけに思える瞬間があるんです。
バッタの話題から哲学的なトークが展開していく。
上白石:虫だけじゃなくて魚とかほかの動物も、想像できないぐらい大きい生き物がいるじゃないですか。そういうのも「どうしてそうなったのか」とか、すごく気になりますよね。
折坂:人間以外の生き物の個体差って人間の比ではないじゃないですか。すごい差があって、倍々以上みたいなものがいっぱいいる。そう思うと人間が「あいつと私の違い」って言って指していることって、本当に微々たることだなって思えてくるときがあるんです。各個体で誇りを持っている感じがしますよね。
上白石:どの生き物も自分の体を変えてまで生き抜こうと、適応させていっている感じが力強いなって思いますよね。
折坂:力強く生きていきたいですね。
上白石:バッタのようにバネをきかせて跳ねていきたいなと。
折坂:体長の何倍も跳ねますから。
上白石:本当にそうですよね。バッタからこんなに哲学的な話ができるとは思っていなかったです。バッタから生まれる曲も今後はありそう。
折坂:バッタから生まれる曲ですか。そうですね、あるでしょう(笑)。
その後、『心理』の制作エピソードや同アルバムを引っ提げての初ホールツアー「心理ツアー」について語ったふたり。最後まで話が尽きない様子だった。
上白石:お別れの時間が近づいてまいりました。今回は自分の録音機能で収録してずっと聴きたいなっていうくらい、いい時間になりました。
折坂:こちらこそ。バッタの話をJ-WAVEの大都会が見えるなかでできたのがとてもいい思い出になりました。
上白石:これからもなにかご縁があればよろしくお願いします。
折坂:よろしくお願いします。
上白石:すてきな時間をありがとうございました。
J-WAVEで放送中の『#LOVEFAV』では、SNSやネットを活用しながら、上白石萌歌やリスナー、ゲスト、そして世の中の人がLOVEなものや、これから好きになりそうなものをお届け。放送は毎週土曜日22時から。
ふたりがトークしたのは、J-WAVEで放送中の番組『#LOVEFAV』(ナビゲーター:上白石萌歌)。音楽やアート、読書が好きな女優・上白石萌歌が、リスナー、ゲスト、そして世の中の人がLOVEなものやFAVORITEなものをお届けしている。
折坂は10月6日(水)に3年ぶりとなる新作アルバム『心理』をリリースした。
折坂悠太 - 心理 Album Full (Official Visualizer)
折坂の魅力を上白石が力説
番組冒頭から上白石は、折坂の大ファンだと公言し「すごく緊張しています」「とても楽しみ」とコメント。今回は音楽番組『ミュージックステーション』(テレビ朝日)での共演以来の再会となる。上白石:『Mステ』のときも楽屋がちょっと近かったじゃないですか。折坂さんが声出ししているのをちょっとだけ聴いていて「はあ……」って(笑)。ファンの心をむき出しで。
折坂:うるさくなかったですか(笑)。
上白石:自分の歌どころではなくなってしまって。今回お呼びできて光栄です。
折坂:こちらこそありがとうございます。
折坂は鳥取県生まれ、千葉県育ちのシンガーソングライター。2018年にリリースされたアルバム『平成』がCDショップ大賞を受賞するなど高い評価を受けている。2019年にはドラマ『監察医 朝顔』(フジテレビ系)の主題歌『朝顔』が大きな話題を呼んだ。
折坂悠太 - 平成 (Official Music Video) / Yuta Orisaka – Heisei
折坂:「大丈夫か?」っていう感じの顔をしてますよね(笑)。
上白石:。あんまりジャケットから入ることはないんですけれど、「聴くべきだな」みたいなものを感じました。小袋成彬さんと仲良くさせてもらっているんですけど、小袋さんがすごく折坂さんの音楽が大好きだとうかがって。それがきっかけで聴くようになりました。
折坂:私も萌歌さんの歌声を聴いたときに本当にやられてしまって。すごくきれいに日本語を歌う人だなって思いました。そこからすごく大好きになって、聴かせていただいています。
上白石:どうしよう、もう今日ここで終わってもいいぐらい満足しちゃいました(笑)。私も折坂さんの音楽の日本語がすごく好きで、小説を読んでいるような気持ちになります。私の地元が鹿児島なんですけど、都会の風景にも鹿児島の茶畑の風景にも合う言葉と音楽で、いつも心を湯船に浸からせてもらっているような気持ちになりますし、すごく毒々しいものを感じるときもあります。うまく言葉にできないです、好きすぎて(笑)。
折坂:そんなふうに言ってくださった言葉も、本当に詩みたいだなと思います。ラジオでゲストとして出られているときに「ああ、萌歌さんだ」と思って聴くんですけど、本当に素敵な言葉を使う人だなと思っていて、いまもまたそう思いました。
折坂と小山田壮平が渋谷のライブハウス「La.mama」で開催したライブにて折坂の楽曲『角部屋』を聴いて以来、上白石はこの曲の虜になったという。
折坂悠太 - 角部屋
折坂:うれしいです。
上白石:このあいだの「風CAMP 2021」でも歌われていて。でもあまりライブで頻繁には披露されないですよね。
折坂:最近はそう。弾き語りのときはよくやっていたんですけど、バンド編成ではあまりやらない曲ですね。
折坂が「バッタ」にハマる?
