J-WAVEで放送中の番組『VOLVO CROSSING LOUNGE』(ナビゲーター:アン ミカ)。洗濯ブラザーズの長男・茂木貴史さんと三男・今井 良さんがゲストとしてリモート出演。夏場に実践したい、おすすめの洗濯法を紹介した。オンエアは、5月15日(金)。
アン ミカ:洗濯ブラザーズさんは3人ということで、これは本当の兄弟さんなのか。どう結成されたのか、すごく興味があるので教えていただけますでしょうか?
茂木:実は長男、次男、三男で洗濯ブラザーズで、長男と次男はガチ兄弟なんですけど、三男は……。
今井:僕だけ“ビジネスブラザーズ”です。
アン ミカ:(笑)。苗字ちゃうもんね。結成の歴史というのは?
茂木:もともとは次男が、2007年から横浜でクリーニング店をやっていました。個人のお客様もクリーニングするんですけれども、シルク・ドゥ・ソレイユさんの衣装とか、劇団四季のアラジンさんの衣装とか、国内外のアーティストさんのライブ衣装というのをお取り扱いさせていただくことになりました。その衣装というのが、繊細な衣類が多いんです。
アン ミカ:形も素材も特殊ですし、どれだけ素材が違うのをクリーニングするんだろう?
茂木:そうなんです。普通はそういった複雑な衣類、衣装のクリーニングというのは「ドライクリーニング」という手法をするんですね。
アン ミカ:そんなイメージです。
茂木:「水を使わないクリーニング」がドライクリーニングなんです。ただ、石油の溶剤で洗うんですけれども、舞台衣装というのは溶剤が残ったままアーティストさんが着てしまうと、科学やけどをおこしたりするトラブルもあるんです。それで次男が「なんとか水洗いができるような洗剤を作れないか」ということで、洗濯洗剤をオリジナルで開発したところからスタートしました。それをみんなに知っていただく活動のために、洗濯ブラザーズを2018年に結成したんです。
アン ミカ:洗濯洗剤の名前を伺ってもいいんですか?
茂木:「LIVRER YOKOHAMA」というブランド名でやっています。
アン ミカ:クリーニング店の名前そのままなんですね。チェックしよう。
茂木:見直していただきたいのが粉洗剤なんです。ちょっと意外に思われるかもしれないんですが、液体洗剤よりも粉洗剤のほうが洗浄力が高いんです。
アン ミカ:そうなんですか!? 私は液体のほうがしみ込むイメージがありました。水に溶けるとか。
茂木:みなさんそういう風におっしゃるんですけど、実は洗剤業界で言うと、液体よりも粉のほうが洗浄力が高いとされています。粉洗剤で、たとえば30分から1時間ぐらい漬け置きをしてから洗濯をしてあげると黄ばみません。
アン ミカ:黄ばまないんですか?
茂木:はい、白がキープできます。
アン ミカ:そんなシンプルなこと、誰も教えてくれませんでした。
茂木・今井:(笑)。
アン ミカ:みなさん漬け置きなんて絶対粉のほうが溶けないから、服の間に溜まってしまって「脇の下に粉溜まってるやん」みたいな思いをしたことがある人が多いので、基本的に液体で漬けている方が多いと思います。そうか、たとえば1回お湯で粉を溶いて上から水を入れたらいいのか。
茂木:そうです。40度くらいのお湯で溶いていただいてから、そこから水を入れて漬け置きしていただいてもいいです。また温度が上がれば上がるほど洗浄力は高くなるので、30度から40度のお湯で漬け置きしていただいても全然問題ないです。
アン ミカ:やだアタシもう……これはみんな知ってたのかな? みなさんあまり知らないですよね?
茂木:意外と知らない方が多いですね。
茂木:黄ばんでしまったところに、僕らは「プレウォッシュ」と言うんですが、前処理のスプレーを出しています。
アン ミカ:それも売ってる? 商売上手やな。
茂木:はい(笑)。それを黄ばんだ部分につけて、洗濯ブラシで叩いてから漬け込みですね。
アン ミカ:今日は間違いなく売れます。私アン ミカが、通販の女王がすぐに買いに行くので。
茂木・今井:(笑)。
アン ミカ:洗濯屋さんに持っていかなくても、黄ばみを前処理スプレーでとることができるんですね。
茂木:超万能なスプレーです。舞台衣装でもすごく使う場面が多くて、やっぱりファンデーションとかドーランとかは洗濯機だけでは落ちないんです。前処理スプレーを漬け置いていただいて、洗濯ブラシで叩いてあげて、そこから洗濯をするとすごくきれいに落ちます。
今井:脱水をしすぎないように、1分から3分で設定してください。
アン ミカ:衣類はビショビショではない?
