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BiSHのアイナ・ジ・エンド、中学生でスガ シカオを聴いて…“大人っぽい歌詞”をどう受け止めていた?

BiSHのアイナ・ジ・エンド、中学生でスガ シカオを聴いて…“大人っぽい歌詞”をどう受け止めていた?

J-WAVEで放送中の『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』(ナビゲーター:スガ シカオ)。その時代、その場所で、どんな音楽を聴きたいか―――時代を越えて、国境を越えて、ナビゲーターのスガ シカオが旅好き・音楽好きのゲストと共に音楽談義を繰り広げる、空想型ドライブプログラムだ。

1月17日(日)の放送では、BiSHのアイナ・ジ・エンドの「ミュージカルスクール時代」を空想ドライブ。青春時代のダンスの話やスガ シカオの楽曲の歌詞、自身の名前の由来などを語った。

ダンスに費やした青春時代に出会ったスガの楽曲

アイナが空想ドライブのテーマに掲げたのは「ミュージカルスクール時代を振り返って」。青春時代をダンスに費やしたアイナは、スガの音楽に対して特別な想いがあるという。

アイナ:中学生ぐらいの時期にスガ シカオさんの楽曲をすごく聴いていて。それこそレッスンで使ったり、「ナンバー」という20、30人ぐらいの集団で踊るものがあるんですけど、そこでスガ シカオさんの楽曲を使わせていただいたりして。中学生の「青臭い極み」の時期で、大人っぽい歌詞とかが本当にわからなかったんです。たとえば「男の人と女の人のあいだにあるもの」とかの意味合いの歌詞が入ってくると、なにもわからなくて……想像もできなかったんです。だから、先輩によく聞いていて。今、大人になって聴くとわかりますし「あ、こういうことを歌っていたんだ」みたいな。じゃあ、こういう表現がもっとできたなって。そういう聴き方の変化が楽しかったですね。
スガ:だいたい中学生ぐらいで俺の曲に出会った子というのは、変態に育つんだよね。
アイナ:(笑)。
スガ:4人ぐらい会ったことがあるんだけど、俺のせいにされるんだよね。でも、うれしいですね。そんな青春のころから曲を聴いていただけているなんて。

4歳からダンスを続けているアイナ。幼稚園の頃、「止まっていられない、動きが激しい子」だったことから、母親に連れられ始めたそうだ。本人は「歌うよりも好き」とダンスに対しての想いも明かしていた。

ダンサーを目指すアイナが最初に踊った曲はスガ シカオ『Call My Name』

アイナが空想ドライブの1曲目に選んだ楽曲は、スガの『Call My Name』。ダンサーを目指すアイナが最初に出会った曲だという。

アイナ:一番最初にこの曲で踊らせていただいたんです。
スガ:こんな曲を一番最初に踊るなよ。
アイナ:(笑)。
スガ:もう少しあるだろ、ほかに曲が(笑)。
アイナ:大好きでした。


スガ シカオ『Call My Name』

スガ:これは確かに、歌詞の意味は中学生じゃわからないよね。
アイナ:わからなかったですね。
スガ:なんかね……そういう行為をしているときに、違うことに意識がパッといっちゃうことが男子も女子もよくあるな、という歌なんです。僕の先輩の女性シンガーが、彼氏と夜の営みをしているときに疲れて寝ちゃったらしいんですよ。それが彼氏にバレたかどうかの話で盛り上がったんだけど、そのネタを最初に思いついて歌詞を書き始めたんだよね。
アイナ:へー! 面白い。
スガ:あとはキスをしているときに、また意識が全然違うところにいっちゃって「この唇からずっと食道につながって、胃とか腸までつながっているんだよなぁ」とか考えることが多くて(笑)。
アイナ:(笑)。それを想像しながらキスをしていたってことですか?
スガ:ということがあって。
アイナ:けっこうすごい、面白い。
スガ:それも正直に書かせていただいたんですよね。
アイナ:私はキスとかしたことがなかったので「そっかぁ」と思いました。
スガ:そう?
アイナ:はい。「私はこれから、つながっているものとキスをするんだ」みたいな(笑)。
スガ:こんなの中学生で聴いてたらおかしくなるよね。
アイナ:このアルバム(『FUNKAHOLiC』)はそういう描写の歌詞がほかに何個かあって。『潔癖』とかも、本当に思春期だったので「パパとご飯を食べるの嫌だわ」とかがリアルにパパのほうで考えちゃったりしました(笑)。『バナナの国の黄色い戦争』も好きです。
スガ:(笑)。なんか俺ね、中学生が聴いてるとかっていうことをあんまり意識していなかったのね。「一体誰に向けて書いているんだろう?」という詞が多いんだよね、『バナナの国』も『潔癖』もそうだし。ただ単に書きたいことをそのまま書いているだけっていう感じ。

