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DEAN FUJIOKAが聞く。「A BATHING APE®」や「HUMAN MADE」を立ち上げたNIGO®の“仕事観”

DEAN FUJIOKAが聞く。「A BATHING APE®」や「HUMAN MADE」を立ち上げたNIGO®の“仕事観”

J-WAVEで放送中の番組『ROPPONGI PASSION PIT』(ナビゲーター:DEAN FUJIOKA/三原勇希)。各界で活躍する情熱を持ったゲストを迎えて、「好き」や「情熱」をテーマにトークを展開。8月1日(土)のオンエアでは、ファッションシーンのトップを走り続けるNIGO®が登場。DEANとの出会いや仕事の経緯を語った。

40歳で立ち上げた新ブランド

NIGO®は、文化服装学院在学中よりDJ、ライター、スタイリストとして活動を開始。ブランド「A BATHING APE®」を立ち上げると、瞬く間に若者を中心に広く支持されるように。現在は自身のブランド「HUMAN MADE」や音楽プロデュース、映像制作など意欲的に活動し、常にその動向は世界から注目されている。

三原:ボス(DEAN)とNIGO®さんは、どういうお付き合いなんでしょうか?
DEAN:NIGO®さんからのお声がけで、食事に誘っていただいたんです。
NIGO®:そうですね。パーソナルというか。
三原:NIGO®さんは、90年代に「A BATHING APE®」を立ち上げられてから世界中を風靡して、2010年には新たなブランドである「HUMAN MADE」を立ち上げました。「HUMAN MADE」はどのようなコンセプトでスタートしたブランドなのでしょうか?
NIGO®:「A BATHING APE®」を1993年に始めて世界にも出ていったんですが、リーマン・ショックの影響を食らうようなレベルのものになっていて、苦しいこともあったんです。自分的に「ファンが望むモノづくり」というのが苦手で、どうしてもいつもマンネリズムになって自分の思うようなモノづくりができなかった。リーマン・ショックの影響もあって、売却して離れました。それと同時に始めたのが「HUMAN MADE」で、ちょうど僕が40歳ぐらいのときだったかな? 40歳だったら「もうワンチャンスあるかな?」みたいな。そういう思いからリセットボタンを押して、また始めたのが「HUMAN MADE」なんです。名前の通り、こだわったモノづくりを徹底してやっています。

テーマパークのようなビル

NIGO®が現在拠点にしているビルはスタジオ設備も兼ねたアトリエで、DEANが訪れた際に「いろいろなものがひとつのビルのなかに凝縮されている」と驚いたという。

DEAN:陶芸の制作スペースがあったり、初めてお邪魔したときに、テーマパークみたいな、すごく楽しい場所だなと思ったんです。茶道の道具を作るアトリエを見せてもらってから、自分もすごく茶道に興味を持つようになって、お稽古にも何度か行かせてもらいました。自分も日本のカルチャーにまた目を向けるきっかけをいただいたんです。そんなコンテナのなかの素敵な空間でした。
NIGO®:コンテナのなかに陶芸のスペースがありまして、ろくろや電気窯とかを置いているんです。僕は基本的に休まないんですけど、日曜日に会社に来てちょっとやってみるとか、仕事が終わったらやってみるとか。携帯をいじらない時間になるので、すごく気分転換になります。でも、全然上達しないんですよね。
三原:難しいですか?
NIGO®:難しいですね。どっちかというと、ちょっと向いていないのかもしれないです(笑)。
三原:服作りとは違いますか?
NIGO®:服作りは「右から左へ」という感じでいけるんですが、やっぱり工程も多いですし、実際に自分の手でやるので、集中が切れたらクシャってなっちゃいます。

感覚を共有できる仲間たちと仕事

NIGO®の職場を訪れたDEANは、「仲間たちが集まって各々クリエイティブな作業をしているという空気感の印象を受けた」と振り返る。

DEAN:そこに集まってお仕事をされている方々というのは、もともとパーソナルなつながりから、どんどんと一緒に仕事をするメンバーになっていったみたいな経緯でしょうか。
NIGO®:そういう人もいるんですが、前のブランドのときからの人もいます。僕のモノづくりはちょっと特殊だと思うんです。だから、あまり言葉で伝えられない部分というのも多くて。それを、たとえば生産担当の子だったらあまり言わなくてもわかってくれて、次に会ったときに僕の言ったことをちゃんとやってくれているとか。完全に外から入ってくる人は少ないですね。
三原:すでに感覚を共有できる仲間みたいなところから、仕事仲間になっていく。
NIGO®:そうですね。打ち合わせが始まる前も僕の場合は枕が長くて、どうでもいい話から入っていくんですよ(笑)。
DEAN:あはは(笑)。
NIGO®:ただ、それもおもしろがってもらえるというか。あまりガチガチな感じではやってないですね。
DEAN:それにもかかわらず、すごくたくさんのプロジェクトをやられているじゃないですか。そこのバランス感覚というか、すごく力の抜けたリラックスした感じと、一個一個のプロジェクトの密度の濃さみたいなものって、すごくNIGO®さんオリジナルのスタイルがあるなって思うんですよね。
NIGO®:僕も「A BATHING APE®」を辞めてから、ユニクロさんとかサイバーエージェントさんとか、個人としての仕事をちょっと受けるようになったんです。そういうところには一人で出向いて行くので、基本的には一人で全部やるんです。だけど「HUMAN MADE」はスタッフが多くて、海外周りのブランドは外国人のアシスタントが一人いて、その彼と海外にも行きます。かなりミニマムですね。
三原:人手が足りないということはないんですか?
NIGO®:最近ちょっと限界が見えてきたかなというところはあるんですけど(笑)。
DEAN:あはは(笑)。

この番組では毎回ゲストに、自分が思う「情熱」とはなにかを訊く。NIGO®は「フォーエバーヤング(Forever Young)」と語った。

NIGO®:年をとっていくなかで、情熱をもってやっていれば、老いないのかなと。老いたくないという気持ちもそうですが、「どこまでやれるか」という部分も含めて、情熱があればずっとこのままかなと思い、「フォーエバーヤング」という言葉を選びました。

NIGO®が手掛ける、原宿ラフォーレ内の「HUMAN MADE HARAJUKU」が7月3日にリニューアルオープンした。近くを訪れた際は立ち寄ってみては。

『ROPPONGI PASSION PIT』は、東京・六本木に出現した、いろいろな人の“情熱”が集まり、重なり合い、さらに熱を増して燃え上がる秘密基地として、みんなの熱い思いを電波に乗せて発信。放送は毎週土曜の23時から。

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2020年8月8日28時59分まで

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番組情報
ROPPONGI PASSION PIT
毎週土曜
23:00-23:54