市販のアイスを絶品スイーツにする方法を、アイス研究家のシズリーナ荒井さんが明かした。
荒井さんが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『UR LIFESTYLE COLLEGE』(ナビゲーター:吉岡里帆)。7月18日(日)のオンエア内容をテキストで紹介する。
吉岡:主食がほぼアイスみたいな量を食べていますよね。
荒井:そうなんですよ。朝・昼・晩の食前、食後は必ずアイスを食べる生活です。
アイスを食べ続けていくなか、荒井さんはアイスの食べ方に対して1つの気付きを得たそうだ。
荒井:アイスって冷凍庫に入っているデザートじゃないですか。冷凍うどんとか冷凍餃子って同じ環境下に入っているものなのに、なぜかアイスだけはカチカチのまま食べるなってことに気付いたんです。
吉岡:(笑)。着眼点がだいぶ鋭いですね。
荒井:「何か違うアイスの食べ方はできないかな?」という思いも、そこから芽生えた気がします。
吉岡:健康に問題がなかったとしても、毎食アイスだと飽きてこないですか?
荒井:飽きると思うじゃないですか。吉岡さん、白米に飽きたことってあります?
吉岡:ないです(笑)。
荒井:自分にとってアイスクリームは、白米と一緒なんです。全然飽きないんですよね。
吉岡:アイスはそういう立ち位置なんですね。シズリーナさんにとって、アイスの魅力は何ですか?
荒井:いろんな方を笑顔にさせるものだと思います。
吉岡:シンプル! まっすぐな瞳で言われると「そうだな」って思いました。
荒井:だってね、吉岡さん。アイスを食べているときに怒っている人っています?
吉岡:あっ、いないかも(笑)。たしかに言われてみると、アイスを食べている人の顔って基本的に口角が上がっていて、目付きも柔らかい感じですね。
荒井:(学部長から)「君のやりたいことは別の大学ですることだろう」と言われまして。それで、研究課題は「温度と味覚の関係性」にしました。本格的に「アイスの味って何度だったらおいしいのか」って研究をしたんですよ。
吉岡:かなり専門的な話になってきましたね。実際に研究をされてみて、アイスの進化と言いますか、改めてすごいなと感じた発見はありましたか?
荒井:アイスクリームって、固める時間が短ければ短いほど、氷の粒の結晶って細かくなるので、なめらかな食感になるんですよ。新発売したアイスを食べてみて、口のなかで氷が弾けるように溶けたら「あ、機械(設備)を変えたな」っていうのはわかるようになりました。
吉岡:へええ! すごい量のアイスを食べられているシズリーナさんですが、食べるときの憧れのシチュエーションはあったりますか?
荒井:富士山とか、標高の高いところでアイスを食べてみたいって憧れはありますね。
吉岡:たしかに、いつもとはちょっと違う感じにはなりそうですね。
荒井:実は、メカニズム的に人間は標高が高いほど味を薄く感じやすくなるんですよ。チャレンジはしてみたいんですけど、アイスは溶けてしまうので、市販のアイスをフリーズドライしたことはあります。
吉岡:どうでした?
荒井:チョコボール型のアイスクリームの場合、バニラアイスだけはフリーズドライができたのですが、油分が高いほかのものはフリーズドライできなかったんですよ。
吉岡:あっ、そういうものなんですね。シズリーナさん、「世紀の発見」みたいないい表情をされますね(笑)。
荒井:ありがとうございます。失敗がないと成功がないと思うんですよね。
吉岡:たしかに。それは本当にそうですね。
他にも荒井さんは大福系のアイスをおいしく食べるための研究として、アイスを燻製したことを明かした。
吉岡:アイスって燻製になるんですか!? 面白い。
荒井:冷たい風で蒸し上げる冷燻製という方法があるんですね。冷燻製で大福系アイスを30分間燻したらですね、クソまずかったっす。
吉岡:(笑)。はっきりとまずいという意見を言うシズリーナさん。流石です。
荒井:その失敗で気付いたのは「アイスクリームは臭いを吸収する」ことでした。冷凍庫の匂いってあるじゃないですか。ずっとアイスを保管していると、冷凍庫の臭いが移るってことを勉強しました。
吉岡:臭いが移らないよう、冷凍庫のなかは常に無臭にしておくことがベストということですね。
荒井:そうですね。あとは、アイス専用の冷凍庫を買ってください。
吉岡:(笑)。かなり難易度が高そうだけど、そうすることでよりおいしくアイスを食べられるってことですもんね。
吉岡:アイスのマル秘裏技がいろいろと載っている本なのでしょうか。
荒井:そうなんです。
吉岡:レシピ開発は大変でしたか?
