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【SKY-HI×ジャパニーズ・ブレックファスト】米国の音楽活動で「アジアルーツ」のアイデンティティとどう向き合う?

【SKY-HI×ジャパニーズ・ブレックファスト】米国の音楽活動で「アジアルーツ」のアイデンティティとどう向き合う?

ジャパニーズ・ブレックファストが、アメリカでの音楽活動や最新アルバムと書籍に関するエピソードを語った。

ミシェルが登場したのはJ-WAVEで放送中の番組『ACROSS THE SKY』のワンコーナー「IMASIA」(ナビゲーター:SKY-HI)。ここでは1月23日(日)のオンエア内容を紹介する。

SKY-HIは、3月4日(金)にLINE CUBE SHIBUYAで開催される「JFL presents LIVE FOR THE NEXT 2022」に出演。自身が主宰するレーベル「BMSG」に所属するNovel Core、BE:FIRST、Aile The Shotaらとともにパフォーマンスを披露する。会場チケットは1月30日(日)まで先行予約受付中。詳細は公式サイトまで。

・「JFL presents LIVE FOR THE NEXT 2022」
https://www.forthenext.jp/

ジャパニーズ・ブレックファストとのリモート対談が実現!

ジャパニーズ・ブレックファストはフィラデルフィアのロックバンド、リトル・ビッグ・リーグのミシェル・ザウナーによるソロプロジェクト。今回SKY-HIとリモート対談を行った。まずは、プロジェクトにまつわるエピソードを訊いた。

SKY-HI:今はどちらにいらっしゃるんですか?
ミシェル:ニューヨークのブルックリンのアパートメントにいます。
SKY-HI:ミシェルさんは韓国をルーツに持っていて、プロジェクト名はジャパニーズ・ブレックファストとのことで。どういったタイミングで思い浮かんだんですか?
ミシェル:プロジェクトが始まったのは2013年頃で、当時はミュージシャンとして無名でした。デモの音源はSNSのTumblrなどでよく公開していたのですが、そのタイミングでよく見ていた画像が「日本のアニメーションの朝食」だったんですね。その画像を見て「とてもおいしそうだな」と思ったし、心が和らいだのでプロジェクト名に採用しました。

自身のルーツやアイデンティティと向き合う機会が増えた昨今

SKY-HIはミシェルに「現在の東アジア音楽に対して感じていること」を訊いた。

SKY-HI:ミシェルさんがプロジェクトを始められた2013年と比べると、東アジアの音楽の存在感ってだいぶ変わったと思うんですよ。そういった変化って活動を通じて感じられましたか?
ミシェル:私が育ったところは白人がメジャーな土地でして、全体の1パーセントぐらいしかアジア人がいなかったんですね。そもそもで、韓国人と中国人と日本人の違いも現地の人はわかっていなかった気がします。だけど今は、K-POPがすごく盛り上がっているじゃないですか。それってすごいことだなと思います。
SKY-HI:たしかに、2013年と比べたら状況が全然違うもんなあ。

近年は人種のアイデンティティを問われる場面も増えており、自身のバックグラウンドやカルチャーを発信する機会が増えたとミシェルは語る。

SKY-HI:最近、アジアのルーツを持つことについてよく聞かれていると思うんです。ミシェルさんはプロジェクトの活動当初、自身のルーツって強く意識されていましたか?
ミシェル:状況が変化するにつれて、自身のアイデンティティを出しやすくはなりました。だけど、そこに対して集中していったという境界線を引くのは難しいです。

ミシェルは2021年にリリースしたアルバム『Jubilee』を取り上げ、自身のアイデンティティへの意識について述べた。

ミシェル:アルバムでは、母の死について向き合っています。母が韓国人なので、いなくなるということは自身にある“韓国”というアイデンティティの喪失についても意識せざるを得ません。また、周囲の関心や興味も同じタイミングで大きくなっているなと感じています。

母への思いを書籍に綴った理由とは?

『Jubilee』は世間で大きな注目を集め、癌で亡くなった母との思いを綴ったミシェル初となる書籍『Crying in H Mart』も、アメリカで大ベストセラーとなった。

SKY-HI:本の内容ってセンシティブだし、パーソナルなことだと思うんですよ。書籍にしようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?
ミシェル:書籍にしようと思ったのは、自分にとってとても自然なことでした。母は56歳の健康的な女性でした。しかし、ある日突然お腹が痛くなり、病院に行って半年後に亡くなったんです。母の介護に務めた半年間を音楽にしたいと思ったのですが、すべてを落とし込むことは難しかったので書籍という形で発表しました。

『Crying in H Mart』映画化に向けて脚本執筆に尽力したい

SKY-HIはミシェルに対し「アジア系女性アーティストとしてアメリカで活動していくことに対して、意識やプライド、矜持などがありますか?」と問いかけた。

ミシェル:大事にしているのは“本来の自分自身”です。そうあるために、きちんとプライドを持つようにしています。あまり多様性がない、小さな街で育ったので「自分はどこか劣っているんじゃないか」「アジアの女性として強い部分を持たなければいけない」と悩んでいる時期もありました。だけど、自分の人生の転換期のなかで“自分自身を大事にしていく”ことを改めて感じたんですね。

ミシェルは子どもたちが自分のことをロールモデルとして見てくれるようになったと明かし、自身のアイデンティティをより大切にする気持ちになったと語った。

SKY-HI:ミシェルさんに勇気付けられている人は本当にたくさんいると思います。『Crying in H Mart』は映画化も決まっていて、ミシェルさんご自身が音楽と脚本を担当されるとお聞きしました。めちゃくちゃ楽しみなんですけども、もう制作はスタートしているのでしょうか?
ミシェル:脚本、書かないといけないんですよね(笑)。ちょっと今は忙しい状況なんですけども、監督も待ってくれている状況なので、頑張って書こうと思います。あと数ヶ月すれば完成するんじゃないでしょうか。
SKY-HI:これからの音楽と映画を楽しみにしております。今日はお時間をいただきありがとうございました!

『ACROSS THE SKY』のワンコーナー「IMASIA」では、アジアのヒップホップやさまざまな音楽カルチャーを紹介する。オンエアは10時40分頃から。

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