成長を続ける会社の「ルール」を知って自分の業務に取り入れることで、効率化や生産性の向上につながるかもしれない。ここでは、Amazonの社内ルールをお伝えしよう。
『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー、あらゆるものの本質に迫る「MORNING INSIGHT」。1月16日(木)の放送では『Amazonの絶対思考』(扶桑社)の著者で、コンサルティング会社「kenhoshi & company」の代表・星 健一さんが登場した。星さんはJUKIグループ、ミスミグループなど海外の現地法人の社長を務めるなど、長年海外でのキャリアを積み、2008年にアマゾンジャパン社に入社。同社の創世期から成長期の経営層として活躍した。2018年に退社すると、その経験をもとに日本の会社に貢献すべく、セミナー講師、コンサルティングを手掛けている。
そんな星さんがアマゾンジャパン時代に経験をしたルールとは?
■パワーポイントとグラフは使用禁止
Amazonには「パワーポイントが使用禁止」というルールとのこと。星さんは、始まりには「諸説ある」と前置きをしながらも、「Amazon.com」の共同創設者でありCEO、取締役会長、社長であるジェフ・ベゾスさんによって作られたものだと解説した。
星:ジェフ・ベゾスが、新しいビジネスを始めたときに、外部のコンサルティング会社に頼んだところ、(資料が)紙芝居のように絵がたくさん入っていて「よくわからない」という感じになり、パワーポイントが禁止になりました。その代わり「ワードのドキュメントでプロジェクトや予算審議の書類を作れ」という風になっています。
別所:チャートなどは添付をしていいんですか?
星:添付資料は何枚でもいいんですが、たとえば円グラフといった、グラフの使用が禁止されています。グラフを使うと多少見た目で操作ができるんです。
別所:明瞭に数字にしっかりと向き合う。“お化粧”をしないでくれ、ということなんですね。
星:そのとおりです。
■ページ数を定めた資料作り
また、「ドキュメントを6ページ以内にせよ」というルールもあるという。
星:「Six Pager」と呼ばれているんですが、大きなプロジェクトや予算審議は6ページ。あとは「One Pager」というのもありまして、プロジェクトの進捗報告といったものは1ページでまとめます。書けば10枚でも20枚でもいくらでも書けるんですが、6ページという枠にはめるときに、なにが重要なのかを絞り落としていく過程が重要です。
別所:(Amazonでは)たくさんの人が動くわけですから、具体的なルールがないといけないんですね。
■「重要」と説明したら失笑される
さらに、「あいまいな言葉は使わない」というルールもあるそうで、星さんは具体的な単語を並べて説明をした。
星:アマゾンジャパンでもドキュメントは全て英語なので、英語でお話をすると「Smaller(小さめ)」「Bigger(大きめ)」といったものは、あいまいなんです。「なにをもって大きめ?」となりますので、なにかと比較をして「10パーセント大きめ」と、はっきりさせないといけません。私は「Significant(重要)」という言葉をドキュメントのなかに入れたところ「なにをもって重要なんだ?」と言われて、失笑された記憶があります。
別所:それ以外にも「Should(すべき)」「Might(かもしれない)」も?
星:あいまいですよね。なにをもってやらなくてはいけないのか? 理由をきっちり述べるということが必要です。
別所:「Generally(一般的に)」も駄目なんですか?
星:まさにそうです。
別所:よく使ってしまいそうですけど、ビジネス上では絶対に駄目?
星:特にドキュメントに落とすときは駄目です。
「資料を見やすくするために作ったグラフが、本質を曇らせていないか」「自分の言葉は具体性を欠いていないか」――少しずつ気を配ることで、業務の質がレベルアップするかもしれない。『Amazonの絶対思考』も手にとってみてほしい。
『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』のワンコーナー「MORNING INSIGHT」では、あらゆる世界の本質にインサイトしていく。放送は月曜~木曜の6時30分頃から。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年1月23日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/tmr
『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー、あらゆるものの本質に迫る「MORNING INSIGHT」。1月16日(木)の放送では『Amazonの絶対思考』(扶桑社)の著者で、コンサルティング会社「kenhoshi & company」の代表・星 健一さんが登場した。星さんはJUKIグループ、ミスミグループなど海外の現地法人の社長を務めるなど、長年海外でのキャリアを積み、2008年にアマゾンジャパン社に入社。同社の創世期から成長期の経営層として活躍した。2018年に退社すると、その経験をもとに日本の会社に貢献すべく、セミナー講師、コンサルティングを手掛けている。
そんな星さんがアマゾンジャパン時代に経験をしたルールとは?
■パワーポイントとグラフは使用禁止
Amazonには「パワーポイントが使用禁止」というルールとのこと。星さんは、始まりには「諸説ある」と前置きをしながらも、「Amazon.com」の共同創設者でありCEO、取締役会長、社長であるジェフ・ベゾスさんによって作られたものだと解説した。
星:ジェフ・ベゾスが、新しいビジネスを始めたときに、外部のコンサルティング会社に頼んだところ、(資料が)紙芝居のように絵がたくさん入っていて「よくわからない」という感じになり、パワーポイントが禁止になりました。その代わり「ワードのドキュメントでプロジェクトや予算審議の書類を作れ」という風になっています。
別所:チャートなどは添付をしていいんですか?
星:添付資料は何枚でもいいんですが、たとえば円グラフといった、グラフの使用が禁止されています。グラフを使うと多少見た目で操作ができるんです。
別所:明瞭に数字にしっかりと向き合う。“お化粧”をしないでくれ、ということなんですね。
星:そのとおりです。
■ページ数を定めた資料作り
また、「ドキュメントを6ページ以内にせよ」というルールもあるという。
星:「Six Pager」と呼ばれているんですが、大きなプロジェクトや予算審議は6ページ。あとは「One Pager」というのもありまして、プロジェクトの進捗報告といったものは1ページでまとめます。書けば10枚でも20枚でもいくらでも書けるんですが、6ページという枠にはめるときに、なにが重要なのかを絞り落としていく過程が重要です。
別所:(Amazonでは)たくさんの人が動くわけですから、具体的なルールがないといけないんですね。
■「重要」と説明したら失笑される
さらに、「あいまいな言葉は使わない」というルールもあるそうで、星さんは具体的な単語を並べて説明をした。
星:アマゾンジャパンでもドキュメントは全て英語なので、英語でお話をすると「Smaller(小さめ)」「Bigger(大きめ)」といったものは、あいまいなんです。「なにをもって大きめ?」となりますので、なにかと比較をして「10パーセント大きめ」と、はっきりさせないといけません。私は「Significant(重要)」という言葉をドキュメントのなかに入れたところ「なにをもって重要なんだ?」と言われて、失笑された記憶があります。
別所:それ以外にも「Should(すべき)」「Might(かもしれない)」も?
星:あいまいですよね。なにをもってやらなくてはいけないのか? 理由をきっちり述べるということが必要です。
別所:「Generally(一般的に)」も駄目なんですか?
星:まさにそうです。
別所:よく使ってしまいそうですけど、ビジネス上では絶対に駄目?
星:特にドキュメントに落とすときは駄目です。
「資料を見やすくするために作ったグラフが、本質を曇らせていないか」「自分の言葉は具体性を欠いていないか」――少しずつ気を配ることで、業務の質がレベルアップするかもしれない。『Amazonの絶対思考』も手にとってみてほしい。
『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』のワンコーナー「MORNING INSIGHT」では、あらゆる世界の本質にインサイトしていく。放送は月曜~木曜の6時30分頃から。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年1月23日28時59分まで)
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【番組情報】
番組名:『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/tmr
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