山手線で49年ぶりの新駅となる「高輪ゲートウェイ駅」が3月14日(土)、いよいよ開業します。J-WAVE NEWS編集部が一足先に駅を見学したところ、テクノロジーが満載! さまざまな「実証実験」が行われ、未来を感じました。駅の様子をお伝えします。
■「高輪ゲートウェイ駅」和へのこだわり
山手線と京浜東北線が停車する高輪ゲートウェイ駅は、田町と品川の間に位置しています。JR東日本はこのエリアで「グローバルゲートウェイ品川」をコンセプトに、世界中から先進的な企業を人材が集い交流する街づくりを進めており、同駅はその核となります。
駅に到着し、まず目に入るのが看板。他の駅とフォントが違う!?
JR東日本の担当者によると、建築デザインを手がけた隈研吾さんによる“和を感じさせたい”というこだわりなのだとか。
和へのこだわりは構内にも見られます。例えば天井は、障子を思わせる白いデザイン。昼間はたっぷり自然光が入り、照明が必要ありません。放射熱を吸収するため外よりも過ごしやすく、1割の省エネにも繋がります。見学日は最高気温が20度近くまで上がり、軽く汗ばむ陽気でしたが、駅舎内に入った途端に涼しく感じられたのが印象的でした。
省エネ設備としては、太陽光パネル、小型風力発電機、LED照明も用いられ、合計で4割カットなのだとか。建材には、福島県産のスギが使用されています。これまで駅に木材を使うのは耐久性などの面から不向きとされていましたが、木のあたたかさ、日本らしさを出すため、処理や塗装方法に工夫を凝らして実現したそうです。
■案内、清掃、移動支援…ロボットたちが働く
木のぬくもりを感じる駅の中で活躍するのは、さまざまな機能をもつロボットたち。警備、清掃、案内、移動支援ができる6種のロボットです。今回は一堂に会していますが、通常営業が始まるとそれぞれの持ち場で働きます。
するすると動くロボットを見て「がんばって床を掃除しているなあ……」と思っていたのですが、担当者に話を訊くと、このロボットの機能は案内のみ。「床掃除できそうな見た目なのに!」と心の中でツッコミつつ接近してみると、ピタッと動きが止まり、タッチパネルで駅を案内してくれました。
担当者によると、このロボットは「人がたくさんいる中で、安全に自動で動く」ことの実証実験なのだそう。駅のあちこちに設置されたポール型のセンサーによって、ぶつからないように動く設計になっているとのこと。ちなみにバッテリーが切れた際は、充電スポットまで人間が運びます。まだ万能とは言い切れないところを愛らしく感じると同時に、「“彼ら”の精度が高まったら、どんな未来が訪れるのだろう?」とワクワクさせてくれます。
床の清掃を行うのは、電車の形をしたロボット。かわいい見た目ですが、しっかりと床を濡らしてブラシで磨いています。今回はスペースにゆとりがある状態でしたが、一般のお客さんがいる中ではどんな動きをするのでしょうか。ぜひ観察してみてください。
■AIを活用! 無人決済店舗やデジタルサイネージ
駅構内では先進システムを駆使したサービスを利用することができます。なかでも目玉となるのが、無人AI決済店舗「TOUCH TO GO」。ウォークスルー型のキャッシュレス店舗です。
商品を手に取るだけで店内に設置された100台のAIカメラが認識し、出口近くの決済エリアに立つと、タッチパネルに購入商品一覧と金額が表示されるというもの。海外にも似た店舗「Amazon Go」がありますが、「TOUCH TO GO」はその場でSuicaや交通系ICカードで決済を完了するのが特徴です。店舗内ではチャージすることができないため、残高不足で焦らないためにも、チャージをお忘れなく。
駅構内や周辺施設、乗換案内を行うデジタルサイネージにもAIを活用! 改札を入ってすぐの場所にあるのが、バーチャルガイド「小石川彩」さんが案内するデジタルサイネージ。改札外にもAI「さくら」さんが案内するものと、男性駅員に見立てたAIが案内する2種類のサイネージが用意されています。いずれも日本語・英語・中国語・韓国語の4か国語に対応しているので、外国人観光客も安心して使用することができます。
小石川さんとさくらさんはアニメ風の可愛らしい風貌ですが、男性駅員のものだけ妙にリアル……それもそのはず。実際にモデルとなった社員の方がいるそうです。ちなみに英語音声にすると、日本語音声を比べてかなり渋めのお声で回答してくれるのがツボでした。
「東京と世界をつなぐ玄関口」を目指しているという、高輪ゲートウェイ駅。利用した際は、細部までこだわった駅サービスにも注目してみては。
(タッチ部分が斜めになった改札も。小さなお子さんや車椅子の方もタッチしやすい! QRコードで入れる仕組みもあり、これも実証実験のひとつ)
(改札をまっすぐ進むと大きなビジョンが。4月1日から、鉄道の開通によって広まってきた社会を表現した動画が流れる予定とのこと。かなり臨場感のある動画でした)
(トイレのミラーにはセンサーが入っており、季節感にあわせた映像が流れます)
(ベビールームも広々!)
