「神はサイコロを振らない」の柳田周作(Vo)が、自身のルーツとなる楽曲、そして新曲『六畳の電波塔』に込めた思いを明かした。
柳田が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』内のコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」。オンエアは6月13日(月)、14日(火)。同コーナーでは、アーティストたちの自身の楽曲に込めた想いと、彼らのアーティスト人生に大きく影響を与えた楽曲との出会いの話を通じて、音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けする。
柳田:『六畳の電波塔』は、今まで僕が作ってきた楽曲の中でも、初めての試みがなされています。時代背景や設計資料みたいなものを用意して、SFチックな映画を完成させる感覚で作り始めました。
この曲の時代背景は、第3次世界大戦が起こってしまったあとの遠い未来。世界中が荒廃し、文明も滅んでしまって、人類も生き残っているのかどうか…といったところで、なぜか僕だけが生き残っていて。6畳の部屋からSOSを受信できないか、そして「生き残っている人がいたら応答してくれ」と電波を発信しているという設定を作り、それを叩き台にラッパーのRin音くんと一緒に曲を作っていきました。
僕は未来が荒廃してしまったあとの未来人という設定で、一方のRin音くんは、2022年を生きる現代人としての視点で歌詞を書いてきてくれました。SFチックではありますけど、あながち起きてしまってもおかしくない、そんなリアリティーのある楽曲になっていると思います。
この楽曲に込めた自分たちらしさですが、やっぱりどこまでいっても僕の歌詞というのは、ストレートで包み隠さずに自分の思ったことを歌っていると思うんです。ピュアな気持ちをそのまま詩に落とし込んでいるのが“神サイらしさ”なのかなって。
この間、初めてバンドでフルアルバムを作りまして、そのマスタリングの日に、第3者視点というか、俯瞰で僕らの曲を聴くことができたんですけど、着飾ってないときの、自分の素直な言葉には“重み・強さ”みたいなものがあると気づけて。『六畳の電波塔』は、<たった一つ叶うなら/うたで世界を救いたい>という歌い出しなんですけど、この言葉がすごく強いというか、個人的にも耳に刺さって離れてくれないと思えました。そんな感じを大切にしながら、Rin音くんと一緒に製作を進めていきましたね。大人の皆さんはもちろんなんですけど、僕たち5人は、どうかこの楽曲が戦争を知らない子供たちも平和を願うきっかけになるような役割になればと思っています。
個人的には、今回Rin音くんにものすごく刺激を受けたので、もっとラッパーの皆さんにフリースタイルで聴かせても、ハッとさせられるような、鋭利なワードを研究していこうかなと思っています。
柳田:僕たちのルーツとなる楽曲はTHE 1975の『She's American』です。この曲と出会ったのは、神サイを結成してしばらく経ったあとなんですけど、イギリスのO2アリーナというでっかい多目的アリーナにライブを観に行って、ぱんぱんにお客さんが入っている中で、THE 1975が『She's American』を演奏しているのをメンバー全員で観て、とにかく電撃が走りました。メンバーの衣装はスーツで、そんなライブ中に赤ワインを飲んだり、日本ではあまり見たことがない景色が広がっていたというか。
それと会場のお客さんは、露出の多いブロンドヘアのギャルが踊っていたりするんです。あれはやっぱり日本にいたら見ることができない景色というか、それでいてTHE 1975が『She's American』を演奏している絵面みたいなものも頭から離れてくれなくて。その映像を、何度もメンバーと観て、神サイに必要な要素を考えていきました。それからダンスビートや16ビートの楽曲も増えましたし、いつかは僕らもステージに上がるときスーツを着たり、ライブ中に赤ワインを飲んだり、ピアノの上に立ってギターをかき鳴らすなどをしてみたいですね。本当にあのライブは衝撃的で、これからも忘れることができないと思います。
「忘れることができない」ほどのTHE 1975の衝撃ライブをバンド全員で目の当たりにした神サイ。そんな出会いが、バンドのグルーブをより強固なものにしているのだろう。
アーティストの話を通じて音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けするコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」は、J-WAVE『SONAR MUSIC』内で月曜~木曜の22時41分ごろからオンエア。Podcastでも配信しており、過去のオンエアがアーカイブされている。
【「神はサイコロを振らない」柳田周作 出演回のトークを聞く】
・Apple Podcastで聞く
前編/後編
・Spotifyで聞く
前編/後編
・公式ページ
https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/opportunity/
(構成=中山洋平)
