J-WAVEで放送中の番組『MITSUBISHI JISHO MARUNOUCHI MUSICOLOGY』(ナビゲーター:グローバー)。2週にわたって、さまざまなアーティストの魅力を深堀りする番組だ。5月23日(土)のオンエアでは、先週に引き続き、新型コロナウイルスと闘う人を讃えた楽曲『We Are Warriors』を発表した、アヴリル・ラヴィーンを特集。J-WAVEナビゲーターのクリス・ペプラーと山本 彩がリモート出演し、トークを繰り広げた。
【前回の記事】
アヴリル・ラヴィーンが「アメリカのポップアイコンと一線を画す」理由は?
■アヴリルの歌詞が女の子に支持されたのは…
山本はアヴリルの歌詞について「飾らずに包み隠さず本音で言っているところが、一人の人間としても女性としてもすごくかっこいい」と述べる。クリスも、当時のアヴリルと同世代であるティーンの女の子への強いメッセージ性を評した。
クリス:特に中学高校って「友だちやクラスの人に良く思われたい」という、本来の自分じゃないものを演出しなくちゃいけないプレッシャーがある。そういう子たちへの「もっと素になれるんじゃないの?」というメッセージが共感を得た気はします。その延長上で彼女のはすっぱな感じがあるので、男子から見るとその歌詞は痛い。「おいおい、そうなのかよ!」と男のハートをグサッとエグってきますよ。だから、女の子はそういう“男の子いじめ”的な歌詞を聴いていて快感なんじゃないかな。今ではアヴリルも離婚を2回経験している。そのあたりもやっぱり深いですよね。
山本は、NMB48およびAKB48を卒業してソロで音楽活動や自分自身に向き合っていくときに、アヴリルの楽曲『Who Knows』の歌詞に共感したという。
山本:自分が一番自分自身をわからなくなる瞬間があって、それを気にし過ぎると、やりたいことができなくなる葛藤を抱えるときもある。「アヴリルもそんなふうに思うことがあるのかな」と共感しました。同じ音楽をやる人間として、すごく救われる歌詞ですね。
■山本彩がカバーしてみたい! アヴリルの楽曲 TOP3
アヴリルがいなかったらギターも音楽もしてなかったかもしれないと語る山本が、「カバーしてみたいアヴリルの曲TOP3」を発表。山本が過去にカバーやコピーしていない曲からセレクトした。
3位:『Smile』
山本:曲も好きなんですけど、イントロからギターがギャンギャン鳴ってる感じが好き。この音色を作って頭から鳴らしたいです。
グローバー:ガリッとしたハードなリフがたまらない。
山本:そうですね。
グローバー:アヴリルの曲は、ギターを弾いていて気持ちいい感じもあるんですか?
山本:ありますね。エレキギターにもいろいろな種類がある中で、これはガリっとした部分が強いのかな。
2位:『Together』
山本:アヴリルの曲の中でも、初期に多いダークな感じのサウンド感。そういうアヴリルの曲がすごく好きなので、カバーしてみたいです。
1位:『Everybody Hurts』
山本:さっきとは逆で、アヴリルのちょっと弱い部分や優しさが出ている曲。ハモリが多いんですけど、すごくきれいなハーモニーなので、やってみたいと思いました。
グローバー:アヴリルって声のよさや歌のうまさがものすごくありますよね。
クリス:歌は昔から定評があったみたいですね。デビュー前からスカウトマンがこぞって彼女に注目したと聞きます。有名なカントリーシンガーのシャナイア・トゥエインと最初に歌ったくらい。どちらかと言うとアヴリルも、もともとカントリーだったんじゃないかな。
山本:なるほど。それでこういう曲が生まれるんですね。
クリス:だから哀愁とかセンチメンタルな部分は彼女のルーツにあるのかもしれないですね。
グローバー:世の中の情勢を受けていろんな方がインスタライブをやっています。アヴリルは素の歌一本だけでものすごい音楽の力がありますよね。
山本:そうですね。こんなときだからこそ、より一層沁みる歌詞があると思います。
■どう変化してもアヴリルなりの表現を届けてほしい
先月末、アヴリルは新型コロナウイルスと闘う人を讃えた楽曲『We Are Warriors』を発表した。収益は世界中でさまざまな医療支援活動を行うNGO団体「Project HOPE」に寄付される。世界中に力を与え続けるアヴリル。クリスは、これからも「彼女なりに転がってもらいたい」と語る。
クリス:結婚を2回経験して、どちらも短めで離婚しています。ライム病を患い、復帰して出したフルアルバム『Head Above Water』でもそうだったように、今までの若くてエネルギッシュなだけじゃなく、大人の女性として“人を想う”方向に動いているような気がします。やっぱりアーティストはその人の生き様を表現している。今の新型コロナの状況で何が起きるか分からないけど、そのときの色を彼女なりに表現してもらえればいいので、こうなってもらいたいっていうのはないかな。アーティストだから彼女の歩む人生を彼女なりのフィルターで届けてくれればいいんじゃないかな。持っている素質があるので、表現者としてこの世に生まれて、たぶん表現者として終わる宿命だから、それでいいんじゃないかなって気がします。
山本も「自由に思うままにやってほしい」と熱く語った。
山本:私は今までのアヴリルの楽曲やパフォーマンスが本当に全部好きで、好きじゃないものがない。今もそうです。だから、いいように変化していくアヴリルを私たちは楽しませてもらっているし、年齢を重ねるごとに楽曲の深みも増していると思います。アヴリルには本当に自由に思うままにやっていただいて、これからも私たちはその曲で元気をもらっていけたらいいなと思います。
■アヴリルは永遠の無敵少女!
