J-WAVEで放送中の番組『SPARK』。4月から『SPARK』月曜ナビゲーターは、いきものがかりの水野良樹が務めます。4月1日のオンエアでは、音楽を始めたい人へのアドバイスや、水野が立ち上げたプロジェクト「HIROBA」について話しました。
■音楽を始めたい…「遊びからスタートしてみては」
冒頭の挨拶で「夜の深い時間なので、黙々と、淡々と、静かな時間を共有していきたい」と抱負を話した水野。リスナーから届いた、「音楽を始めるには、何から始めたらいいか」という質問に答えました。
水野:最近は楽器が弾けなくても、簡単に音楽づくりにアクセスできるような状態になっていますよね。例えば、MacBookには「GarageBand」という音楽をつくるツールが最初から入っていたりします。その他の、半分おもちゃみたいなアプリから始めてみるのもいいと思いますよ。ボイスメモのアプリとかも、すごく性能がいいものがいっぱいあります。4トラックくらい多重録音ができるものとか。そういうところから始めてみてはどうでしょう? 技術にこだわるんじゃなくて、遊びからスタートする。いきものがかりも、路上ライブから始めましたからね。
■プロジェクト「HIROBA」は、ポジティブに創作できる場
水野は新しいプロジェクト「HIROBA」を立ち上げました。3月27日にはサイトも公開され、『SPARK』と連動させたコーナーもスタートしました。
水野:「HIROBA」は、考えること、つながること、つくること、この3つをもっと豊かに楽しむことができないだろうかという思いがベースにあります。創作ってなんだろう、音楽で楽しくなるってなんだろうと考え、それを楽しめる場を自分でつくってみようと思ったんです。その場でアーティストやクリエイターの皆さんとお話をしたり、一緒に語り合ったり、一緒にスタジオに入ってつくったり。競い合うのではなく、攻め合うのでもなく、ポジティブにできる空気の場を自分自身でつくらないとダメなのではないか、と。実験的なプロジェクトです。
「一言で説明するのは難しい」としながら、こう続けました。
水野:曲をつくってデビューするにあたり、音楽を届けるときのフォーマットがたくさん出来上がっています。そのフォーマットの素晴らしさも感じているけど、もっと違う形があるのではないかと思います。もっと自由につくれる形や届けられる形もたくさんある。自分で基地みたいな場をつくることで、今までにないフォーマットの音楽をつくり出したり、今までにない届け方で届けたり、そういうこともできるんじゃないか。可能性が広げられるような場をつくりたいという思いがあります。
「HIROBA」のサイトでは、糸井重里さん、吉岡聖恵さん(いきものがかり)、高橋久美子さんとの対談が順次公開されていきます。
水野:聖恵とも話しました。メンバー同士で対談をすることは、そんなにないんです。しかも、そういうときって“いきものがかり”という枠の中で彼女は話すし、僕もいきものがかりのメンバーとして話すことが多いけど、今回は「いきものがかりって何だろうね」って、客観的に二人で語りました。ほかにも面白い対談がありますので、公開されたらぜひ読んでください。
■小田和正とコラボ!「一人で歌ったほうが…」と言われたワケ
「HIROBA」では音楽作品もつくっています。第1弾となる作品『YOU(with 小田和正)』が4月17日(水)にリリースされます。番組で初解禁オンエアしました。
水野:小田さんとの曲づくりは、幸せな時間でした。何年もお付き合いがありますが、「一緒に曲をつくりたい」と言うのはすごく勇気が必要なことだったんです。その勇気がついにできて、「HIROBA」で僕が新たな一歩を踏み出すとき、ぜひ向き合いたいと、小田さんに声をかけました。
『YOU(with 小田和正)』は、半年を製作期間に費やしました。
