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たった10分で脳も体も心も整う! 「マインドフルネス入浴法」を専門家が伝授

たった10分で脳も体も心も整う! 「マインドフルネス入浴法」を専門家が伝授

眠りとお風呂の専門家・小林麻利子さんが、入浴による快眠法について解説した。

小林さんが登場したのは、8月18日(金)にJ-WAVEで放送された番組『ALL GOOD FRIDAY』(ナビゲーター:LiLiCo、稲葉 友)のワンコーナー「LISTEN UP !」だ。

小林さんの著書には『「わたし」と向き合う1日10分のお風呂習慣 小林式 マインドフルネス入浴法』(エムディエヌコーポレーション)がある。

マインドフルネス入浴法

小林さんは、睡眠改善インストラクター、温泉入浴指導員、公認心理士。SleepLIVE株式会社の代表で、12年間で全国約4000人の睡眠や風呂を中心とした個人指導をおこなってきたという。そんな小林さんが紹介するのが「マインドフルネス入浴法」だ。

小林:マインドフルネスがビジネスマンを中心にはやっているんですけど、最新の心理療法で、かつ科学的エビデンスがものすごく豊富で、集中力とリラックスが抜群によくなる心理療法です。それをお風呂のなかでやっちゃおうというものが、マインドフルネス入浴法になります。イライラしたり、「今日このあとなに食べようかな」とかみなさんいろいろ考えると思います。

稲葉:ポジティブもネガティブも考えます。

小林:これは無意識に考えているんですが、マインドフルネスは「目の前にあること」に意識を向き直します。イライラしちゃったなと思っても、たとえば鼻から吸って口から吐いていく呼吸だけに意識を向ける。これを続けていくことで、スッキリと心も体も整います。

稲葉:ありのままに自分の状況を受け入れていくということなんでしょうか。

小林:きっとみなさんも人と会ったり仕事でお忙しくされていると、頭のなかでずっとグルグルとなにかを考えていますよね。

稲葉:お風呂につかっているときでも仕事のこと、今日の反省とか明日の仕事の予定とか考えちゃいます。

LiLiCo:だって考えないと消えるからね(笑)。

小林:たとえば夜は、理性的な脳と感情的な脳があるとして、夜は感情的な脳が立ってしまうんです。理性的な脳は脳機能が低下しているので、嫌な気持ちとかよくないことが頭を占領しがちになります。

稲葉:嫌なことを考えたときにどこまでもいっちゃうみたいなね。

小林:アイデアとかも浮かびやすいんですが、理性的な脳は脳機能が低下しているので、あまり「ものになりにくい」アイデアだったりするんです。

稲葉:夜中に書いた歌詞、翌朝見たらひどかったみたいな(笑)。

小林:そういったときに「いまここ」に意識を集中することで、一旦脳のグルグルな状態をリセットすることが大切になってきます。

LiLiCo:いますごく暑いじゃない? でもエアコンのなかに入ると寒いのよね。隣の部屋に行ったらもう暑いし。そういうので体がボロボロというのもよく聞きます。これも修復できたりしますか?

小林:大丈夫です。マインドフルネス入浴法は毎日たった10分間でOKです。10分で脳と体と心が整う方法をご紹介していきます。

手順を解説

小林さんはマインドフルネス入浴法の手順について解説した。

小林:まずマインドフルネス入浴法をする前に、環境を整える必要があります。その準備としてお風呂の温度は38度前後です。

稲葉:ちょいぬるめぐらい。

小林:感覚で「いい温度だな」でOKです。ちなみに本当にぐっすり眠るための温度も研究でわかっていて、これは40度で15分間つかることで体の内側の深部体温を一時的に上昇させ、そのあとにぐっと下降させることが眠りの質をよくすると研究でわかっています。私たちの深部体温が37度前後ぐらいなので、そこから15分つかったときに深部体温が約0.5度上昇する温度が40度なんです。

