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DEAN FUJIOKAが興味津々! 別所哲也がミュージカルで感じる「観客の気迫」とは

DEAN FUJIOKAが興味津々! 別所哲也がミュージカルで感じる「観客の気迫」とは

別所哲也がJ-WAVEで、ミュージカルやショートフィルムの魅力を語った。

別所が登場したのは、『ROPPONGI PASSION PIT』(ナビゲーター:DEAN FUJIOKA/三原勇希)。オンエアは5月22日(土)。各界で活躍する情熱を持ったゲストを迎えて、「好き」や「情熱」をテーマにトークを展開する番組だ。

スクリーンデビューがハリウッド映画だった

別所は1990年に日米合作映画『クライシス2050』でハリウッドデビュー。その後、映画、ドラマ、舞台、ラジオなどで幅広く活躍。1999年より日本発の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル」を主宰。内閣府から「世界で活躍し、『日本』を発信する日本人」の一人にも選出。現在、J-WAVEで放送中の番組『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』のナビゲーターも担当している。

別所は大学時代に英語劇をやっていた流れで、在学中にミュージカル「ファンタスティックス」で俳優デビューを果たす。「僕自身は中学・高校とバレーボールをやっていたので、俳優になるなんて全然思っていなかった。大学時代に英語劇に出会って、俳優の面白さに気がつかなかったらこの世界に入らなかった」と別所は言う。

その後、日米合作映画『クライシス2050』のオーディションに合格し、ハリウッド映画でスクリーンデビューを果たす。

DEAN:なかなか、その流れはないですよね(笑)。
別所:本当にありがたい話ですよね。1989年から90年にかけてアメリカに行って撮影しました。
三原:でも、アメリカでの映画撮影となると苦労したことも多かったんじゃないですか。
別所:それが最初だったから、こういうものかと思うわけですけど、実際に衣装合わせに行くと、シルベスター・スタローンが出てきたりするわけですよ。僕のメイクさんはトム・クルーズをメイクしていた方だったりとか。出てくる人たちみんなが当たり前のようにハリウッドで仕事をしているんですけど、そういう超一流の方々と出会えたし、でも打ちのめされたこともたくさんありました。

別所は英語のオーディションに合格したものの、現地で「英語の勉強をし直してくれ」と言われ、また演技の学校にも通い一から演技を教わったという。そんなエピソードを紹介しつつ、「今からしたら財産だし、宝物のような経験ができた」と振り返った。

三原:ボス(DEAN)は演技の勉強ってやってきたんですか?
DEAN:僕はまさにオン・ザ・ジョブ・トレーニングですよ(笑)。ひたすら現場で演技をやってきて、でもちょくちょくターニングポイントになるときって欠けてるものを補わなきゃいけないきっかけがあって、そういうときにギュッと集中して新しいことを勉強したりはしてきたかな。
別所:DEANさんはバリバリ世界中をまわってるから。
DEAN:いやいや。

ミュージカルは究極の面白さがある

これまで数々のミュージカル作品に出演してきた別所は、「ミュージカルは究極の面白さがある」と表現。最近、ミュージカルに興味津々のDEANは、別所の言葉に胸をときめかせる。

DEAN:僕はミュージカルをやったことがないんですけど、めちゃくちゃミュージカルをやりたくて、いろんなところで言いまくってるんです。映像のミュージカルも好きだし、舞台のミュージカルも、そこに生きていることの素晴らしさみたいなものを体で思いっきり感じるだろうなって観ていて思うんですよね。だから、なんでそれに気づかなかったんだろうって。やりたい熱がどんどん高まってくる(笑)。

ミュージカルの舞台で高揚する瞬間について、別所はふたつの視点で語る。

別所:ひとつは舞台がはじまる前。たとえば帝国劇場だと2,000人が入るんですけど、開演前はステージに緞帳(どんちょう)っていうカーテンが落ちていて、お客さんの気迫というか気合いというか、そういう気で緞帳ラインがぐっと舞台側に押されるんです。
三原:そんなことがあるんですね。
別所:それと、お客さんがカーテンコールで拍手をくださるときとか、固唾をのむような瞬間に客席と舞台が一緒になる瞬間があるんですね。
DEAN:想像しちゃいますね。やってみたいな。

