J-WAVEで放送中の番組『ANA WORLD AIR CURRENT』(ナビゲーター:葉加瀬太郎)。8月22日(土)のオンエアでは、ベーカリープロデューサー・岸本拓也さんがゲストに登場。プロデュースを手掛けた個性的な店舗名の由来や、訪れてみたい国について語った。
岸本さんが、最初に手掛けたベーカリー「トツゼンベーカーズキッチン」を振り返った。
岸本:今から14年前、神奈川の大倉山にある「トツゼンベーカーズキッチン」というお店をプロデュースしました。ホテルクオリティをテーマにして、ニューヨークのデザイナーズホテルを意識したベーカリーです。
葉加瀬:店名の由来はなんですか?
岸本:おいしさに積み上げられた体験をお客さんに提供したいので、大倉山駅を降りたときに突然楽しい気持ちになってもらいたいんですよね。体験的な要素を言葉にしたくて、店名に「トツゼン」という言葉を加えました。
葉加瀬:会話で使う言葉を店名にするのは奇天烈なことですね。
岸本:ベーカーズキッチンが突然できたってことと、街の方の帰り道が突然楽しくなったよってことを伝えたかったんです。
葉加瀬:あはは(笑)。なるほど。そこがスタートなんですね。今は何店舗ぐらい手掛けているんですか?
岸本:現在は180店舗ほどですね。
葉加瀬:わあ。1店舗ごとに違いがあるのでしょうか?
岸本:そうですね。食パンの配合は全部変えています。地域によってパンの味も変えて、高齢の方が多いエリアでは、水を多めにしたやわらかいパンにすることで食べやすくするなど、僕なりに考えて変えています。
葉加瀬:店名はどうやって思いつくんですか?
岸本:店舗ひとつひとつにストーリーがあります。「考えた人すごいわ」を作ったときは、今までにないタイプのパンを作ろうとしていた時期だったんです。老若男女をターゲットにする際、食べやすくて耳まで柔らかく、口どけがよい食感で、ほのかに甘い食パンを作りたかったんですね。焼き方や粉を調整して、理想のパンを作るまでに2年間ぐらいの歳月を費やしました。ようやくパンができたときに、製造チームに向かって「これ考えた人すごいな」って言ったんです。そのときに発した言葉が忘れられなくて、この言葉を店名にしようと決意しました。お店の看板には「考えた人すごいわ」しか書いてなくて、パン屋だって何も示していないんです。
葉加瀬:「なんだろうな、あの店。行ってみよう」って。パンだと「じゃあ買って帰るか」ってなりやすいし、近づくといい香りがしてパン屋だってわかるもんね。
岸本:震災があって2年後、2013年にプロデュースしたベーカリーがあるんです。公益社団法人さんが、甚大な被害を受けた岩手県の大槌町で「なんの施設がほしいですか?」と街の方に訊いたところ、パン屋さんの声が多かったんです。それで自分に声がかかりまして、プロデュースすることになったんですね。地元の人を雇用してコッペパン専門店をオープンしたら、地元の人がとても喜んでくれました。瓦礫がまだ残っているなかでパンの甘い香りが漂ってくる。パンというのはすごい力を持っているんだなって感じました。
葉加瀬:焼けたパンの香りは “幸せの象徴”のようだよね。
岸本:そうですね。
葉加瀬:そこはなんていう名前なの?
岸本:「モーモーハウス大槌」です。憩いの場という意味を込めました。
葉加瀬:反響はいかがでしたか?
岸本:連日たくさんの方にお越しいただきました。そのときにたくさんの笑顔を見ることができて嬉しかったです。パンというのは、パン好きだけでなく大衆に喜んでもらえる。
岸本:ゆっくりと訪問したいのはオーストリアのウィーンですね。いろいろなパンの発祥の地と言われているので、一度パンの歴史に立ち返りたいなと考えています。
葉加瀬:ウィーンのパンはドイツに近いね。ハプスブルク家がウィーンの根幹にあるから、フランスやイタリアの文化も詰まっているんだよね。
岸本:ウィーンには、いろいろな要素の入ったパンがあるんですよね。前に行ったときはそういった部分をあまり体験できなかったので、新型コロナウイルスの影響が落ち着いたらぜひ行ってみたいです。
葉加瀬:ウィーンに行ったら、そのあとに作るパンが変わってくるかもしれませんね。
岸本:パンだけではなくザッハトルテも食べたいです。
『ANA WORLD AIR CURRENT』では、スタジオを飛行機の機内に見立て、葉加瀬とゲストが「旅」をテーマに語り合う。放送は毎週土曜日の19時から。
ユニークな店舗名で注目を集める人気ベーカリー
岸本さんは、おいしいだけではなく、楽しさも味わえるベーカリーを次々とプロデュース。「わたし入籍します」「考えた人すごいわ」「どんだけ自己中」など、一風変わった店名ながら行列の絶えないベーカリーを輩出し続けており、高級食パンブームの仕掛け人として活動を続けている。岸本さんが、最初に手掛けたベーカリー「トツゼンベーカーズキッチン」を振り返った。
岸本:今から14年前、神奈川の大倉山にある「トツゼンベーカーズキッチン」というお店をプロデュースしました。ホテルクオリティをテーマにして、ニューヨークのデザイナーズホテルを意識したベーカリーです。
葉加瀬:店名の由来はなんですか?