水野:歌詞のやりとり、メロディのやりとりを半年ぐらい続けて、非常に濃い時間を過ごさせていただきました。「人と人とはわかりあえない」ということを、僕は小田さんの前で何度も何度も言いまして。小田さんには、「そうじゃないんじゃないか?」ということを言葉の節々で伝えられて、歌詞の一言一言にもそれは現れていると思います。自分としては見えない世界を見せてもらったし、小田さんのシンプルな言葉にたどり着くスピード感を体感させていただきました。僕は何周しても辿り着くまでに何周もかかる答えに、小田さんはスッと辿り着くような。それはなぜなのか、未だに不思議ですが……そういった経験をさせてもらいました。
『YOU(with 小田和正)』のカップリング曲『I』は、完成直前でボツという憂き目もみたとか。
水野:僕が曲をつくって小田さんに渡してたんですけど、8割ぐらいできたところでボツになりました。「これじゃないんじゃないか」って。内心は「マジですか!?」って思ったけど、表情には出しませんでしたね(笑)。小田さんは作品に対して純粋で、「何が正しいか」を本当にシビアに言う方で。二人で歌う予定でしたが、「これは水野が一人で歌ったほうがいいんじゃないか」と提案されたんです。僕は、「小田さんと向き合いたくてつくったから二人で歌いたい」と伝えたんですけど、「自分の言葉を自分で歌う経験をしてほしいんだ」って。だから、「うまくいかなかった『I』を一人で完成させて一人で歌いきるから、『YOU』は二人で歌ってほしい」とお願いしました。今になって、一人でやってよかったと思います。一人で歌うことに恐怖心もあったし、恥ずかしさもあったけど、そういうのは非常にくだらないことでした。一人で覚悟をもって、言葉を一人で紡いで曲を完成させる……そんな当たり前のことを、なぜできなかったんだということに気づかせてもらって、『I』は「HIROBA」の始まりにとってはすごく意味のある曲になりました。
『I』もradikoで聴くことができます。水野の歌声、ぜひ堪能してください。
水野による音楽トークがたっぷり楽しめる『SPARK』。来週もお楽しみに。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『SPARK』
放送日時:月・火・水・木曜 24時-25時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/spark
■音楽を始めたい…「遊びからスタートしてみては」
冒頭の挨拶で「夜の深い時間なので、黙々と、淡々と、静かな時間を共有していきたい」と抱負を話した水野。リスナーから届いた、「音楽を始めるには、何から始めたらいいか」という質問に答えました。
水野:最近は楽器が弾けなくても、簡単に音楽づくりにアクセスできるような状態になっていますよね。例えば、MacBookには「GarageBand」という音楽をつくるツールが最初から入っていたりします。その他の、半分おもちゃみたいなアプリから始めてみるのもいいと思いますよ。ボイスメモのアプリとかも、すごく性能がいいものがいっぱいあります。4トラックくらい多重録音ができるものとか。そういうところから始めてみてはどうでしょう? 技術にこだわるんじゃなくて、遊びからスタートする。いきものがかりも、路上ライブから始めましたからね。
■プロジェクト「HIROBA」は、ポジティブに創作できる場
水野は新しいプロジェクト「HIROBA」を立ち上げました。3月27日にはサイトも公開され、『SPARK』と連動させたコーナーもスタートしました。
水野:「HIROBA」は、考えること、つながること、つくること、この3つをもっと豊かに楽しむことができないだろうかという思いがベースにあります。創作ってなんだろう、音楽で楽しくなるってなんだろうと考え、それを楽しめる場を自分でつくってみようと思ったんです。その場でアーティストやクリエイターの皆さんとお話をしたり、一緒に語り合ったり、一緒にスタジオに入ってつくったり。競い合うのではなく、攻め合うのでもなく、ポジティブにできる空気の場を自分自身でつくらないとダメなのではないか、と。実験的なプロジェクトです。
「一言で説明するのは難しい」としながら、こう続けました。
