音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」
“限界超え”に挑む選手の躍動を見よ! 日本初上陸の『X Games』の楽しみ方や注目選手は

“限界超え”に挑む選手の躍動を見よ! 日本初上陸の『X Games』の楽しみ方や注目選手は

この春、日本初上陸となるアクションスポーツの祭典『X Games』。同イベントの魅力や楽しみ方について、スポーツMCのアリーが、今回開催される『X Games Chiba 2022 Presented by Yogibo』の公式ガイドブック編集長で、モトエックス協会理事も務めるアクションスポーツジャーナリストの梶野仁司氏とともに深掘りした。

2人が対談したのは、J-WAVEで22年4月10日(日)に放送された番組『J-WAVE SELECTION WHAT IS X GAMES?』。同番組では、ナビゲーターのアリー、梶野氏のほか、『X Games Chiba 2022』でMoto X Best Whipに出場する渡辺元樹選手と、女子スケートボードパークに出場する中村貴咲選手も登場した。

“『X Games』ならでは”の注目選手とは?

『X Games』日本人最多の現地取材経験を誇る梶野氏。同大会を初開催時の1995年から追い続けている彼にとって、初の日本開催となる『X Games Chiba』の注目選手は誰なのか。

梶野:皆さん、東京五輪で金メダルを獲得したスケートボード・男子ストリートの堀米雄斗選手、スケートボード・女子パークの四十住さくら選手に期待を寄せているかと思いますが、「『X Games』ならでは」というところで、僕はスケートボード・バートの芝田元選手を挙げたいです。
xgames-moto220224-02.jpg
梶野:彼を初めて見たのが、2017年のアメリカ・ミネアポリスで開催された『X Games』。スケートボード・バートは日本ではあまりなじみがないですけど、『X Games』にとっては第1回の大会からずっと行われている由緒正しい競技で、アメリカ人のお家芸的な側面があります。そんな『X Games』伝統のスケートボード・バートに「日本人が滑っているぞ」と思って見ていたら、衝撃的な技の連発で。現地のアメリカ人たちも「ウオー!」と盛り上がっているわけですよ。そんな芝田選手と先日行われた『X Games』の出場選手発表会で初めて話しましたが、性格もすごくいいやつだし、ビジュアルもかっこいい。それに、スケーターなのにハーレー乗ってるし(笑)。
xgames-moto220224-01.jpg
アリー:トリック・ルーティンから、スケートボードのスタイル、ファッション、生き方まで、すべてにおいて芝田選手はこだわりを持っていますよね。しかも、2016年が銀で、2017年が金、2018年が銀と、近年『X Games』に出場すれば確実にメダルを獲っていますし。

梶野:本当にいいスケーターですよね。

アリー:では、それ以外の選手はどなたになりますか?

梶野:モトエックスの渡辺元樹選手ですね。彼は過去の『X Games』でシルバーを3回獲っている一方で、ゴールドはまだ獲っていません。渡辺選手とも先日、直接話をしましたが、その中で日本大会に懸ける熱い思いを感じたので、個人的にかなり期待しています。
xgames-art190803-05.jpeg
アリー:なるほど。あとBMXでいうと、BMXフラットランドが19年ぶりに『X Games』の種目として復活します。

梶野:日本はもともとフラットランドが盛んなことで有名でした。『X Games』の種目でなくてもずっと日本の中で育て上げられてきたカルチャーであり、これまでに様々なトップアスリートが生まれてきた中で、今回注目のライダーとして挙げたいのは、内野洋平選手です。彼はいつも大きな舞台で何かをやってくれる。今までいい意味で僕たちの期待を裏切ってくれたうっちー(内野選手)が、『X Games Chiba』に向けて何か仕掛けてくるんじゃないかと睨んでいます。
xgames-art190803-06.jpg

オフィシャルグッズは、マストバイなアイテム多数

『X Games』は国際競技会であると同時に、音楽やアート、ファッションなどと深く結びつくエンターテインメントフェスティバルでもある。そのため物販には魅力的なグッズが並ぶと、梶野氏は説く。

