J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。「SONAR'S ROOM」のコーナーでは、月曜から木曜まで日替わりのアーティストが、今の自分たちの音楽に影響を与えたカルチャーについて語る。3月2日(月)のオンエアでは、月曜担当のNulbarichのボーカル・JQが登場。2月26日に誕生日を迎えたエリカ・バドゥの楽曲を紹介した。
エリカ・バドゥは1997年にアルバム『Baduizm』でデビュー。同アルバムは300万枚を超える売上を記録し、第40回グラミー賞を受賞。ネオ・ソウルの代名詞ともいえる人物だ。冒頭でJQは、リスペクトするバドゥへの想いを語った。
JQ:1度僕もライブを観に行かせていただきました。みんな音楽をやる上でいろいろな想いがあって、メッセージを届けていくと思うんですけど、やっぱりこの女王は本当にメッセージ性も強くて、政治的な要素もかなり強いんです。ライブもかなりスピリチュアルな感じで超カッコよくて、本当に唯一無二なシンガーだなと思います。本当に自分に影響を与えた音楽というところでは、エリカ・バドゥなしでは語れない部分もあります。ネオ・ソウルが好きになったのも、エリカ・バドゥのおかげです。
この日、JQが紹介したエリカ・バドゥの楽曲は下記の通り。
・『Other Side Of The Game』
『Other Side Of The Game』は『Baduizm』収録曲。JQは、ネオ・ソウル特有だというグルーヴについて解説した。
JQ:ヒップホップをよく聴いているので、僕はどちらかというと、ビートというかドラムのグルーヴというものが自分のなかで中心にあったんです。このネオ・ソウルに出会ったときはヒップホップもそうなんですけど、ベースのふくよかさみたいな、ピッチみたいなところって、このネオ・ソウルからすごく学んだ部分がありました。あとは隙間の文化ですね、隙間の美学みたいな。ビートが、ハットが立ってなくて、ちょっと隙間がある曲が多いんです。勝手に吸い込まれる感じみたいなのはやっぱり、ネオ・ソウル特有のグルーヴだなと思いながら。良質以外の言葉が出ないジャンルではあるんですけど、本当にこれはバドゥって感じの曲です。
・『Bag Lady』
『Bag Lady』は、2000年にリリースされたアルバム『Mama's Gun』収録曲。ここでJQは、バドゥがいかに稀有なシンガーであるかを解説した。
JQ:このアルバムはかなり名盤ですね。もちろん、デビューアルバム(『Baduizm』)もそうなんですけど、2000年ぐらいのときのインプットが僕の今を作っていると思うんですが、これもほぼリアルタイムでゲットしました。このアルバムもさっき言った隙間と、あとはゆとりみたいなところ。当時というのはビヨンセのような、“歌姫”みたいな歌い上げるシンガーが多かったなかで、かなりクセがあった。あとは発音だったり歌い方だったり、かなり唯一無二なシンガーの方だったので、好きな人がすごく多かった印象がありました。カッコよすぎるので、みんなが知らなくても「好き」って言っておきたいぐらいの方だったので「バドゥ好きでしょみんな?」みたいな感じでした。『Mama's Gun』は、かなりすばらしいアルバムになっているので、聴いたことがない人はぜひ聴いてみてください。
・『U Don't Have To Call』
『U Don't Have To Call』は、2015年にリリースされたアルバム『But You Caint Use My Phone』収録曲。この曲でJQは改めてバドゥのスゴみを感じたという。
JQ:2015年なのでかなり最近なんですけど、いわゆる生音というところから離れたアルバムになっているんです。ヒップホップ業界もトラップとかがすごくはやって、いわゆる生音からエレクトリックなものになっていったなかで、彼女が編み出したアルバムです。“ネオ・ソウル=生音で隙間”みたいな、さっきから言っている部分というのが、このアルバムにはほぼないんですけど、エレクトリックなものになっても、バドゥ感みたいなものがあって「結局バドゥだったんだな」みたいなことを説得させられた曲です。ネオ・ソウルファンからすると、今までみたいなのがほしかったなという意見も当時あったんですけど、僕はけっこう食らっちゃったアルバムでした。
・『Window Seat』
『Window Seat』は2010年にリリースされた『New Amerykah Part Two (Return of the Ankh)』収録曲。JQはこの曲について、オススメの聴き方を語った。
JQ:この曲はなにが好きかというと、イントロから鳴っているドラムがすごく生っぽくて、本当にそこで叩いているような質感のドラムなんですけど、なにを隠そうこれを叩いているのがクエストラブなんです。マイキングでわりと加工されてドラムの音って作られてくるんですけど、これは本当に目の前で録られた感じの質感がそのまま使われているというか。ベースもすごくいい太さがあって、曲ってパッケージをするときにコンプレッションとかリミッターとかをかけて余計な空気の部分とかを押しつぶして削れていっちゃうんですけど、この曲とかはウーハーのついているところで爆音で聴いたりとかすると、いわゆるピックの空気の圧とか、ベースのピッキングの圧みたいな部分もウーハーでグッて入ってきちゃう。それぐらい生音の究極みたいな曲ではあるので、ぜひ1度CDをゲトっていただいて、サウンドシステムのすごいところで聴いてみてください。
J-WAVE『SONAR MUSIC』のワンコーナー「SONAR'S ROOM」では、月曜から木曜まで日替わりのアーティストがその日のテーマにまつわるトークを展開。時間は22時30分ごろから。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年3月9日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/
