「ライブ専用耳栓」が世界中で広まっています。いったいどういうもので、どんな聴き心地なのでしょうか。ライブ専用耳栓を作る、株式会社須山歯研の代表取締役社長、須山慶太さんに訊きました。
【4月17日(水)『STEP ONE』の「BEHIND THE SCENE」(ナビゲーター:サッシャ、増井なぎさ)】
http://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20190417100916
■着用しても音のバランスを崩さない
ライブ会場であえて耳栓をして音楽を楽しむ流れが、世界中で広がりをみせています。大音量によって耳がダメージを受けることを防ぐためのもので、自らのステージでライブ用耳栓を推奨するアーティストも増えています。ライブ専用耳栓は普通の耳栓とは違って、着用しても音のバランスを崩さず音楽が楽しめるというもの。そんなライブ専用耳栓を制作したきっかけについて、須山さんに訊きました。
須山:私たちの会社で補聴器や、アーティストがコンサートで使うイヤーモニターを作るなか、一般の人もポータブルオーディオが流行る環境において、聴覚の配慮をしなくてはいけないな、と考えました。また、2015年にWHO(世界保健機関)がコンサートやクラブイベントで大きな音を受けることに対して配慮が必要だと警鐘を鳴らしました。こういった背景からライブ専用耳栓が推奨されています。
サカナクションやキュウソネコカミなど、アーティスト側も積極的にライブ専用耳栓を推奨していると須山さん。
須山:こういったアーティストがライブイベントでお客さんにライブ専用耳栓を貸し出したり、物販で販売したり、MCなどで勧めています。
■耳に栓をするのではなく、音を調節するようなイメージ
では、普通の耳栓とライブ専用耳栓はどう違うのでしょうか。
須山:たとえば騒音環境で仕事をする場合はピタッと耳を完全にふさぐような通常の耳栓がいいですが、それはもそもそ何か詰まったような聴こえ方になると思います。それでは音楽を楽しむ用途には向きません。加えてボリュームが下がりすぎてしまうので、せっかくライブにいったのに通常の耳栓だと音楽の迫力に欠けてしまう。一方で、ライブ専用耳栓は比較的低い音はのこりますし、音響フィルターを設けることで落ちてしまう中ぐらいの音、高い周波数の音のバランスを整えることができるため、ラジオのボリュームを下げるようなイメージで、ライブで感じる音を自分で下げることができます。
耳に栓をするのではなく、音を調節するようなイメージだそうです。
須山:聴覚は保護しながらも、音楽体験は損なわず、ホットなままでいられる音圧で楽しめることができます。
実際にライブ専用耳栓をして曲を聴いてみたサッシャは「耳栓をしても音のバランスが全く損なわれない!」と驚いていました。
須山:耳のサイズは人それぞれなので、中には合いにくい人もいるかもしれませんが、スポンジ状で耳の奥までしっかりおさまって、暴れてもなるべく外れないような設計になっています。
サッシャ:クリップも付いているんですよね?
須山:必要なときだけちょっと着けてもらって、不要になれば外してもらう、そんな使い方をしていただければと思います。
サッシャ:たしかにアコースティック弾き語りの時やMCでは、耳栓を外したっていいですからね。
■必要に応じてライブ専用耳栓を準備してほしい
聴こえ方というのは、人によって異なります。ライブは好きだけど、大きすぎる音はつらい、という人もいるでしょう。
須山:大きな音に敏感で、ライブだと聴いていてつらいと感じる人もいる一方で、大音量で聴きたいという人もいる。そういったさまざまな聴覚を持った人がみんなで楽しむ場がライブです。それを音響で対応するのはなかなか難しいので、必要に応じて自分で準備をすることが、よいひとつの方法だと思います。
また、ライブを観終わったら、その日はうるさい場所には行かず、耳を休めてほしい、それが聴覚保護のために大切なことだと付け加えました。
ライブ専用耳栓は2000円前後で購入可能とのこと。気になった方はぜひチェックしてみてください。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/
【4月17日(水)『STEP ONE』の「BEHIND THE SCENE」(ナビゲーター:サッシャ、増井なぎさ)】
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■着用しても音のバランスを崩さない
ライブ会場であえて耳栓をして音楽を楽しむ流れが、世界中で広がりをみせています。大音量によって耳がダメージを受けることを防ぐためのもので、自らのステージでライブ用耳栓を推奨するアーティストも増えています。ライブ専用耳栓は普通の耳栓とは違って、着用しても音のバランスを崩さず音楽が楽しめるというもの。そんなライブ専用耳栓を制作したきっかけについて、須山さんに訊きました。
須山:私たちの会社で補聴器や、アーティストがコンサートで使うイヤーモニターを作るなか、一般の人もポータブルオーディオが流行る環境において、聴覚の配慮をしなくてはいけないな、と考えました。また、2015年にWHO(世界保健機関)がコンサートやクラブイベントで大きな音を受けることに対して配慮が必要だと警鐘を鳴らしました。こういった背景からライブ専用耳栓が推奨されています。
サカナクションやキュウソネコカミなど、アーティスト側も積極的にライブ専用耳栓を推奨していると須山さん。
須山:こういったアーティストがライブイベントでお客さんにライブ専用耳栓を貸し出したり、物販で販売したり、MCなどで勧めています。
■耳に栓をするのではなく、音を調節するようなイメージ
では、普通の耳栓とライブ専用耳栓はどう違うのでしょうか。
須山:たとえば騒音環境で仕事をする場合はピタッと耳を完全にふさぐような通常の耳栓がいいですが、それはもそもそ何か詰まったような聴こえ方になると思います。それでは音楽を楽しむ用途には向きません。加えてボリュームが下がりすぎてしまうので、せっかくライブにいったのに通常の耳栓だと音楽の迫力に欠けてしまう。一方で、ライブ専用耳栓は比較的低い音はのこりますし、音響フィルターを設けることで落ちてしまう中ぐらいの音、高い周波数の音のバランスを整えることができるため、ラジオのボリュームを下げるようなイメージで、ライブで感じる音を自分で下げることができます。
耳に栓をするのではなく、音を調節するようなイメージだそうです。
須山:聴覚は保護しながらも、音楽体験は損なわず、ホットなままでいられる音圧で楽しめることができます。
実際にライブ専用耳栓をして曲を聴いてみたサッシャは「耳栓をしても音のバランスが全く損なわれない!」と驚いていました。
須山:耳のサイズは人それぞれなので、中には合いにくい人もいるかもしれませんが、スポンジ状で耳の奥までしっかりおさまって、暴れてもなるべく外れないような設計になっています。
サッシャ:クリップも付いているんですよね?
須山:必要なときだけちょっと着けてもらって、不要になれば外してもらう、そんな使い方をしていただければと思います。
サッシャ:たしかにアコースティック弾き語りの時やMCでは、耳栓を外したっていいですからね。
■必要に応じてライブ専用耳栓を準備してほしい
聴こえ方というのは、人によって異なります。ライブは好きだけど、大きすぎる音はつらい、という人もいるでしょう。
須山:大きな音に敏感で、ライブだと聴いていてつらいと感じる人もいる一方で、大音量で聴きたいという人もいる。そういったさまざまな聴覚を持った人がみんなで楽しむ場がライブです。それを音響で対応するのはなかなか難しいので、必要に応じて自分で準備をすることが、よいひとつの方法だと思います。
また、ライブを観終わったら、その日はうるさい場所には行かず、耳を休めてほしい、それが聴覚保護のために大切なことだと付け加えました。
ライブ専用耳栓は2000円前後で購入可能とのこと。気になった方はぜひチェックしてみてください。
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番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
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