スガのダンスは個性的…?

スガはダンスを得意とするアイナに「苦手で全くできないんだけど、どうすればいいのかな?」と相談。「踊りができない」と自覚したというエピソードも披露した。

アイナ:踊ってそうですけどね。
スガ:あのね、ヒドいんだよね。
アイナ:本当ですか?
スガ:うん。まったく踊れないし、ミュージシャンになる前にアイドル歌手の付き人をやっていたことがあって。
アイナ:えー!
スガ:その子に先生がついてダンスをやるんだけど「スガくんも一緒に踊ってよ。マンツーマンだと盛り上がらないから」って。それがもうヒドかったの。人間のものとは思えないくらいヒドい動きだったらしくて(笑)
アイナ:それはどんな(笑)。逆に気になりますけど。
スガ:「もういいわ」って先生に言われたんだけど、俺はなにがダメなんだろうね。
アイナ:ダメというか、メッチャ最強な個性なんじゃないですか?
スガ:(笑)。
アイナ:私は思うんですよ。ダンスとかは80点をとる踊りをする人よりも、なんか本当に奇妙な踊り方をする人のほうが天性のものだなというか。BiSHもそういう塊なので。
スガ:そう?
アイナ:はい。モモコグミカンパニーという子は可愛い系なんですけど、なにを踊ってもモモカンなんですよね。
スガ:へー!
アイナ:バキバキに踊っても、なんかちょっと全部後ノリとか。
スガ:(リズムに)乗るタイミングが違うのか。
アイナ:本当に天性のものだと思うんですよね。逆にちょっと抜けている人のほうが、生活の延長線上に踊りをつけられるっていうんですかね? しぐさみたいな。だからそっちのほうが楽しいです。一緒にスタジオ入りますか?
スガ:いやいや(笑)。
アイナ:スガさんのダンスを一緒にみなさんで観るという。
スガ:あの、いや、本当にヤバいと思う。
アイナ:(笑)。

アーティスト一家のなかでダンサーを目指したアイナ

2000年代後半はどのような時代だったのか、スガは「Hi, Mercedes」と話しかけるだけで起動する対話型インフォテイメント・システム「MBUX」に尋ねた。

MBUX:2007年、日本では安倍首相の突然辞任により福田内閣が誕生。年金記録の未統合5000万件が発覚し、大問題となります。アメリカのサブプライム住宅ローン危機などにより、2008年にリーマンショックを誘発。世界的な株価暴落で経済界にダメージを与えます。また同じ年、バラク・オバマ氏が黒人初のアメリカ大統領となり、翌2009年にはノーベル平和賞を受賞します。エンターテイメントでは、ジェームズ・キャメロン監督の『アバター』が世界各国で大ヒットを記録し、その後の3D映画ブームの先駆けとなります。そしてマイケル・ジャクソンの突然の訃報に世界が嘆き悲しみました。

ここで番組では、アイナの紹介で岡村靖幸の『どぉなっちゃってんだよ』をオンエアした。

岡村靖幸『どぉなっちゃってんだよ』

アイナ:これはちょうど『Call My Name』とかの時期に一緒の先生に教えてもらった曲ですね。
スガ:まあ系統は一緒ですよね。
アイナ:一緒ですか?
スガ:岡村さんは系統は一緒なんだけど、全然大先輩なので。同じプリンス好きで音楽の系統はすごく似ている。

