音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」
長濱ねるが「想像力が足りなかった」と反省した映画とは?

長濱ねるが「想像力が足りなかった」と反省した映画とは?

ハリー杉山と長濱ねるが、気になる映画ニュースや映画『パワー・オブ・ザ・ドッグ』の魅力を語り合った。

トークが繰り広げられたのは、ふたりがナビゲーターを務める、J-WAVEで放送中の番組『POP OF THE WORLD』のワンコーナー「DOGA FOR YA!」。ここでは1月22日(土)のオンエアをテキストで紹介する。

トム・ホランド、またも直談判?

以前、トム・ホランドが、自身がジェームズ・ボンド(『007』シリーズ主人公)を演じるオリジナルストーリーを作り、スタジオに売り込んでいたニュースを紹介した。

【関連記事】
トム・ホランド、ジェームズ・ボンドになりたい!

実はトムが別のところでも自分の出演を直談判していたことがわかった。それは、恋人のゼンデイヤが主演しているドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』。

EUPHORIA Trailer (2019) Zendaya, Teen Series

同ドラマは、ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』や『チェルノブイリ』などで知られるHBOと、映画『ムーンライト』や『ミッドサマー』などで知られるA24がタッグを組んだ人気ドラマだ。トムは同ドラマのシーズン2撮影中に30回も撮影現場へ通い、ゼンデイヤをサポート。さらにスタッフへ自身の出演を直談判していたそうだ。

ハリー:すごくない? 恋人の現場に行って、しかもいろいろとサポートしながら出演を直談判。
長濱:いいですね、私もしたい。恋人が芸能関係のお仕事じゃなくても、たとえば銀行員やカフェ店員、図書館の司書だったらと考えると、見に行って「頑張れ」ってしたい。
ハリー:(銀行員の恋人だったら)わざわざ新しい口座をつくっちゃったりしてね。最高だね。さすがトムホだよね。
長濱:シーズン2の出演は叶わずでしたが、キャストたちにも好かれ、「出てもいいんじゃない?」と言われているみたいですね。
ハリー:カメオ出演でもいいんじゃない?

ついに宇宙空間にスタジオができる!?

宇宙を舞台とする映画に携わる「Space Entertainment Enterprises(SEE)」が、2024年までに宇宙空間にテレビ番組と映画のためのスタジオを建設する計画を発表。映画・テレビ・音楽・スポーツなどのコンテンツの開発・制作・録音・放送・ライブストリーミングなどが可能になるとのこと。

長濱:民間人が宇宙へ行ったり、ここ数年でぐっと宇宙が近くなった気がして、すごいですよね。もしかしたらラジオ番組も宇宙からお届けできる日が来るかもしれない。
ハリー:「宇宙で映画を撮りたい」ってDEAN FUJIOKAさんも言っていましたよね。
長濱:そういうお話が夢じゃなくなってきますね、楽しみです。

不協和音漂う、純文学的作品

ベネディクト・カンバーバッチ主演映画『パワー・オブ・ザ・ドッグ』を紹介。監督は『ピアノ・レッスン』で女性監督として初のカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞したジェーン・カンピオン。1920年代のアメリカ・モンタナが舞台となったNetflixオリジナル映画だ。

『パワー・オブ・ザ・ドッグ』予告編 - Netflix

長濱:ロケ地はニュージーランドだったみたいなんですけど、私、モンタナに中学生のころホームステイしていたので、それも重なって印象的でした。ベネさまがフィル・バーバンクという大牧場主を演じております。その弟のジョージ(ジェシー・プレモンス)が、未亡人のローズ・ゴードン(キルスティン・ダンスト)と出会って、ふたりはやがて結婚して、ローズは仕事を辞めて牧場に入ります。フィルがけっこうとげとげしくて、人やモノに当たったりローズを受け入れなかったり、ローズの連れ子のピーター(コディ・スミット=マクフィー)にも冷酷な態度をとったりします。カウボーイが出てくるので一見西部劇のように見えるんですけど、ちょっと違って、純文学のように何にも起こらないように見えてずっと不思議な不協和音が漂っていて、最後はするすると伏線が回収されてゾクゾクしました。こういうつもりで観ていなかったのに、こんな気持ちになるんだと面白い映画でした。

同映画を観たリスナーからは「牛の背中のハエ、馬の横顔、乾いた丘、映像が印象に残りました。ピーターの目が怖かった」や「マイノリティの話が物語の進行と絡んでいてとても見ごたえがありました。ピーターくん、なにか平和的なやり方がありそうな気がするけど、人生を切り開くやり方として手加減できない宿命を背負っているようにも見えるし、謎が多く、あれこれ考えるのが楽しい作品でした」などのメッセージが寄せられた。

長濱も「あまり描写しすぎないというか説明する絵が少なくて、予想しながら観ていくのも“これぞ映画体験”という感じでいい」と感想を述べた。

ハリー:BGMは、まさに(音楽を担当したレディオヘッドの)ジョニー・グリーンウッドというか。たまに現れる不協和音というか、モヤモヤする心をものすごく美しく反映させていて最高だね。

さらに長濱が、おすすめポイントを語った。

長濱:まずは圧倒的映像美と広大な自然。広い世界のすごく狭いところで狭いことが行われている対比がすごくて。33分54秒の山と、52分24秒の引きの電車のシーンが、一瞬なんですけどすっごく好きでした。あと、36分43秒でジョージがあることで泣くんですけど、その泣くときの顔がなんとも言えない気持ちにさせてくれるので、そのお芝居もすごく好きです。

また、長濱は「この映画を観てこういうことを感じ取るのは違うのかもしれないんですけど」と前置きをしつつ、こう続ける。

長濱:周りや街なかでイライラしすぎてモノや人に当たっちゃったりする場面を目にしたり、私自身もそうなっていたりすることもあるかなって思うんですけど、それって誰にも言えない秘密を持っていたり、やり場のない気持ちがあったり、どうしようもない怒りをどう表現していいかわかんなかったりするのかもしれないなと思いました。すごくイライラしている人を見ると、ちょっとびっくりしたり距離を取ろうって思ってしまったりしていたんですけど、それは自分に想像力が足りなかったんだなと。その人の内面の葛藤や戦い、誰にも言えないことを持っているのかもっていう見方をすると、そういう人とも分かり合えたり、距離感も変わってきたりするのかなと思いました。あと、自分自身もそういうことを人に対してしていることがあるのかもと振り返れる映画でした。
ハリー:距離感って難しいよね。めっちゃイライラしている人って何も受け付けないこともあるからさ。
長濱:ずっとイライラしているフィルを、ローズの連れ子ピーターがちょっとほどいていく感じもあるので、そこもぜひ楽しみに観てください。

『POP OF THE WORLD』の「DOGA FOR YA!」では、話題の洋画や海外ドラマから毎週1作品をピックアップして紹介。その作品の魅力や、文化的背景について語る。放送は毎週土曜日7時5分頃から。

この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。

  • 新規登録簡単30
  • J-meアカウントでログイン
  • メールアドレスでログイン
radikoで聴く
2022年1月29日28時59分まで

PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

番組情報
POP OF THE WORLD
毎週土曜
6:00-8:00