岸本:おいしさに積み上げられた体験をお客さんに提供したいので、大倉山駅を降りたときに突然楽しい気持ちになってもらいたいんですよね。体験的な要素を言葉にしたくて、店名に「トツゼン」という言葉を加えました。
葉加瀬:会話で使う言葉を店名にするのは奇天烈なことですね。
岸本:ベーカーズキッチンが突然できたってことと、街の方の帰り道が突然楽しくなったよってことを伝えたかったんです。
葉加瀬:あはは(笑)。なるほど。そこがスタートなんですね。今は何店舗ぐらい手掛けているんですか?
岸本:現在は180店舗ほどですね。
葉加瀬:わあ。1店舗ごとに違いがあるのでしょうか?
岸本:そうですね。食パンの配合は全部変えています。地域によってパンの味も変えて、高齢の方が多いエリアでは、水を多めにしたやわらかいパンにすることで食べやすくするなど、僕なりに考えて変えています。
葉加瀬:店名はどうやって思いつくんですか?
岸本:店舗ひとつひとつにストーリーがあります。「考えた人すごいわ」を作ったときは、今までにないタイプのパンを作ろうとしていた時期だったんです。老若男女をターゲットにする際、食べやすくて耳まで柔らかく、口どけがよい食感で、ほのかに甘い食パンを作りたかったんですね。焼き方や粉を調整して、理想のパンを作るまでに2年間ぐらいの歳月を費やしました。ようやくパンができたときに、製造チームに向かって「これ考えた人すごいな」って言ったんです。そのときに発した言葉が忘れられなくて、この言葉を店名にしようと決意しました。お店の看板には「考えた人すごいわ」しか書いてなくて、パン屋だって何も示していないんです。
葉加瀬:「なんだろうな、あの店。行ってみよう」って。パンだと「じゃあ買って帰るか」ってなりやすいし、近づくといい香りがしてパン屋だってわかるもんね。
パンの香りが人々に活力を与える
岸本さんがベーカリーのプロデュースに注力するキッカケとなったのは、2011年の東日本大震災だった。岸本:震災があって2年後、2013年にプロデュースしたベーカリーがあるんです。公益社団法人さんが、甚大な被害を受けた岩手県の大槌町で「なんの施設がほしいですか?」と街の方に訊いたところ、パン屋さんの声が多かったんです。それで自分に声がかかりまして、プロデュースすることになったんですね。地元の人を雇用してコッペパン専門店をオープンしたら、地元の人がとても喜んでくれました。瓦礫がまだ残っているなかでパンの甘い香りが漂ってくる。パンというのはすごい力を持っているんだなって感じました。
葉加瀬:焼けたパンの香りは “幸せの象徴”のようだよね。
岸本:そうですね。
葉加瀬:そこはなんていう名前なの?
岸本:「モーモーハウス大槌」です。憩いの場という意味を込めました。
葉加瀬:反響はいかがでしたか?
岸本:連日たくさんの方にお越しいただきました。そのときにたくさんの笑顔を見ることができて嬉しかったです。パンというのは、パン好きだけでなく大衆に喜んでもらえる。
ウィーンのパンを学びたい
続いて岸本さんは、「いつか行ってみたい国」についてトークを展開した。岸本:ゆっくりと訪問したいのはオーストリアのウィーンですね。いろいろなパンの発祥の地と言われているので、一度パンの歴史に立ち返りたいなと考えています。
葉加瀬:ウィーンのパンはドイツに近いね。ハプスブルク家がウィーンの根幹にあるから、フランスやイタリアの文化も詰まっているんだよね。
岸本:ウィーンには、いろいろな要素の入ったパンがあるんですよね。前に行ったときはそういった部分をあまり体験できなかったので、新型コロナウイルスの影響が落ち着いたらぜひ行ってみたいです。
葉加瀬:ウィーンに行ったら、そのあとに作るパンが変わってくるかもしれませんね。
岸本:パンだけではなくザッハトルテも食べたいです。
『ANA WORLD AIR CURRENT』では、スタジオを飛行機の機内に見立て、葉加瀬とゲストが「旅」をテーマに語り合う。放送は毎週土曜日の19時から。
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- ANA WORLD AIR CURRENT
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毎週土曜19:00-20:00
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葉加瀬太郎