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岡田准一×平手友梨奈が語り合う、「職人気質の表現者」としての苦労

©︎2021「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」製作委員会

岡田准一×平手友梨奈が語り合う、「職人気質の表現者」としての苦労

女優・アーティストの平手友梨奈が、岡田准一とJ-WAVEで対談。共演した映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』撮影のエピソードや、表現について語り合った。

平手が登場したのはJ-WAVEで放送中の番組『GROWING REED』(ナビゲーター:岡田准一)。6月20日(日)のオンエア。

「いいものをつくりたい」クリエイター気質の大変さ

平手は6月25日で20歳の誕生日を迎えた。デビューは14歳。「長かったようであっという間」に感じているそうだ。

デビューのきっかけはオーディションに合格したこと。しかし、自ら受けたのではなく、兄が申し込んだのだそう。岡田も、家族の応募が芸能界に入るきっかけだったため、境遇が似ていると感じているのだとか。

そんな岡田は平手に会い、いい作品づくりに情熱を傾ける「クリエイタータイプ」だと感じたという。

岡田:芸能界も表現も、いろいろなタイプの方がいて。「売れる」ということに目標を持っている方もいる。自分が売れると救われる方もいると。一方で、売れるとかじゃなくていいものを作りたいんだっていうタイプの方もいて。でも、稀なんですよね。いいものを作りたい、作品至上主義な人って。特に10代なんかではほぼ皆無じゃない?
平手:なかなかいないです。
岡田:だから、それってなにか孤独な道だし、いつも「いいものを作りたい」と思っているのは、満足できないということ。「いやもう、申し訳ない」とか「こうしたほうがよかったのか、ああやればよかったのか」って10代から突きつけられるってけっこうしんどいと思うんだよね。普通だったらサラリーマンとかになって24くらいから仕事という責任を負うけど、それを14からやって、しかもクリエイティブなことでしか自分を癒せないタイプだとずっと「ダメだ、どうしたらいいんだ」っていうことでしか積み重ならないから。
平手:そうなんですよね……。
岡田:声が沈んだ(笑)。
平手:(笑)。

原作への想い

平手は映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』では、ストーリーの鍵となる車いすの少女・ヒナコを演じ、圧倒的な存在感を放っている。



岡田:ヒナコっていわゆる、難しい役柄というか。どういう風に説明します?
平手:どうなんですかね……「ワケあり少女」としか(笑)。
岡田:昔ワケがあって、知らないで悪い人と一緒につるんでいるというか。ある事件が起きて車いす状態で。原作者の方も「平手さんがやってくれたおかげで、人間味というかキャラクターの深みが出た」という風におっしゃってくれているみたいですよ。
平手:そうなんですか? 原作者さんの観た感想をずっと聞きかったんです。
岡田:すごく喜んでくださっているみたいで。気になるよね?
平手:めちゃめちゃ気になります。
岡田:それが気になる人って役者さんでも稀なのよ。
平手:え? そうなんですか?
岡田:俺もめちゃくちゃ原作者も原作ファンも気になるんです。映画は、原作とちょっと変わるかもしれないけど、原作者の方にとって自分の生んだモノの“きょうだい”みたいなもので、誇りに思ってほしいというか、「汚された」と思わないでほしい。ファンの方も「いや、あれはいいね」って言ってもらいたい、っていうのがあるじゃない? でもね、みんなそんなこと考えないんだよ。
平手:え!? そうなんだ……。
岡田:あんまりね。だからそう思えるのがすごいというか。あんまり俺は会わなかったから。
平手:私はそこばかりが気になっていました。
岡田:ゼロイチを作り上げた方(原作者)にリスペクトがあるからじゃない?
平手:はい。
岡田:作品のテイストを含めて自分が責任を負うときに、応えられているのかダメだったのかを、ずっと問いかけているからでしょ?
平手:はい、まさに。
岡田:すごくほめてくださっていたみたいですよ。なんか気を付けていたところはあるんですか?
平手:足が不自由な女の子なので、そこをどうリアルに見せられるか、ずっと研究しながらやっていました。実際にトレーナーさんというか教えてくださる方がいらして「実際に足が動かない人がこうやって動く」とか「こうやって車いすを操作する」とか「リハビリの仕方」とか「歩き方」とかというのを細かく聞いて教わって、そこが一番気を付けていたかもしれないです。

およそ25年間という俳優としてのキャリアを積んできた岡田だが、経験を積んだからこそ難しくなる演技もあると告白。『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』では平手のある場面のリアクションが印象的だったことを明かした。

