ギタリストのIchika Nitoが、角野隼斗と対談。交流のきっかけを振り返り、ふたりでスタジオライブを行った。
Ichikaが登場したのは、2月22日(日)放送のJ-WAVE『ACROSS THE SKY』(ナビゲーター:小川紗良)の「TOKYO TATEMONO MUSIC OF THE SPHERES」。ピアニスト・角野隼斗が、音楽を通じたさまざまな“出会い”をもとに、楽曲とトークをお届けするコーナーだ。
SNSの総フォロワー数は2026年1月時点で480万人を超え、国境を越えた影響力を誇る。さらに2026年1月、自身の歩みを凝縮した初のフルアルバム『The Moon’s Elbow』をリリースした。
Ichika:どうも、ギタリストのIchika Nitoです。結婚おめでとう!
角野:ありがとうございます! 直接会うのはひさしぶりだよね。
Ichika:最後に会ったのが、高崎芸術劇場だったかな。お互い、たまたまコンサートがあって、そのときに偶然会ったくらいだよね。そもそも、最初に会ったのって何だったっけ?
角野:正直、はっきり覚えてないんだよね。もともと、同じ時期くらいにお互いYouTubeをやっていて、僕はずっと活動を見てた。
Ichika:ありがとう。お互いそんなふうに認識はしていて、リアルでたまたま会って、そこからちょこちょこ会うようになったって感じだよね?
角野:そうね。
Ichika:気づけば(角野は)ニューヨークに行っていて。あらためて訊くけど、ニューヨークに行こうと思ったきっかけって何だったんだっけ?
角野:日本でありがたいことに忙しくなって仕事も増えてきたんだけど、「もっと外の世界を知りたい」「成長したい」っていう気持ちがあって。いろいろ考えた結果、初めてニューヨークに行ったときに「ここだ」って思って、勢いで引っ越しみたいなところはあるね。
Ichika:(ニューヨークは)生き残るのがいちばんタフで、ハードな環境っていうイメージはあるよね。
角野:めちゃくちゃタフだけど、若いうちに身を置く環境としては本当に刺激的だと思った。
Ichika:実際、決断としてよかったんじゃない?
角野:うん。ニューヨークに行ってから得たものはたくさんあるし、キャリアだけを考えても行ってなかったら何も始まってなかったと思うから、よかったね。
Ichika:音楽、楽しい?
角野:楽しいよ。
Ichika:じゃあ、それが答えだよね。いいね!
角野:Ichikaもワールドツアーでいろんな場所に行ってるよね。
Ichika:そうだね。ヨーロッパだとチェコとかポーランド、もちろんイギリス、ドイツ、フランスもあるし、南アフリカにも行った。
角野:すごいな!
Ichika:ケープタウンとヨハネスブルグ、どっちもやったかな。面白いのが、南アフリカでライブをやっても、いろんな国の人が来るんだよね。現地の人もいれば、白人の人も黒人の人もいて、意外とアジア人も多かったりして。
角野:へええ!
Ichika:思ってたイメージと違うから、行って実際にライブをやってみないとわからないなって思った。
角野:この曲、ライブだとみんなで合唱するんでしょ?
Ichika:やるやる! アンコールでやると、インストのライブなのに最後はシンガロングで締まる。すごく不思議なライブなんだよね(笑)。
角野:なかなか想像つかないよね。
Ichika:もともとは自分が作った流れではなくて。台湾でライブをやったときにMCの方がいて、演奏中に盛り上げる感じで音頭を取り始めたんだよ(笑)。こっちはびっくりしたけど、台湾のお客さんはそれで大合唱をするから、それがすごく面白かった。それを自分のライブでも取り入れたら意外とウケて。やっぱりみんな歌いたいんだなって思った。
角野:インストでも(笑)。
Ichika:最後のアンコールで溜めてきた「歌いたい欲」を解放するみたいな感じ。
角野:「じゃあ歌ってください」って言うの?
