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ユニゾン・斎藤宏介×sumika・片岡健太が対談。一人ひとりに音楽を届けるライブの喜びを語る

ユニゾン・斎藤宏介×sumika・片岡健太が対談。一人ひとりに音楽を届けるライブの喜びを語る

J-WAVEで毎週月曜から木曜に放送中の番組『THE KINGS PLACE』。注目のアーティストが曜日ごとにナビゲーターを務める番組だ。1月からの水曜ナビゲーターは、UNISON SQUARE GARDEN / XIIXの斎藤宏介。

2月17日(水)に放送された「KINGS MEETING」のコーナーでは、sumikaのボーカル、ギターの片岡健太がリモートでゲスト出演。斎藤との交流や、昨今のライブ事情についてトークを展開した。

「あのときの俺です」 2人の思い出のエピソード

2人は、片岡がsumikaを結成する前から付き合いがある。しかし意外にも、公の場で対談するのは初めてなのだそう。「話したいことがありすぎる」(斎藤)と、和やかな雰囲気でトークがスタートした。

初めて会ったのは、斎藤がUNISON SQUARE GARDENを結成して間もない頃だったという。

片岡:出会ったとき、すでにユニゾンは人気があった。
斎藤:事務所の所属が半分決まってるみたいな。セミプロみたいな雰囲気はあったかもしれないね。
片岡:俺からしたら「スターだ!」って思ったもん。
斎藤:正直、僕らのほうがデビューもフェスに出るのも早かったから、ずっと「追っかけてくれてるのかな?」ってのはあって。
片岡:うん、追っかけてた。
斎藤:sumikaが初めてROCK IN JAPAN FESTIVALに出た年に楽屋で再会したとき、健ちゃんが「あのときの俺です」みたいに言ってくれて、「やっと追いついた」みたいな話をしたのを覚えてる。
片岡:めちゃくちゃうれしかったもん、あのとき。
斎藤:俺もうれしかったよ。

UNISON SQUARE GARDENとsumikaは楽器まわりのスタッフが一緒で、斎藤はエフェクターの足さばきがすごい、というような話を聞いていたという。「宏介を見習って正確な足さばきをしなきゃなと思ってたから。憧れですよ」と片岡は語った。

ライブの熱は「観客の数」で決まるわけじゃない

sumikaはアリーナツアーが開催見合わせに。振替公演も、新型コロナウイルスの感染拡大の状況を受けて中止となった。チケットの払い戻しを希望しないファンに向け、2月9日~11日の3日間、配信ライブを開催。斎藤は3日間、すべての公演をチェックしたそうだ。

片岡:3日目のステージが終わって携帯パッて見たら、一番上に斎藤宏介って(メッセージが)来てて。「3日間観たけど、よかったよ」って。どんだけいいやつだよ、って。
斎藤:いや、ほんと心から思ってて。とある企画で「2020年で一番よかったライブは何でしたか?」って訊かれたときに、木下大サーカス立川公演会場でのsumikaの配信ライブって言ったんだよね。それぐらい、sumikaの配信ライブはすばらしいと思ってる。

今回の配信ライブは、今までにもライブをしたことがある会場で行ったため、片岡は客席に人がいない状態を目の当たりにして「リハーサルのときに心折れそうになった」と振り返った。

片岡:ライブやってるときに、お客さんからのコメントが表示されるチャット画面を映しながらやったんだけど、それが動き始めたときに「やっぱりここに人の気持ちや感情が乗ってるんだ」と思って、やっと自分の心もエンジンが回ってきた感じがした。会えていない状態だけど、文明の利器を使って気持ちを届けることが、すごく自分の力になってるってことに、あらためて気づいた。
斎藤:それがすごく画面越しにも伝わってきた気がしてて。sumikaのライブって、特に健ちゃんの「画面の向こう側に伝えたい」って思いがひしひし感じられて。(会場に)お客さんいっぱいのsumikaのライブももちろん好きだけど、配信ライブだとそれがよりくっきりわかる気がする。自分に向けて音楽をやってくれてるっていう一対一が浮き彫りになるのが心地よくて。