アイナはダンスを習っていた当時、「好きなアーティストのバックで踊れるようなダンサーになりたい」と思っていたそうだ。母が歌手、父がカメラマン、2人の祖母はそれぞれ日舞と油絵をしているなど、クリエイティブな一家に生まれ育ったこともあり、ダンサーを目指す夢を家族も応援してくれたと語る。

アイナ:必然的に普通のOLみたいになる、というのがあんまり見えてなくて。無理やり「ダンサーになる」みたいな。
スガ:「私はダンサーでいく!」みたいな。
アイナ:そうですね(笑)。そっちにハンドルを切っちゃってて、お母さんも「学校は行かなくていいから、ダンスを休むな」みたいな感じで。
スガ:格好いい……!
アイナ:だから夢はダンサーでしたね。
スガ:俺のオカンなんて、俺がギター練習したら隠されたからね。
アイナ:えー!
スガ:「勉強しないでギターばっかりやって」ってギターを隠されて、俺ブチ切れたことが1回あったの。アイナはなんで東京に出てきてBiSHに入ったの?
アイナ:親友とずっとダンスをやっていたんですけど、カラオケに行ったときに歌ったら泣いてて「歌のほうが絶対にいい」って(笑)。こんだけダンスを一緒にやって、「これから大人になっても一緒にダンスをやろう」って言っていたのに「ええ!?」みたいな。確かにどんなにオーディションを受けてもダンスは落ちているし。
スガ:落ちてたんだ。
アイナ:いろいろな方のバックダンサーのオーディションを全部落ちていたから、だめなんだと思って。歌をやるなら東京かな?と思って出てきてみました。
スガ:あの声の枯れ方は格好いいよね。
アイナ:ありがとうございます。

「1回アイナを終わらせて始めよう」と付けた「ジ・エンド」

BiSHはアイナをはじめ、セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー、ハシヤスメ・アツコ、リンリン、アユニ・Dと個性的な名前のメンバーで構成されている。スガはアイナの名前の由来を聞いた。

スガ:なんでジ・エンドなの?
アイナ:東京に出てきて、全然うまくいかなくて……。
スガ:それはシンガーをやっていて?
アイナ:仕事でダンサーもやっていて、振付とかをやっていたんです。うまくいくとも思っていなかったんですけど、うまくいかなさすぎて。親にお金を借りることもできないですし、かといって「夢がかなわなかったわ」って、大阪に帰るというのも小っ恥ずかしくて。「うーん、もう、アイドルだな」みたいな。
スガ:全っ然意味がわからない(笑)。
アイナ:(笑)。「アイドルをやってみよう!」みたいな気持ちになってオーディションを探して、BiSHがあって。そのときは生半可な気持ちだったんです。「アイドルか……」みたいな。
スガ:そんなにはアイドルになりたくないかな?みたいな。
アイナ:そうです。でも松隈(ケンタ)さんの音楽を聴いたときに「これはメッチャ格好いい!」と思って。
スガ:格好いいよね。
アイナ:あとは渡辺さん(株式会社WACK代表の渡辺淳之介氏)の気さくな話っぷりなのにすごく面白いことを考えているっていうオーラ。本当に面白そうだなと思って、そこから真剣に向き合うようになって、オーディションを受けて受かって。もうこれだったら今までうまくいかなかったことを1回終わらせようというか、生半可な気持ちでこれをやるのはやめようみたいな。それで1回アイナを終わらせて始めよう、という気持ちでした。
スガ:そのジ・エンドなんだ。
アイナ:はい。
スガ:格好いいなあ! そうなんだ。
アイナ:恥ずかしい(笑)。私とハシヤスメという子だけ自分で名前を決めてます。
スガ:そうなんだ。ハシヤスメってネーミングもすごいよね(笑)。
アイナ:降ってきたらしいです(笑)。
スガ:それは避けたほうがよかったんじゃないの?