最後に山本とクリスが、アヴリルのキャッチコピーをつけた。
山本:「アヴリルとは永遠の無敵少女」である。少女のようなピュアさや素直さがありつつ、いろいろな逆境にも負けずに屈しない無敵感が永遠にあると思います。
クリス:すごくいいと思います。僕がふと思ったのは“ラブレター・フロム・カナダ”だったんだけど、それはまあちょっとね(笑)。
グローバー:世代が出てますね(笑)。
クリス:でも彼女からカナダを感じるんだよね。泉のような感じもあるから「カナディアン・スプリング」かな。「スプリング」は「泉」のほかにも「春」という意味があって、春と言えば4月から始まる。アヴリル(avril)はフランス語で「4月」という意味。いましゃべりながらこさえていったわ。
グローバー:辻褄を合わせる天才ですね(笑)。
クリス:自分を褒めてあげたい(笑)。
J-WAVE『MITSUBISHI JISHO MARUNOUCHI MUSICOLOGY』では、ゲストを迎え、1組の「レジェンド・ミュージシャン」をテーマに音楽談義を繰り広げている。放送時間は土曜の17時から。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年5月30日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『MITSUBISHI JISHO MARUNOUCHI MUSICOLOGY』
放送日時:毎週土曜 17時-17時54分
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/musicology/
【前回の記事】
アヴリル・ラヴィーンが「アメリカのポップアイコンと一線を画す」理由は?
■アヴリルの歌詞が女の子に支持されたのは…
山本はアヴリルの歌詞について「飾らずに包み隠さず本音で言っているところが、一人の人間としても女性としてもすごくかっこいい」と述べる。クリスも、当時のアヴリルと同世代であるティーンの女の子への強いメッセージ性を評した。
クリス:特に中学高校って「友だちやクラスの人に良く思われたい」という、本来の自分じゃないものを演出しなくちゃいけないプレッシャーがある。そういう子たちへの「もっと素になれるんじゃないの?」というメッセージが共感を得た気はします。その延長上で彼女のはすっぱな感じがあるので、男子から見るとその歌詞は痛い。「おいおい、そうなのかよ!」と男のハートをグサッとエグってきますよ。だから、女の子はそういう“男の子いじめ”的な歌詞を聴いていて快感なんじゃないかな。今ではアヴリルも離婚を2回経験している。そのあたりもやっぱり深いですよね。
山本は、NMB48およびAKB48を卒業してソロで音楽活動や自分自身に向き合っていくときに、アヴリルの楽曲『Who Knows』の歌詞に共感したという。
山本:自分が一番自分自身をわからなくなる瞬間があって、それを気にし過ぎると、やりたいことができなくなる葛藤を抱えるときもある。「アヴリルもそんなふうに思うことがあるのかな」と共感しました。同じ音楽をやる人間として、すごく救われる歌詞ですね。
■山本彩がカバーしてみたい! アヴリルの楽曲 TOP3
アヴリルがいなかったらギターも音楽もしてなかったかもしれないと語る山本が、「カバーしてみたいアヴリルの曲TOP3」を発表。山本が過去にカバーやコピーしていない曲からセレクトした。
3位:『Smile』
山本:曲も好きなんですけど、イントロからギターがギャンギャン鳴ってる感じが好き。この音色を作って頭から鳴らしたいです。
グローバー:ガリッとしたハードなリフがたまらない。
山本:そうですね。
グローバー:アヴリルの曲は、ギターを弾いていて気持ちいい感じもあるんですか?