荒井:夜な夜な開発していました。日中だと、妻に怒られるわけですよ。シンクを汚しちゃうと「私が洗い物をしたばかりなのに」って言われちゃう。
荒井さんはレシピの開発秘話について語った。
荒井:カチカチのアイスを冷凍庫から冷蔵庫に移したら、何分後が食べ頃かってことを研究していたんですよ。たとえば、コンビニエンスストアで売っている、ソフトクリームの形をしたカチカチのアイスがあるじゃないですか。あれの食べ頃を調べた結果、冷凍庫から冷蔵庫に60分入れると、自宅でもおいしいソフトクリームが味わえるんですよ。
吉岡:ええー! そんなに入れるんですか。ちょっと移動させるだけですし、方法としては簡単ですね。
荒井:そうなんですよ。日中にやっていたら途中で「アイスは冷蔵庫に入れるものじゃない」と冷凍庫に戻されてしまうことがあったんですね。それで、夜な夜な調べていました。
吉岡:なるほど。研究の裏側にはいろいろあるんだなと感じました(笑)。ちなみに、失敗したレシピはありますか?
荒井:「コンビニのおにぎりと合うアイスはどれか」ですね。
吉岡:それはかなりハードルの高い研究ですよね。
荒井:いろんな失敗を50回以上しましたね。結果、梅おにぎりがバニラアイスとめっちゃ相性がいいことがわかりました。
吉岡:本当ですか? どうやって食べるんですか?
荒井:おにぎりの上に、バニラアイスクリームを大さじ1乗せるだけです。
吉岡:えぇ~! どんな味になるんですか?
荒井:「爽やかなリゾット」みたいな味にあります。
吉岡:本当ですか(笑)!? ちょっとやってみようかな。私が想像していたよりも、もっと斜め上のレシピでした。
吉岡:こちらはどのようにすればよいのでしょうか?
荒井:アイスの容器を持っていただいて。今の固さはどれぐらいですか?
吉岡:けっこう柔らかいです。
荒井:カチカチの場合は1分間揉みほぐすんですけど、今の状態であれば、シュークリームのなかにアイスをインしてみてください。
吉岡:ええー! こんなこと、やったことないですよ。シュークリームだけでも十分おいしいじゃないですか。
荒井:そのままでもおいしいんですけど、ここは騙されたと思ってやってみてほしいです。
吉岡:あれ? アイスの容器の入り口と、シュークリームのクリームを入れた穴がサイズ的に合いますね。簡単に入れることができました! もうできちゃった。では、いただきます。冷たくておいしい! 正直、食べる前から「絶対においしいんだろうな」と予想はできていました。めちゃくちゃおいしいですね。
荒井:ありがとうございます。そもそも「シューアイス」ってカッチカチじゃないですか。それが許せなくて。「世界一やわらかいシューアイスを作りたい」と考えた結果、が誕生しました。
『UR LIFESTYLE COLLEGE』では、心地よい音楽とともに、より良いライフスタイルを考える。オンエアは毎週日曜18時から。
荒井さんが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『UR LIFESTYLE COLLEGE』(ナビゲーター:吉岡里帆)。7月18日(日)のオンエア内容をテキストで紹介する。
アイスをよりおいしく食べる方法を日々研究
アイス研究家・シズリーナ荒井さんはこれまでに4万8,000個以上ものアイスを食べ歩いた経験を生かし、さまざまなメディアに出演。「アイスは単なるデザートではなく、食材だ」をモットーに、市販アイスの食べ方を日々研究している。1才の頃からアイスを食べていた荒井さんは、15歳から年平均2,000個以上のペースでアイスを食しているという。吉岡:主食がほぼアイスみたいな量を食べていますよね。
荒井:そうなんですよ。朝・昼・晩の食前、食後は必ずアイスを食べる生活です。
アイスを食べ続けていくなか、荒井さんはアイスの食べ方に対して1つの気付きを得たそうだ。
荒井:アイスって冷凍庫に入っているデザートじゃないですか。冷凍うどんとか冷凍餃子って同じ環境下に入っているものなのに、なぜかアイスだけはカチカチのまま食べるなってことに気付いたんです。
吉岡:(笑)。着眼点がだいぶ鋭いですね。
荒井:「何か違うアイスの食べ方はできないかな?」という思いも、そこから芽生えた気がします。
みんなを笑顔にするアイスクリームの魅力
健康的にアイスを食べ続けたいため、月に1回の健康診断は欠かさないという荒井さん。アイスを日々食べ続けるための努力を惜しまない荒井さんに対して、吉岡は1つの疑問を投げかけた。吉岡:健康に問題がなかったとしても、毎食アイスだと飽きてこないですか?
