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キュウソネコカミ、ライブで「命をすり減らしながら」披露する楽曲は?

キュウソネコカミ、ライブで「命をすり減らしながら」披露する楽曲は?

J-WAVEで放送中の番組『GROOVE LINE』(ナビゲーター:ピストン西沢)。1月13日(水)のオンエアでは、同日にミニアルバム『モルモットラボ』をリリースした、キュウソネコカミのボーカル・キーボードのヨコタシンノスケがリモート出演。「ウケるためにはなんでもやります」というライブへの情熱や、コロナ禍におけるメンバーの交流について語った。

ヨコタ「今日は僕を面白くして帰してください」

この日、ヨコタはリモートでの出演。フロントマンのヤマサキセイヤではなくヨコタが登場したことを西沢が冒頭からイジる展開に。

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西沢:いつもセイヤが出るのに、セイヤどうした? ついにクビになった?
ヨコタ:ボーカルですよ(笑)。急にメインボーカルクビにしないでしょ。
西沢:いや、キュウソネコカミだったらなにをやるかわからないからな。
ヨコタ:(笑)。今回は僕ひとりで行けみたいな感じで、スタッフから押されました。
西沢:そうなの?
ヨコタ:はい。
西沢:俺は度胸試しか?
ヨコタ:ピストンさんやったら僕を上手く料理してくれるんちゃうか?と。
西沢:料理すること前提なの!? (笑)。
ヨコタ:はい、今日は僕を面白くして帰してください、お願いします。
西沢:いやいやあのね……電話だと厳しいよ。
ヨコタ:ですよね(笑)。
西沢:顔が見えないと怒っているのか大丈夫なのか……さすがに俺も見ながらやってるから。そういう能力はライブで培われてきたんだよね。バンドのライブもたくさんやったけど、クラブDJってどこで次の曲のレコードに変えるか、どの曲を選ぶかとか、ちょっとテンポを上げて格好良く聴かせるかとか、コントロールをしながらパーティを作っていくのよ。
ヨコタ:場や空気を見てということですよね。
西沢:そうそう。だからその場で曲を選ぶだけじゃなくて、かけるところも途中からかけたりとか。
ヨコタ:なるほど。
西沢:ちょっとしかかけないで期待をさせておいて次に行っちゃうとか、それってライブと一緒なんだよね。さらに言えばこういうしゃべりとも一緒なんですよ。
ヨコタ:確かに。この番組は台本ほとんどないですもんね。
西沢:そうなのよ。
ヨコタ:なんなんですかね(笑)。
西沢:……ディスってるの?
ヨコタ:いや、ディスってないです!
西沢:なんかディスられているぞ。
ヨコタ:あの、対面じゃないからディスろうとか別にないです(笑)。
西沢:手が出てこないからとかじゃなくて?
ヨコタ:(笑)、いつも近いですからね。

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すべてはライブのため「ウケるためにはなんでもやる」

西沢はキュウソネコカミについて「ライブのぶち切れ方は日本でもトップ10に入る」と、パワフルさを評価。ヨコタはコロナ禍ということもあり、ライブで新たな工夫も取り入れていることを明かした。

西沢:「押し」だけだと客も自分たちも疲れちゃう。
ヨコタ:そうなんですよね。なのでちょっと聴かせる曲やしっとりした曲とかを先月のツアーで僕らもやったりしたんですよ。もともとあった曲をバラードバージョンにしたりして。けっこうみんな、ジーンと聴いてくれている感じでしたね。
西沢:それはいいお客だね。CDに入っているバージョンを変な風に変えると怒る人もいるんだよ。
ヨコタ:わかります、俺も正直あんまり好きじゃないんです(笑)、でも「これはいいだろう」と。いまはやっぱりライブでお客さんが声を出せないので、暴れたりとか踊ったりとかなかなかしにくいじゃないですか。だからこっちが一方的にやるのをみんなが聴いて受け止めてくれる感じになってます。
西沢:なるほど、ライブは生き物だから空気が変わるよね。
ヨコタ:なります、はい。
西沢:逆にそういったライブのときに「こういうレパートリーがねえな」と言って「じゃあ作っとくか」という風な意図で曲をやることもあるわけでしょ?
ヨコタ:それだらけです。
西沢:だらけなの?
ヨコタ:だらけです、ウケるためにはなんでもやります。

