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吉岡里帆が爆笑したPodcast『奇奇怪怪明解事典』 Dos Monos・TaiTanにラップと番組の共通点を聞く

吉岡里帆が爆笑したPodcast『奇奇怪怪明解事典』 Dos Monos・TaiTanにラップと番組の共通点を聞く

Dos MonosのTaiTanが吉岡里帆とJ-WAVEで対談。TaiTanが玉置周啓と配信しているPodcast番組や、ラップを始めた経緯について語った。

TaiTanが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『UR LIFESTYLE COLLEGE』(ナビゲーター:吉岡里帆)。6月12日(日)のオンエア内容をテキストで紹介する。

Podcast番組を始めた理由

TaiTanは3人組ヒップホップユニット・Dos Monosのラッパーとして活躍。ポッドキャスターしても注目を集めており、MONO NO AWARE・玉置周啓と『奇奇怪怪明解事典』というPodcast番組を配信している(番組内ではイイヅカタイタン名義で活動)。

吉岡:『奇奇怪怪明解事典』、さっそく聴かせていただきました。Dos MonosのTaiTanさんが喋っているっていう情報を入れずに聴いたので、めちゃくちゃまっさらなリスナーなんですよ。

TaiTan:ありがとうございます(笑)。珍しいタイプですね。

吉岡:まっさらで聴いて、爆笑しました。

TaiTan:嬉しい! 相方の玉置君にも報告します。

吉岡:あと、話のテンポが本当にすごい。ラッパーのTaiTanさんが喋っていると知って納得しました。聴いていて気持ちがいいし、喋りは速いんだけどワードがちゃんと入ってくるんですよ。不思議な体験をさせていただきました。

TaiTan:めちゃくちゃ嬉しいです。僕は学生時代、演劇をちょっとかじっていたことがあったんですよ。そのお話も吉岡さんとできればいいなと思っております。

『奇奇怪怪明解事典』は「日々を薄く支配する言葉の謎や、カルチャー、怪奇現象を強引に面白がる」をコンセプトにした番組であり、2020年5月から配信がスタートした。

吉岡:番組を始めたきっかけは?

TaiTan:2020年5月はコロナ禍に入った初期で、Dos Monosはアメリカに1ヵ月間ツアーでまわる予定があったんですね。ですが、直前で全部キャンセルになり、スケジュールがまっさらになっちゃったんですよ。そのタイミングで、ラップとは違う何かをやりたいなと思ってPodcastを始めました。

吉岡:なるほど。なぜ玉置さんと一緒に番組を?

TaiTan:吉岡さんも経験があると思うんですけども、言葉の“間合い”というか、最初に喋ったときの言語感覚がかなり近いなと思ったんです。声をかけたタイミングは(玉置と)会ってから2、3回ぐらいだったんですけど、そのときに感じた直感があまりにも強くて「君とやりたい」と声をかけました。

吉岡:いいですねえ。おふたりのPodcastを聴いていると2、3回ぐらいしか会っていない状況から始めたと思えないです。最初のほうを聴いていても“幼馴染感”があるんですよ。クラスメイトの、めっちゃ仲がいいけど喧嘩ばかりしている男友だちって感じです(笑)。

TaiTan:あはは(笑)。

吉岡:Podcastではカットとか編集はされているんですか?

TaiTan:あまりにも冗長になっていたり、「これは使えないな」と思うものはカットするんですが、基本的にはそのまんまですね。

吉岡:私、そういう潔さみたいなものに憧れがあるんですよ。すごく羨ましいなと思いました。

TaiTan:Podcastのいいところは、自分の好きなように喋れるところですね。

ラップとPodcastの共通点

『奇奇怪怪明解事典』の更新は毎週土曜日の22時。人文書、小説、漫画、映画、お笑いなど、さまざまなカルチャーを取り上げたトークが繰り広げられる。

吉岡:出てくる作品が幅広いなという印象があります。TaiTanさんご自身がちゃんと作品をチェックされている方なんだと、Podcastを通じて感じました。見たり聞いたり読んだりすることって大好きですか?