荒井:飽きると思うじゃないですか。吉岡さん、白米に飽きたことってあります?
吉岡:ないです(笑)。
荒井:自分にとってアイスクリームは、白米と一緒なんです。全然飽きないんですよね。
吉岡:アイスはそういう立ち位置なんですね。シズリーナさんにとって、アイスの魅力は何ですか?
荒井:いろんな方を笑顔にさせるものだと思います。
吉岡:シンプル! まっすぐな瞳で言われると「そうだな」って思いました。
荒井:だってね、吉岡さん。アイスを食べているときに怒っている人っています?
吉岡:あっ、いないかも(笑)。たしかに言われてみると、アイスを食べている人の顔って基本的に口角が上がっていて、目付きも柔らかい感じですね。
冷凍庫が無臭ならアイス本来の味を楽しめる
荒井さんは東京藝術大学に入学後、「アイスのおいしさと温度の関係」について研究していた経歴を持つ。学部長から「入った大学を間違えたね」と言われるほど研究に没頭したという。荒井:(学部長から)「君のやりたいことは別の大学ですることだろう」と言われまして。それで、研究課題は「温度と味覚の関係性」にしました。本格的に「アイスの味って何度だったらおいしいのか」って研究をしたんですよ。
吉岡:かなり専門的な話になってきましたね。実際に研究をされてみて、アイスの進化と言いますか、改めてすごいなと感じた発見はありましたか?
荒井:アイスクリームって、固める時間が短ければ短いほど、氷の粒の結晶って細かくなるので、なめらかな食感になるんですよ。新発売したアイスを食べてみて、口のなかで氷が弾けるように溶けたら「あ、機械(設備)を変えたな」っていうのはわかるようになりました。
吉岡:へええ! すごい量のアイスを食べられているシズリーナさんですが、食べるときの憧れのシチュエーションはあったりますか?
荒井:富士山とか、標高の高いところでアイスを食べてみたいって憧れはありますね。
吉岡:たしかに、いつもとはちょっと違う感じにはなりそうですね。
荒井:実は、メカニズム的に人間は標高が高いほど味を薄く感じやすくなるんですよ。チャレンジはしてみたいんですけど、アイスは溶けてしまうので、市販のアイスをフリーズドライしたことはあります。
吉岡:どうでした?
荒井:チョコボール型のアイスクリームの場合、バニラアイスだけはフリーズドライができたのですが、油分が高いほかのものはフリーズドライできなかったんですよ。
吉岡:あっ、そういうものなんですね。シズリーナさん、「世紀の発見」みたいないい表情をされますね(笑)。
荒井:ありがとうございます。失敗がないと成功がないと思うんですよね。
吉岡:たしかに。それは本当にそうですね。
他にも荒井さんは大福系のアイスをおいしく食べるための研究として、アイスを燻製したことを明かした。
吉岡:アイスって燻製になるんですか!? 面白い。
荒井:冷たい風で蒸し上げる冷燻製という方法があるんですね。冷燻製で大福系アイスを30分間燻したらですね、クソまずかったっす。
吉岡:(笑)。はっきりとまずいという意見を言うシズリーナさん。流石です。
荒井:その失敗で気付いたのは「アイスクリームは臭いを吸収する」ことでした。冷凍庫の匂いってあるじゃないですか。ずっとアイスを保管していると、冷凍庫の臭いが移るってことを勉強しました。
吉岡:臭いが移らないよう、冷凍庫のなかは常に無臭にしておくことがベストということですね。
荒井:そうですね。あとは、アイス専用の冷凍庫を買ってください。
吉岡:(笑)。かなり難易度が高そうだけど、そうすることでよりおいしくアイスを食べられるってことですもんね。
市販のアイスが極上スイーツになるレシピ書籍を発売
荒井さんはアイスをよりおいしく食べる方法が記載された書籍『コンビニ&スーパーのアイスが極上スイーツに! 魔法のアイスレシピ』(KADOKAWA)を6月に発売。市販のアイスを使ったアレンジレシピはもちろん、アイスのおいしい食べ方を説明したコラムなどが掲載されている。吉岡:アイスのマル秘裏技がいろいろと載っている本なのでしょうか。
荒井:そうなんです。
吉岡:レシピ開発は大変でしたか?
