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『ハモネプ』の思い出とは? 佐藤千亜妃、音楽のルーツを亀田誠治に語る

『ハモネプ』の思い出とは? 佐藤千亜妃、音楽のルーツを亀田誠治に語る

シンガーソングライターの佐藤千亜妃と亀田誠治が、「中学時代 家族の車」をテーマに音楽談議を展開した。

佐藤が登場したのはJ-WAVEで放送中の『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』(ナビゲーター:亀田誠治)。その時代、その場所で、どんな音楽を聴きたいか──時代を越えて、国境を越えて、ナビゲーターの亀田誠治が旅好き・音楽好きのゲストと共に音楽談議を繰り広げる、空想型ドライブプログラムだ。ここでは4月23日(日)にオンエアした内容をテキストで紹介する。

「ドライブソングといえば、この曲」と刷り込まれているのは?

今回、佐藤が空想ドライブのテーマとして「中学時代 家族の車」を選んだ。

佐藤:東京に出てきてからやっぱり電車が多くて、ドライブみたいな記憶が幼少期の家族との車の記憶が強くて。兄がよくドライブに連れて行ってくれて。

亀田:いくつ離れているんですか。

佐藤:9歳くらい離れているんですけど、いつも兄の車では海外のブラックミュージックがかかってたりして、当時のR&Bとかの新譜もよく聴いていたんですけど、いつも小学生ながらにカッコいい音楽だなって。

亀田:すごい。家族から受ける影響のなかでいちばんカッコいいパターンだね。

佐藤:こんな風に歌えたらカッコいいのになとか思いながら当時聴いてましたね。小学5年生くらいから歌が好きだなっていうのが少しあったので、それもあって兄の聴いているものの影響も受けて、ソウルな歌い方ってカッコいいなって当時思っていました。

そんな佐藤は空想ドライブミュージックの1曲目にBob Marley & The Wailerの『Buffalo Soldier』をセレクトした。



亀田:ドライブにぴったりの曲ですよね。

佐藤:兄が聴きっぱなしにしたBob Marleyのカセットが母の車のなかで何年間もずっとエンドレスリピートになっていて(笑)。

亀田:あるそういうの。

佐藤:頭にこびりついてて。ドライブソングと言うとこの曲っていうように自分のなかに刷り込まれているんですよ。別にお母さんがこれを聴きたいわけじゃないんですよ。たまたま流れてエンジンかけたら鳴り出すみたいな。田舎だったので送り迎えが車だったんです。学校がすごく遠かったので。なので朝起きて学校に行くときにこの曲がずっと車で鳴ってるなか登校して、帰りも迎えにきてもらったときに車のなかでずっとこれが流れていたので、登下校の曲みたいなのがちょっとあります。

亀田:めちゃくちゃカッコいい登下校の曲だね(笑)。

『ハモネプ』から始まる、歌手を目指すきっかけ

続いて佐藤は2曲目としてBoyz II Menの『Thank You』を選曲した。



佐藤:当時、中学生時代かな。『力の限りゴーゴゴー!!』という番組のコーナー『ハモネプ』で、アカペラみたいなものがすごく流行ってた時代があって。そこで、ぽちっていうグループがいたんですけど、その方々のCDに『Thank You』のカバーが入ってて。私はBoyz II Menを当時は知らなかったので、「この曲カッコいいんだよ」ってお兄ちゃんに聴かせたら「本家スゴいよ」って。

亀田:あはは(笑)。

佐藤:本家を車でかけてくれたんですよ。その場にそのCDがあって。それで衝撃を受けまして。めちゃくちゃカッコよくて、そこから『Ⅱ』にこの曲が入っているんですけど、この曲ばっかり繰り返し中学時代は聴いてましたね。