水野:曲をつくってデビューするにあたり、音楽を届けるときのフォーマットがたくさん出来上がっています。そのフォーマットの素晴らしさも感じているけど、もっと違う形があるのではないかと思います。もっと自由につくれる形や届けられる形もたくさんある。自分で基地みたいな場をつくることで、今までにないフォーマットの音楽をつくり出したり、今までにない届け方で届けたり、そういうこともできるんじゃないか。可能性が広げられるような場をつくりたいという思いがあります。
「HIROBA」のサイトでは、糸井重里さん、吉岡聖恵さん(いきものがかり)、高橋久美子さんとの対談が順次公開されていきます。
水野:聖恵とも話しました。メンバー同士で対談をすることは、そんなにないんです。しかも、そういうときって“いきものがかり”という枠の中で彼女は話すし、僕もいきものがかりのメンバーとして話すことが多いけど、今回は「いきものがかりって何だろうね」って、客観的に二人で語りました。ほかにも面白い対談がありますので、公開されたらぜひ読んでください。
■小田和正とコラボ!「一人で歌ったほうが…」と言われたワケ
「HIROBA」では音楽作品もつくっています。第1弾となる作品『YOU(with 小田和正)』が4月17日(水)にリリースされます。番組で初解禁オンエアしました。
水野:小田さんとの曲づくりは、幸せな時間でした。何年もお付き合いがありますが、「一緒に曲をつくりたい」と言うのはすごく勇気が必要なことだったんです。その勇気がついにできて、「HIROBA」で僕が新たな一歩を踏み出すとき、ぜひ向き合いたいと、小田さんに声をかけました。
『YOU(with 小田和正)』は、半年を製作期間に費やしました。
水野:歌詞のやりとり、メロディのやりとりを半年ぐらい続けて、非常に濃い時間を過ごさせていただきました。「人と人とはわかりあえない」ということを、僕は小田さんの前で何度も何度も言いまして。小田さんには、「そうじゃないんじゃないか?」ということを言葉の節々で伝えられて、歌詞の一言一言にもそれは現れていると思います。自分としては見えない世界を見せてもらったし、小田さんのシンプルな言葉にたどり着くスピード感を体感させていただきました。僕は何周しても辿り着くまでに何周もかかる答えに、小田さんはスッと辿り着くような。それはなぜなのか、未だに不思議ですが……そういった経験をさせてもらいました。
『YOU(with 小田和正)』のカップリング曲『I』は、完成直前でボツという憂き目もみたとか。
水野:僕が曲をつくって小田さんに渡してたんですけど、8割ぐらいできたところでボツになりました。「これじゃないんじゃないか」って。内心は「マジですか!?」って思ったけど、表情には出しませんでしたね(笑)。小田さんは作品に対して純粋で、「何が正しいか」を本当にシビアに言う方で。二人で歌う予定でしたが、「これは水野が一人で歌ったほうがいいんじゃないか」と提案されたんです。僕は、「小田さんと向き合いたくてつくったから二人で歌いたい」と伝えたんですけど、「自分の言葉を自分で歌う経験をしてほしいんだ」って。だから、「うまくいかなかった『I』を一人で完成させて一人で歌いきるから、『YOU』は二人で歌ってほしい」とお願いしました。今になって、一人でやってよかったと思います。一人で歌うことに恐怖心もあったし、恥ずかしさもあったけど、そういうのは非常にくだらないことでした。一人で覚悟をもって、言葉を一人で紡いで曲を完成させる……そんな当たり前のことを、なぜできなかったんだということに気づかせてもらって、『I』は「HIROBA」の始まりにとってはすごく意味のある曲になりました。
『I』もradikoで聴くことができます。水野の歌声、ぜひ堪能してください。
水野による音楽トークがたっぷり楽しめる『SPARK』。来週もお楽しみに。
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【番組情報】
番組名:『SPARK』
放送日時:月・火・水・木曜 24時-25時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/spark
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