今井:ビショビショではないですね。
茂木:水を含んで垂れないぐらいが、ちょうど1分ぐらいなんです。干すときにある程度水を残しながら干してあげるほうが、シワになりづらいです。
アン ミカ:「夏場とか臭くなるのでは?」と思う方が多いと思うんですが。
今井:これは干し方ですね。
アン ミカ:風当たりのいい、日当たりのいいところとか、乾燥室とか?
今井:実は日当たりのいいところより、部屋干しのほうがいいんです。
アン ミカ:ええ!? なんでですか?
今井:日当たりがいいと、もちろん乾燥は早くなるんですが、衣類へのダメージが大きくなってしまうんです。
茂木:最近は紫外線がキツいですから。
今井:色が抜けちゃうじゃないですか。
アン ミカ:確かに。
今井:なので、部屋干しでちょっと高い位置で。
アン ミカ:なんで高い位置なんですか?
今井:高い位置のほうが湿度が低いんです。
アン ミカ:そっか、湿気って下に溜まるのか。
今井:そうなんです。そして狭い部屋がいいんです。
アン ミカ:え? またなんで狭い部屋なんですか?
今井:除湿器を置いて狭い部屋でしっかりと部屋干しをしてあげると、乾燥自体は早くなります。広い部屋だと湿度を下げるのに時間がかかってしまうんです。
アン ミカ:これは1人暮らしの男性で、部屋が狭いなんていう人は助かりますね。脱水をちょっとにして、除湿器をつけて上のほうにかけておいたらいいんでしょ?
今井:はい。
アン ミカ:長くお子さんに継いでいけるような方法はありますか?
今井:やっぱり手洗いが一番いいですね。
アン ミカ:洗濯機に任せない?
今井:僕らは実際にブランドさんと一緒にやったときに、実験をしているんです。10回洗濯機で洗濯をしたものと、同じものを20回手洗いで洗ったものを比べると、10回洗濯機でやったほうが色の抜け方とかがより低下しているんです。
アン ミカ:なるほど……。
今井:やはり特に大切にしているものは手洗いでしていただくのが、長持ちさせるコツだと思います。
アン ミカ:やっぱりね。私たちが実際に生地の状態を見ながら、汚れたところだけをしっかり洗って、それ以外はふわっとぐらいでいいんですよね。洗濯機ももちろん手間をかけないという意味では、育ち盛りのお子さんの服とかはバッと入れてもいいけれども。やっぱり自分の大切な思い出が詰まった、清水の舞台から飛び降りる気持ちで買ったような服は手洗いですね。
茂木:そうですね。そして、水と洗剤をしっかり混ぜてから、衣類を入れていただくようにするのがすごく大事です。日本の水ってすごく軟水で、硬水に比べると水自体の持っている洗浄力が非常に高いんです。いきなり衣類に先に水が入っちゃうだけで、それだけでダメージが大きいんです。水と洗剤を混ぜた溶液を作っていただいて、そのなかに衣類を入れていただくと、より服が長持ちします。
アン ミカ:これも意外です。みんなはやっぱり、水になじませたほうが優しいっていうイメージがあるので。まさか軟水が汚れという面で言うと、落ちるのが強いというのも今初めて知りました。
茂木:知らない方はけっこう多いですね。
アン ミカ:いやあ、勉強になって……まだまだ訊きたいことがあるから、冬にまた来ていただきたいな。
茂木・今井:ぜひ。
アン ミカ:セーターとかフワフワした素材とかはどうなの?とかお伺いしたいですね。
茂木:ダウンとかね。
アン ミカ:ダウンは家で洗えます?
茂木:全然洗えます。
アン ミカ:やだもう! 絶対に冬に来てください。
茂木・今井:(笑)。
『VOLVO CROSSING LOUNGE』では、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをゲストに迎えて、大人の良質なクロストークを繰り広げる。オンエアは毎週金曜23時30分から。
洗濯ブラザーズ、誕生の経緯
洗濯ブラザーズは、毎日の洗濯を楽しくハッピーにするための活動をするプロ集団。横浜でクリーニング店「LIVRER YOKOHAMA(リブレ ヨコハマ)」を経営するかたわら、劇団四季、シルク・ドゥ・ソレイユ、クレイジーケンバンドなど国内外の有名アーティストの衣装クリーニングを行う。また、オリジナルのナチュラル洗剤を開発し、好評を博しているほか、昨年秋には初の著書『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』(アスコム)を出版した。アン ミカ:洗濯ブラザーズさんは3人ということで、これは本当の兄弟さんなのか。どう結成されたのか、すごく興味があるので教えていただけますでしょうか?