LiLiCo:引っ張ってくれるのね。

小林:血圧を上げずに深部体温を上げるちょうどいい頃合いが40度です。マインドフルネス入浴法は、眠りももちろん大事なんですが、どちらかというとリラックス、副交感神経を優位にする温度で、ご自身が感覚的に「ああ、気持ちいいな」という湯温でOKです。

LiLiCo:お湯を出すとき38度だと冷めたりしないかな……。

小林:給湯器の温度設定より1度くらい下がるケースが多いので、大体39度ぐらいにしてください。本当に感覚なので、「熱いな」と思ったらちょっと水を足したり、「寒いな」と思ったら追い炊きや熱いお湯を出してください。

稲葉:自分のよき温度に調整するんですね。

小林:そして半身浴とか全身浴といったものがありますが、「完全浴」をしていただきたいんですね。首の付け根までしっかりと浸かり、お湯をたっぷり入れていただきます。そうするとプクーッと浮きやすくなっていくんですね。お尻の位置を少し前にずらしていただきます。頭もちゃんとうしろに預けて。お風呂のなかですから浮力があるので、お尻が前に出てもそんなに背中に負担がかかることなくリラックスしやすくなります。寝湯のような、寝転んだような、血圧が下がりやすくてリラックスしやすくなる体勢をまず整えていただきます。そのうえでマインドフルネス入浴法ということで、本題に入っていきます。

「浮くか・沈むか」に意識を

小林さんはマインドフルネス入浴法のための「別のことに意識を向ける方法」を説明する。

小林:さっきの体勢で鼻から吸っていただくと空気が入っていきます。そうすると肺に空気が入りますからプクーッと浮いていきます。口からハーッと吐くと沈んでいきます。まずはなにかよぎったとしても「浮くか・沈むか」だけに意識を向けていきます。

LiLiCo:「明日銀行に行かなきゃ」とかパッと入っちゃうけど大丈夫かな。

小林:「そういうのがよぎっているなあ」と気づいて、また「浮くか・沈むか」と。実際にお風呂のなかで「浮くか・沈むか」とやると、どんどんそのモードに入っていくんです。時間が経つのを忘れるぐらい。もちろんそれ以外にもいろいろやり方がありまして、今日は「ブラーマリー呼吸法」というものをご紹介させていただきます。

稲葉:ブラーマリー呼吸法?

小林:これはヨガの呼吸法で、サンスクリット語で「大きなメスのハチ」を意味する言葉をブラーマリーと言います。ハチの羽の音をイメージしながら呼吸していただきます。親指で耳をふさいでいただいて、ほかの指でまぶたの上に手を置きます。これで鼻からゆっくり吸って、ハミングしながら吐いていきます。吐き切っていきます。ただ空気を吐くよりは、声を出しながら吐いていただいたほうが長く吐きやすくなります。さっきの「浮くか・沈むか」でもいいですし、「ンー」というハミングでもいいです。「吐いてください」といってもなかなか吐けない方は声を出して吐いていくのをぜひやっていただきたいと思います。

湯船につかるのが苦手だというLiLiCoのために、小林さんはシャワーでもできるマインドフルネス入浴法を紹介した。

小林:マインドフルネス入浴法は湯船につかるということでしたが、シャワーでももちろんできます。その準備として、背中側にシャワーヘッドからのお湯をかけていただきながら、41度の足湯をしていただきたいと思います。

LiLiCo:ええ、そんなデカい桶がないです。

小林:浴槽にお湯をそこだけはっていただいて、浴槽にお尻をかけていただくだけでも大丈夫です。少しでも体表面の血流をよくしてあげるということで、そのあと放熱をうながしますので、そのあとのリラックス度が格段に上がります。このときに「お湯が背中にザーッとかかっているな」とかに意識を向けるだけでもマインドフルネスになります。たとえば「いまからお湯が私の背中に、ああ出てきたなあ、熱いなあ、気持ちいいなあ」とか。意識が違うところに向いたとしても、そこに意識を向けてください。一度試していただくと、なにか変わるかもしれません。

LiLiCoと稲葉がお届けする『ALL GOOD FRIDAY』のワンコーナー「LISTEN UP !」の放送は毎週金曜の12時10分ごろから。

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