柳田が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』内のコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」。オンエアは6月13日(月)、14日(火)。同コーナーでは、アーティストたちの自身の楽曲に込めた想いと、彼らのアーティスト人生に大きく影響を与えた楽曲との出会いの話を通じて、音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けする。
新曲は「SFチックな映画を完成させる感覚で作り始めた」
「神はサイコロを振らない」は柳田をはじめ、吉田喜一(G)、桐木岳貢(B)、黒川亮介(Dr)の4人からなる福岡発のロックバンド。2020年に発表された楽曲『目蓋』は、当時のJ-WAVE『SONAR TRAX』にも選出された。6月には盟友であるラッパー・Rin音(リンネ)とコラボした楽曲『六畳の電波塔』を配信リリース。この楽曲にどんな自分たちらしさを込めたのか。柳田に聞いた。柳田:『六畳の電波塔』は、今まで僕が作ってきた楽曲の中でも、初めての試みがなされています。時代背景や設計資料みたいなものを用意して、SFチックな映画を完成させる感覚で作り始めました。
この曲の時代背景は、第3次世界大戦が起こってしまったあとの遠い未来。世界中が荒廃し、文明も滅んでしまって、人類も生き残っているのかどうか…といったところで、なぜか僕だけが生き残っていて。6畳の部屋からSOSを受信できないか、そして「生き残っている人がいたら応答してくれ」と電波を発信しているという設定を作り、それを叩き台にラッパーのRin音くんと一緒に曲を作っていきました。
僕は未来が荒廃してしまったあとの未来人という設定で、一方のRin音くんは、2022年を生きる現代人としての視点で歌詞を書いてきてくれました。SFチックではありますけど、あながち起きてしまってもおかしくない、そんなリアリティーのある楽曲になっていると思います。
この楽曲に込めた自分たちらしさですが、やっぱりどこまでいっても僕の歌詞というのは、ストレートで包み隠さずに自分の思ったことを歌っていると思うんです。ピュアな気持ちをそのまま詩に落とし込んでいるのが“神サイらしさ”なのかなって。
この間、初めてバンドでフルアルバムを作りまして、そのマスタリングの日に、第3者視点というか、俯瞰で僕らの曲を聴くことができたんですけど、着飾ってないときの、自分の素直な言葉には“重み・強さ”みたいなものがあると気づけて。『六畳の電波塔』は、<たった一つ叶うなら/うたで世界を救いたい>という歌い出しなんですけど、この言葉がすごく強いというか、個人的にも耳に刺さって離れてくれないと思えました。そんな感じを大切にしながら、Rin音くんと一緒に製作を進めていきましたね。大人の皆さんはもちろんなんですけど、僕たち5人は、どうかこの楽曲が戦争を知らない子供たちも平和を願うきっかけになるような役割になればと思っています。
個人的には、今回Rin音くんにものすごく刺激を受けたので、もっとラッパーの皆さんにフリースタイルで聴かせても、ハッとさせられるような、鋭利なワードを研究していこうかなと思っています。
日本では見たことがない景色が広がっていた
激しさと静けさの両極を交差するような楽曲とライブパフォーマンスが話題を集めている神サイ。そんなバンドは、どういった音楽に出会い、影響を受けているのだろうか?柳田:僕たちのルーツとなる楽曲はTHE 1975の『She's American』です。この曲と出会ったのは、神サイを結成してしばらく経ったあとなんですけど、イギリスのO2アリーナというでっかい多目的アリーナにライブを観に行って、ぱんぱんにお客さんが入っている中で、THE 1975が『She's American』を演奏しているのをメンバー全員で観て、とにかく電撃が走りました。メンバーの衣装はスーツで、そんなライブ中に赤ワインを飲んだり、日本ではあまり見たことがない景色が広がっていたというか。
それと会場のお客さんは、露出の多いブロンドヘアのギャルが踊っていたりするんです。あれはやっぱり日本にいたら見ることができない景色というか、それでいてTHE 1975が『She's American』を演奏している絵面みたいなものも頭から離れてくれなくて。その映像を、何度もメンバーと観て、神サイに必要な要素を考えていきました。それからダンスビートや16ビートの楽曲も増えましたし、いつかは僕らもステージに上がるときスーツを着たり、ライブ中に赤ワインを飲んだり、ピアノの上に立ってギターをかき鳴らすなどをしてみたいですね。本当にあのライブは衝撃的で、これからも忘れることができないと思います。
「忘れることができない」ほどのTHE 1975の衝撃ライブをバンド全員で目の当たりにした神サイ。そんな出会いが、バンドのグルーブをより強固なものにしているのだろう。
【「神はサイコロを振らない」柳田周作 出演回のトークを聞く】
・Apple Podcastで聞く
前編/後編
・Spotifyで聞く
前編/後編
・公式ページ
https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/opportunity/
(構成=中山洋平)
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