
イラストレーターのたなかみさきが、初めての漫画制作を振り返り、暮らしにまつわるエピソードを語った。
たなかが登場したのは、2月23日(日)放送のJ-WAVE『UR LIFESTYLE COLLEGE』(ナビゲーター:吉岡里帆)。トークの模様はポッドキャストでも配信中だ。
たなか:ひさしぶり!
吉岡:7年ぶりです。信じられないですよね。当時、私はみさきちゃんの絵を見つけたばかりで、衝撃を受けたんですよ。元気でしたか?
たなか:元気でした!
吉岡:よかった。
たなか:お疲れさまです。いつも見てるよ(笑)。
吉岡:私もいつも見てるよ(笑)。2回目の出演なので、もっと深掘りできればと思います。
かつては作画のほぼ全工程をアナログで行っていたたなかだが、7年のあいだにデジタル作画も取り入れるようになったと言う。
吉岡:以前、作業は完全にアナログで、使うのはスキャンぐらい。鉛筆に糸をくくりつけてコンパスを作って丸を書いていたときは「勘弁してくれ自分」と思った、とおっしゃっていました。あれから仕事のスタイルは変わりましたか?
たなか:そうですね。7年のあいだにデジタル作画を導入しました。最近はデジタルで描くことのほうが多くなり、成長も感じています。自作コンパスのことは全然覚えてない、恥ずかしいです(笑)。
吉岡:めっちゃかわいいですよ!
吉岡:なんと、みさきちゃんが初の漫画作品を描きました。けっこう生活のことがわかるというか、みさきちゃん自身のエッセンスがたくさん入っている漫画なのかなと勝手に想像して読んでおりました。私の感想をまず言います。めっちゃ面白い!
たなか:ああ~、よかった!
吉岡:等身大で、(登場人物の)ふたりのことがすごく好きになる。女性ふたりの共同生活の日常の話なんですけど、私は漫画が大好きで、特に日常系の癒される作品とか、なんてことのない日を丁寧に描いているのがすごく好きなんですね。もう、ドンピシャでした。
たなか:うれしい!
吉岡:みさきちゃんの作品に対する今までのアプローチとは違うのかなと思うことが多かった。今まで私が見てきたみさきちゃんの好きな絵たちって、ちょっとエッチで赤裸々で、でもかわいいみたいな。でも、これはもっと“生活”なんだよね。ぜひ、どんな本なのか教えてください。
たなか:30歳の女性、10年来の友だち同士のふたり暮らしを描いているんだけど、本当になんてことのない日々なんだよね。さりげないところでふたりの友情が垣間見えたりとかして、大きい空気感みたいなものを描くのにすごく時間がかかった。
吉岡:ということは、絵を描くことの時間よりも内容を考える時間のほうがかかったということですか?
たなか:そうだねえ。私の漫画を描く技術というのも、やっぱり練習しないとダメだなって思った。ほのぼのとした漫画って、実はほのぼのとはしていない努力が見えるじゃない?
吉岡:すっごく見える! さっき、みさきちゃんが言ったふたりが醸し出している空気感が、読者に伝わるためには、直接的なことじゃダメなんだよね。この漫画はその塩梅がすごいなって思う。生活していることをそのままなぞるんじゃなくて、「その瞬間を切り抜くんだ」ってことにすごくグッときました。
たなか:うれしい。ありがとうございます。
吉岡:『大なり小なり』でお気に入りのシーンを紹介したいです。まず、ふたりでスーパーに行くと言っていたのに、香りに誘われてラーメン屋さんに入っちゃうシーン(笑)。これね、わかる!
たなか:吸い寄せられるんだよね(笑)。
吉岡:「ラーメン屋さんでも行く?」みたいなことを言わずに、スッとふたりで入って行くのもよかった。あと、服が決まらないときにするゲームも、実際にしたことがあるのか知りたいです。
たなか:洋服が決まらないときに、おみくじみたいなのを作るんですよね。小さい紙にテーマを書いてランダムに混ぜ、ふたつ引いて「〇〇な〇〇」みたいな感じで洋服のテーマを作り、一緒に合わせて出かけるゲームですね。
吉岡:めっちゃいいねこれ! 「こんな豊かな生活してるの!」って思った。
たなか:本当にこれはやってる(笑)。
吉岡:又吉さんとは昔から交流があるんですか?
たなか:『失恋カルタ』のオファーをしてくださるときに、展示を見に来てくださったんです。
吉岡:じゃあ、新しい出会いだ。
たなか:そうなの。そこで少しお話しさせてもらって、打ち合わせをしました。
吉岡:又吉さんとのセッションはどうでした?