エリカ・バドゥは1997年にアルバム『Baduizm』でデビュー。同アルバムは300万枚を超える売上を記録し、第40回グラミー賞を受賞。ネオ・ソウルの代名詞ともいえる人物だ。冒頭でJQは、リスペクトするバドゥへの想いを語った。
JQ:1度僕もライブを観に行かせていただきました。みんな音楽をやる上でいろいろな想いがあって、メッセージを届けていくと思うんですけど、やっぱりこの女王は本当にメッセージ性も強くて、政治的な要素もかなり強いんです。ライブもかなりスピリチュアルな感じで超カッコよくて、本当に唯一無二なシンガーだなと思います。本当に自分に影響を与えた音楽というところでは、エリカ・バドゥなしでは語れない部分もあります。ネオ・ソウルが好きになったのも、エリカ・バドゥのおかげです。
この日、JQが紹介したエリカ・バドゥの楽曲は下記の通り。
・『Other Side Of The Game』
『Other Side Of The Game』は『Baduizm』収録曲。JQは、ネオ・ソウル特有だというグルーヴについて解説した。
JQ:ヒップホップをよく聴いているので、僕はどちらかというと、ビートというかドラムのグルーヴというものが自分のなかで中心にあったんです。このネオ・ソウルに出会ったときはヒップホップもそうなんですけど、ベースのふくよかさみたいな、ピッチみたいなところって、このネオ・ソウルからすごく学んだ部分がありました。あとは隙間の文化ですね、隙間の美学みたいな。ビートが、ハットが立ってなくて、ちょっと隙間がある曲が多いんです。勝手に吸い込まれる感じみたいなのはやっぱり、ネオ・ソウル特有のグルーヴだなと思いながら。良質以外の言葉が出ないジャンルではあるんですけど、本当にこれはバドゥって感じの曲です。
・『Bag Lady』
『Bag Lady』は、2000年にリリースされたアルバム『Mama's Gun』収録曲。ここでJQは、バドゥがいかに稀有なシンガーであるかを解説した。
JQ:このアルバムはかなり名盤ですね。もちろん、デビューアルバム(『Baduizm』)もそうなんですけど、2000年ぐらいのときのインプットが僕の今を作っていると思うんですが、これもほぼリアルタイムでゲットしました。このアルバムもさっき言った隙間と、あとはゆとりみたいなところ。当時というのはビヨンセのような、“歌姫”みたいな歌い上げるシンガーが多かったなかで、かなりクセがあった。あとは発音だったり歌い方だったり、かなり唯一無二なシンガーの方だったので、好きな人がすごく多かった印象がありました。カッコよすぎるので、みんなが知らなくても「好き」って言っておきたいぐらいの方だったので「バドゥ好きでしょみんな?」みたいな感じでした。『Mama's Gun』は、かなりすばらしいアルバムになっているので、聴いたことがない人はぜひ聴いてみてください。
・『U Don't Have To Call』
『U Don't Have To Call』は、2015年にリリースされたアルバム『But You Caint Use My Phone』収録曲。この曲でJQは改めてバドゥのスゴみを感じたという。
JQ:2015年なのでかなり最近なんですけど、いわゆる生音というところから離れたアルバムになっているんです。ヒップホップ業界もトラップとかがすごくはやって、いわゆる生音からエレクトリックなものになっていったなかで、彼女が編み出したアルバムです。“ネオ・ソウル=生音で隙間”みたいな、さっきから言っている部分というのが、このアルバムにはほぼないんですけど、エレクトリックなものになっても、バドゥ感みたいなものがあって「結局バドゥだったんだな」みたいなことを説得させられた曲です。ネオ・ソウルファンからすると、今までみたいなのがほしかったなという意見も当時あったんですけど、僕はけっこう食らっちゃったアルバムでした。
・『Window Seat』
『Window Seat』は2010年にリリースされた『New Amerykah Part Two (Return of the Ankh)』収録曲。JQはこの曲について、オススメの聴き方を語った。
JQ:この曲はなにが好きかというと、イントロから鳴っているドラムがすごく生っぽくて、本当にそこで叩いているような質感のドラムなんですけど、なにを隠そうこれを叩いているのがクエストラブなんです。マイキングでわりと加工されてドラムの音って作られてくるんですけど、これは本当に目の前で録られた感じの質感がそのまま使われているというか。ベースもすごくいい太さがあって、曲ってパッケージをするときにコンプレッションとかリミッターとかをかけて余計な空気の部分とかを押しつぶして削れていっちゃうんですけど、この曲とかはウーハーのついているところで爆音で聴いたりとかすると、いわゆるピックの空気の圧とか、ベースのピッキングの圧みたいな部分もウーハーでグッて入ってきちゃう。それぐらい生音の究極みたいな曲ではあるので、ぜひ1度CDをゲトっていただいて、サウンドシステムのすごいところで聴いてみてください。
J-WAVE『SONAR MUSIC』のワンコーナー「SONAR'S ROOM」では、月曜から木曜まで日替わりのアーティストがその日のテーマにまつわるトークを展開。時間は22時30分ごろから。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年3月9日28時59分まで)
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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/
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