Ichika:僕がループを弾くと、みんな一斉に歌い出すんだよね。
角野:最初に海外で伸びたイメージだけど、アメリカとか?
Ichika:アメリカが多いね。ギター人口が多い国にウケたっていうのは大きいと思う。あと、当時はネオソウル系のジャンルがすごく流行っていて。その文脈のなかでギター1本で弾くリフみたいなものがハマったんじゃないかな。
角野:なるほど。
Ichika:日本独特のノスタルジックなフレーズ、平成感があるニュアンス、余白のある感じが加わって、それが刺さった部分もあったのかもしれない。
角野:ネオソウルの文脈を引き継いでるけどどこか日本の感性が香る、みたいな感じか。たしかにね。
角野:細かいパーカッシブな音を自然に出せるでしょ。ピアノで同じことをやろうとすると鍵盤を叩くとか、あんまり一般的じゃないし。僕の場合、フィンガースナップを入れることはあるけど、それはもうピアノの外の話だからね。
Ichika:たしかに。面白いな。逆に、ピアノで羨ましいと思うところもいっぱいあって。そのひとつが「制限がある」こと。
角野:制限?
Ichika:1音の情報量っていう意味で言うと、ギターは1音の情報量が多すぎるのよ。同じ音でも、弾き方、指かピックか、どこで弾くか、どれくらい揺らすか、アンプの選び方まで含めると、無限に選択肢がある。
角野:そうだね。
Ichika:無数の選択肢のなかからひとつを選び続ける作業になる。俺は1音1音に理由を置きたいタイプだから、その工程が大変。もちろん、鍵盤から出せる音の選択肢も無数にあるんだけどね。
角野:ピアノにはアンプはないからね。
Ichika:そうそう。そのぶん、脳のリソースを別のところに割けるのはいいなと思う。あと、パーカッシブな話で言うと、身体表現という意味では大きい楽器が羨ましい。
角野:体の動きがあるからってこと?
Ichika:そう! 最近、ハープをやってるんだけど、あれって全身運動なんだよね。低い弦から高い弦まで、体を使ってアルペジオを弾く感じがすごく楽しい。エレキギターは音がアンプから出るから楽器自体はコンパクトで、体の動きはどうしても制限される。それに比べて、ピアノやハープの開放感はすごく魅力的だなって感じる。
角野:じゃあ、俺もギターのいいところを言っていい? 持ち運べること(笑)。楽器が大きくなるほど、持ち運べなくなるんだよね。
Ichika:グランドピアノは無理だもんね(笑)。基本的に会場ごとの備え付けを弾いてるってことだよね?
角野:そう。たまにアップライトピアノを持ち込むことはあるけど、グランドピアノはまず無理。ものすごい巨匠クラスの人が運ぶケースはあるけど、輸送が大変なんだよね。話は尽きないですけど、せっかく楽器もありますし、セッションでもしてみますか。
Ichika:わかった。『i miss you』の流れでループを回していくから、そこに乗っかってきてほしいかも。
角野:了解。
Ichika Nitoの最新情報は公式サイトまで。
『ACROSS THE SKY』のワンコーナー「TOKYO TATEMONO MUSIC OF THE SPHERES」では、角野隼斗が音楽を通したさまざまな“出会い”をもとに選曲と語りをお届けする。オンエアは毎週日曜11時30分ごろから。
Ichikaが登場したのは、2月22日(日)放送のJ-WAVE『ACROSS THE SKY』(ナビゲーター:小川紗良)の「TOKYO TATEMONO MUSIC OF THE SPHERES」。ピアニスト・角野隼斗が、音楽を通じたさまざまな“出会い”をもとに、楽曲とトークをお届けするコーナーだ。
活動初期から意識し合っていたふたり
Ichika Nitoは、英国のギター専門誌『Total Guitar』の読者投票において、「今世界でもっともホットなギタリスト」のひとりとして名を連ねた。YouTubeを中心に活動し、その圧倒的なテクニックと独自の音楽センスは、ジョン・メイヤーやエド・シーランといった世界のトップミュージシャンからも注目を集めている。SNSの総フォロワー数は2026年1月時点で480万人を超え、国境を越えた影響力を誇る。さらに2026年1月、自身の歩みを凝縮した初のフルアルバム『The Moon’s Elbow』をリリースした。
Ichika Nito 1st Album
— Ichika Nito (@ichika_mo) January 1, 2026
The Moon’s Elbow
2026.1.30
これまでギタリストとして積み重ねてきたものをひとつの作品として形にしました。
そして、ここから始まります。https://t.co/fs5SWu3UJe pic.twitter.com/VfKHv21N0I
角野:ありがとうございます! 直接会うのはひさしぶりだよね。
Ichika:最後に会ったのが、高崎芸術劇場だったかな。お互い、たまたまコンサートがあって、そのときに偶然会ったくらいだよね。そもそも、最初に会ったのって何だったっけ?
