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Yaffle自身初のライブも!「TOKYO M.A.P.S Yaffle EDITION」最終日を藤田琢己がレポート

Yaffle自身初のライブも!「TOKYO M.A.P.S Yaffle EDITION」最終日を藤田琢己がレポート

J-WAVEと六本木ヒルズは、フリーライブイベント「J-WAVE & Roppongi Hills present TOKYO M.A.P.S Yaffle EDITION」を、5月3日(火・祝)と5月4日(水・祝)に六本木ヒルズアリーナで開催。今年はプログラムオーガナイザーをYaffleが務めた。

ここでは、イベントMCを務めた藤田琢己による2日目のライブレポートをお届けする。

【1日目のライブレポート】https://news.j-wave.co.jp/2022/05/content-110.html

そしてJ-WAVE(81.3FM)では、5月5月(木・祝)18:00~19:55に『J-WAVE SPECIAL TOKYO M.A.P.S Yaffle EDITION』もオンエア。各アーティストのライブ音源やYaffleと藤田琢己のスペシャル対談をお届けした。オンエアは5月12日(木)28:59までradikoで楽しめる。

【radikoで聞く】https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20220505180000

Kroi

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初日よりもグッと気温が上がった六本木ヒルズアリーナ。会場のお客さんの姿も前日と違い、Tシャツ姿のお客さんが並ぶ中トップバッターとして登場したのは注目新人のKroi。ソウルやファンク、ヒップホップからロックまで様々な音楽ジャンルをミックスさせた楽曲が印象的なバンドだが、一曲目は落ち着いた表情で会場全体の空気感を確かめるように「Small World」をパフォーマンス。小気味良いラップからヒートアップしたシャウトのように歌い上げるところまで、曲の表情とバンドの熱量を自在にコントロールして会場を盛り上げていく。
「リハーサルを終えた時にあまりに攻めすぎた選曲だったので演奏曲を変えました」という説明と共にミディアムスローな曲「帰路」を披露。新曲「Pixie」もゆったりとしたアレンジで原曲とはちがう表情を見せ、会場の注目をステージに引きつけていた。

【すべてのライブ写真】https://news.j-wave.co.jp/2022/05/content-100.html

AAAMYYY

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のちに自身の出番のあるTENDREのキーボード&コーラスのサポートの元、彼の鳴らす浮遊感のあるシンセの音に乗ってステージに登場したのはAAAMYYY。1曲目の「Leeloo」からTENDREの優しく深みのあるバックコーラスとブレンドして、豊かな歌声が会場に響き渡る。
かぜにきらめく新緑の木々をバックに、微風に体を預けるようにステージ上で揺れながら、浮遊感のある歌声で会場を包んでいくが、バンド演奏が熱を帯びるとお客さんも歌詞に合わせて手を上げて反応していった。
「私の地元(長野)では御柱祭といって、大きな丸太に乗っかって(斜面を)滑り降りるお祭りがあるんですけど、それが開催されたんです。こういうイベントが開催されて、嬉しいですね!」というフェスイベントへの参加の喜びを彼女自身が噛み締めながら歌っているのが伝わってきた。
ラストはTENDREとのデュエットから始まる「AFTER LIFE」、アウトロはバンドメンバーがかき鳴らす力強いサウンドを背にふわりとステージを去っていった。

【すべてのライブ写真】https://news.j-wave.co.jp/2022/05/content-102.html

TENDRE

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陽の傾きで影になった街路樹の緑が色濃く見える景色をバックにTENDREのライブがスタート。
サポートのサックス小西遼、コーラスのAAAMYYY、ドラムの松浦大樹全員が座って演奏をするスタイルでパフォーマンス。「KroiもAAAMYYYもぶちかましましたね、なのでどうしようかなと思ったんですが……爽やかな風をお届けしにきました」と言って両手を広げておどけつつ、J-WAVEジングルのメロディを歌いながら曲に繋がっていくパフォーマンスも披露し、馴染みあるJ-WAVE愛を感じるステージングを披露していた。
曲の間奏では会場を見渡し、ドラム松浦とアイコンタクトをとりながら、会場全体をリズムとメロディーの世界に取り込んでいくように演奏していく。「19年にここに来てて、出るのが夢でした。Yaffle君『共鳴』したかったです」「最初は三人でやろうと思ったんですが、せっかくAAAMYYYがいる、っていうことで、懐かしい曲やりますか?」という紹介で「KAMERA」を披露。サックスの音色がセクシーに響き渡る「LIFE」では、会場全体がハンドクラップで曲を盛り上げ、曲のグルーヴに参加しているようだった。

