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いきものがかりの、大事な青春時代─水野良樹×亀田誠治が音楽で振り返る

いきものがかりの、大事な青春時代─水野良樹×亀田誠治が音楽で振り返る

いきものがかり・水野良樹によるソロプロジェクト「HIROBA」の初フルアルバム『HIROBA』が、2月15日(水)にリリース。音楽プロデューサー・亀田誠治も制作に参加した楽曲『星屑のバトン』が収録されている。

そんな二人が2月12日(日)、J-WAVEで対談した。水野が登場したのは、亀田誠治がナビゲートするJ-WAVE『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』。その時代、その場所で、どんな音楽を聴きたいか──時代を越えて、国境を越えて、ナビゲーターの亀田誠治が旅好き・音楽好きのゲストと共に音楽談義を繰り広げる、空想型ドライブプログラムだ。

ここではにオンエアした内容をテキストで紹介する。 この日のテーマは「2003年の海老名・厚木」だった。

2003年がいちばん僕らが動き始めた1年だった

HIROBAは「考える場、つながる場、つくる場」の3つを豊かに楽しむための広場=HIROBAをつくっていく試みで、いきものがかりの水野が2019年にスタートさせた実験的プロジェクト。思索や創作、また他のアーティストやクリエイターとの交流を楽しく、自由に、深く、行うための「場」を水野が自分自身で創り出し、さまざまな領域で活躍するスペシャリストたちとともにテキストコンテンツや音楽作品を発表している。

・HIROBA公式サイト
https://hiroba.tokyo/

そんな水野が今回、空想ドライブミュージックのテーマに選んだのは「2003年の海老名&厚木」。

水野:神奈川の海老名・厚木は、僕ら(いきものがかり)の出身地ですね。ちょうどその頃が、僕たちいきものがかりのメンバーが大学1年生とか2年生の頃で、高校時代は部活動みたいな感覚でやっていたけど、その時期になるとちょっとライブハウスに行って本当にプロになろうって。2003年が、いちばん僕らが動き始めた1年だったんです。ここから夢が始まるみたいなときだったので、そのときにライブしてた記憶が鮮明に残っていて、そこにバーチャルで戻ってみたいなと。

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亀田:いきものがかりってどういう風に付いた名前なんだっけ。

水野:脱退しちゃったんですけど、山下(穂尊)ってメンバーがいて、小学1年生のときに山下と僕が同じクラスで金魚にエサをあげる“生き物係”でした。それがルーツになって、高校1年のときに一緒に組むんですけど、2人の接点がそれしかないのでこのグループ名になりました。それで高校の同級生の妹の吉岡(聖恵)を誘って3人になりました。

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まず水野は空想ドライブミュージックの1曲目に森山直太朗の『夏の終わり』を選曲した。



水野:路上ライブに行くから機材を車の中に詰め込んでいろんな駅で3人で、しかもお金がなかったんでガソリン代を分け合ってっていうような活動の中で、車の中でとにかく森山直太朗さんCDを吉岡がかけてたんですよ。特にこの『夏の終わり』とかをすごく聴いていて、ご本人の前でやって怒られたんですけど、『夏の終わり』の森山直太朗さんを吉岡がモノマネするんですよ(笑)。

亀田:あはは(笑)。

水野:それがけっこう上手で、山下と僕は運転席と助手席で聴くみたいな。それが3人のコミュニケーションで、『夏の終わり』とか森山直太朗さんのこの時期の曲を聴くと当時をすごく思い出しますね。

印象的な「亀田サウンド」は

続いて、水野は椎名林檎と松崎ナオの『木綿のハンカチーフ』をセレクトした。亀田誠治がアレンジを手がけている。



亀田:このアレンジは作詞をした松本(隆)先生に褒められたんです。「ちゃんと亀田くんの時代の曲をやっている。僕たちもそのときの時代の音をやったんだよ」って。

水野:重い言葉ですね(笑)。

亀田:こうやって聴くとやりたい放題のアレンジだな(笑)。

水野:2003年当時、いちばん最初に触れた亀田サウンドな感じだったと思うんですけど、いちばん亀田さんがやんちゃな頃というか、それがすごく印象に残っていますね。僕らもそれに夢中になった世代なので。その頃、僕らはデビューを目指しているときで、亀田さんにプロデュースしてもらうことを夢見てましたよね。その2年後くらいに亀田さんに出会うことになるんですけど、その数年間がいきものがかりにとってもすごく大事な青春時代でしたね。

