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野村訓市、ジム・ジャームッシュ監督への作戦とは?

野村訓市、ジム・ジャームッシュ監督への作戦とは?

J-WAVEで放送中の番組「antenna* TRAVELLING WITHOUT MOVING」(ナビゲーター:野村訓市)。10月2日(日)のオンエアでは、“コーヒー&シガレッツ”というオトナの嗜好品をテーマにお届けしました。

「“コーヒー&シガレッツ”と言えば…」と、まさに今回のテーマとぴったりな映画「コーヒー&シガレッツ」を思い出した野村。この映画は、ジム・ジャームッシュ監督の短編オムニバス映画だそうですが、野村は「監督がライフワークのように撮りためている」ということを学生時代に雑誌で読んで知ったそう。

「イギー・ポップとトム・ウェイツがタバコを吸い、コーヒーを飲みながら、他愛も無い会話を繰り広げる、という内容紹介の記事を読んだだけで、観たくて観たくてしょうがなくて悶々としていましたね」(野村)

しかし、そのころは映画祭で何度か上映されただけ…というその映画が、突然、2000年を過ぎてオムニバスとして公開されたのです。野村がちょうどアメリカにいた時に上映されたため、すぐに観に行ったそうですが、観た瞬間に「なんとかこれで雑誌の特集をやってやろう」と思ったそう。

「それにはコーヒーとタバコの特集だ。これは自分が好きなものだし簡単だ」とすぐに日本の配給会社に連絡し、「ジャームッシュの取材をさせてくれ」と打診したそうですが、監督は当時、携帯電話を持っておらず、メールもしない。さらに脚本もタイプライターで書き、普段はアップステート・ニューヨーク(ニューヨーク北部)に篭って仕事をしている…という連絡を取りづらい環境の上、事務所の担当者のガードが固く、「これはできない、あれはダメだ」と野村からの要望がなかなか通らず大変だったそう。

それでも話しているうちに、「30分のみ」「場所はここで」などと条件を提示されながらやっとOKが出て、ダウンタウンのホテルの屋上で撮影をすることになったそうですが、実際に会ったところ「事務所の人とは大違いで、本人は本当に良い人で、『こんなに人柄のいい、気さくな人はいるのか!』っていう感じだったんですけども」と野村。「とうとうタバコとコーヒーの神様に会った!」と有頂天だったそうです。

しかし、いざ撮影を始めようとすると、監督は年齢のこともありタバコをやめていたことが判明。「写真を撮るなら、どうしてもタバコを吸っているジムを撮りたい」と考えた野村は、監督が立っている後ろで顔が青くなるまで、まさに煙突のようにタバコを吸い続けたのだとか。すると、「うまそうに吸うね。1本くれないか」と声をかけられ、「狙った通りのタバコの写真が撮れました」と当時を思い出していました。

その後話し込み、なんと「お気に入りのカフェがあるからそこで撮影をしようか」と監督から提案を受けたそう! 30分はとっくに過ぎていたそうですが、監督は「ノープロブレムだよ」と言ってくれたそうです。

野村たちは大喜びで、今はもうない、ダウンタウンにあった「Pink Bonny」というカフェに移動したそうですが、「ただ1人、事務所のお付きの人だけが鬼のような顔で立っていましたけども(笑)」と少し気まずいエピソードも明かしてくれました(笑)。

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【番組情報】
番組名:「antenna* TRAVELLING WITHOUT MOVING」
放送日時:毎週日曜 20時―20時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/travelling/

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