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桃井かおり、のんを「性格がいい」と感じた理由とは…俳優が映画監督を務めるおもしろさを語る

桃井かおり、のんを「性格がいい」と感じた理由とは…俳優が映画監督を務めるおもしろさを語る

エンタメ
女優・創作あーちすと のんが、LAを拠点に活動する女優・映画監督の桃井かおりと対談。役者と監督という2つの視点を持つ者同士、映画作りについて語り合った。

のんと桃井が登場したのは、7月19日(日)放送のJ-WAVEのPodcast連動プログラム『INNOVATION WORLD ERA』のワンコーナー「FROM THE NEXT ERA」。のんは同番組の第3週目のマンスリーナビゲーター。桃井はリモートでゲスト出演した。


■映画は1人でも撮れる!?

女優として数多くの作品に出演してきた桃井は『SAYURI』『ゴースト・イン・ザ・シェル』などのハリウッド作品に出演する一方、『無花果の顔』『火 Hee』といった作品の監督も務めている。現在はロサンゼルスに滞在している。

桃井:もう帰れなくて。
のん:そうですよね。
桃井:映画も封切りになるし、本当は帰らないといけないんだけど。
のん:映画製作はどうなっていますか?
桃井:こっちは全部ストップ。うちの隣がけっこう有名な映画のカメラマンなんだけど、庭で一緒にバーベキューしたときに話をしたら「制作も全部止まってる」って。だから、前にのんちゃんと映画を作る話をしたときの「結局1人で撮ったほうがいいんじゃないか」ってさ(笑)。
のん:おっしゃってましたよね! 1人でスマホを向けて……みたいな。
桃井:そうそう! 私たちが監督をやるのって「俳優が撮っている」っていう意味があるからさ。だったら、「相手役がいるのか?」という話になっていって、それも自分でやったらどうなのと。
のん:面白そう。
桃井:合成できるしさ。スタッフをいっぱい集めるとなると、今は絶対に潰れちゃうから。だったら、前に私が考えていたやり方なら撮れるのね。ほかの人が出るとしても、あとでアフレコしてもらう形で暗闇で登場するとか。


■『おちをつけなんせ』出演で桃井が感じたこと

のんが初監督・製作した映画『おちをつけなんせ』。同作には桃井も出演しており、作品作りについて振り返った。

桃井:のんちゃんはどうだったの? 前の『おちをつけなんせ』のとき、あのあとも「おちをどうするか?」という話をしたりはしたけど、映画監督経験の感想はあまり聞かなかったから。
のん:撮影自体が終わったときは「もうやらないかも」ってぐらい大変でした。でも編集をやっていると「あ、こうすればよかったな」って反省点が見えてきて、そうしたらすでに「次こそは」みたいな意欲が湧いてました。
桃井:私が感じたのは「のんちゃんはすごく我慢強い人なんだな」って。現場で性格のよさに驚いたよ。
のん:(笑)。
桃井:私なら怒鳴りまくっちゃってたと思う。「画角ちょっと広げてもらっていいですか? ありがとうございます!」とかって、私だったら「広げてくんない?」って言ってるから(笑)。「ちょっとカメラ貸してもらっていいですか? ちょっとやってみます!」って自分で撮り始めたときには、私は相当びっくりして。「この人、本当に1人で撮ったほうがよかったのに」って思ってたの。
のん:そうなんですね。
桃井:現場に行って撮ってみないとわからないのに「どうしますか監督」って聞かれて、芝居も見ていないのにカット割り切っていたでしょ? やっているあいだに生まれてくるものを拾うために現場ってあるからさ。カット割りを切っちゃうと、作品に向かって製品を作るために塗り絵みたいに塗っていく形になると思うのよね。
のん:ベルトコンベアみたいな。
桃井:私たちの性格的にいくと、そこで生まれたものを大事にしたい。現場で育っているから、そこで時間とか風に吹かれてなにかが生まれてくるという経験をしているから、せっかくの俳優監督だからそっち側を拾っていけばいいのになと思って。スタッフが多いと「監督みたいなフリをさせられる」っていうの? 「カット割りなんて切らなくていいんだよ」って現場で思ってたの。
のん:そうなんだ!
桃井:私は撮っている最中に「飽きる」っていうのが起きるわけ。このシーンを見ていると「本に書いてあった通りにやっているな」というのが、非常につまらないなと思っちゃうの。「それだったらアニメーションでやりたいな」みたいになっちゃうの。
のん:そうですね、作りこんで。
桃井:是枝(裕和)監督が「スタッフにわからせるために台本は必要」言っていた。台本が必要なやり方なら、普通の映画監督の道を選ばないと。確実にいい台本と、みんなに説明をする話術と、腕力のような知力が必要な気がする。だけど、私たちは現場にいて俳優と共演をしながら演出をしていけるから。
のん:自分の表現で説明をすることができる。
桃井:そう。共演しながらそこで生まれてくるものを拾っていける。ほかの監督だとできないけど、私たちは肌ざわりで撮っていけるというか。そういうこともできるから、絶対にそれを経験してもらいたいなと思う。俳優をやりながら監督をやるのはすごく面白ことだから。


