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堀江貴文、カルロス・ゴーン事件を解説「これからの人生を考えると…」

堀江貴文、カルロス・ゴーン事件を解説「これからの人生を考えると…」

J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ・増井なぎさ)のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」。気になるニュースの裏側に光を当てて詳しく紹介するコーナーだ。12月4(水)のオンエアでは、実業家の堀江貴文が登場。2019年を象徴するニュースとして、カルロス・ゴーン日産自動車元会長の起訴について、その問題点を解説した。

【この記事の放送回をradikoで聴く】 (2019年12月11日28時59分まで)


■ゴーン元会長の事件は何が問題か

2018年11月19日、有価証券報告書の虚偽記載で逮捕されたゴーン元会長。2019年4月には特別背任罪で追起訴され、来春にも裁判が始まる見通しとなっている。

サッシャ:なぜ、このニュースが気になっているんですか?
堀江:まあ、日本を代表する経営者の電撃逮捕劇でしたからね。プライベートジェットで羽田空港に降り立ったところに東京地検特捜部が待っていた。うわー、自分と被るなぁって。デジャブ(笑)。
サッシャ:気にならずにはいられないわけですね(笑)。

度重なる金融商品取引法違反容疑と特別背任罪で逮捕され、すべて起訴されているゴーン元会長。断片的なメディアの報道だけでは、ゴーン元会長を取り巻く環境の全容は把握しきれない部分が多い。堀江に簡潔に解説をしてもらった。

サッシャ:ゴーンさんの事件は、何が問題だったのでしょうか?
堀江:とりあえず、公表している給料の数字にごまかしが入っていたことです。本当は年間20億なのに10億しかもらっていない記載にして、あとで(残りの10億を)もらうような契約になっていた。(20億すべてを)載せるべきだったんじゃないのかって話ですよね。
サッシャ:はい。
堀江:「20億はもらいすぎだ」という批判がこないようにしていた。でも、それはゴーンさんだけではなく、会社ぐるみでやっていたんですよ。会社の幹部も知っていてグルだったのに、捕まったのはゴーンさんともう1人だけ。つまり、内部告発をされたわけです。

2016年の刑事訴訟法改正によって、捜査の可視化や「司法取引」などが行われるようになった。司法取引を使った最初のビッグ案件が、今回のゴーン元会長事件だ。


■日本では司法取引による減刑ができない

日本における司法取引は、共犯者についての情報を提供するかわりに、不起訴になったり刑が減刑されたりする、というもの。

堀江:(証券詐欺と資金洗浄で捕まった)映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の主人公は、懲役何年だったか覚えてます? たったの懲役2年6ヶ月ですよ。
増井:短いですね!
堀江:あれだけのことをして、僕と一緒ですよ! でもそれは、司法取引のおかげなんです。
サッシャ:取引したから減刑された、と。
堀江:そう。あの主人公は罪を認めたけれども仲間を売らなかったから2年6ヶ月の刑でした。でも、仲間を売っていたら無罪だったでしょうね。
増井:無罪までいくんですか!?

罪を認めることで刑が軽くなることもある司法取引だが、日本の場合はアメリカとは大きく異なる点がある。それは、告発された側の人間は司法取引ができないことだ。

サッシャ:えっ、ゴーンさんは使えないんですか?
堀江:使えません。ゴーンさんは、罪を認める代わりの減刑や無罪がない。彼には防御策がないんですね。これはすごく問題だなと思っています。
増井:そうすると物事が追及できないし、真実がわからなくなってしまいますね。
堀江:そうです。(告発した側は)もともとグルなのに、やばくなったら「ゴーンがすべて悪い」って言っちゃえば助かる。実際に助かっているし。僕は社長だったからわかるけど、部下に「社長がすべて悪い」と言われたらどうしようもないですよ。僕が何を言ってもその証言しか使われないんだから。だからゴーンさんは無罪か有罪、白か黒しかない。
サッシャ:なるほど。だから無罪に向けて戦うしかない、と。
堀江:戦うしかないけど、すごく危険な賭けですよ。負ける可能性が相当高いですから。


■罪を認めたほうがいい、なぜなら…

そもそもゴーン元会長が給料を低く記載していた背景には、年間1億円以上の報酬を得た役員の氏名と金額を開示することが義務付けられている制度の存在もある。堀江は、ゴーン元会長が自身の収入を開示することに抵抗を感じ、虚偽の記載をしたのではと推測しつつ、「最初の有価証券報告書の虚偽記載を認めていたら、ここまでの事態にはならなかったのではないか」と語る。

サッシャ:堀江さんからのアドバイスは?
堀江:嫌だと思うけど、もう認めた方がいいと思いますね。
サッシャ:そのほうが、話が早い?
堀江:もう年齢も年齢なので。だってこれ、裁判も5年じゃ済まないですよ。まだ始まってすらいないのに。
増井:うわ~……。
堀江:それに、下手したら懲役10年はくらう可能性もある。刑務所で真面目にお勤めして出てきたらゴーンさん、いくつになっているんですかって。80歳超えてるよね。どちらの言い分が正しいかはわからないけど、これからの人生を考えると早く認めた方がいいんじゃないかな。奥さんもつらいだろうし。

堀江は経営者としてだけでなく、元受刑者として貴重なアドバイスをゴーン元会長に送る形で締めくくった。来春始まるという、ゴーン元会長の裁判はどのような結果になるのか。今後の動向に注目したい。

【この記事の放送回をradikoで聴く】 (2019年12月11日28時59分まで)
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【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/

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