J-WAVEではNetflixとタッグを組み、2021年1月1日(金・祝)に9時間の特別番組『J-WAVE NEW YEAR SPECIAL Netflix presents PLANET HOME』(ナビゲーター:クリス・ペプラー、玄理)をオンエア。
ここでは玄理と映画ライターのよしひろまさみちがNetflixのオリジナル作品について語り合った「まるっとNetflixトーク!」の模様をお届けする。
2020年は新型コロナウイルスの影響により世界的に映画賞の日程がズレこんだが、今年のアカデミー賞も例外ではない。
よしひろ:例年、授賞式は2月末か3月上旬と決まっているのですが、今年は日本時間3月15日(月)にノミネート作品が発表され、日本時間4月26日(月)に授賞式が行われます。それに伴い、アカデミー賞の前哨戦と呼ばれる主要賞(全米俳優組合賞や英国アカデミー賞など)も3月や4月に日程がずれ込みました。
賞レースで話題となる映画作品を多数輩出するようになったNetflix。その背景には、マーティン・スコセッシ(『アイリッシュマン』)、アルフォンソ・キュアロン(『ROMA/ローマ』)、デヴィッド・フィンチャー(『Mank/マンク』)といった大物監督の存在が大きい。大物監督たちが、こぞってNetflixで作品を制作するようになった理由は何なのか。
よしひろ:すごくしょっぱい話からいくとお金です。大手のスタジオほど収益をものすごく考えるので、クリエイターはお金を出しているところに顔色を伺いながらモノをつくらなくてはいけない。でも、Netflixは作家性をものすごく大事にするので、どういう作品を撮ろうが「いいじゃない」と大金が舞い込んでくる。そうすると、クリエイターは作りたいものが作れるわけです。そういう意味で、自分が作りたいものを作れる環境に大物監督たちが流れているんです。
玄理:俳優陣にしてもメリットがありますよね。通常は出演した映画が話題を呼んだとしても、海外の配給会社を通さないと海外で配給されませんでしたよね。でも、Netflixの作品は一度出演すれば、190カ国同時に公開することも可能ですよね。だから、作る側も出演する側も新しい道だと思います。
映画『Mank/マンク』
【あらすじ】
アルコール依存症の脚本家ハーマン・J・マンキウィッツが「市民ケーン」の仕上げを急いでいた頃の1930年代のハリウッドを、機知と風刺に富んだ彼の視点から描く。
(Netflix公式サイトより)
よしひろ:デヴィッド・フィンチャー監督が挑戦的すぎて、この作品は賛否が分かれています(笑)。これを劇場でやるとしたら、スタジオは動かなかっただろうなというタイプの作品です。フィンチャー作品というとグロさを思い浮かべるかもしれませんが、この作品は全く違って、実話を基にしています。どこが挑戦的かというと、フィンチャーのお父さんがこの作品の脚本を書いていたんですね。ずっと(企画を)温めていて、やりたいけれどもやらせてくれるところがなかった。しかも、モノクロでやりたかったわけです。
玄理:面白いんですか?
よしひろ:面白いんですけど、確かにちょっとチャレンジング過ぎるんだと思います(笑)。
玄理:やりたいことをやっちゃった感じですね。
よしひろ:そうですね。やりたいことをやり尽くしていますね。フィンチャー監督のファンほど映画ファンが多いので、本当に賛否が分かれています。娯楽性は薄いですが、アカデミー賞に関わってくるんじゃないかと言われています。
映画『シカゴ7裁判』
【あらすじ】
平和的に行われるはずの抗議デモが、警察との激しい衝突に発展。その責任を問われ逮捕・起訴された7人は、米国史上最も理不尽な裁判に立たされる。
(Netflix公式サイトより)
よしひろ:名脚本家のアーロン・ソーキン(『ソーシャル・ネットワーク』『マネーボール』)が、この作品で監督を務めたことがすごく大きいです。作品の出来栄えは、めちゃくちゃいいです! エディ・レッドメインが主役の一人(ベトナム戦争の反対運動を主導したトム・ヘイデン)を演じていて、ものすごくかわいいです(笑)。なんて大学生の役が似合うんだろうって。
映画『ヒルビリー・エレジー -郷愁の哀歌-』
【あらすじ】
イェール大学ロースクールに通う青年は、突然の連絡を受けて帰郷したオハイオの田舎で、3世代で暮らした家族の過去と自分の未来に思いをはせる。
(Netflix公式サイトより)
よしひろ:ロン・ハワード監督がやりたいことをやっている作品ですね。イェール大学に通っている田舎出の青年は、就職が決まりそうな面接を家族の都合でどうしても田舎町に帰らなくてはいけなくなったんです。でも、その田舎はアメリカのコメディー映画でよく出てくるような鬱屈とした街で、その保守的な環境に戻ったときに、どう自分の家族と折り合いをつけていくかという人間ドラマです。これこそ、今の格差社会や、今描かなくてはいけない話なんじゃないかという部分は、アカデミー賞の主要賞においては絶対的に重視されるので、これもアカデミー賞に関わってくるんじゃないかなと思います。
同番組では、クリス・ペプラー、LiLiCo、ハマ・オカモト、SKY-HIら著名人がイチオシ作品を語ったほか、「日本作品」「音楽モノ」「海外ドラマ」など部門別にNo.1作品を発表した。結果はこちら( https://www.j-wave.co.jp/holiday/20210101/award.html )。