■声がソプラノに? のんの機嫌が悪いときのクセ

『おちをつけなんせ』撮影の際、のんは桃井が出演するシーンで、作品の“ムード”ができたと告白。桃井は作品に取り組む姿勢や、のんが機嫌が悪いときにやってしまう、あるクセを明かした。

桃井:正直言うと、本を読んでもわからないわけさ。作りたいものはのんちゃんのなかにあるから。私もそうだから、俳優さんにほとんど説明をしないで、犬を撮るみたいに撮っちゃうわけ(笑)。
のん:「ご自由に」みたいな(笑)。
桃井:だから本当に、俳優にとっては一番嫌な監督なんだけど。あのときも「こういう役でやりたい」とか決めると、ものすごく限定されてしまうから、どうにでもできるようになにも考えていないわけよ。ただ私はあのとき、のんちゃんをとても眺めちゃったの。あんなに自分の好きなものがはっきりしていて、明快だし、ちゃんと頑固だしさ。「ナイス!」と思っちゃった。
のん:本当ですか!?
桃井:作品は作れるから。あとは、のんちゃんだから作れるもの。つじつまの合うものじゃなくて、生まれてくるって感じ? それを私は経験していて「すごく面白いから絶対にやりなよ」って、経験してほしかったのよ。
のん:俳優で監督でしかできない表現ということですよね。
桃井:そうそう。監督に祭り上げられてて追いつめられていたから、私は途中でスタッフには言ったんだけど。監督にとって一番ありがたいのは、現場のスタッフだって感じる力はあるわけだから、思いついたことを美術さんでも誰でもいいから何かを言ってくれて、それをのんちゃんが、いるかいらないかを選ぶだけでいい。それじゃないと、全部のんちゃんにのしかかっちゃう。「のしなんせ」になっちゃうから。
のん:「のしなんせ」は嫌だ!
桃井:ねえ(笑)。ちょっと「のしなんせ」になっていたなと。でも上手にまとまっていたから。もう台本なしでやったら?
のん:台本なしで!?
桃井:私は台本なしでやるのがけっこう得意。
のん:そうですよね。
桃井:今度台本なしの方法教えるね。
のん:お願いします! 「困ったらソプラノ声でしゃべるでしょ?」って言われたのがすごく記憶に残っていて、グサッてきました。
桃井:機嫌が悪くなるとけっこうソプラノだよね。
のん:「バレる!」って思って。
桃井:でも偉い。あんなに機嫌が悪くならないで現場にいられるのは偉いなと思った。

J-WAVEのポッドキャストサービス「SPINEAR」では、オンエアではお届けできなかったロングバージョンを配信中。ぜひチェックしてみてほしい。

・SPINEAR
https://spinear.com/shows/innovation-world-era/episodes/from-the-next-era-2020-07-19/

『INNOVATION WORLD ERA』では、各界のイノベーターが週替りでナビゲート。第1週目はライゾマティクスの真鍋大度、第2週目はASIAN KUNG-FU GENERATION・後藤正文、第3週目は女優で創作あーちすとの「のん」、第4週目はクリエイティブディレクター・小橋賢児。放送は毎週日曜日23時から。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年7月26日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:『INNOVATION WORLD ERA』
放送日時:日曜 23:00-23:54/SPINEAR、Spotify、YouTubeでも配信
オフィシャルサイト: https://www.spinear.com/shows/innovation-world-era/

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