大塚 愛に「やっぱりこの人はすごい」と感じたとき

水野は空想ドライブミュージックの3曲目として大塚愛の『さくらんぼ』を紹介した。



水野:大塚さんと僕は同い年で、2003年に僕らは神奈川のライブハウスでお客さんが集まったって喜んでるときに、同い年の大塚さんが突然テレビに現れて。

亀田:彗星のごとくね(笑)。

水野:それでめちゃくちゃポップチューンをエンターテイナーとしてテレビの前で披露してて、「これ同い年の子が自分で作ってるんだ」みたいな。しかもカメラを向けられても素晴らしいパフォーマンスをしていて、この差はなんだよみたいな(笑)。神奈川の片田舎で彼女を見ながら憧れてましたね。それこそこの間HIROBAに参加してもらって、やっと話せるようになりました。
水野:雑談の中で『さくらんぼ』の「もう一回」ってすごいよね、ってベタに言ってしまったんですけど、彼女が「もう一回ってみんな言うんだけど、あの曲はギターのリフのバッキングがいちばんいい」と。あれが出てきたことによってあの曲はすごくポップになったってサラっと言ってて、やっぱりこの人はすごいなって思いました(笑)。

亀田:大塚さんって生粋のミュージシャンというか音楽家で、すごく音楽のことを考えていますよね。

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この曲を聴くと青春の光景が浮かぶ

水野は最後の空想ドライブミュージックに反町隆史 with Richie Samboraの『Forever』をセレクトした。



亀田:この曲を聴いて、今、水野さんはどんな景色が広がっているんですか。

水野:神奈川だと湘南とか海のイメージがある方も多いと思うんですけど、海老名には海がないんですよ。でもその代わりに宮ヶ瀬ダムっていうダムはあるんです(笑)。そこのイベントに車で3人で行ったんですけど、快晴の下で湖が光ってるようにめちゃくちゃきれいだったんです。ダムなので車もそんなに走ってないから僕らだけの独占の海みたいな感じで、その中で山下が車の窓を全開にしてこの曲を爆音で流して(笑)。それが爽快感というか、誰からも怒られることもないし、これから自分たちは好きな音楽をやりにいくみたいな青春の光景が、この曲を聴くとすごく浮かびます。

亀田:なんて清らかというか、一点のよどみもない未来が見えるような感じだね。

水野:この曲は『ビーチボーイズ』っていうドラマの主題歌で、直撃世代なのでそれを見てたというイメージが強いですね。この解放感って何なんですかね。

亀田:宮ヶ瀬ダムの光景ではなく、ロサンゼルスとかエアーズロックとか、そういう解放感をイメージして作ってたんじゃないですかね(笑)。

水野:気持ちとしては、ロサンゼルスは厚木圏って感じでやってるんですけどね(笑)。

2月15日(水)にHIROBA初となるフルアルバム『HIROBA』がリリース。亀田が手掛けた『星屑のバトン』も収録されている。

水野:48時間生配信制作イベントという、むちゃな企画から生まれた曲で。それで亀田さんとミュージシャンのみなさんのレコーディングをほぼまるごと配信する企画で作っていただきました。

亀田:初めは「成立するか?」と思ったけど、できちゃったね。この曲は水野さんが作ったメロディーのスケッチに、元チャットモンチーの高橋久美子さんが歌詞を付けてくれた。音はとにかく僕の気心が知れたメンバーと一緒にせーので録ろうと。

水野:僕らとしてはいつも亀田さんとセッションで見ている日常光景を、それはすごく素晴らしい時間なんですけど、それをみなさんにご覧いただくことができたなって思います。本当にお世話になりました。

3月18日(土)には、このアルバムをひっさげたライブ「HIROBA FES 2022×2023」を東京・LINE CUBE SHIBUYAで開催する。

HIROBAの最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。

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2023年2月19日28時59分まで

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毎週日曜
21:00-21:54