ここで西沢はキュウソネコカミのメジャー第一弾が『ビビった』だったことに触れ、「『ビビった』をライブでやるのはキツいのか?」と質問。



ヨコタ:キツいでしょ! 特にボーカルは『ビビった』以前のインディーズのときの曲はもう、体がすり切れて命をすり減らしながらライブをやってますよ。
西沢:そうだよ、だってそれしかないものね。
ヨコタ:そうなんですよ。
西沢:10分でいいところを見せないと、いろいろなフェスもどきの対バン祭みたいなやつに出たときに勝てないもんな。
ヨコタ:勝てないんですよ。僕らはハッタリで勝負なんで。
西沢:ハッタリね! そうそう。だって最初の音がデカくないと駄目だもんね。
ヨコタ:その通りです。「全バンドで一番デカい音で」ってPA(音響スタッフ)にも言ってます。
西沢:わかるわあ。

西沢は子どものころ、日比谷野外音楽堂での音楽イベントに足を運んでいたことを明かす。朝から夜までのイベントで20バンドほどが出演、およそ700円で観ることができたという。

西沢:そんなんばっかり観に行ってたから「デカいな音!」っていうやつは大概好きだったね(笑)。
ヨコタ:とにかくデカい音を聴きに来てるっていう(笑)。
西沢:俺の場合はエネルギーの行き所がなくて、発散する場所が音楽だったから。
ヨコタ:僕らもそうですよ。
西沢:そうでしょ? だからもうギターのボリュームを上げると「フィー!」っていうので「おお、格好いい!」っていう。
ヨコタ:フルテン(エレキギターのアンプのボリュームを最大値にセットすること)って格好いいんですよね。
西沢:格好いいね。キュウソにはそれを感じるんだよね。
ヨコタ:ありがとうございます、それはうれしい。
西沢:でも大人になったから、そろそろそういうのじゃないのも作らないといけないわけでしょ?
ヨコタ:まさに今回のアルバム(『モルモットラボ』)がそういう挑戦ですね、「もっといろいろなことを」と。

「もしかして風呂で全力で歌ってます?」

キュウソネコカミは2014年にメジャーデビュー。2020年に結成10周年を迎えており、節目の年だからこその想いもあるという。ヨコタはコロナ禍におけるメンバーのエピソードについても語った。

西沢:「ちょっと成長したところを見せようよ」という感じなんですかね?
ヨコタ:去年が10周年だったので「これからの次の10年をどうしていく?」というところでの1個目のアルバムなんです。いろいろなことをやりたいし、でもいつも通りのこともやりたいし、というのでいろいろ本当に挑戦をしました。
西沢:去年の最初のうちは自粛自粛で、春先くらいから秋ぐらいまではわりと緩くなってという流れがあったでしょ? そんななかでメンバーの交流とかはちゃんとできていたの?
ヨコタ:3月から6月とかまでは、家からほとんど出ないでリモートだけで全部。スタジオにも入らないしメンバーとも3か月間リモートでしか会ってなかったですね、会議だけはしていたんですけど。
西沢:ドラム(ソゴウ タイスケ)はなにをしているの? 家で叩けないでしょ?
ヨコタ:いちおう電子ドラムがあるらしいんですけど、でもたぶんあいつ、そんときはやってなかったすね(笑)。
西沢:(笑)。
ヨコタ:それ以降、ライブが始まってからずっとやってるらしいので。
西沢:そういうタイプいるよね。
ヨコタ:もう「塞ぐときは塞ぐ」みたいな。セイヤも配信で弾き語りとかを家で披露していたらしくて、アコギ1本で風呂場で歌っていたらしいんですよ。配信して6か月ぐらい経って、冬ぐらいについにマンションの管理会社から電話がかかってきて「もしかして風呂で全力で歌ってます?」っていう風に言われて(笑)。「もうそれで、できなくなった」って。
西沢:あれね、排水溝を伝っていくんだよ。
ヨコタ:そうなんですか!?
西沢:排水溝を伝って、他の部屋のお風呂で無料で聴けてるんだよ。
ヨコタ:(笑)。
西沢:プロなんだろ? プロだからそういうことしちゃだめなんだよ! 言っとけよセイヤに!
ヨコタ:(笑)。スタジオに行けないし、家にスタジオもないからって。でも、あいつはそれで「家でどうにかして歌う方法」を本当に考えているって言ってました。
西沢:俺が昔出入りしていたレコーディングスタジオは、メチャメチャヒップホップを作っていたら、そのヒップホップの音源が通風口を伝って下水に行って、道を挟んだ前の家のお風呂から鳴ってたもん。
ヨコタ:すご!
西沢:低音とかメッチャ鳴るんだよ。
ヨコタ:メチャ上がる風呂になってるじゃないですか(笑)。

キュウソネコカミの最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。

『GROOVE LINE』では楽曲を紹介しながらゲストとの軽快なトークをお届け。放送は毎週月曜から木曜の16時30分から。

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月・火・水・木曜
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