スガ シカオがニューアルバムや、“シカオ節”と言われる独特な歌唱方法について語った。
スガが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『GROOVE LINE』(ナビゲーター:ピストン西沢)のワンコーナー「GROOVE LINE TOKYO NEST」。オンエアは12月15日(水)。スガは12月22日(水)にニューアルバム『Sugarless Ⅲ』をリリースする。
西沢:あいかわらず(スガを)目標にしている人も多いでしょ。
スガ:訊かれますし、けっこうみんな1回働きながら音楽をやってプロになった人多いですよ。
西沢:あ、そういうものですか?
スガ:尾崎世界観(クリープハイプ)もそうだし、[Alexandros]の(川上)洋平もそうで、みんな1回働きながら音楽を続けていてプロになったという人がけっこういるんですよ。
西沢:あきらめないで続けるという。
スガ:でも俺は会社を辞めたの28だったんでね。
西沢:だいぶ遅いね。
スガ:いま考えてもだいぶ遅いです。
西沢:まわりの人は止めなかったの?
スガ:止められました。
西沢:そりゃ止められますよね(笑)。
スガ:「寝ぼけてる」みたいなことを言われたりして。「あいつ大丈夫か?」みたいな。
西沢:でも歌の力とか曲とかはみんな知ってたの?
スガ:知らないです。
西沢:そうか。そうすると周りも「なに無謀なこと言ってるんだ」みたいな。まあトントン拍子というほどでもないかもしれないけど、世の中に出てきたときにはそういった経歴も相まって「この人すごい、実力派だなあ」という。新人のときから年齢的にも新人じゃなかったし。新人から実力派だったよね?
スガ:新人から実力派じゃないと(笑)。歳も歳だったし実力ないとまずいですよね。
スガ: 15年ぶりにメンバーみんなで集まってスタジオで。15年前と同じに演奏しよう、歌おうとして同じ譜面でやったんですけど、全然違くなっちゃいました。
西沢:なぜわざわざ同じように?
スガ:『Progress 2021』とかだとさ、ちょっと違くない? みたいになるじゃない。
西沢:「前のほうがよかったね」とかなっちゃう。
スガ:「ニューアレンジとかあんまりよくないね」とかなるから、「じゃあ前のとまったく同じにやろう」って。
西沢:へそ曲がりだから。
スガ:うん(笑)。楽器も全部同じで、エンジニアも全部同じでやったんだけど、全然違くなっちゃう。
西沢:不思議なもんですね。
スガ:自分たちのなかで『Progress』という曲が変わっちゃったね。すごく変わった、成長した。
西沢:テレビの番組で使われているイメージから、ものすごく大きな世界観を持ってる曲だから。頑張ってる社会人、日本が頑張ったときのご褒美の曲として流れちゃうじゃん? あの使われ方はいいけど、重たいよね。
スガ:それをずっと背負ってきているから、俺たちのなかでも「そういう曲」という風になってきちゃったんだよね。
西沢:アンセムとしてね。
スガ:アンセムにふさわしい歌を歌わなきゃいけない、という風になっちゃうんです。
西沢:アンセムにしちゃあ、この人、楽に歌っているんだけどね。
スガ:(笑)。
西沢:声は大してはり上げないからさ。
スガ:はり上がんないんだよ。あんまり、大きい声が出ない(笑)。
西沢:あははは(笑)。
スガ:大きい声出しているんだけど、出しているように聴こえないんですよ。
西沢:しゃべっていてもそうなんだけど、声の音圧の上と下がコンプかかったみたいに揃ってるんですよ。
スガ:そうなのよ。
西沢:きれいに下のほうまで全部聞き取りやすいんです。
スガ:だから「もうちょっと一生懸命歌ったほうがいいんじゃないの?」みたいなことを言われることもあるんです。
西沢:そうなの? 心外ですねそれ。
スガ:そう。「もっと熱く、さ」みたいな感じで。けっこう熱く本人は歌ってるんですよ! なんだけど、そう聴こえないんですよね。
西沢:タメとかは譜面なんかにしたときに、全然合わなくなるだろうね。
スガ:(笑)。
西沢:俺はシカオちゃんの曲を1曲もらって実はリミックスしたことあるんだけどさ「ドン! ドン! ドン!」のシーケンスの頭に音の波形を持ってくると、全部合わなくなっちゃうのよ。「これタメてるなあ」っていう。
スガ:そうなんですよね。
西沢:あのタメが“シカオ節”でしょ?