茂木:実は長男、次男、三男で洗濯ブラザーズで、長男と次男はガチ兄弟なんですけど、三男は……。
今井:僕だけ“ビジネスブラザーズ”です。
アン ミカ:(笑)。苗字ちゃうもんね。結成の歴史というのは?
茂木:もともとは次男が、2007年から横浜でクリーニング店をやっていました。個人のお客様もクリーニングするんですけれども、シルク・ドゥ・ソレイユさんの衣装とか、劇団四季のアラジンさんの衣装とか、国内外のアーティストさんのライブ衣装というのをお取り扱いさせていただくことになりました。その衣装というのが、繊細な衣類が多いんです。
アン ミカ:形も素材も特殊ですし、どれだけ素材が違うのをクリーニングするんだろう?
茂木:そうなんです。普通はそういった複雑な衣類、衣装のクリーニングというのは「ドライクリーニング」という手法をするんですね。
アン ミカ:そんなイメージです。
茂木:「水を使わないクリーニング」がドライクリーニングなんです。ただ、石油の溶剤で洗うんですけれども、舞台衣装というのは溶剤が残ったままアーティストさんが着てしまうと、科学やけどをおこしたりするトラブルもあるんです。それで次男が「なんとか水洗いができるような洗剤を作れないか」ということで、洗濯洗剤をオリジナルで開発したところからスタートしました。それをみんなに知っていただく活動のために、洗濯ブラザーズを2018年に結成したんです。
アン ミカ:洗濯洗剤の名前を伺ってもいいんですか?
茂木:「LIVRER YOKOHAMA」というブランド名でやっています。
アン ミカ:クリーニング店の名前そのままなんですね。チェックしよう。
洗浄力が強いのは粉洗剤! 白がキープできる洗い方
夏本番を迎え、白い服が大活躍するこの季節。夏場の洗濯で気になるのが、黄ばまない、匂わない洗い方。洗濯ブラザーズがおすすめの洗濯法を伝授した。茂木:見直していただきたいのが粉洗剤なんです。ちょっと意外に思われるかもしれないんですが、液体洗剤よりも粉洗剤のほうが洗浄力が高いんです。
アン ミカ:そうなんですか!? 私は液体のほうがしみ込むイメージがありました。水に溶けるとか。
茂木:みなさんそういう風におっしゃるんですけど、実は洗剤業界で言うと、液体よりも粉のほうが洗浄力が高いとされています。粉洗剤で、たとえば30分から1時間ぐらい漬け置きをしてから洗濯をしてあげると黄ばみません。
アン ミカ:黄ばまないんですか?
茂木:はい、白がキープできます。
アン ミカ:そんなシンプルなこと、誰も教えてくれませんでした。
茂木・今井:(笑)。
アン ミカ:みなさん漬け置きなんて絶対粉のほうが溶けないから、服の間に溜まってしまって「脇の下に粉溜まってるやん」みたいな思いをしたことがある人が多いので、基本的に液体で漬けている方が多いと思います。そうか、たとえば1回お湯で粉を溶いて上から水を入れたらいいのか。
茂木:そうです。40度くらいのお湯で溶いていただいてから、そこから水を入れて漬け置きしていただいてもいいです。また温度が上がれば上がるほど洗浄力は高くなるので、30度から40度のお湯で漬け置きしていただいても全然問題ないです。
アン ミカ:やだアタシもう……これはみんな知ってたのかな? みなさんあまり知らないですよね?
茂木:意外と知らない方が多いですね。
「プレウォッシュ」で黄ばみを落とす
衣服についてしまった黄ばみについて、アン ミカは今まではクリーニング屋で専門的な処理をお願いしていたそう。しかし茂木によると、「粉洗剤漬け込み作戦」の前にある処理をすることで、ある程度の黄ばみを落とすことが可能だという。茂木:黄ばんでしまったところに、僕らは「プレウォッシュ」と言うんですが、前処理のスプレーを出しています。
アン ミカ:それも売ってる? 商売上手やな。
茂木:はい(笑)。それを黄ばんだ部分につけて、洗濯ブラシで叩いてから漬け込みですね。
アン ミカ:今日は間違いなく売れます。私アン ミカが、通販の女王がすぐに買いに行くので。
茂木・今井:(笑)。
アン ミカ:洗濯屋さんに持っていかなくても、黄ばみを前処理スプレーでとることができるんですね。
茂木:超万能なスプレーです。舞台衣装でもすごく使う場面が多くて、やっぱりファンデーションとかドーランとかは洗濯機だけでは落ちないんです。前処理スプレーを漬け置いていただいて、洗濯ブラシで叩いてあげて、そこから洗濯をするとすごくきれいに落ちます。
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狭い部屋に干すほうが理想的
アン ミカが「アイロンがけが苦手」という人のための洗濯テクニックを尋ねると、脱水の時間を調整することでシワになりづらくなるのだという。今井:脱水をしすぎないように、1分から3分で設定してください。
アン ミカ:衣類はビショビショではない?