角野:正直、はっきり覚えてないんだよね。もともと、同じ時期くらいにお互いYouTubeをやっていて、僕はずっと活動を見てた。
Ichika:ありがとう。お互いそんなふうに認識はしていて、リアルでたまたま会って、そこからちょこちょこ会うようになったって感じだよね?
角野:そうね。
Ichika:気づけば(角野は)ニューヨークに行っていて。あらためて訊くけど、ニューヨークに行こうと思ったきっかけって何だったんだっけ?
角野:日本でありがたいことに忙しくなって仕事も増えてきたんだけど、「もっと外の世界を知りたい」「成長したい」っていう気持ちがあって。いろいろ考えた結果、初めてニューヨークに行ったときに「ここだ」って思って、勢いで引っ越しみたいなところはあるね。
Ichika:(ニューヨークは)生き残るのがいちばんタフで、ハードな環境っていうイメージはあるよね。
角野:めちゃくちゃタフだけど、若いうちに身を置く環境としては本当に刺激的だと思った。
Ichika:実際、決断としてよかったんじゃない?
角野:うん。ニューヨークに行ってから得たものはたくさんあるし、キャリアだけを考えても行ってなかったら何も始まってなかったと思うから、よかったね。
Ichika:音楽、楽しい?
角野:楽しいよ。
Ichika:じゃあ、それが答えだよね。いいね!
角野:Ichikaもワールドツアーでいろんな場所に行ってるよね。
Ichika:そうだね。ヨーロッパだとチェコとかポーランド、もちろんイギリス、ドイツ、フランスもあるし、南アフリカにも行った。
角野:すごいな!
Ichika:ケープタウンとヨハネスブルグ、どっちもやったかな。面白いのが、南アフリカでライブをやっても、いろんな国の人が来るんだよね。現地の人もいれば、白人の人も黒人の人もいて、意外とアジア人も多かったりして。
角野:へええ!
Ichika:思ってたイメージと違うから、行って実際にライブをやってみないとわからないなって思った。
ライブの『i miss you』で合唱が起こる理由
番組では、Ichika Nitoの楽曲『i miss you』をオンエア。楽曲のエピソードとして、Ichikaは「インストの楽曲なのにライブでは合唱が起こる」と語る。Ichika Nito - i miss you
Ichika:やるやる! アンコールでやると、インストのライブなのに最後はシンガロングで締まる。すごく不思議なライブなんだよね(笑)。
角野:なかなか想像つかないよね。
Ichika:もともとは自分が作った流れではなくて。台湾でライブをやったときにMCの方がいて、演奏中に盛り上げる感じで音頭を取り始めたんだよ(笑)。こっちはびっくりしたけど、台湾のお客さんはそれで大合唱をするから、それがすごく面白かった。それを自分のライブでも取り入れたら意外とウケて。やっぱりみんな歌いたいんだなって思った。
角野:インストでも(笑)。
Ichika:最後のアンコールで溜めてきた「歌いたい欲」を解放するみたいな感じ。
角野:「じゃあ歌ってください」って言うの?