TaiTan:そうですね。ただ、「番組のために作品をチェックする」っていうのはほとんどないです。映画を観たり本を読んだりするのは、ライフスタイルのなかにナチュラルに入っている時間ですね。

吉岡:インプットの時間って意識的に取られているんですか?
TaiTan:僕はお風呂のなかとかトイレのなかとかでもずっと本を読んだりしています(笑)。

吉岡:すごい。

TaiTan:昔からそういうスタイルなんですよね。

吉岡:めちゃくちゃ本を読んでいる人の言葉選びだなって感じます。

ラッパーとポッドキャスターの活動では、気持ちを切り替えているのだろうか?

TaiTan:Dos Monosはラップ、『奇奇怪怪明解事典』は「これってどう思う?」ってことを提示しているんですが、両者には「俺はこう思うけどみんなはどうですか」みたいな、共通のコミュニケーションがあるんですよ。なので、そこまで大きな気持ちの切り替えがあるわけではないです。

吉岡:そうなんですね。玉置さんってけっこう反対の意見じゃないですか。「ここ(Podcast)で喋れるようになったから曲が作りにくくなった」みたいな。喋っていることで楽になる部分が多いんだなと感じました。

TaiTan:(曲が作れないのは)言い訳だと思います(笑)。

吉岡:あはは(笑)!

ふたりが大笑いしたコントとは?

『奇奇怪怪明解事典』は2月に書籍版(国書刊行会)を刊行。過去配信から厳選した50のエピソードが収録されている。

吉岡:目次を読むだけでこんなに笑えることってあります? 何なら私、著者の近影でも笑いましたからね。

TaiTan:白黒の近影でね(笑)。

吉岡:そうそう(笑)。昔の文豪の写真みたいな。めっちゃ笑いました。センスがあるなあと思いましたね。

TaiTan:嬉しいです。

吉岡:タイトルから、聴きたいなと思ったものを紹介したいと思います。「スポーツに興味ある前提なのなんなん問題」、めっちゃ聴きたいです。

TaiTan:これは僕らのなかでもめちゃくちゃ盛り上がった回でした。
吉岡:聴きます! 

続けて吉岡は、目次に記載された「『キングオブコントの会』と『知らねえ奴の知らねえ会話』問題」が気になったとコメント。

吉岡:私、『キングオブコントの会』(TBS系)は観ています。

TaiTan:この回では「ロバートの秋山竜次さんが出ていたコントが面白過ぎた」ってことを話しましたね。

吉岡:お昼の情報番組のコントですね。あれヤバかったですよね!?

TaiTan:所属事務所とかを言うんだけど、「どこだよ」みたいなところなんですよね。知らねえ奴の知らねえ会話が面白かったです(笑)。

吉岡:めっちゃ面白かったですよね。

TaiTan:めっちゃわかります(笑)。あれは腹が壊れるぐらい笑いました。

吉岡:番組を観ていたのもあって、すごく気になるタイトルです。本で読むのも面白いと思いますし、Podcastのアーカイブを聴いていただくのも最高だと思います。書籍化するにあたって気を付けたポイントは何ですか?

TaiTan:吉岡さんが「持った瞬間に笑っちゃった」っておっしゃっていたんですけども、めちゃくちゃ分厚いんですよ。600ページ近くあるんですよね。

吉岡:こういう本、ないですから(笑)。

TaiTan:そうなんですよね。番組本で、箱入りで、しかも4,000円するんですよ(笑)。

吉岡:でも、辞典ってそれぐらいの値段はしますよね? 面白いから高いって感じはしないです。あと、本の文字がめっちゃ小さいですから、文字数も多いです。

TaiTan:必死にフォローしていただいてありがとうございます(笑)。

吉岡:妥当な値段です(笑)!