スガ:あれはジャストで歌っちゃうとメチャ味気なくなっちゃうんですよね。
西沢:でも「タメすぎるとね」というのもあるし。
スガ:タメすぎるとちょっと昭和みたいになっちゃうのでタメすぎないように、でもジャストははずすという。
西沢:歌のそういうテクニックは使うほうですか?
スガ:テクニックはそんなにないですけど、でもリズムとか演奏とかはすごく気を使うので。
西沢:ギターはジャストで鳴っててさ、歌がオフっているわけじゃない。
スガ:だから弾き語りのときはギターだけ前に弾くんです。それで歌をちょっと遅らせるので、わざと微妙にリズムをずらして歌ってるんです。これがけっこう大変なんです。
西沢:難しいですよ。頭のなかに2トラックないとできない。
スガ:だから手はジャストで刻んで、歌はちょっと後ろで歌うという。
西沢:やっぱり違うなあ、スガさんぐらいになってくると。
スガ:当たり前ですよ、もう大御所ですからね(笑)。
スガの最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。
『GROOVE LINE』では楽曲を紹介しながらゲストとの軽快なトークをお届け。放送は毎週月曜から木曜の18時10分ごろから。
スガが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『GROOVE LINE』(ナビゲーター:ピストン西沢)のワンコーナー「GROOVE LINE TOKYO NEST」。オンエアは12月15日(水)。スガは12月22日(水)にニューアルバム『Sugarless Ⅲ』をリリースする。
社会人からアーティストへの転向は意外と多い?
2022年でデビュー25周年を迎えるスガ。28歳で会社員を辞めてアーティストへと転身したスガに、西沢は「いまだに“社会人からプロシンガーになった変わり種”と言われて、そういうこと訊かれるでしょ?」と質問を投げかけた。西沢:あいかわらず(スガを)目標にしている人も多いでしょ。
スガ:訊かれますし、けっこうみんな1回働きながら音楽をやってプロになった人多いですよ。
西沢:あ、そういうものですか?
スガ:尾崎世界観(クリープハイプ)もそうだし、[Alexandros]の(川上)洋平もそうで、みんな1回働きながら音楽を続けていてプロになったという人がけっこういるんですよ。
西沢:あきらめないで続けるという。
スガ:でも俺は会社を辞めたの28だったんでね。
西沢:だいぶ遅いね。
スガ:いま考えてもだいぶ遅いです。
西沢:まわりの人は止めなかったの?
スガ:止められました。
西沢:そりゃ止められますよね(笑)。
スガ:「寝ぼけてる」みたいなことを言われたりして。「あいつ大丈夫か?」みたいな。
西沢:でも歌の力とか曲とかはみんな知ってたの?
スガ:知らないです。
西沢:そうか。そうすると周りも「なに無謀なこと言ってるんだ」みたいな。まあトントン拍子というほどでもないかもしれないけど、世の中に出てきたときにはそういった経歴も相まって「この人すごい、実力派だなあ」という。新人のときから年齢的にも新人じゃなかったし。新人から実力派だったよね?
スガ:新人から実力派じゃないと(笑)。歳も歳だったし実力ないとまずいですよね。
成長した『Progress』
『Sugarless Ⅲ』には新曲『10月のバースデー』『もういいよ』『心の防弾チョッキ』『JOKER』や、KAT-TUNの『Real Face』をはじめ、アーティストに提供した楽曲のカバーなどを収録。スガはニューアルバムから『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK総合)の主題歌としても知られている『Progress』に関するエピソードを語った。スガ: 15年ぶりにメンバーみんなで集まってスタジオで。15年前と同じに演奏しよう、歌おうとして同じ譜面でやったんですけど、全然違くなっちゃいました。
西沢:なぜわざわざ同じように?
