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八嶋智人が思う“本当の自分”とは?「起きてから寝るまで、ほぼ変わらない」

八嶋智人が思う“本当の自分”とは?「起きてから寝るまで、ほぼ変わらない」

俳優やタレントなど多岐にわたって活躍する八嶋智人が、「豊岡演劇祭」でのエピソードや、12月に出演する舞台について語った。

八嶋が登場したのは、10月11日(金)にJ-WAVEで放送された番組『ALL GOOD FRIDAY』(ナビゲーター:LiLiCo、稲葉 友)のゲストコーナー。この日は丸ビル1階「マルキューブ」イベントスペースより公開生放送でお届けした。

「豊岡演劇祭」での思い出

同番組には2021年12月以来、3年ぶりの登場となった八嶋に、稲葉は「会わなかったあいだに起きた、忘れられない事件などがあったら教えていただけますか?」と質問を投げかけた。

八嶋:まずは、稲葉くんが結婚したってことだよね。びっくりした。

稲葉:もう1年前ですね。僕と八嶋さんは(2019年放送の)スペシャルドラマ『磯野家の人々~20年後のサザエさん』(フジテレビ系)で共演していて、ノリスケさんとイクラちゃんの親子役でした。ありがとうございます。

八嶋:ありがたいことに僕らは、常に新鮮な場所に行かせていただいて日々楽しいのですが、先月(『リバーサイド名球会』という作品で)「豊岡演劇祭2024」に出演して。兵庫県の城崎温泉で、初めての野外劇をして、「こうのとりスタジアム」という球場で野球をしました。僕はピッチャー役で、マウンドから18.44m投げなければいけなかった。芸能関係の皆さんが始球式をすると、なんとなく「ふにゃ~」とした山なりのボールの軌道で届かない、みたい感じがあるでしょう?

LiLiCo:届かなかった!

稲葉:だいたいワンバウンドですね。

八嶋:それが、球速は遅いですが、練習したら一応届くようになりました。それもあって、今まで演劇をやっていて見たことのない景色というか、「まだまだこんなに新鮮なことがあるんだな」と思いました。

稲葉:すごい試みをされていましたもんね。

八嶋:本当に楽しかった。(「豊岡演劇祭」開催地の)街の方々との交流もあって、やっぱり演劇祭をやるのは素晴らしなと思いました。

12月に舞台『鶴人』を上演!

9月に開催された演劇祭でのエピソードを聞いたLiLiCoと稲葉は、八嶋の舞台を「見たかった!」と口をそろえてコメント。そんな2人に、八嶋は12月に出演する舞台について教えてくれた。

八嶋:僕は1990年から、劇団・カムカムミニキーナに所属しておりまして、その第74回公演『鶴人(つるじん)』を、12月5日から15日まで座・高円寺1 で、12月21、22日に大阪の近鉄アート館で行います。まだ台本ができていない状態ですが、チケットは絶賛発売中でございます。

LiLiCo:内容が気になりますね。

八嶋:昨今、うちの劇団では日本の神話などから現代につながることを模索しています。『古事記』や『日本書紀』などを題材にして、歴史と照らし合わせながら作っていて、今回の主人公は奈良時代の長屋王です。奈良に平城京のそばに住んでいたすごい貴公子なのですが、「藤原四兄弟に呪い殺される」といったお話や、鶴を飼っていたというお話もあるので、そこから着想して「なぜ政治に絡まれて呪い殺されたのか。どういう人間の業があるんだろうか」ということを歴史上から抽出して蘇らせることで、現代も俯瞰して見られるような視点をみんなで持ちましょうと。難しそうに聞こえますが、それをちょっとおもしろおかしく、楽しそうにやろうかな、というお話です。

LiLiCo:おもしろそう!