TaiTan:こういう形にしたのは一応意図があるんですよ。自分のいいように喋れるのがPodcastのいいところとは言いましたけども、ある部分を取り上げられて曲解される可能性も含まれているメディアなんですよね。僕らに興味がある人にだけ届けばいいやという思いで始めたPodcast番組だったので、本にする上でも簡単にアクセスし易過ぎないものがいいなという意図がありました。

吉岡:本を売るときに“たどり着きにくい”のを打ち出すのって、あんまりないと思うんですよ(笑)。あえてそうしたことにこだわりを感じます。

『UR LIFESTYLE COLLEGE』は、2021年2月に『LIFESTYLE COLLEGE 吉岡里帆と日曜日18時。』(リットーミュージック)というタイトルで書籍化されている。吉岡はTaiTanに「ラジオやPodcastを書籍化することのよさってどんなところだと思いますか?」と質問した。

TaiTan:手元にあるっていう安心感というか、信頼できる気持ちは書籍にしないと生まれなかったかなと思っています。あと、アクセスし易過ぎないものにはしましたけども、いろんな人に届いてほしいなって気持ちは当然あるんですよ。「本屋でたまたま見つけて買いました」といった声もいただきますしね。そういうところに本ならではのよさがあると思いますね。

TaiTanがラップを始めたきっかけは?

TaiTanは少年時代、自宅でラジオ、プロ野球、音楽などを楽しんでいたそう。「ラジオを聴いているのが今の活動に繋がっているのかなと思いました」と、吉岡は所感を述べた。

TaiTan:中一ぐらいのときに初めてラジオの文化に触れて、「こんなに面白い世界があるんだ」と思ったんですね。そのときから「自分もいつかこういうことをしたいな」と思っていましたね。

吉岡:なるほど。学生の頃ってどんな風に遊んでいましたか?

TaiTan:僕は中一からずっとドラムをやっていましたね。

吉岡:もうそこから音楽活動がスタートしているんですね。

TaiTan:何もついていけなくって、中一の夏から帰宅部になったんですよ(笑)。

吉岡:早い(笑)。

TaiTan:めちゃくちゃ暇だなと思っていたときに出会ったのがドラムでした。そこから結局高三までドラムをやっていました。

吉岡:ドラムからラップに行ったのは、どういった流れがあったんでしょうか?

TaiTan:高三までは「バンド活動大好き」みたいな感じだったんですけど、大学に入ってからはコントとか演劇といった表現に興味を持つようになったんですね。表現活動をしていくなかで、板の上で言葉を発することの気持ちよさ、観客にダイレクトに届いていくことの気持ちよさに目覚めました。元々、ドラムのリズムの面白さが好きだったから、リズムと言葉の面白さが交差するラップの表現にたどり着いたんですね。

吉岡:演劇は具体的にどんなことをやられていたんですか?

TaiTan:基本的にはコントみたいなものが多かったです。「演劇ってすごいな」って思ったのは、松尾スズキさんの大人計画でした。

吉岡:面白いですよねえ。

TaiTan:大人計画の『ドライブイン カリフォルニア』というお芝居を、仲間を集めてコピーしたりしていましたね。

今回のトークは、6月19日までradikoタイムフリーで聞くことができる

【radikoで聞く】 https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20220612180000

そして『奇奇怪怪明解事典』ではその後、「吉岡里帆さんの番組でた」というチャンネルが公開。番組出演への喜びを語った。同番組とあわせて楽しんでほしい。



Dos Monosの最新情報は、オフィシャルTwitterまで。

『UR LIFESTYLE COLLEGE』では、心地よい音楽とともに、より良いライフスタイルを考える。オンエアは毎週日曜18時から。

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2022年6月19日28時59分まで

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番組情報
UR LIFESTYLE COLLEGE
毎週日曜
18:00-18:54