山本:ありますね。エレキギターにもいろいろな種類がある中で、これはガリっとした部分が強いのかな。
2位:『Together』
山本:アヴリルの曲の中でも、初期に多いダークな感じのサウンド感。そういうアヴリルの曲がすごく好きなので、カバーしてみたいです。
1位:『Everybody Hurts』
山本:さっきとは逆で、アヴリルのちょっと弱い部分や優しさが出ている曲。ハモリが多いんですけど、すごくきれいなハーモニーなので、やってみたいと思いました。
グローバー:アヴリルって声のよさや歌のうまさがものすごくありますよね。
クリス:歌は昔から定評があったみたいですね。デビュー前からスカウトマンがこぞって彼女に注目したと聞きます。有名なカントリーシンガーのシャナイア・トゥエインと最初に歌ったくらい。どちらかと言うとアヴリルも、もともとカントリーだったんじゃないかな。
山本:なるほど。それでこういう曲が生まれるんですね。
クリス:だから哀愁とかセンチメンタルな部分は彼女のルーツにあるのかもしれないですね。
グローバー:世の中の情勢を受けていろんな方がインスタライブをやっています。アヴリルは素の歌一本だけでものすごい音楽の力がありますよね。
山本:そうですね。こんなときだからこそ、より一層沁みる歌詞があると思います。
■どう変化してもアヴリルなりの表現を届けてほしい
先月末、アヴリルは新型コロナウイルスと闘う人を讃えた楽曲『We Are Warriors』を発表した。収益は世界中でさまざまな医療支援活動を行うNGO団体「Project HOPE」に寄付される。世界中に力を与え続けるアヴリル。クリスは、これからも「彼女なりに転がってもらいたい」と語る。
クリス:結婚を2回経験して、どちらも短めで離婚しています。ライム病を患い、復帰して出したフルアルバム『Head Above Water』でもそうだったように、今までの若くてエネルギッシュなだけじゃなく、大人の女性として“人を想う”方向に動いているような気がします。やっぱりアーティストはその人の生き様を表現している。今の新型コロナの状況で何が起きるか分からないけど、そのときの色を彼女なりに表現してもらえればいいので、こうなってもらいたいっていうのはないかな。アーティストだから彼女の歩む人生を彼女なりのフィルターで届けてくれればいいんじゃないかな。持っている素質があるので、表現者としてこの世に生まれて、たぶん表現者として終わる宿命だから、それでいいんじゃないかなって気がします。
山本も「自由に思うままにやってほしい」と熱く語った。
山本:私は今までのアヴリルの楽曲やパフォーマンスが本当に全部好きで、好きじゃないものがない。今もそうです。だから、いいように変化していくアヴリルを私たちは楽しませてもらっているし、年齢を重ねるごとに楽曲の深みも増していると思います。アヴリルには本当に自由に思うままにやっていただいて、これからも私たちはその曲で元気をもらっていけたらいいなと思います。
■アヴリルは永遠の無敵少女!
最後に山本とクリスが、アヴリルのキャッチコピーをつけた。
山本:「アヴリルとは永遠の無敵少女」である。少女のようなピュアさや素直さがありつつ、いろいろな逆境にも負けずに屈しない無敵感が永遠にあると思います。
クリス:すごくいいと思います。僕がふと思ったのは“ラブレター・フロム・カナダ”だったんだけど、それはまあちょっとね(笑)。
グローバー:世代が出てますね(笑)。
クリス:でも彼女からカナダを感じるんだよね。泉のような感じもあるから「カナディアン・スプリング」かな。「スプリング」は「泉」のほかにも「春」という意味があって、春と言えば4月から始まる。アヴリル(avril)はフランス語で「4月」という意味。いましゃべりながらこさえていったわ。
グローバー:辻褄を合わせる天才ですね(笑)。
クリス:自分を褒めてあげたい(笑)。
J-WAVE『MITSUBISHI JISHO MARUNOUCHI MUSICOLOGY』では、ゲストを迎え、1組の「レジェンド・ミュージシャン」をテーマに音楽談義を繰り広げている。放送時間は土曜の17時から。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年5月30日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『MITSUBISHI JISHO MARUNOUCHI MUSICOLOGY』
放送日時:毎週土曜 17時-17時54分
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/musicology/
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