アイナが中学生時代に感じていたスガの「暗い匂い」

番組では2月3日(水)にリリースされるアイナのソロアルバム『THE END』の収録曲『金木犀』を紹介。スガは「暗い匂いが充満する」と感想を述べた。

アイナ・ジ・エンド - 金木犀

続けてアイナがジョセフィン・フォスターの『Pearl in Oyster』をリクエストすると、ある告白をした。

Pearl in Oyster · Josephine Foster

アイナ:さっき「暗い匂いが充満する」って言っていたじゃないですか。私は鳥肌が立ったんですけど、まったく同じことを中学2年生からずっとスガ シカオさんに感じているんです。
スガ:俺に(笑)?
アイナ:それを思い出して。私はだいたいスガ シカオさんの楽曲を聴くとこういう気持ちになる、という曲です。
スガ:『Pearl in Oyster』の気持ちになるんだ。
アイナ:発声方法が独特ですよね。けっこうこういう気持ちなんです……伝わりますかね(笑)。
スガ:本当にゴメン、まったく伝わらないのよ(笑)。
アイナ:(笑)。
スガ:本当にゴメン。「伝わる」って言っちゃってそのまま進んじゃうと大変なことになるので言ったけど、全然わからない(笑)。
アイナ:天国系です。
スガ:天国系、ああなるほど。
アイナ:お導き系。
スガ:そっか。俺も自分の声は自分ではわからないから、自分の声を人がどういう風に聴くかというのはすごく興味があるよね、改めて言われると新鮮。

スガがアイナに聴かせたかったとっておきのアーティスト

共通の知り合いも多く、スガは「いつか誰かに紹介されてアイナに会うだろうな」と思っていたと話す。スガが最後に空想ドライブミュージックとして紹介したのは「アイナに会ったときに絶対にこの曲を紹介しよう」と思っていたという楽曲だった。

スガ:声の感じがものすごく似ているんだよね。
アイナ:へー!
スガ:ジャンルは違って、もうちょっとソウルやオルタナティブ。お父さんがブルースシンガーというのもあって、種類はちょっと違うんだけど、枯れ方とか張ったときの強さがすごく似ていて。たぶんこの人がやったことをよく研究すれば自分の声の活かし方がすごくわかるんじゃないかなって思ってたのね。俺はトリクシー・ウィートリーという人の大ファンで、それをいつも聴いていて。アイナの声を聴いたときに「すごくトリクシーに似てるな」って思ったんだよね。

ここで番組ではトリクシー・ウィートリーの『Irene』をオンエアした。

Trixie Whitley - Irene

アイナ:これ、なにもディストーション(音をひずませるエフェクト)とかかかってないんですかね?
スガ:もちろん、生の声。
アイナ:えー!
スガ:ライブだともっとガシャガシャに枯れてるよ。
アイナ:格好いいですね。
スガ:彼女はヨーロッパでダンスカンパニーに所属していて、17歳までダンスでヨーロッパ中をずっとツアーしているから、そこも似ているんだよね。
アイナ:確かに。
スガ:それで17歳でニューヨークに移り住んで、そこから音楽活動を始めるっていう、そこも似ている。それでいまのU2の骨格を作ったとも言われている、ダニエル・ラノワというプロデューサーに拾われて、一緒にブラック・ダブというユニットを組んだ。それがすごく話題になってトリクシーの名前が一躍世界に広がった。だけど、ソロとしてはあんまり別にパッとしないというか、売れているわけではないんだけど、けっこうファンが多い。ソウルを歌わせてもスッゲー格好いいんだよね。

BiSHの最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。

スガが空想ドライブをナビゲートする『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』のオンエアは、毎週日曜21時から。

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2021年1月24日28時59分まで

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番組情報
Mercedes-Benz THE EXPERIENCE
毎週日曜
21:00-21:54
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