J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ・寺岡歩美)のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」。この週は「大人の自由研究」と題し、言われてみれば確かに気になる疑問や謎を解き明かしていきます。7月30日(月)のオンエアでは、「サメはなぜ同じ水槽の小魚を食べないの?」をテーマにお届けしました。
■食べない理由は…面倒くさいから!?
サメが同じ水槽の小魚を食べない理由、それはなんと「面倒くさいから」!
そう答えるのは、新江ノ島水族館やサンシャイン水族館をはじめ、日本国内のみならず、海外でも多くの水族館を手掛ける、日本で唯一の水族館プロデューサー、中村 元さん。
サッシャ:生物の世界で面倒くさいなんてあるんですか!?
中村:面倒というか、無駄なことはしないのが生物ですよね。(水族館では)サメにそれなりのエサを与えています。エサは逃げないので、サメにとっていちばん楽に食べられるんです。そして、(水槽には)だいたいお互い食べにくい相手を入れているんです。
サッシャ:極論、サメはお腹いっぱいだから、同じ水槽の小魚を食べないんですか?
中村:そうですね。お腹いっぱいなのに無駄に動けば、またお腹が減るので、それは人生戦略として損になります。働かなくても生きていけるってことがいちばん楽ですよね。そうなれば、あとは恋愛だけに走ればいいとかになります。生命としては子孫を残すことが非常に大事なので、オスの場合には「メスを探して、気に入ってもらえるか」、メスの場合は「いいオスがいるか」など、そちらに集中したいわけです。
■おすすめの水族館は…
謎が解けたところで、中村さんおすすすめの水族館をご紹介!
中村:どこの水族館もよいのですが、サンシャイン水族館には行ってもらいたいですね。あと三重県にある「伊勢シーパラダイス」もおすすめです。ここは、海獣たちと柵なしのふれあいを発明した水族館なんですよ。
サッシャ:そうなんですか!
中村:よくセイウチが出てきて触れあえる水族館があるじゃないですか。その最初は全てこの「伊勢シーパラダイス」でした。カワウソとの握手もそうです。ここに行くと、全ての生き物との間に柵はないんです。
セイウチやトドなど、大きな生き物と触れあえます。あまりの迫力のため、小さい子どもは怖がって泣いてしまうこともあるそうです。
個性豊かな水族館。全体の傾向として、これからに展示はどのように変化していくのでしょうか。
中村:これからは、珍しいものばかりを目指さなくなっていくだろうと思います。水族館でパンダ的人気の動物がラッコだとすると、今はラッコがいなくてもお客さんが水族館に来るようになりました。それは、動物ひとつひとつの魅力や不思議さよりも、水中の世界の不思議さに惹かれているんです。
サッシャ:水中の世界全体を見ているんですね。
中村:そこが動物園と全く違うところです。「これがラグーンの世界か」「これが水中の洞窟の世界か」「こんな風に魚が隠れるんだ」と見る方が面白いんです。
最後に、「水族館とはどんな存在なのか」と中村さんに伺うと、「地球そのもの」という答えが。
中村:東京の街で地球らしいものを探すと、空しかないですよね。森や川や海があるからこそ、人はそこで進化することができました。それがないと、ちょっと精神的にまいってしまいます。だからといって、森や海に行くとなると大変じゃないですか。ところが水族館に行くと、簡単にそれが体験できるんです。加えて、他の命も感じることができます。水族館は命が輝いて見える場所です。さまざまな生物がいて、それらがバランスよく生きている姿がパノラマ的に見える。その中に自分が入っているという感覚になって、「いま地球に生きているな」とすごく分かる場所なんです。水族館には動物を見に行くのではなく、水中に入った気持ちになりに行くんです。
この夏はぜひ、中村さんおすすめの水族館で「地球」を感じてみてはいかがでしょうか。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/
■食べない理由は…面倒くさいから!?
サメが同じ水槽の小魚を食べない理由、それはなんと「面倒くさいから」!
そう答えるのは、新江ノ島水族館やサンシャイン水族館をはじめ、日本国内のみならず、海外でも多くの水族館を手掛ける、日本で唯一の水族館プロデューサー、中村 元さん。
サッシャ:生物の世界で面倒くさいなんてあるんですか!?
中村:面倒というか、無駄なことはしないのが生物ですよね。(水族館では)サメにそれなりのエサを与えています。エサは逃げないので、サメにとっていちばん楽に食べられるんです。そして、(水槽には)だいたいお互い食べにくい相手を入れているんです。
サッシャ:極論、サメはお腹いっぱいだから、同じ水槽の小魚を食べないんですか?
中村:そうですね。お腹いっぱいなのに無駄に動けば、またお腹が減るので、それは人生戦略として損になります。働かなくても生きていけるってことがいちばん楽ですよね。そうなれば、あとは恋愛だけに走ればいいとかになります。生命としては子孫を残すことが非常に大事なので、オスの場合には「メスを探して、気に入ってもらえるか」、メスの場合は「いいオスがいるか」など、そちらに集中したいわけです。
■おすすめの水族館は…
謎が解けたところで、中村さんおすすすめの水族館をご紹介!
中村:どこの水族館もよいのですが、サンシャイン水族館には行ってもらいたいですね。あと三重県にある「伊勢シーパラダイス」もおすすめです。ここは、海獣たちと柵なしのふれあいを発明した水族館なんですよ。
サッシャ:そうなんですか!
中村:よくセイウチが出てきて触れあえる水族館があるじゃないですか。その最初は全てこの「伊勢シーパラダイス」でした。カワウソとの握手もそうです。ここに行くと、全ての生き物との間に柵はないんです。
セイウチやトドなど、大きな生き物と触れあえます。あまりの迫力のため、小さい子どもは怖がって泣いてしまうこともあるそうです。
個性豊かな水族館。全体の傾向として、これからに展示はどのように変化していくのでしょうか。
中村:これからは、珍しいものばかりを目指さなくなっていくだろうと思います。水族館でパンダ的人気の動物がラッコだとすると、今はラッコがいなくてもお客さんが水族館に来るようになりました。それは、動物ひとつひとつの魅力や不思議さよりも、水中の世界の不思議さに惹かれているんです。
サッシャ:水中の世界全体を見ているんですね。
中村:そこが動物園と全く違うところです。「これがラグーンの世界か」「これが水中の洞窟の世界か」「こんな風に魚が隠れるんだ」と見る方が面白いんです。
最後に、「水族館とはどんな存在なのか」と中村さんに伺うと、「地球そのもの」という答えが。
中村:東京の街で地球らしいものを探すと、空しかないですよね。森や川や海があるからこそ、人はそこで進化することができました。それがないと、ちょっと精神的にまいってしまいます。だからといって、森や海に行くとなると大変じゃないですか。ところが水族館に行くと、簡単にそれが体験できるんです。加えて、他の命も感じることができます。水族館は命が輝いて見える場所です。さまざまな生物がいて、それらがバランスよく生きている姿がパノラマ的に見える。その中に自分が入っているという感覚になって、「いま地球に生きているな」とすごく分かる場所なんです。水族館には動物を見に行くのではなく、水中に入った気持ちになりに行くんです。
この夏はぜひ、中村さんおすすめの水族館で「地球」を感じてみてはいかがでしょうか。
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番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/
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