岡田:最後のほうで宇津帆(堤 真一)を見るシーンがあったの覚えてる? 森の中で最後に宇津帆を見るというカットがあって。俺らは経験上「使いどころといっても何秒かな」というのがあって、感情が整ってみて「このリアクションが撮れたらOKだな」という思いが、経験があると出てきちゃうんだよね。それってすごく邪魔なことで。友梨奈ちゃんのリアクションがあって、俺と木村(文乃)さんは動き出すっていうか、リアクションをするというシーンだったんだけど、友梨奈ちゃんのリアクションが終わるまで俺らは待ってたんだよね。友梨奈ちゃんは宇津帆をしっかり見ていてそれがすごく印象的で、すごく素敵なことだなっていうのを思いました。俺にはできなくなっちゃっている、そういうのを大事にしてほしいなって思ったけどね。

酸欠状態が1週間! 山での撮影の苦労

『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』の終盤では平手が感情を吐き出す重要なシーンがあるそうで、岡田を含めた現場にいた人々はみな「このシーンを友梨奈ちゃんはどう乗り越えるんだろう?」と注目をしていたという。

岡田:やってみてどうでしたか? 叫ばなきゃいけなかったじゃん。
平手:そうですね(笑)。山に関してはけっこう天候に左右されることとかもあったし、とりあえず監督にずっと「息遣いを大事にして」というので。「もっと呼吸を上げて」というのをずっと言われていたので、ほぼ酸欠状態が1週間ぐらい続いてました(笑)。
岡田:1週間も!?
平手:ずっと撮っていたので。
岡田:それに「自分の感情を押し殺す」ということにたぶん慣れている人だから、外にウワーッと出せと言われても、苦手なタイプじゃない?
平手:そうですね。
岡田:出すんだったら倒れるでしょ? 出すぐらいだったら倒れるタイプだと思うから。
平手:はい(笑)。
岡田:俺もそうなんですよ、感情をウワーッと出すぐらいだったら倒れるほうがよくて。でも体が頑丈なんで倒れないけど。だからそういう人って感情を表にガーッて慟哭みたいなのをやるのってすごく苦手というか、自分のなかで勝手なストップフィルターみたいなのがかかっちゃうから、それを剥がしていくっていうのがすごくしんどい作業だし、でも芝居の面白さでもある。芝居の場だからできることだから。
平手:うん、うん。
岡田:どうやって吐いていくんだろうなというのを見てたけど、なんか天候とかも大変だったし、コロナもあって時期が延びたりとか。でも乗り越えたよね、あのシーンは観てもらいたい。

10年後のビジョン「イメージが湧かなくて…」

平手は歌やダンスといった表現について、ずっと「向いていない」と思っていることを告白。自身の作品を目にする際にも常に反省があるという。

岡田:完パケ(※完全パッケージの略称。編集などがすべて終了し完成した状態のもの)とかゼロ号(※内輪関係者に向けた試写会)とか観ても「うっ……」って思うでしょ?
平手:めっちゃ思います観たくないけど観なきゃみたいな。
岡田:それ、ずっと続くから。
平手:(笑)。いままでもずっとそうだったんですけど。
岡田:職人気質であろうとする人はしんどいですよね。大丈夫、多くの人が(平手を見て、表現者に)向いてると思っているから。
平手:……どうなんだろうな、でも。
岡田:信じてないよね(笑)。
平手:(笑)。
岡田: 10年後とか考えてますか?
平手:まったく考えてないですね。でも、ビジョンを立てたほうがいいって岡っち(岡田)から言われたから、考えなきゃなと思ってはいるんですけど、なかなかイメージが湧かなくて止まってるんです。
岡田:じゃあ俺となにかやるとしたら、なにやります?
平手:やるとしたら……?
岡田:アクションできるようになろうか。弟子入りしたし。
平手:いまは正直ハードに練習できていないんです、アクションもそう。ガチのレッスンは理論から入るというか、そこがわかると体が反応して、それがすごく面白いんです。10年後はいまよりもっと、そういうことをわかっていきたいし、岡っちからいろいろ教わりたいです。
岡田:押忍!
平手:押忍!

『GROWING REED』では、岡田准一がある1つのテーマの専門家ゲストに招いて徹底的に質問。番組の終わりには、考える葦として、リスナーと一緒に成長していく。放送は毎週日曜日の24時から。次回の放送日は7月11日(日)。公式サイトはこちら

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