女性が"性"について口にすることを、恥ずかしがる必要はない。コミュニケーションのひとつとして、楽しく語り合っていい。そんな価値観が広まるなか、J-WAVEでも10月7日(月)から、生き方や恋愛、性について緩やかに語り合うラジオ番組『MIDNIGHT CHIME』(毎週月曜:26時~26時30分)がスタートする。
ナビゲーターをつとめるのは、イラストレーター・たなかみさき。レトロでセクシーなタッチで男女の絶妙な距離感を描くイラストが人気を博している。
たなかは東京と熊本を行き来しながら、自分の好きなこと=イラストを仕事にしている。社会の"こうあるべき"といった価値観にとらわれない存在だ。そんなたなかが、番組では「保健室の先生」のような立ち位置でゲストの心をほぐしながら、人生について、価値観について、性について、ゆったりと語り合う。
今回「J-WAVE NEWS」では、初回の収録後のたなかにインタビュー。どんな番組を作り上げていきたいかを訊いた。また、自分に自信が持てない女性に向けてのメッセージも。
■「保健室」のような番組にしたい
――ナビゲーターのオファーを受けたときは、どう感じましたか?
たなか:J-WAVEにゲスト出演した際に楽しかった思い出があるので、二つ返事でOKしました。ただ、ゲストのときはナビゲーターの方にうまく喋らせてもらえていたけれど、今後は私が相手の言葉を引き出す立場なんだというプレッシャーが、引き受けたあとに襲ってきてしまって。ただ喋るってことではないんだなあと。収録前夜の昨日は眠れなくて......「大丈夫でしょ!」と思っていたんですけど、意外と緊張で眠れず挑みました。
【関連記事】たなかみさき、吉岡里帆と語り合う(『UR LIFESTYLE COLLEGE』2018年4月1日オンエア)
――どんな番組にしたいですか?
たなか:「保健室の先生」というコンセプトを最初に決めて。保健室の先生って、本格的に病気の治療ができるわけではないけれど、ずっとそこにいて、傷を手当てしてくれて、話を聞いてくれて、間口が広い印象があるんです。病気をした生徒しか話すことができない、というわけではないですよね。曖昧な存在で、そこに夢があるなって。このラジオもそういう存在になったらいいなと思います。ぼんやりと生徒の話を聞くというか。
――番組のイラストも描き下ろされています。どんな思いを込めましたか?
たなか:J-WAVEは六本木ヒルズの上層階にあっておしゃれな印象なので、そのイメージを取り入れながら。私自身はおしゃれだと思われるのが照れくさいんですが(笑)。親しみやすさも感じてほしかったので、番組名の『MIDNIGHT CHIME』をカタカナで描いたり、女の子の見た目も工夫しました。
■無理に自信を持たなくていい...立ち止まって考える人はすてき
――女性が多様な生き方を考えることや、性について語ることは、以前よりずっとオープンになってきました。でもまだ、主体的に語り、歩いていくことに自信が持てない女性もいると思います。そんな人に言葉をかけるとしたら?
たなか:自信が持てない人もいますよね。でも、自分の精神は自分にしか宿っていないですから、主体的じゃないと何もできない。言葉の表現で「同じ月を見ている」とか「同じ空気を吸っている」というものがあるけど、見えているものって絶対に違うんですよね。視力だって違うし、身長によって目線も変わるし、1ミリ単位で同じ人なんていない。だから他人が物事に善し悪しをつけることはできないと思うんです。
私からは「あなたは大丈夫だから自信を持って」とは言えない。私も自分自身が大丈夫だとは思っていないです。お酒飲まないと人とまともに話せないですから(笑)。「大丈夫だ」って言われるのも変な話ですし。ひとつだけ言うとすれば、自信を持たなくてもいいと思うんです。人生に悩んだり、立ち止まって考えたりしている人のほうが、誠実ですてきだと思います。そういう人に向けてラジオをしていきたいですね。
■セクシュアルな題材には"すべての感情"が含まれている
――"性"は、番組のキーワードのひとつです。たなかさんがイラストに"性"を取り入れるのは、どうしてでしょうか。「オープンにしてもいいよね」というメッセージ性が強いのか、あるいはモチーフとして好きなのか......。
たなか:どちらもありますね。本能的にセクシュアルなモチーフが好きというのは昔からあって。セクシュアルな題材って、全部の感情を含んでいるなと思って。抜け出そうと思っても抜け出せないというか、なんでもエロく見えちゃうところもあります(笑)。それが私の性格なのか、みんなもそうなのかは、隠すか隠さないかの違いになってくるのかなと思います。私はたまたま絵で隠せずにいて、それが自己主張になっているけれど、隠したい人は隠したほうがいいと思う。隠すっていうのは、「大事にとっておく」という意味合いもあると思うので。そこは個人の考えを尊重したほうがいいし、私もそうしたいと思っています。
――性の話を聞くことが好きでも「自分も語れ」と言われると「ちょっと違うかな」と感じる人もいるだろうし、そこは人それぞれ考えがあっていいですよね。最近、たなかさんが「エロいな」と思ったものはありますか?