たなか:すごく楽しかった。めちゃくちゃ自由に絵を描かせてくれて、ラフを見せると「いいですね!」と笑ってくれて。だから自然と、絵と読み札の相乗効果がめちゃくちゃ高まっていって、すごく面白い仕事でした。
吉岡:「失恋カルタ」、すごく面白いです。「ほ 保温のまま冷めてしまった米みたいな関係」。悲しすぎるよ~! 失恋の苦い、痛い、苦しいが詰まっていて、札を1枚取るのにも勇気がいるよね。
たなか:そうそう! 失恋を笑って癒すことがコンセプトのカルタなんですけど、けっこうキツいのよ(笑)。
たなか:東京のお家はお友だちとふたりで暮らしているんですけど、そっちはすごく温かい家だね。
吉岡:やっぱりそうなんですね。大原さんのモデルとなった方もいますし(笑)。ちなみに、その方は漫画を読んでどんな感想をおっしゃったんですか?
たなか:すごく喜んでくれて、「本当にみさきさんはすごい!」と言ってくれました(笑)。私のラジオにも年末年始にゲストで来てくれました。
吉岡:メディアにも出られているんですね。
たなか:そうなんです。なんでもできる人で、話も面白いです。彼女が評価するものを私も信頼しているので、面白いと言ってくれたことがいちばんの自信になりますね。
吉岡:いい関係ですね。今、暮らしのなかでほしいもの、あったらいいなと思うものはありますか?
たなか:ひと通り揃ってはいるんだけど、10年ぐらい使っている布団がペラペラになっちゃって、最近買った新しい布団がすごくよくて「これが布団かあ」って思った(笑)。
吉岡:ライフスタイルを感じてる(笑)。
たなか:寝具って大事だなと思いました。
『UR LIFESTYLE COLLEGE』では、心地よい音楽とともに、よりよいライフスタイルを考える。オンエアは毎週日曜18時から。
たなかが登場したのは、2月23日(日)放送のJ-WAVE『UR LIFESTYLE COLLEGE』(ナビゲーター:吉岡里帆)。トークの模様はポッドキャストでも配信中だ。
久しぶりの対談で近況報告をし合うふたり
たなかみさきは1992年生まれ、埼玉県出身。日本大学芸術学部を卒業後、熊本に移り住み、フリーランスのイラストレーターとして活動をスタート。その後、東京に拠点を移し、おもにグッズ制作、出版物に関わりながら活躍中だ。また現在、たなかはJ-WAVEで毎週月曜26時から放送中の番組 『MIDNIGHT CHIME』でナビゲーターを担当。「深夜の保健室」と題して、恋、仕事、家族、そして性についてトークしている。今回、『UR LIFESTYLE COLLEGE』への出演は2018年以来2度目となる。たなか:ひさしぶり!
吉岡:7年ぶりです。信じられないですよね。当時、私はみさきちゃんの絵を見つけたばかりで、衝撃を受けたんですよ。元気でしたか?
たなか:元気でした!
吉岡:よかった。
たなか:お疲れさまです。いつも見てるよ(笑)。
吉岡:私もいつも見てるよ(笑)。2回目の出演なので、もっと深掘りできればと思います。
かつては作画のほぼ全工程をアナログで行っていたたなかだが、7年のあいだにデジタル作画も取り入れるようになったと言う。
吉岡:以前、作業は完全にアナログで、使うのはスキャンぐらい。鉛筆に糸をくくりつけてコンパスを作って丸を書いていたときは「勘弁してくれ自分」と思った、とおっしゃっていました。あれから仕事のスタイルは変わりましたか?
たなか:そうですね。7年のあいだにデジタル作画を導入しました。最近はデジタルで描くことのほうが多くなり、成長も感じています。自作コンパスのことは全然覚えてない、恥ずかしいです(笑)。
吉岡:めっちゃかわいいですよ!
初の漫画制作で苦労したポイントは?
2月6日に発売された、たなかの自身初となる漫画単行本『大なり小なり』(文藝春秋)は、たなか本人の暮らしをもとに、同居する友人同士の何気ない日常をコミカルに描いた作品だ。吉岡:なんと、みさきちゃんが初の漫画作品を描きました。けっこう生活のことがわかるというか、みさきちゃん自身のエッセンスがたくさん入っている漫画なのかなと勝手に想像して読んでおりました。私の感想をまず言います。めっちゃ面白い!
たなか:ああ~、よかった!
吉岡:等身大で、(登場人物の)ふたりのことがすごく好きになる。女性ふたりの共同生活の日常の話なんですけど、私は漫画が大好きで、特に日常系の癒される作品とか、なんてことのない日を丁寧に描いているのがすごく好きなんですね。もう、ドンピシャでした。
たなか:うれしい!
吉岡:みさきちゃんの作品に対する今までのアプローチとは違うのかなと思うことが多かった。今まで私が見てきたみさきちゃんの好きな絵たちって、ちょっとエッチで赤裸々で、でもかわいいみたいな。でも、これはもっと“生活”なんだよね。ぜひ、どんな本なのか教えてください。
たなか:30歳の女性、10年来の友だち同士のふたり暮らしを描いているんだけど、本当になんてことのない日々なんだよね。さりげないところでふたりの友情が垣間見えたりとかして、大きい空気感みたいなものを描くのにすごく時間がかかった。
吉岡:ということは、絵を描くことの時間よりも内容を考える時間のほうがかかったということですか?
