J-WAVEで放送中の番組「GROWING REED」(ナビゲーター:岡田准一)。6月10日(日)のオンエアでは、絵本作家・イラストレーター・俳優などマルチに活躍するリリー・フランキーさんをゲストにお迎えしました。
■『万引き家族』の撮影中は「家に帰るのが寂しくて」
今年のカンヌ映画祭でパルムドールを受賞した、是枝裕和監督の作品『万引き家族』に主演しているリリーさん。賞を受賞する前から「宣伝するぞ!」とかなり意気込んでいた作品で、プロットを読んだ段階で「すごくいい映画になるだろう」と感じたと言います。
リリー:まさか『万引き家族』というタイトルで、そんな派手な賞までいくとはという印象はあるんですけど(笑)。でも、是枝さんはカンヌもコンペディションで5回目ですし、いつパルムドールをもらってもおかしくない監督なので、そのタイミングに居合わせることができて、本当にラッキーだったと思います。
岡田:なかなか居合わせられないですよ!
家族をテーマにした本作の撮影中は、家に帰るのが寂しくて、「撮影が永遠に続けばいいのに」と思っていたそう。
岡田:どういう風に役作りしていったんですか?
リリー:今回は何にもないですね。いろいろ考えたんですけど。お話をいただいてから撮影までけっこう時間があったんですが、結局は是枝さんとこに行くときは何にもなく。言われたことは「日焼けしといて」って(笑)。
岡田:(笑)。
リリー:シャツを着て、シャツ型に焼けといて、って(笑)。
岡田も一度、是枝監督の時代劇作品『花よりもなほ』(2006年)で主演をつとめていますが、テイクを重ねるイメージや、寝ずに編集をしているなど、ずっと考えながら撮影している印象があったそうです。
リリー:一発でOKっていうより、「他のも見てみたい」っていうのがありますよね。編集も自分でするので、今回も完成披露の直前まで編集してました。そういう仕事の仕方を見ていると、やっぱりいいものを作る方法はひとつしかないんだけど、忘れがちな「丁寧にしつこく諦めずにやる」っていうのをずっとやっている監督ですね。
■リリー・フランキーが「絶対観なくていい」という映画
岡田:リリーさんは毎回、名作に出られるじゃないですか。
リリー:いや名作じゃないのもあるんですよ。杉作J太郎の『怪奇!!幽霊スナック殴り込み!』とか。
岡田:いやいや(笑)。どこからだろう……僕らのイメージが、役者が「リリー・フランキー」って言い出した……若手の僕らの下の世代も、役者が「リリーさん」って憧れてみんな言うようになって。
リリー:なんのタイミングなんですかね。
岡田:なんのタイミングなんでしょうね。
リリー:たぶんそれは『怪奇!!幽霊スナック殴り込み!』を観た人たちじゃないとは思いますね。
岡田:(笑)。それは僕観てないから、今度見てみよう(笑)。
リリー:一生、絶対見ないほうがいいですよ(笑)。
すっかり役者としての地位を確立したリリーさんですが、初めて映画出演作品は『盲獣vs一寸法師』(2004年、石井輝男監督)。それまでは一切、お芝居をしたことがなかったそう。そこから2008年に『ぐるりのこと。』(橋口亮輔監督)で新人賞を受賞。そのときすでに45歳でした。
リリー:逆に若返った気がしました。それくらいの年齢で新人賞をもらうと、気分が若返るというか。そのとき、吉高由里子が20歳で新人賞を、よく一緒に獲ってたんですよ。20歳の吉高と、45歳の僕と。だからメラメラ吉高にライバル意識を燃やしてましたね(笑)。
2013年の『凶悪』(白石和彌監督)も話題になりました。ピエール瀧さんとの共演で、ふたりは凶悪犯役を演じているのですが、本当に怖い役柄でした。
リリー:現場ではふたりできゃーきゃー言いながら、「この映画観たらみんなゲラゲラ笑うんじゃね?」って言ってたんですけど、意外と試写で観たらシーンとしてて、「あんま誰も笑ってないね……」って(笑)。
この作品でリリーさんは各映画賞の助演男優賞を総ナメ。さらに同年公開の『そして父になる』(是枝裕和監督)でも助演男優賞を総ナメにします。それまでは周囲から、「リリーさんはお芝居してるんですってね」と少し冷ややかな感じで言われていたそうですが、『そして父になる』あたりからは「お芝居をしている人」という扱いになったとか。
リリー:でも今でもちょっと、自分のことを役者だとも俳優だとも思ってないし、口にはできないですけども。
そう言うリリーさんは、「職業はなんですか?」と聞かれると、「イラストレーターです」と答えているそうです。それは、今やいろいろなジャンルで活躍しながらも、イラストレーターが一番最初の仕事だから。しかし、そもそも職業に憧れがなく、「何かを表現したい」という漠然とした気持ちがあったと語りました。
その他、番組では『万引き家族』の撮影現場での貴重な裏話も飛び出しました。ぜひradikoでチェックしてみてくださいね。
次週6月17日(日)のオンエアには、特殊メイクアーティスト、江川悦子さんが登場。マシュマロマンを手がけることになったきっかけや、35年以上、特殊メイクで表現してきたこだわりなどに岡田が迫ります。お楽しみに!