たなか:人の物理的な傷跡ですね。酔っ払ったときに傷跡のところだけ赤くなる人がいて、セクシーだなと思います。男性の腕の傷とか気になっちゃいますね。
■"なんでもない人"だから聞き出せる話を
――最後に、番組に興味を持ったリスナーに向けてメッセージを。
たなか:私、社会的に"なんでもない人"なんです。何も資格がなくて、運転免許証もないし、漢検や英検も持っていないし......東京と熊本を行ったり来たりして生活しているから、場所にも縛られていないし。好きなことを続けられたのが唯一の強みではありますけど、そういう"なんでもない人"が番組を持つのは、あまり今までになかったことなのかなと思います。社会的地位、みたいなことから、ちょっと外れている。「そういう たなかさんになら打ち明けられるかな」という話が聞けたら嬉しいですね。
『MIDNIGHT CHIME』は10月7日(月)スタート。時間は26時~26時30分。どうぞお楽しみに。
(取材・文=西田友紀、写真=加藤アキヤ)
■番組概要
放送局: J-WAVE(81.3FM)
番組名: MIDNIGHT CHIME
放送日時: 毎週月曜 26:00~26:30 ※2019年10月7日~
ナビゲーター: たなかみさき(イラストレーター)
番組HP: https://www.j-wave.co.jp/original/chime/
番組Instagram: @midnight813_
ナビゲーターをつとめるのは、イラストレーター・たなかみさき。レトロでセクシーなタッチで男女の絶妙な距離感を描くイラストが人気を博している。
たなかは東京と熊本を行き来しながら、自分の好きなこと=イラストを仕事にしている。社会の"こうあるべき"といった価値観にとらわれない存在だ。そんなたなかが、番組では「保健室の先生」のような立ち位置でゲストの心をほぐしながら、人生について、価値観について、性について、ゆったりと語り合う。
今回「J-WAVE NEWS」では、初回の収録後のたなかにインタビュー。どんな番組を作り上げていきたいかを訊いた。また、自分に自信が持てない女性に向けてのメッセージも。
■「保健室」のような番組にしたい
――ナビゲーターのオファーを受けたときは、どう感じましたか?
たなか:J-WAVEにゲスト出演した際に楽しかった思い出があるので、二つ返事でOKしました。ただ、ゲストのときはナビゲーターの方にうまく喋らせてもらえていたけれど、今後は私が相手の言葉を引き出す立場なんだというプレッシャーが、引き受けたあとに襲ってきてしまって。ただ喋るってことではないんだなあと。収録前夜の昨日は眠れなくて......「大丈夫でしょ!」と思っていたんですけど、意外と緊張で眠れず挑みました。
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――どんな番組にしたいですか?
たなか:「保健室の先生」というコンセプトを最初に決めて。保健室の先生って、本格的に病気の治療ができるわけではないけれど、ずっとそこにいて、傷を手当てしてくれて、話を聞いてくれて、間口が広い印象があるんです。病気をした生徒しか話すことができない、というわけではないですよね。曖昧な存在で、そこに夢があるなって。このラジオもそういう存在になったらいいなと思います。ぼんやりと生徒の話を聞くというか。
――番組のイラストも描き下ろされています。どんな思いを込めましたか?