■「高輪ゲートウェイ駅」和へのこだわり
山手線と京浜東北線が停車する高輪ゲートウェイ駅は、田町と品川の間に位置しています。JR東日本はこのエリアで「グローバルゲートウェイ品川」をコンセプトに、世界中から先進的な企業を人材が集い交流する街づくりを進めており、同駅はその核となります。
駅に到着し、まず目に入るのが看板。他の駅とフォントが違う!?
JR東日本の担当者によると、建築デザインを手がけた隈研吾さんによる“和を感じさせたい”というこだわりなのだとか。
和へのこだわりは構内にも見られます。例えば天井は、障子を思わせる白いデザイン。昼間はたっぷり自然光が入り、照明が必要ありません。放射熱を吸収するため外よりも過ごしやすく、1割の省エネにも繋がります。見学日は最高気温が20度近くまで上がり、軽く汗ばむ陽気でしたが、駅舎内に入った途端に涼しく感じられたのが印象的でした。
省エネ設備としては、太陽光パネル、小型風力発電機、LED照明も用いられ、合計で4割カットなのだとか。建材には、福島県産のスギが使用されています。これまで駅に木材を使うのは耐久性などの面から不向きとされていましたが、木のあたたかさ、日本らしさを出すため、処理や塗装方法に工夫を凝らして実現したそうです。
■案内、清掃、移動支援…ロボットたちが働く
木のぬくもりを感じる駅の中で活躍するのは、さまざまな機能をもつロボットたち。警備、清掃、案内、移動支援ができる6種のロボットです。今回は一堂に会していますが、通常営業が始まるとそれぞれの持ち場で働きます。
#高輪ゲートウェイ駅 の案内ロボットです。 pic.twitter.com/Nd6je4q5xz
— J-WAVE NEWS(公式) (@jwavenews_bot) March 12, 2020
するすると動くロボットを見て「がんばって床を掃除しているなあ……」と思っていたのですが、担当者に話を訊くと、このロボットの機能は案内のみ。「床掃除できそうな見た目なのに!」と心の中でツッコミつつ接近してみると、ピタッと動きが止まり、タッチパネルで駅を案内してくれました。
担当者によると、このロボットは「人がたくさんいる中で、安全に自動で動く」ことの実証実験なのだそう。駅のあちこちに設置されたポール型のセンサーによって、ぶつからないように動く設計になっているとのこと。ちなみにバッテリーが切れた際は、充電スポットまで人間が運びます。まだ万能とは言い切れないところを愛らしく感じると同時に、「“彼ら”の精度が高まったら、どんな未来が訪れるのだろう?」とワクワクさせてくれます。
床の清掃を行うのは、電車の形をしたロボット。かわいい見た目ですが、しっかりと床を濡らしてブラシで磨いています。今回はスペースにゆとりがある状態でしたが、一般のお客さんがいる中ではどんな動きをするのでしょうか。ぜひ観察してみてください。
■AIを活用! 無人決済店舗やデジタルサイネージ
駅構内では先進システムを駆使したサービスを利用することができます。なかでも目玉となるのが、無人AI決済店舗「TOUCH TO GO」。ウォークスルー型のキャッシュレス店舗です。
商品を手に取るだけで店内に設置された100台のAIカメラが認識し、出口近くの決済エリアに立つと、タッチパネルに購入商品一覧と金額が表示されるというもの。海外にも似た店舗「Amazon Go」がありますが、「TOUCH TO GO」はその場でSuicaや交通系ICカードで決済を完了するのが特徴です。店舗内ではチャージすることができないため、残高不足で焦らないためにも、チャージをお忘れなく。
駅構内や周辺施設、乗換案内を行うデジタルサイネージにもAIを活用! 改札を入ってすぐの場所にあるのが、バーチャルガイド「小石川彩」さんが案内するデジタルサイネージ。改札外にもAI「さくら」さんが案内するものと、男性駅員に見立てたAIが案内する2種類のサイネージが用意されています。いずれも日本語・英語・中国語・韓国語の4か国語に対応しているので、外国人観光客も安心して使用することができます。
小石川さんとさくらさんはアニメ風の可愛らしい風貌ですが、男性駅員のものだけ妙にリアル……それもそのはず。実際にモデルとなった社員の方がいるそうです。ちなみに英語音声にすると、日本語音声を比べてかなり渋めのお声で回答してくれるのがツボでした。
「東京と世界をつなぐ玄関口」を目指しているという、高輪ゲートウェイ駅。利用した際は、細部までこだわった駅サービスにも注目してみては。
(タッチ部分が斜めになった改札も。小さなお子さんや車椅子の方もタッチしやすい! QRコードで入れる仕組みもあり、これも実証実験のひとつ)
(改札をまっすぐ進むと大きなビジョンが。4月1日から、鉄道の開通によって広まってきた社会を表現した動画が流れる予定とのこと。かなり臨場感のある動画でした)
(トイレのミラーにはセンサーが入っており、季節感にあわせた映像が流れます)
(ベビールームも広々!)
この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。