ここでは玄理と映画ライターのよしひろまさみちがNetflixのオリジナル作品について語り合った「まるっとNetflixトーク!」の模様をお届けする。
大物監督がNetflixオリジナル映画を手掛ける理由
前半はNetflixオリジナル映画について紹介。2019年のアカデミー賞では、Netflixオリジナル映画『ROMA/ローマ』が10部門でノミネートを果たし、監督賞ほか主要3部門を受賞した。2020年も『マリッジ・ストーリー』や『アイリッシュマン』などがノミネートされるなど、Netflixオリジナル映画が映画界でも大きな存在感を見せつけている。2020年は新型コロナウイルスの影響により世界的に映画賞の日程がズレこんだが、今年のアカデミー賞も例外ではない。
よしひろ:例年、授賞式は2月末か3月上旬と決まっているのですが、今年は日本時間3月15日(月)にノミネート作品が発表され、日本時間4月26日(月)に授賞式が行われます。それに伴い、アカデミー賞の前哨戦と呼ばれる主要賞(全米俳優組合賞や英国アカデミー賞など)も3月や4月に日程がずれ込みました。
賞レースで話題となる映画作品を多数輩出するようになったNetflix。その背景には、マーティン・スコセッシ(『アイリッシュマン』)、アルフォンソ・キュアロン(『ROMA/ローマ』)、デヴィッド・フィンチャー(『Mank/マンク』)といった大物監督の存在が大きい。大物監督たちが、こぞってNetflixで作品を制作するようになった理由は何なのか。
よしひろ:すごくしょっぱい話からいくとお金です。大手のスタジオほど収益をものすごく考えるので、クリエイターはお金を出しているところに顔色を伺いながらモノをつくらなくてはいけない。でも、Netflixは作家性をものすごく大事にするので、どういう作品を撮ろうが「いいじゃない」と大金が舞い込んでくる。そうすると、クリエイターは作りたいものが作れるわけです。そういう意味で、自分が作りたいものを作れる環境に大物監督たちが流れているんです。
玄理:俳優陣にしてもメリットがありますよね。通常は出演した映画が話題を呼んだとしても、海外の配給会社を通さないと海外で配給されませんでしたよね。でも、Netflixの作品は一度出演すれば、190カ国同時に公開することも可能ですよね。だから、作る側も出演する側も新しい道だと思います。
2021年アカデミー賞のノミネート有力候補は…
オンエアでは、よしひろが今年のアカデミー賞のノミネート有力候補となるNetflixオリジナル映画を紹介した。映画『Mank/マンク』
【あらすじ】
アルコール依存症の脚本家ハーマン・J・マンキウィッツが「市民ケーン」の仕上げを急いでいた頃の1930年代のハリウッドを、機知と風刺に富んだ彼の視点から描く。
(Netflix公式サイトより)
『Mank/マンク』予告編 - Netflix
玄理:面白いんですか?
よしひろ:面白いんですけど、確かにちょっとチャレンジング過ぎるんだと思います(笑)。
玄理:やりたいことをやっちゃった感じですね。
よしひろ:そうですね。やりたいことをやり尽くしていますね。フィンチャー監督のファンほど映画ファンが多いので、本当に賛否が分かれています。娯楽性は薄いですが、アカデミー賞に関わってくるんじゃないかと言われています。
映画『シカゴ7裁判』
【あらすじ】
平和的に行われるはずの抗議デモが、警察との激しい衝突に発展。その責任を問われ逮捕・起訴された7人は、米国史上最も理不尽な裁判に立たされる。
(Netflix公式サイトより)
『シカゴ7裁判』予告編 - Netflix
映画『ヒルビリー・エレジー -郷愁の哀歌-』
【あらすじ】
イェール大学ロースクールに通う青年は、突然の連絡を受けて帰郷したオハイオの田舎で、3世代で暮らした家族の過去と自分の未来に思いをはせる。
(Netflix公式サイトより)
『ヒルビリー・エレジー -郷愁の哀歌-』予告編 - Netflix
同番組では、クリス・ペプラー、LiLiCo、ハマ・オカモト、SKY-HIら著名人がイチオシ作品を語ったほか、「日本作品」「音楽モノ」「海外ドラマ」など部門別にNo.1作品を発表した。結果はこちら( https://www.j-wave.co.jp/holiday/20210101/award.html )。
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2021年1月8日28時59分まで
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番組情報
- J-WAVE NEW YEAR SPECIAL Netflix presents PLANET HOME
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1月1日(金・祝)9:00-17:55
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クリス・ペプラー、玄理