たなか:J-WAVEは六本木ヒルズの上層階にあっておしゃれな印象なので、そのイメージを取り入れながら。私自身はおしゃれだと思われるのが照れくさいんですが(笑)。親しみやすさも感じてほしかったので、番組名の『MIDNIGHT CHIME』をカタカナで描いたり、女の子の見た目も工夫しました。
■無理に自信を持たなくていい...立ち止まって考える人はすてき
――女性が多様な生き方を考えることや、性について語ることは、以前よりずっとオープンになってきました。でもまだ、主体的に語り、歩いていくことに自信が持てない女性もいると思います。そんな人に言葉をかけるとしたら?
たなか:自信が持てない人もいますよね。でも、自分の精神は自分にしか宿っていないですから、主体的じゃないと何もできない。言葉の表現で「同じ月を見ている」とか「同じ空気を吸っている」というものがあるけど、見えているものって絶対に違うんですよね。視力だって違うし、身長によって目線も変わるし、1ミリ単位で同じ人なんていない。だから他人が物事に善し悪しをつけることはできないと思うんです。
私からは「あなたは大丈夫だから自信を持って」とは言えない。私も自分自身が大丈夫だとは思っていないです。お酒飲まないと人とまともに話せないですから(笑)。「大丈夫だ」って言われるのも変な話ですし。ひとつだけ言うとすれば、自信を持たなくてもいいと思うんです。人生に悩んだり、立ち止まって考えたりしている人のほうが、誠実ですてきだと思います。そういう人に向けてラジオをしていきたいですね。
■セクシュアルな題材には"すべての感情"が含まれている
――"性"は、番組のキーワードのひとつです。たなかさんがイラストに"性"を取り入れるのは、どうしてでしょうか。「オープンにしてもいいよね」というメッセージ性が強いのか、あるいはモチーフとして好きなのか......。
たなか:どちらもありますね。本能的にセクシュアルなモチーフが好きというのは昔からあって。セクシュアルな題材って、全部の感情を含んでいるなと思って。抜け出そうと思っても抜け出せないというか、なんでもエロく見えちゃうところもあります(笑)。それが私の性格なのか、みんなもそうなのかは、隠すか隠さないかの違いになってくるのかなと思います。私はたまたま絵で隠せずにいて、それが自己主張になっているけれど、隠したい人は隠したほうがいいと思う。隠すっていうのは、「大事にとっておく」という意味合いもあると思うので。そこは個人の考えを尊重したほうがいいし、私もそうしたいと思っています。
――性の話を聞くことが好きでも「自分も語れ」と言われると「ちょっと違うかな」と感じる人もいるだろうし、そこは人それぞれ考えがあっていいですよね。最近、たなかさんが「エロいな」と思ったものはありますか?
たなか:人の物理的な傷跡ですね。酔っ払ったときに傷跡のところだけ赤くなる人がいて、セクシーだなと思います。男性の腕の傷とか気になっちゃいますね。
■"なんでもない人"だから聞き出せる話を
――最後に、番組に興味を持ったリスナーに向けてメッセージを。
たなか:私、社会的に"なんでもない人"なんです。何も資格がなくて、運転免許証もないし、漢検や英検も持っていないし......東京と熊本を行ったり来たりして生活しているから、場所にも縛られていないし。好きなことを続けられたのが唯一の強みではありますけど、そういう"なんでもない人"が番組を持つのは、あまり今までになかったことなのかなと思います。社会的地位、みたいなことから、ちょっと外れている。「そういう たなかさんになら打ち明けられるかな」という話が聞けたら嬉しいですね。
『MIDNIGHT CHIME』は10月7日(月)スタート。時間は26時~26時30分。どうぞお楽しみに。
(取材・文=西田友紀、写真=加藤アキヤ)
■番組概要
放送局: J-WAVE(81.3FM)
番組名: MIDNIGHT CHIME
放送日時: 毎週月曜 26:00~26:30 ※2019年10月7日~
ナビゲーター: たなかみさき(イラストレーター)
番組HP: https://www.j-wave.co.jp/original/chime/
番組Instagram: @midnight813_
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