今井:ビショビショではないですね。
茂木:水を含んで垂れないぐらいが、ちょうど1分ぐらいなんです。干すときにある程度水を残しながら干してあげるほうが、シワになりづらいです。
アン ミカ:「夏場とか臭くなるのでは?」と思う方が多いと思うんですが。
今井:これは干し方ですね。
アン ミカ:風当たりのいい、日当たりのいいところとか、乾燥室とか?
今井:実は日当たりのいいところより、部屋干しのほうがいいんです。
アン ミカ:ええ!? なんでですか?
今井:日当たりがいいと、もちろん乾燥は早くなるんですが、衣類へのダメージが大きくなってしまうんです。
茂木:最近は紫外線がキツいですから。
今井:色が抜けちゃうじゃないですか。
アン ミカ:確かに。
今井:なので、部屋干しでちょっと高い位置で。
アン ミカ:なんで高い位置なんですか?
今井:高い位置のほうが湿度が低いんです。
アン ミカ:そっか、湿気って下に溜まるのか。
今井:そうなんです。そして狭い部屋がいいんです。
アン ミカ:え? またなんで狭い部屋なんですか?
今井:除湿器を置いて狭い部屋でしっかりと部屋干しをしてあげると、乾燥自体は早くなります。広い部屋だと湿度を下げるのに時間がかかってしまうんです。
アン ミカ:これは1人暮らしの男性で、部屋が狭いなんていう人は助かりますね。脱水をちょっとにして、除湿器をつけて上のほうにかけておいたらいいんでしょ?
今井:はい。
大切な洋服は手洗いで。水と洗剤をしっかり混ぜるのもポイント
デザイナーの1点ものなど、大切にしている服はどのように扱うのがベストなのか。アン ミカは「洋服を長持ちさせる、長く愛していくための秘訣」を尋ねた。アン ミカ:長くお子さんに継いでいけるような方法はありますか?
今井:やっぱり手洗いが一番いいですね。
アン ミカ:洗濯機に任せない?
今井:僕らは実際にブランドさんと一緒にやったときに、実験をしているんです。10回洗濯機で洗濯をしたものと、同じものを20回手洗いで洗ったものを比べると、10回洗濯機でやったほうが色の抜け方とかがより低下しているんです。
アン ミカ:なるほど……。
今井:やはり特に大切にしているものは手洗いでしていただくのが、長持ちさせるコツだと思います。
アン ミカ:やっぱりね。私たちが実際に生地の状態を見ながら、汚れたところだけをしっかり洗って、それ以外はふわっとぐらいでいいんですよね。洗濯機ももちろん手間をかけないという意味では、育ち盛りのお子さんの服とかはバッと入れてもいいけれども。やっぱり自分の大切な思い出が詰まった、清水の舞台から飛び降りる気持ちで買ったような服は手洗いですね。
茂木:そうですね。そして、水と洗剤をしっかり混ぜてから、衣類を入れていただくようにするのがすごく大事です。日本の水ってすごく軟水で、硬水に比べると水自体の持っている洗浄力が非常に高いんです。いきなり衣類に先に水が入っちゃうだけで、それだけでダメージが大きいんです。水と洗剤を混ぜた溶液を作っていただいて、そのなかに衣類を入れていただくと、より服が長持ちします。
アン ミカ:これも意外です。みんなはやっぱり、水になじませたほうが優しいっていうイメージがあるので。まさか軟水が汚れという面で言うと、落ちるのが強いというのも今初めて知りました。
茂木:知らない方はけっこう多いですね。
アン ミカ:いやあ、勉強になって……まだまだ訊きたいことがあるから、冬にまた来ていただきたいな。
茂木・今井:ぜひ。
アン ミカ:セーターとかフワフワした素材とかはどうなの?とかお伺いしたいですね。
茂木:ダウンとかね。
アン ミカ:ダウンは家で洗えます?
茂木:全然洗えます。
アン ミカ:やだもう! 絶対に冬に来てください。
茂木・今井:(笑)。
『VOLVO CROSSING LOUNGE』では、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをゲストに迎えて、大人の良質なクロストークを繰り広げる。オンエアは毎週金曜23時30分から。
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