梶野:海外の『X Games』では、おみやげとしてスケボー・デッキ(※スケートボードの板)が販売されています。そのグラフィックデザインがすごくおしゃれで、毎回すぐに完売してしまうので、僕なんかは会場に到着したその日のうちに買うようにしているんです。おそらくみんな乗るためじゃなく、部屋に飾るために買っていて、アスリートの中には一人で3~4枚購入する人もいるほどです。

アリー:それだけ価値があるものなんですね。

梶野:今回のデッキは、現代アーティストの山口歴(めぐる)さんが描かれた大会のメインビジュアルがデザインされていて、すごい良い仕上がりになっているので、これは間違いなく“買い”ですね。
xgames-art190803-07.png
梶野:あとは、レジェンドスケーターのキース・ハフナゲルが2002年に創立したアパレルブランド「HUF」とのコラボレーショングッズも販売されます。僕はスケボーも好きで、西海岸に行くと必ず「HUF」のショップに寄るぐらい気に入っているので、まさか今回のアパレルを「HUF」がやってくれるなんて、アガリましたよね。激アガリです(笑)。

アリー:最強ですよね、ファッションの部分、そしてアートの部分。さらには音楽でいうと、過去にはメタリカ、カニエ・ウェスト、ザ・チェインスモーカーズなど、錚々たるアーテイストがライブパフォーマンスをしているわけじゃないですか。そして今回の『X Games Chiba』では「MAN WITH A MISSION」の支出円が決定しました。

梶野:素晴らしいですね。アクションスポーツと色々な意味でリンクするアーテイストなので、非常に楽しみです。

アリー:どんなパフォーマンスになるのか期待したいですね。

アクションスポーツの感動は、選手が限界を超えようとする姿

xgames-art190803-02.jpg
観戦する上で、一般的なメジャースポーツとアクションスポーツではどんな違いがあるのだろうか?アリーが尋ねると、梶野氏はこう答えた。

梶野:アスリートが限界を超えようとする姿に、アクションスポーツの感動が詰まっているように思います。会場に設置されたジャンプ台から飛び降りることは、どんな競技者でも怖いに違いない。にもかかわらず、その恐怖に打ち勝つ勇気だったり、「この技を決めてやる」という信念だったりが、「X games」では肌に伝わってくるんですよね。

ここで梶野氏は、「たとえば、この間の北京五輪の平野歩夢選手」と、アクションスポーツの一つ・スノーボードにおける日本の若きエースの話題を持ち出した。平野選手は、北京五輪・スノーボード男子ハーフパイプ決勝2回目のランで、五輪史上初となる大技「トリプルコーク1440」を含む異次元の滑りを成功させるも、91.75点で暫定2位の評価だった。採点への“怒り”をバネに迎えた最終3回目のラン。再び「トリプルコーク1440」を組み込んだルーティンで果敢に挑み、見事96.00の高得点をマークし、そのまま金メダルを獲得したことは記憶に新しい。

梶野:僕はあの3回目のジャンプを見て、忘れてたものを思い出させてくれたというか、なんか頑張らなあかんな、というか……。彼のああいった姿を見て勇気をもらいました。

アリー:「2回目のジャッジに対する“怒り”をうまく表現できた」と。その表現の中にものすごい情熱が込められていて、あのポイントを出したわけですもんね。

梶野:そう。スポーツだから「相手に勝つ」という要素はもちろんあるけど、それ以前に自分に勝たないと何も始まらない。自分を表現することに全てを懸けるということが、アクションスポーツやストリートスポーツの魅力ではないでしょうか。

アリー:そういった魅力を「X Games Chiba 2022 Presented by Yogibo」でも感じて欲しいですね。

梶野:そうですね。ぜひ会場に来て生で感じて欲しいです。

(構成=小島浩平)

この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。

  • 新規登録簡単30
  • J-meアカウントでログイン
  • メールアドレスでログイン
radikoで聴く
2021年4月17日28時59分まで

PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

番組情報
J-WAVE SELECTION WHAT IS X GAMES?
2022年4月10日(日)
22:00-22:54