Ichika:僕がループを弾くと、みんな一斉に歌い出すんだよね。
海外でIchikaのYouTube動画がヒットした理由を分析
続いての話題は、IchikaのYouTube活動について。Ichikaによると、大学生くらいのころにInstagramを始めたのが最初のきっかけだったという。投稿した動画がアメリカをはじめとする英語圏で予想以上に好意的な反応を得たことで、「この流れでInstagramに載せた動画をYouTubeにも公開してみよう」と考え、YouTubeでの活動をスタート。すると、YouTubeに投稿した『i miss you』の動画がバズを起こし、そこからチャンネル登録者数も順調に伸びていったという。角野:最初に海外で伸びたイメージだけど、アメリカとか?
Ichika:アメリカが多いね。ギター人口が多い国にウケたっていうのは大きいと思う。あと、当時はネオソウル系のジャンルがすごく流行っていて。その文脈のなかでギター1本で弾くリフみたいなものがハマったんじゃないかな。
角野:なるほど。
Ichika:日本独特のノスタルジックなフレーズ、平成感があるニュアンス、余白のある感じが加わって、それが刺さった部分もあったのかもしれない。
角野:ネオソウルの文脈を引き継いでるけどどこか日本の感性が香る、みたいな感じか。たしかにね。
角野とIchikaが考える「ピアノとギターの魅力」
ふたりはギターとピアノ、それぞれの特性と強みについて語り合う。角野はギターの利点として「パーカッシブな表現ができるところ」を挙げた。角野:細かいパーカッシブな音を自然に出せるでしょ。ピアノで同じことをやろうとすると鍵盤を叩くとか、あんまり一般的じゃないし。僕の場合、フィンガースナップを入れることはあるけど、それはもうピアノの外の話だからね。
Ichika:たしかに。面白いな。逆に、ピアノで羨ましいと思うところもいっぱいあって。そのひとつが「制限がある」こと。
角野:制限?
Ichika:1音の情報量っていう意味で言うと、ギターは1音の情報量が多すぎるのよ。同じ音でも、弾き方、指かピックか、どこで弾くか、どれくらい揺らすか、アンプの選び方まで含めると、無限に選択肢がある。
角野:そうだね。
Ichika:無数の選択肢のなかからひとつを選び続ける作業になる。俺は1音1音に理由を置きたいタイプだから、その工程が大変。もちろん、鍵盤から出せる音の選択肢も無数にあるんだけどね。
角野:ピアノにはアンプはないからね。
Ichika:そうそう。そのぶん、脳のリソースを別のところに割けるのはいいなと思う。あと、パーカッシブな話で言うと、身体表現という意味では大きい楽器が羨ましい。
角野:体の動きがあるからってこと?
Ichika:そう! 最近、ハープをやってるんだけど、あれって全身運動なんだよね。低い弦から高い弦まで、体を使ってアルペジオを弾く感じがすごく楽しい。エレキギターは音がアンプから出るから楽器自体はコンパクトで、体の動きはどうしても制限される。それに比べて、ピアノやハープの開放感はすごく魅力的だなって感じる。
角野:じゃあ、俺もギターのいいところを言っていい? 持ち運べること(笑)。楽器が大きくなるほど、持ち運べなくなるんだよね。
Ichika:グランドピアノは無理だもんね(笑)。基本的に会場ごとの備え付けを弾いてるってことだよね?
角野:そう。たまにアップライトピアノを持ち込むことはあるけど、グランドピアノはまず無理。ものすごい巨匠クラスの人が運ぶケースはあるけど、輸送が大変なんだよね。話は尽きないですけど、せっかく楽器もありますし、セッションでもしてみますか。
Ichika:わかった。『i miss you』の流れでループを回していくから、そこに乗っかってきてほしいかも。
角野:了解。
Ichika Nitoの最新情報は公式サイトまで。
『ACROSS THE SKY』のワンコーナー「TOKYO TATEMONO MUSIC OF THE SPHERES」では、角野隼斗が音楽を通したさまざまな“出会い”をもとに選曲と語りをお届けする。オンエアは毎週日曜11時30分ごろから。
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