そんな佐藤は『ハモネプ』がきっかけで歌手を目指すようになったと明かす。

佐藤:学校ですごく流行ってたので、選択授業みたいなのでハモネプをやろうみたいなのをやったことがあって、私はそれまで自分が歌うっていうのをあまりオープンにしてなくて部屋でこっそり歌ってたんですけど、そのときをきっかけにちょっとメインボーカルをやってみてよって言われて、「じゃあ」って言って『夜空ノムコウ』をメインボーカルで歌うことがあり、発表のときにすごい先生とか同級生から「歌、そんなにうまかったんだ」「素敵だね」って褒めてもらえたのがめちゃくちゃうれしくて。自分が人前で歌ってもいいんだ、褒めてもらえるんだと思って、そこからリアルにミュージシャンだったり歌う仕事を意識し始めたきっかけになりました。

父の車にお気に入りのアルバムを置いていた

佐藤は空想ドライブミュージックの3曲目としてRoberta Flack & Donny Hathawayの『You've Got A Friend』をセレクトした。



佐藤:これも兄がきっかけなんですけど、「これを歌えるように練習しよう」って言われて。

亀田:お兄ちゃん、いきなりスパルタになってきたね(笑)。

佐藤:兄に出された課題曲ですね。ギターとかも教わったりしていたので、その流れに「ソウル歌いたいんだったらこういうの歌えないと」ってことで、お兄ちゃんと2人でこれを練習して歌おうって。

亀田:お兄ちゃんも歌った? Donny Hathaway役?

佐藤:そうです。お兄ちゃんはDonny Hathawayが大好きで、ギターと歌をすごいやってて、「お前はRoberta Flackだ」って言って(笑)。

亀田:一生懸命練習して、その成果は?

佐藤:当時の自分にとって英語を覚えるのがすごく精一杯で、しかもブラックミュージック独自の歌のグルーヴがあるじゃないですか。すごくハードルが高かったんですけど何度も繰り返し聴いて、歌い方とかも耳コピですよね。それでなんとかお兄ちゃんと2、3回歌うところまでこぎ着けて。でもやっぱり人の歌が入ってきたときにメロディーがわからなくなったりしちゃって、ハモる瞬間とかに引っ張られたりとかして。もっと練習しないとねって言ってる間にお兄ちゃんが家を出て1人暮らしを始めちゃったので、そこから練習できなくて1人で歌ってましたね。この曲も思い入れがありますね。

亀田:ちなみにこの他にお兄さんから出た課題曲ってあります?

佐藤:もう1曲あって、『What's Going on』です。この2曲はわりと歌えるんです。

亀田:今度僕とどこかでやりましょうよ。俺、両方ともベース完コピするから。

佐藤:ヤバい、最高すぎる。

最後に佐藤は空想ドライブミュージックにCrystal Kayの『A Song For You』 を紹介した。



佐藤:父の車にお気に入りの1枚のアルバムを置いておいて、いつも同じものを繰り返し聴いてたんですよ。

亀田:お父さんの車に千亜妃さんのお気に入りを忍び込ませておくと。

佐藤:そうです。

亀田:Bob Marleyのカセットが延々と流れている佐藤家の伝統がつながってるんだ。

佐藤:そのマネみたいな感じで。お父さんの車が家族の車でいちばん大きくて。うちは田舎なので1人1台車を持っていたので、4台あったんですけどお父さんの車がファミリーカーでいちばん大きくて、おばあちゃんの家に行くとかなるとみんなでその車に乗っていくんですけど、おばあちゃんの家がすごく山奥で片道3時間くらいかかるんです。そこでずっと繰り返し聴く用にこの曲が収録されているCrystal Kayさんの『almost seventeen』を置いておいて、繰り返し聴いていました。上京してしばらく家族の車に乗ることもなく過ごして久々に帰省したときに父の車でこのアルバムを見つけて聴いてすごく懐かしくなったっていう。当時の中高の記憶がよみがえってきましたね。

亀田:お父さんはきっとそのCDをとっておいたんですよね。

佐藤:確かにそうかもですね。

佐藤は6月28日(水)に3枚目のアルバム『BUTTERFLY EFFECT』をリリースする。

佐藤千亜妃の最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。

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毎週日曜
21:00-21:54