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電子通貨「デジタル人民元」 発行を急ぐ中国政府の狙いは?

電子通貨「デジタル人民元」 発行を急ぐ中国政府の狙いは?

ビジネスからライフスタイルまで、さまざまなアプローチから世界の“今”を紐解く「KONICA MINOLTA GLOBAL SCALE」。『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナーだ。5月12日(火)のオンエアでは、導入が目前となっている、中国のデジタル人民元に注目した。

中国ではデジタル人民元の導入に向けた取り組みが大詰めを迎えており、今月から一部都市で実証実験がスタート。紙幣や硬貨を通じた、新型コロナウイルス感染に対する警戒感がくすぶるなか、非接触への流れも導入の機運を後押ししているという。デジタル人民元とはどのようなものなのか。中国経済に詳しい、日本総研・主任研員員の関 辰一さんに話を伺った。

:デジタル人民元は、中国の中央銀行である中国人民銀行が発行する電子通貨になります。中央銀行以外にも、たとえばFacebookの「リブラ(Libra)」などがデジタル通貨として挙げられますが、こういった民間のデジタル通貨に比べて、中国政府が発行するデジタル通貨であるということが大きな違いになってきます。現金とは別に新たに発行されるのが、今回のデジタル人民元です。もう既に実証実験がはじまっていて、もうすぐ雄安新区というところでアメリカのスターバックスやマクドナルドなどの外資企業も加わった、大掛かりな導入実験がはじまるという状況です。

スマートフォンでデジタル人民元残高や使用履歴を確認できる、デジタルウォレットのようなアプリができる予定。店先でスマホをかざせば、手軽に買い物ができるようになる。

実証実験をはじめる中国の蘇州市では、4月に公務員らを対象にデジタルウォレットを割り当て、5月中には通勤交通費補助の半額がデジタル人民元で支払われるという。また、習近平主席の肝いりで開発が進む雄安新区の実験には、小売業や飲食業が参加する予定で、アメリカのスターバックスやマクドナルドといった外資企業も名を連ねている。

国が発行するデジタル通貨であるデジタル人民元は、銀行口座がない人でも使うことができる。利便性は高まりそうだが、中国政府が発行を急ぐ背景には、別の狙いもあるようだ。

:アメリカのFacebookが予定している「リブラ(Libra)」が発行される、すなわち他の国の民間企業の通貨が国内で普及してしまうと、中国政府の手綱さばきが利かなくなり、ひいては金融経済運営の不安定化に繋がりかねません。米国との覇権争いという側面もありますね。中国企業は貿易をするにあたって、ドルを使って決済をしていますが、その際にアメリカ政府がチェックできる、金融決済システムを使っています。SWIFT(スイフト)やTIPS(チップス)といったようなものです。これを使うことで、中国国有企業の経済の動きが米国政府に筒抜けになっていることを、中国政府は懸念視しているんです。デジタル人民元が他の国で普及すれば、こういった情報の流出が防げるということですね。一対一路地域といったようなところでデジタル人民元の国際化が進めば、ドル覇権に挑戦するというような流れになってくるだろう、と言われています。

中国政府は安定した政権運用をはかっていくために、アメリカドルとの基軸通貨の覇権争いも含め、貨幣の流れと経済活動を把握したいという考えがあるようだ。運用面を含め、今後どういった動きを見せていくのだろうか。

【番組情報】
番組名:『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/tmr/

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