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『GROWING REED』
放送日時:毎週日曜 24時-25時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/growingreed/
■『万引き家族』の撮影中は「家に帰るのが寂しくて」
今年のカンヌ映画祭でパルムドールを受賞した、是枝裕和監督の作品『万引き家族』に主演しているリリーさん。賞を受賞する前から「宣伝するぞ!」とかなり意気込んでいた作品で、プロットを読んだ段階で「すごくいい映画になるだろう」と感じたと言います。
リリー:まさか『万引き家族』というタイトルで、そんな派手な賞までいくとはという印象はあるんですけど(笑)。でも、是枝さんはカンヌもコンペディションで5回目ですし、いつパルムドールをもらってもおかしくない監督なので、そのタイミングに居合わせることができて、本当にラッキーだったと思います。
岡田:なかなか居合わせられないですよ!
家族をテーマにした本作の撮影中は、家に帰るのが寂しくて、「撮影が永遠に続けばいいのに」と思っていたそう。
岡田:どういう風に役作りしていったんですか?
リリー:今回は何にもないですね。いろいろ考えたんですけど。お話をいただいてから撮影までけっこう時間があったんですが、結局は是枝さんとこに行くときは何にもなく。言われたことは「日焼けしといて」って(笑)。
岡田:(笑)。
リリー:シャツを着て、シャツ型に焼けといて、って(笑)。
岡田も一度、是枝監督の時代劇作品『花よりもなほ』(2006年)で主演をつとめていますが、テイクを重ねるイメージや、寝ずに編集をしているなど、ずっと考えながら撮影している印象があったそうです。
リリー:一発でOKっていうより、「他のも見てみたい」っていうのがありますよね。編集も自分でするので、今回も完成披露の直前まで編集してました。そういう仕事の仕方を見ていると、やっぱりいいものを作る方法はひとつしかないんだけど、忘れがちな「丁寧にしつこく諦めずにやる」っていうのをずっとやっている監督ですね。
■リリー・フランキーが「絶対観なくていい」という映画
岡田:リリーさんは毎回、名作に出られるじゃないですか。
リリー:いや名作じゃないのもあるんですよ。杉作J太郎の『怪奇!!幽霊スナック殴り込み!』とか。
岡田:いやいや(笑)。どこからだろう……僕らのイメージが、役者が「リリー・フランキー」って言い出した……若手の僕らの下の世代も、役者が「リリーさん」って憧れてみんな言うようになって。
リリー:なんのタイミングなんですかね。
岡田:なんのタイミングなんでしょうね。
リリー:たぶんそれは『怪奇!!幽霊スナック殴り込み!』を観た人たちじゃないとは思いますね。
岡田:(笑)。それは僕観てないから、今度見てみよう(笑)。
リリー:一生、絶対見ないほうがいいですよ(笑)。
すっかり役者としての地位を確立したリリーさんですが、初めて映画出演作品は『盲獣vs一寸法師』(2004年、石井輝男監督)。それまでは一切、お芝居をしたことがなかったそう。そこから2008年に『ぐるりのこと。』(橋口亮輔監督)で新人賞を受賞。そのときすでに45歳でした。
リリー:逆に若返った気がしました。それくらいの年齢で新人賞をもらうと、気分が若返るというか。そのとき、吉高由里子が20歳で新人賞を、よく一緒に獲ってたんですよ。20歳の吉高と、45歳の僕と。だからメラメラ吉高にライバル意識を燃やしてましたね(笑)。
2013年の『凶悪』(白石和彌監督)も話題になりました。ピエール瀧さんとの共演で、ふたりは凶悪犯役を演じているのですが、本当に怖い役柄でした。
リリー:現場ではふたりできゃーきゃー言いながら、「この映画観たらみんなゲラゲラ笑うんじゃね?」って言ってたんですけど、意外と試写で観たらシーンとしてて、「あんま誰も笑ってないね……」って(笑)。
この作品でリリーさんは各映画賞の助演男優賞を総ナメ。さらに同年公開の『そして父になる』(是枝裕和監督)でも助演男優賞を総ナメにします。それまでは周囲から、「リリーさんはお芝居してるんですってね」と少し冷ややかな感じで言われていたそうですが、『そして父になる』あたりからは「お芝居をしている人」という扱いになったとか。
リリー:でも今でもちょっと、自分のことを役者だとも俳優だとも思ってないし、口にはできないですけども。
そう言うリリーさんは、「職業はなんですか?」と聞かれると、「イラストレーターです」と答えているそうです。それは、今やいろいろなジャンルで活躍しながらも、イラストレーターが一番最初の仕事だから。しかし、そもそも職業に憧れがなく、「何かを表現したい」という漠然とした気持ちがあったと語りました。
その他、番組では『万引き家族』の撮影現場での貴重な裏話も飛び出しました。ぜひradikoでチェックしてみてくださいね。
次週6月17日(日)のオンエアには、特殊メイクアーティスト、江川悦子さんが登場。マシュマロマンを手がけることになったきっかけや、35年以上、特殊メイクで表現してきたこだわりなどに岡田が迫ります。お楽しみに!
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番組名:『GROWING REED』
放送日時:毎週日曜 24時-25時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/growingreed/
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