たなか:そうだねえ。私の漫画を描く技術というのも、やっぱり練習しないとダメだなって思った。ほのぼのとした漫画って、実はほのぼのとはしていない努力が見えるじゃない?
吉岡:すっごく見える! さっき、みさきちゃんが言ったふたりが醸し出している空気感が、読者に伝わるためには、直接的なことじゃダメなんだよね。この漫画はその塩梅がすごいなって思う。生活していることをそのままなぞるんじゃなくて、「その瞬間を切り抜くんだ」ってことにすごくグッときました。
たなか:うれしい。ありがとうございます。
心が豊かになる日常の工夫
吉岡は漫画に登場する、小柄な小田さんと高身長の大原さんのやり取りが魅力的だと語る。作中では大学の同級生として出会って10年、東京でひとり暮らしをしていたふたりが同居を始めて、お互いの知らなかった部分をどんどん発見していく。吉岡:『大なり小なり』でお気に入りのシーンを紹介したいです。まず、ふたりでスーパーに行くと言っていたのに、香りに誘われてラーメン屋さんに入っちゃうシーン(笑)。これね、わかる!
たなか:吸い寄せられるんだよね(笑)。
吉岡:「ラーメン屋さんでも行く?」みたいなことを言わずに、スッとふたりで入って行くのもよかった。あと、服が決まらないときにするゲームも、実際にしたことがあるのか知りたいです。
たなか:洋服が決まらないときに、おみくじみたいなのを作るんですよね。小さい紙にテーマを書いてランダムに混ぜ、ふたつ引いて「〇〇な〇〇」みたいな感じで洋服のテーマを作り、一緒に合わせて出かけるゲームですね。
吉岡:めっちゃいいねこれ! 「こんな豊かな生活してるの!」って思った。
たなか:本当にこれはやってる(笑)。
ピース・又吉と制作、「失恋」がテーマのカルタ
2025年は初の漫画単行本だけでなく、『失恋カルタ』の描き下ろしにも挑戦したたなか。お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が書いた詠み句に合わせ、50音ぶんのイラストを手掛けた。吉岡:又吉さんとは昔から交流があるんですか?
たなか:『失恋カルタ』のオファーをしてくださるときに、展示を見に来てくださったんです。
吉岡:じゃあ、新しい出会いだ。
たなか:そうなの。そこで少しお話しさせてもらって、打ち合わせをしました。
吉岡:又吉さんとのセッションはどうでした?
たなか:すごく楽しかった。めちゃくちゃ自由に絵を描かせてくれて、ラフを見せると「いいですね!」と笑ってくれて。だから自然と、絵と読み札の相乗効果がめちゃくちゃ高まっていって、すごく面白い仕事でした。
吉岡:「失恋カルタ」、すごく面白いです。「ほ 保温のまま冷めてしまった米みたいな関係」。悲しすぎるよ~! 失恋の苦い、痛い、苦しいが詰まっていて、札を1枚取るのにも勇気がいるよね。
たなか:そうそう! 失恋を笑って癒すことがコンセプトのカルタなんですけど、けっこうキツいのよ(笑)。
東京の暮らしは「温かい」
番組では、ゲストのライフスタイルに注目。現在、たなかは熊本と東京の二拠点生活を送っている。たなか:東京のお家はお友だちとふたりで暮らしているんですけど、そっちはすごく温かい家だね。
吉岡:やっぱりそうなんですね。大原さんのモデルとなった方もいますし(笑)。ちなみに、その方は漫画を読んでどんな感想をおっしゃったんですか?
たなか:すごく喜んでくれて、「本当にみさきさんはすごい!」と言ってくれました(笑)。私のラジオにも年末年始にゲストで来てくれました。
吉岡:メディアにも出られているんですね。
たなか:そうなんです。なんでもできる人で、話も面白いです。彼女が評価するものを私も信頼しているので、面白いと言ってくれたことがいちばんの自信になりますね。
吉岡:いい関係ですね。今、暮らしのなかでほしいもの、あったらいいなと思うものはありますか?
たなか:ひと通り揃ってはいるんだけど、10年ぐらい使っている布団がペラペラになっちゃって、最近買った新しい布団がすごくよくて「これが布団かあ」って思った(笑)。
吉岡:ライフスタイルを感じてる(笑)。
たなか:寝具って大事だなと思いました。
『UR LIFESTYLE COLLEGE』では、心地よい音楽とともに、よりよいライフスタイルを考える。オンエアは毎週日曜18時から。
この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。
番組情報
- UR LIFESTYLE COLLEGE
-
毎週日曜18:00-18:54
-
吉岡里帆