スガ:『Progress 2021』とかだとさ、ちょっと違くない? みたいになるじゃない。
西沢:「前のほうがよかったね」とかなっちゃう。
スガ:「ニューアレンジとかあんまりよくないね」とかなるから、「じゃあ前のとまったく同じにやろう」って。
西沢:へそ曲がりだから。
スガ:うん(笑)。楽器も全部同じで、エンジニアも全部同じでやったんだけど、全然違くなっちゃう。
西沢:不思議なもんですね。
スガ:自分たちのなかで『Progress』という曲が変わっちゃったね。すごく変わった、成長した。
西沢:テレビの番組で使われているイメージから、ものすごく大きな世界観を持ってる曲だから。頑張ってる社会人、日本が頑張ったときのご褒美の曲として流れちゃうじゃん? あの使われ方はいいけど、重たいよね。
スガ:それをずっと背負ってきているから、俺たちのなかでも「そういう曲」という風になってきちゃったんだよね。
西沢:アンセムとしてね。
スガ:アンセムにふさわしい歌を歌わなきゃいけない、という風になっちゃうんです。
西沢:アンセムにしちゃあ、この人、楽に歌っているんだけどね。
スガ:(笑)。
西沢:声は大してはり上げないからさ。
スガ:はり上がんないんだよ。あんまり、大きい声が出ない(笑)。
西沢:あははは(笑)。
スガ:大きい声出しているんだけど、出しているように聴こえないんですよ。
西沢:しゃべっていてもそうなんだけど、声の音圧の上と下がコンプかかったみたいに揃ってるんですよ。
スガ:そうなのよ。
西沢:きれいに下のほうまで全部聞き取りやすいんです。
スガ:だから「もうちょっと一生懸命歌ったほうがいいんじゃないの?」みたいなことを言われることもあるんです。
西沢:そうなの? 心外ですねそれ。
スガ:そう。「もっと熱く、さ」みたいな感じで。けっこう熱く本人は歌ってるんですよ! なんだけど、そう聴こえないんですよね。
シカオ節に欠かせない“タメ”
西沢はスガが歌うときの“タメ”に注目。そこにはスガならではのテクニックがあるのだという。西沢:タメとかは譜面なんかにしたときに、全然合わなくなるだろうね。
スガ:(笑)。
西沢:俺はシカオちゃんの曲を1曲もらって実はリミックスしたことあるんだけどさ「ドン! ドン! ドン!」のシーケンスの頭に音の波形を持ってくると、全部合わなくなっちゃうのよ。「これタメてるなあ」っていう。
スガ:そうなんですよね。
西沢:あのタメが“シカオ節”でしょ?
スガ:あれはジャストで歌っちゃうとメチャ味気なくなっちゃうんですよね。
西沢:でも「タメすぎるとね」というのもあるし。
スガ:タメすぎるとちょっと昭和みたいになっちゃうのでタメすぎないように、でもジャストははずすという。
西沢:歌のそういうテクニックは使うほうですか?
スガ:テクニックはそんなにないですけど、でもリズムとか演奏とかはすごく気を使うので。
西沢:ギターはジャストで鳴っててさ、歌がオフっているわけじゃない。
スガ:だから弾き語りのときはギターだけ前に弾くんです。それで歌をちょっと遅らせるので、わざと微妙にリズムをずらして歌ってるんです。これがけっこう大変なんです。
西沢:難しいですよ。頭のなかに2トラックないとできない。
スガ:だから手はジャストで刻んで、歌はちょっと後ろで歌うという。
西沢:やっぱり違うなあ、スガさんぐらいになってくると。
スガ:当たり前ですよ、もう大御所ですからね(笑)。
スガの最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。
『GROOVE LINE』では楽曲を紹介しながらゲストとの軽快なトークをお届け。放送は毎週月曜から木曜の18時10分ごろから。
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2021年12月22日28時59分まで
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番組情報
- GROOVE LINE
-
月・火・水・木曜16:30-19:00
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ピストン西沢