別所の言葉で、ますますミュージカルの魅力にのめり込むDEANに、別所は「ミュージカルをやりたいと思ったきっかけは?」と質問する。

DEAN:いちばん最初にミュージカルが好きなんだと気づいた瞬間は、映画『ラ・ラ・ランド』を観たとき。なんで自分はこれをやっていないんだって。そういう悔しさとか怒りがありました(笑)。それからいろいろと舞台とかでもミュージカルを観るようになって。ブロードウェイミュージカルの『キンキーブーツ』を東京で観てそのパフォーマンスに圧倒されて、これは絶対にやっている方は気持ちいいなってわかって(笑)。
別所:ははは(笑)
DEAN:それで昔の楽曲とかも聴いて。それまで(ミュージカルの)ストーリーテリング感が強すぎる音楽ってちょっと心に染み込んでこなかったんですけど、どこからか変わったんですよね。すごく心を動かされるようになったというか、鳥肌が立つようになって、「あっ、だから歌うんだ」「だから体が動いて踊りになって」みたいなものが、自分の中ですごく自然なものになっていったというか。それでやってみたいなって思うようになりましたね。
別所:いつかDEANさんと共演できますように。
DEAN:ぜひとも。

ショートフィルムには磨いたり面白くできる種みたいなものがある

番組後半は、別所が代表を務めるアカデミー賞公認のアジア最大級の国際短編映画際「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」についての話題に。

当初、長編映画に重きを置いていた別所はショートフィルムに魅力を感じていなかったが、ある時、知人に紹介されて渋々10本のショートフィルムを観たところ、そこで価値観が大きく変わったという。

別所:その10本がめちゃくちゃ面白くて。短編映画ってエンターテインメント性もあるし、アーティスティックなものもあるし、実験的なものもあるし。なんで今まで自分はショートフィルムを食わず嫌いで観なかったんだろうと思って。映画は長さじゃないなって思いました。それもずいぶん前ですよ。これをみんなに観てもらいたい。自分がこんなにワクワクドキドキしたんだからと思って、1999年にショートフィルムの映画祭をスタートしました。

『スターウォーズ』シリーズも手掛けた、ジョージ・ルーカス監督は、別所が立ち上げた「ショートショート フィルムフェスティバル」を初年度から応援。また、2018年に映画祭が20周年を迎えたことを記念し、グランプリ作品はジョージ・ルーカス監督の名を冠した「ジョージ・ルーカス アワード」となった。

毎年短いもので3〜5分程度、長いもので25分程度の短編映画が世界中から6,000~7,000本ほど集まり、選りすぐりの作品を毎年6月に映画祭として上映。東京を中心にショートフィルムの魅力を世界に発信している。

三原:ショートフィルムの大きな魅力ってどんなところですか?
別所:ショートフィルムは画家で言うとデッサンであり、音楽で言うとデモテープのような荒削りなもの。完成していないわけではないけど、ここからもっと磨いたり面白くできたりする種みたいなものがたくさんあります。

ショートフィルムは「いろんなクリエイティブが詰まっている」と話し、「有名な映画監督も初めの一歩はショートフィルムだったりする」と別所は続ける。

別所:また、今のインターネットの時代、ショートフィルムっていう短尺の映像の中でいろんなものを表現したいと思う人が世界中で増えていて、その辺も面白いですね。
三原:常にフレッシュかもしれないですね。
別所:そう、常にフレッシュです。
DEAN:「ショートショート フィルムフェスティバル」はすごく絶妙な橋渡しのプラットフォームというか。今はSNSがこれだけ発達しているから短いものの需要がどんどん上がっていると思いますし、でもこの映画祭は今にはじまったことではなく、20年以上の積み重ねがあって。スタート地点で恩恵を受けたクリエイターもいると思うし、あらためていろいろ作ってきたけど、ショートフィルムで初心に戻ったりする場合もあるだろうし、すごくいいプラットフォームとして可能性の詰まった場だなと思います。
別所:僕も俳優をやっていて、世界とつながっていたいなという思いとか、自分が夢や情熱を持ってはじめた映画や演劇に対する思いが、ショートフィルムにはたくさんあるわけじゃないですか。俳優として、そして映画監督として。そういう姿やエネルギーが全ての作品にあるから、「こっちも頑張らないとマズいな」っていう刺激をもらえるんですよね。だから僕にとって刺激や発見がある場所になってますね。

今年は6月11日(金)~6月21日(月)に「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア2021」が開催(オンライン会場の一部は4月27日(火)~6月30日(水)で開催)。

「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア2021」公式サイト

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番組情報
ROPPONGI PASSION PIT
毎週土曜
23:00-23:54