上白石から「今、何LOVEですか?」と質問された折坂は「バッタ」と回答した。折坂:最近はバッタを触ることにハマっています。日ごろ、大人になってから特に生き物に触れることがなく、大体スマートフォンとパソコンなど無機質なものしか触っていない気がして。なにか有機的なものとか生きているものに触ることで、ひらめくことがあるんじゃないかと思って最近心がけているんですよね。
上白石:バッタを触ることを?
折坂:バッタ、もしくは触れそうな虫がいたらパッと手に取ってみるようにしています。あんまり物々しいやつはダメなんですけど。私が触っているバッタはショウリョウバッタで、葉っぱみたいな色ですごくキレイなんですよ。バッタがいたら「すみません、ちょっと……」と言って捕まえて、見たら「失礼しました」って返すんです。跳ねようとする動きや躍動みたいなものを身体で感じると、なんとも言えない充足感があります。……すみません、変な話で(笑)。
上白石:いやでも、すごくわかります。私も地元のほうはけっこう緑がたくさんあったので、昔よくバッタを捕まえていました。けっこう跳ねるので大変じゃないですか? いつも素手で?
折坂:素手でいってます。仕事もいまはリモートで生身の感覚みたいなものをなかなか味わいづらいときなので、なんか生きている感じがするんです。
上白石:それで言うとペットとはまた違うかもしれないですね。
折坂:そうですね、ペットは家族という感じになってくると思うので。想像もできない生き方をしているじゃないですか、虫って。
上白石:本当にそうですよね。
折坂:宇宙人というか。自分の価値観みたいなものがちっぽけに思える瞬間があるんです。
バッタの話題から哲学的なトークが展開していく。
上白石:虫だけじゃなくて魚とかほかの動物も、想像できないぐらい大きい生き物がいるじゃないですか。そういうのも「どうしてそうなったのか」とか、すごく気になりますよね。
折坂:人間以外の生き物の個体差って人間の比ではないじゃないですか。すごい差があって、倍々以上みたいなものがいっぱいいる。そう思うと人間が「あいつと私の違い」って言って指していることって、本当に微々たることだなって思えてくるときがあるんです。各個体で誇りを持っている感じがしますよね。
上白石:どの生き物も自分の体を変えてまで生き抜こうと、適応させていっている感じが力強いなって思いますよね。
折坂:力強く生きていきたいですね。
上白石:バッタのようにバネをきかせて跳ねていきたいなと。
折坂:体長の何倍も跳ねますから。
上白石:本当にそうですよね。バッタからこんなに哲学的な話ができるとは思っていなかったです。バッタから生まれる曲も今後はありそう。
折坂:バッタから生まれる曲ですか。そうですね、あるでしょう(笑)。
その後、『心理』の制作エピソードや同アルバムを引っ提げての初ホールツアー「心理ツアー」について語ったふたり。最後まで話が尽きない様子だった。
上白石:お別れの時間が近づいてまいりました。今回は自分の録音機能で収録してずっと聴きたいなっていうくらい、いい時間になりました。
折坂:こちらこそ。バッタの話をJ-WAVEの大都会が見えるなかでできたのがとてもいい思い出になりました。
上白石:これからもなにかご縁があればよろしくお願いします。
折坂:よろしくお願いします。
上白石:すてきな時間をありがとうございました。
J-WAVEで放送中の『#LOVEFAV』では、SNSやネットを活用しながら、上白石萌歌やリスナー、ゲスト、そして世の中の人がLOVEなものや、これから好きになりそうなものをお届け。放送は毎週土曜日22時から。
この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。
番組情報
- #LOVEFAV
-
毎週土曜22:00-22:54
-
上白石萌歌