【すべてのライブ写真】https://news.j-wave.co.jp/2022/05/content-103.html

WONK

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日が傾き始めてもまだ暑さの残る六本木、全体が影になっている屋根付きのヒルズアリーナは心地よい風が吹き込んでいる。静寂の中から少しずつ音の響きを確かめるように、徐々にうちに秘めた熱がじわじわと溢れ出てくるように、音の強さに変わっていく1曲目「Dance on the Water」からライブがスタート。「揺れていこうぜTOKYO M.A.P.S!!」とボーカル長塚が会場を煽ると大きな拍手が巻き起こる。「Pieces」ではアーバンR&Bな曲調に艶やかでひらりと舞うような歌い方のボーカルに、技巧派なバンドがそれぞれの演奏で華やかに音を響かせる。サックスのサポート安藤康平はこの曲ではフルートで色を添えた。
新曲の「Migratory Bird」はベースの井上がアコースティックギターを演奏し、フォーキーでしなやかなミディアムバラードを披露。ジャズやソウル、R&Bの印象の強いWONKだが、新しい感覚の曲で六本木に軽やかな風を吹かせてくれているようだった。
祝祭感のある楽曲「FLOWERS」の演奏を始めると、メンバー全員の表情がパッと明るくなり楽しい雰囲気で会場を包み込んだ。
最後はしっとりと語りかけるように「Umbrella」を歌い会場の雰囲気を夜のモードへと帰していった。

【すべてのライブ写真】https://news.j-wave.co.jp/2022/05/content-104.html

Yaffle

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日が落ちてライティングが眩しく輝く六本木ヒルズのステージ。ライブパフォーマンスを初めて披露するというYaffleのステージを興味深い眼差しで満員のお客さんが見つめる中、4人編成のYaffleバンドが登場。割れんばかりの拍手を受けながらライブがスタート。後ろにあるLEDスクリーンにはCGコラージュされたビビッドな映像が急展開で流れていく中、高速で攻撃的な演奏を矢継ぎ早に繰り出していく凄腕の楽器隊。MCもなく次々と演奏を繰り広げていくインストルメンタルバンドの様相で、自身の楽曲のフィーチャリング・ボーカルはボーカルトラックとして鳴らしながらも、メインはあくまでも自由度を盛り込んだ四人のバンドの怒涛のエネルギーとスピードが、LEDと会場のライティングとシンクロして異空間に引き寄せられていくような没入感を覚える。
持ち時間は40分だが、体感時間はその半分のように感じるほど息もつかせぬ圧倒的な演奏とスピード感で、終始会場はステージに釘付けになっていた。
途中「Reconnect feat. Daichi Yamamoto & AAAMYYY」ではサプライズでAAAMYYYが歌いながらステージに登場。驚きの表情で拍手をする観客とクールに演奏するメンバーと軽やかに歌いステージを去っていくAAAMYYY、その余韻をさっと上書きするようにラスト曲「Empty Room feat. Benny Sings」を続けていく。
激しく頭と体を揺らしながらリズムとグルーヴに身を任せ、楽曲の演奏に没頭していくYaffle。様々な演奏と音をキーボードから繰り出し、バンドの一体感とキレを終始失わないまま演奏が終了。大きな拍手が鳴り止まず、興奮が冷めることなく数分客席のお客さんはスタンディングのまま動けないように見えた。ゆったりとグルーヴ感を楽しむアーティストが多い中、演奏で圧倒するスタイルで会場を魅了した。

プログラムオーガナイザーとして「自分が好きなアーティストを呼んだので、見ていてとにかく楽しい」と語っていたが、自身の初ライブはしっかりと存在感を示し、2日間の大トリとして最高潮の盛り上がりを見せた。

【すべてのライブ写真】https://news.j-wave.co.jp/2022/05/content-105.html

(Text by 藤田琢己、Photo by 上飯坂一)

イベント情報

・「TOKYO M.A.P.S」とは?

毎年ゴールデンウィークに開催してきた「TOKYO M.A.P.S」は、六本木ヒルズとJ-WAVEがこれまで取り組んできた文化発信を、音楽・アート・パフォーマンスなどのプログラムを通じて体感・参加できる特別プログラムイベントとして2008年にスタートしました。毎年プログラム・オーガナイザーを迎え、その年のテーマに沿ったオリジナリティ溢れる魅力的なアーティストが出演します。2020年と2021年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で開催を断念することとなりましたが、2022年は感染対策を万全に、3年ぶりに開催。

・今年のプログラム・オーガナイザーはYaffle

今年はプログラム・オーガナイザーとして、感度の高いプロデュースワークで、国内外の数多くのアーティストのアレンジや楽曲提供から、CM・映画の音楽制作など幅広く活躍する気鋭のソングライター・プロデューサーYaffleが就任。Yaffleが掲げる今年の「TOKYO M.A.P.S」のテーマ“Resonance”のもと、5月3日(火・祝)はeill、iri、Nulbarich、Ryohu、新東京、5月4日(水・祝)はAAAMYYY、Kroi、TENDRE、WONK、Yaffle(出演アーティストは両日ともアルファベット順)の全10組が出演。

開催期間:5月3日(火・祝)、5月4日(水・祝)
会場:六本木ヒルズアリーナ
入場料金:無料・入れ替え制
主催:六本木ヒルズ、J-WAVE(81.3FM)
問い合わせ:六本木ヒルズ総合インフォメーション 03-6406-6000(11:00~19:00)
公式サイト:https://www.tokyomaps.jp/
公式Twitter:@TOKYOMAPS

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