「3日目のラスト2曲とか、泣いたもん。バンドだ!と思って」と、斎藤は熱弁した。

今、有観客のライブは人数を制限しなくてはならない。その状況に対して、片岡は「でも、満席じゃなくても人がいてくれるだけでぜんぜん違うよね」と語りかける。斎藤は「うん。ライブの楽しさが段違いに上がったかも」と同意する。

片岡はUNISON SQUARE GARDENのライブ映像を見て、目の前の一人ひとりに音楽を届けようとするバンドだと感じたという。sumikaはまだワンマンで有観客ライブをしていないため、「俺たちも早くやりたい! 人の前で」と語りつつ、ライブをしてテンションが上がるのは会場が満員だからではなく、本質はもっと違うところにあることに気づいたと今の思いを述べた。

sumikaの仲良しぶりは、リアル『ONE PIECE』?

斎藤と片岡は卓球仲間でもある。斎藤のバンド活動の色は、卓球のプレイスタイルにも反映されていると感じるそうだ。

片岡:宏介は弾道もフォームも正確無比、完璧なの。そのスタイルが、ユニゾンにもXIIXにもプレイスタイルとして出てる。「俺ってすごい」って、完璧な自分を見ることによって、テンションが上がって自分のことを好きになるタイプでしょ?
斎藤:さすが! そういうところある。

一方で斎藤は、片岡と卓球をしているときに忘れられない出来事があったという。

斎藤:楽しく卓球をやっていたとき、健ちゃんがいつもは帰らない時間なのに「あっ、帰らなきゃ」って言ったことがあって。「どうしたの?」って訊いたら、「帰ってメンバーとDbD(デッドバイデイライト)やる約束してるんだよね」って。
片岡:あはははは(笑)!
斎藤:メンバー4人でやるの!?って(笑)。まさかメンバー4人で仲良くゲームをやると思わなかったから、羨ましかったの。めちゃくちゃ仲良いな、って思って。sumikaってリアル『ONE PIECE』だと思ってるから。
片岡:はは、本当(笑)? 嬉しいな。
斎藤:健ちゃんがルフィで、「努力・友情・勝利」を地でいってるじゃん。健ちゃんって熱いイメージあるけど、優しいところもあるし、義理堅いし。俺の誕生日にわざわざ仕事抜け出して、誕生日プレゼントだけ渡してまた仕事に戻ってみたいなことをしてくれる人じゃん。
片岡:いやいや、やめてよ、そういうのを電波に乗せて言うの(笑)。恥ずかしいよ。変な汗出てきたよ。
斎藤:それがチームの団結力にもなってて、そこに安心して「この船だったら一緒に乗りたいな」ってみんなが思って乗ってるんだなというのは、すごく感じる。それは誰にもできないことだから、すばらしいなと思って、いつも心の支えにさせていただいております。

「笑い続ける」のも不自然。落ち込んだ気持ちも歌詞に落とし込む

sumikaは3月3日(水)に、2年ぶりのフルアルバム『AMUSIC』を発売。XIIXのベース・須藤 優もレコーディングに参加している。ライブの延期・中止や外出自粛など、新型コロナウイルスの影響を受けたときの気持ちが、歌詞に落とし込まれている楽曲もあるという。

片岡:歌詞には顕著に出たかな。それを隠すことが不自然だから。なかったことにしてずっと笑い続けてるのも変じゃん?
斎藤:違和感が出ちゃうよね。
片岡:「笑っていこうぜ!」って、強制ボーイスカウトみたいになっちゃうから。そういう曲は聴けないだろ?って思う。自分もそうだし、聴く人にとってもずっと笑顔でい続けるのは試練だと思うから。そこは自然体に、落ち込んでいる曲もあれば、テンション上がる曲もあって……って作ったかな。

話が尽きない2人。「またどこかでこういう機会を作りたい」(斎藤)、「対バンしたい」(片岡)と話を締めくくった。

sumikaの最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。

新時代音楽王たちの集い『THE KINGS PLACE』の放送は、毎週月曜から木曜の25時から。

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2021年2月24日28時59分まで

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番組情報
THE KINGS PLACE
月・火・水・木曜
25:00-26:00