八嶋:蓋を開けてみたら全然違う話、『夕鶴』をしている可能性はありますけどね。

稲葉:だいぶ変わりますね(笑)。

八嶋:でも、うちの劇団の座長は、鶴ならいろいろな鶴にインスパイアされたお話をどんどん入れていくようなタイプなので、その要素も入ってくると思います。ぜひ楽しんでいただけたらと思います。

LiLiCo:自分のカンパニーだからできることは、ほかの舞台や映画に出ているときとは違いますよね。

八嶋:劇団公演で大きく違うのは、劇団で培ってきた知識とやり方、哲学みたいなものがあるということです。我々は、継続的にやることで生まれてくる「クリエイティビティ」みたいなものもウリにしたいなと思っています。あとは劇団員なので、役者以外の、劇団員としての作業がいろいろとあります。僕は物販部と宣伝部というところを担当していて、今日も宣伝部の活動の一環としてここに来ています。

会場では八嶋がステージから降りて自ら観覧者に舞台のチラシを配り、宣伝部としての活動を行うシーンも見られた。

舞台と映像の基本は、変わらない?

LiLiCoは「自分のカンパニーのときは物販もやらないといけませんが、映画やドラマのような映像になったときには、どういうふうに意識を変えていますか?」と質問する。

八嶋:僕は、基本的には変わらないと思っています。選んでいただいて、台本を読んで自分の役をイメージして表現する。この活動自体は、まったく変わらないですよね。こういうラジオやバラエティにゲストに呼んでいただいても、「楽しくしゃべる」ということがイメージにあって、それを存分に楽しんでいるので、ほとんど一緒です。それぞれの場所にそれぞれのルールがあるだけで、そのルールをあまり逸脱しないように、ルールの中で120パーセント楽しくできるかどうかが、僕らプレイヤーの仕事です。

LiLiCo:そうですね。

八嶋:場所を作るのは、アーティストや本を書く人のように、「0から1」の仕事をしている人です。僕は場所を作るような責任感のある人間ではないので、場所に参加して、その場所のルールに従い、誰よりも楽しんでやるよというタイプです。

LiLiCo:それは感じる(笑)。

八嶋:舞台はみんなに見せて自分でアテンションを引きますが、映像は自分からやらなくてもアップを撮ってくれる。要は、表現を「表」にいっぱい出すのが舞台で、きちんと心で思っているのが映像かもしれないですね。

八嶋が思う、「本当の自分」とは?

この日の番組のメッセージテーマは、「わたしのすきな、ほんとのわたし」。このテーマについて回答を求められた八嶋は「見たままです」と言い、スタジオの笑いを誘った。

八嶋:皆さん、びっくりするみたいですよ。豊岡に行ったときも、街をぷらぷらして僕から話しかけたり話しかけられたり、一緒にごはん食べたり飲んだりしたのですが、「まったく変わらないですね」といわれました。起きてから寝るまで、ほぼ変わらないです。

LiLiCo:一番いいですね。

稲葉:僕も昔からテレビで見せてもらっていますが、こんなにズレがない人は、メディアでは珍しいですよ。

八嶋:だから人間としての厚みがないの(笑)。多少(違いが)あるほうが、俳優としての厚みがあるけど、ペラペラなのよ。

LiLiCo:いやいやいや!

稲葉:そんなことないですよ。柳沢慎吾さんと八嶋智人さんは、僕の中ではなんとなくそのままでした。

八嶋:そう? うれしいな。次回の劇団公演に出てくれる山崎樹範も、今度2年ぶりに共演で、このあいだ取材のあとに珍しく2人でごはんを食べに行ってしばらくしゃべっていたら、「最近、1周回って八嶋さんのことを本当にすごいと思うようになりました」って。

LiLiCo:1周回って(笑)?

八嶋:「なんで?」と訊いたら、「こういう人前に出るお仕事の人は、多少なりとも影や闇の部分があったりする。でも唯一、八嶋さんだけは120パーセントのネアカですね」といわれました。

稲葉:たしかに(笑)。

八嶋:「おいおい、バカにしているのか?」と思ったら、昔は本当かという疑いやバカにしている部分もあったみたいですが、50歳も越えてくると、みんな真のネアカ人間にびっくりするみたいですね。

LiLiCoと稲葉がお届けする『ALL GOOD FRIDAY』の放送は金曜日の11時30分から。

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