荒井:夜な夜な開発していました。日中だと、妻に怒られるわけですよ。シンクを汚しちゃうと「私が洗い物をしたばかりなのに」って言われちゃう。
荒井さんはレシピの開発秘話について語った。
荒井:カチカチのアイスを冷凍庫から冷蔵庫に移したら、何分後が食べ頃かってことを研究していたんですよ。たとえば、コンビニエンスストアで売っている、ソフトクリームの形をしたカチカチのアイスがあるじゃないですか。あれの食べ頃を調べた結果、冷凍庫から冷蔵庫に60分入れると、自宅でもおいしいソフトクリームが味わえるんですよ。
吉岡:ええー! そんなに入れるんですか。ちょっと移動させるだけですし、方法としては簡単ですね。
荒井:そうなんですよ。日中にやっていたら途中で「アイスは冷蔵庫に入れるものじゃない」と冷凍庫に戻されてしまうことがあったんですね。それで、夜な夜な調べていました。
吉岡:なるほど。研究の裏側にはいろいろあるんだなと感じました(笑)。ちなみに、失敗したレシピはありますか?
荒井:「コンビニのおにぎりと合うアイスはどれか」ですね。
吉岡:それはかなりハードルの高い研究ですよね。
荒井:いろんな失敗を50回以上しましたね。結果、梅おにぎりがバニラアイスとめっちゃ相性がいいことがわかりました。
吉岡:本当ですか? どうやって食べるんですか?
荒井:おにぎりの上に、バニラアイスクリームを大さじ1乗せるだけです。
吉岡:えぇ~! どんな味になるんですか?
荒井:「爽やかなリゾット」みたいな味にあります。
吉岡:本当ですか(笑)!? ちょっとやってみようかな。私が想像していたよりも、もっと斜め上のレシピでした。
荒井さん考案アイスを吉岡が実食!
荒井さんが考案したアイスのアレンジレシピに、吉岡が実際に挑戦してみることに。パウチに入ったアイス(バニラ味)と、シュークリームが用意された。吉岡:こちらはどのようにすればよいのでしょうか?
荒井:アイスの容器を持っていただいて。今の固さはどれぐらいですか?
吉岡:けっこう柔らかいです。
荒井:カチカチの場合は1分間揉みほぐすんですけど、今の状態であれば、シュークリームのなかにアイスをインしてみてください。
吉岡:ええー! こんなこと、やったことないですよ。シュークリームだけでも十分おいしいじゃないですか。
荒井:そのままでもおいしいんですけど、ここは騙されたと思ってやってみてほしいです。
吉岡:あれ? アイスの容器の入り口と、シュークリームのクリームを入れた穴がサイズ的に合いますね。簡単に入れることができました! もうできちゃった。では、いただきます。冷たくておいしい! 正直、食べる前から「絶対においしいんだろうな」と予想はできていました。めちゃくちゃおいしいですね。
荒井:ありがとうございます。そもそも「シューアイス」ってカッチカチじゃないですか。それが許せなくて。「世界一やわらかいシューアイスを作りたい」と考えた結果、が誕生しました。
『UR LIFESTYLE COLLEGE』では、心地よい音楽とともに、より良いライフスタイルを考える。オンエアは毎週日曜18時から。
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