フードエッセイスト・平野紗季子と、イラストレーター・たなかみさきが、恋や食べ物にまつわるトークを繰り広げた。
ふたりが対談したのは11月30日。J-WAVE(81.3FM)のインターネットオーディオ事業を担うJAVEによるデジタル音声コンテンツ配信サービス「SPINEAR」のリニューアルを記念したオンライントークイベント『味なミッドナイトチャイム』だ。
平野は、「SPINEAR」にて食べ物をテーマにした番組『味な副音声』を担当。たなかはJ-WAVEで、夜の保健室をコンセプトにした『MIDNIGHT CHIME』(毎週月曜日 26:00-27:00)をお届けしている。
・「味な副音声」
https://spinear.com/shows/aji-na-fukuonsei/
・『MIDNIGHT CHIME』
https://www.j-wave.co.jp/original/chime/
この日のトークはYouTubeでも楽しめるが、ここではテキストでお届けする。
「大切な人と記念日に食べたいもの」というテーマでは、たなかが「おでん」と回答。幼少期、毎年の誕生日におでんと茶飯を作ってもらっていたエピソードを披露した。
たなか:甘いものが得意じゃない子だったから、毎年おでんを親に作ってもらってたんだよね。だから、おでんですね。今年の誕生日もおでんを自分で作った。11月生まれで少し寒くなってくる時期だから。
平野:私はお祝いで言うと、昔からすき焼きを食べるかな。すき焼きを食べると大吉って感じ。
たなか:すごくジャパニーズクラシックだね。ホームドラマみたい。
平野:まず、失恋したい(笑)。失恋して親友の家に行って、温かいココアを作ってもらいたい。
たなか:少女漫画読みすぎだ(笑)。
平野:あのシチュエーションにすごい憧れがあるんだよね(笑)。
たなか:そうだね。私はすごく長く付き合っていた恋人に、誕生日にフラれたことがある。
平野:え!? ひどくない?
たなか:その日、たまたま飲みに行く予定があって、友だちが気を遣ってなけなしのケーキを変なカラオケ屋で出してくれて、そのおいしくないケーキを泣きながら食べた思い出があります(笑)。
平野:そのケーキの味は忘れられないよね。
たなか:忘れられない。細くて火がバチバチバチって鳴るタイプのチャラいロウソクで……「うわあ」みたいな(笑)。
平野:でも「泣きながらご飯を食べたことがある人は生きていけます」って、私の大好きなドラマで言っていました。
たなか:そうなんだ。生きていこう、頑張って。
平野:ケーキは家で食べるかな。あとは、やっぱりすき焼きだよね。
たなか:またすき焼きか(笑)。万能すぎ。
平野:クリスマスもすき焼きとショートケーキなんだよね。赤坂の「アラボンヌー」というケーキ屋さんのショートケーキがすごく大好きで、2段になっているの。食べきれないくらいのそのショートケーキを買って食べる。
たなか:でも食べきれるというね(笑)。私は鶏料理を食べたいな。水炊きとかでいいや。
平野:いちいち渋いよね。フライドチキンはいかない?
たなか:いかないね。和食が好きなのかも。参鶏湯もいいね。
「気になる人と行きたい店」というテーマでは、二人とも「絶対に横並びがいい」という意見で一致。その上で平野はまさかの「一蘭がいい」と笑いながら答えた。
平野:向かい合っていると緊張しすぎて、自分がどんな顔しているのか気になっちゃう。
たなか:気になる人に食べてるところは見られたくないよね。
平野:嫌だよね。私はおいしいものを食べると鼻がフガフガしちゃうから。一蘭とかでサクっと終わらせたい(笑)。食を通して親睦を深めるのが苦手だから。
たなか:そうか。食べ物と向き合いすぎるから。
平野:そのモードに入っちゃうと疲れちゃう。親睦を深めるならお茶をするとかで、口にいろいろ入れないときにお喋りしたいな。
たなか:難しい人ね(笑)。平野さん独自だな。私はやっぱり、隣席で絶対に暗い店。
平野:それはもう『東京カレンダー』じゃない。
たなか:『東京カレンダー』の表紙みたいな店がいいな。でもロマンティックな店ではなく、大衆居酒屋に行きたい。
平野:そういうのが分かち合えるといいよね。
たなか:あとはその人の地元とかね。
たなか:最初に生地を触った瞬間に「あれ、懐かしい」って思ったの。
平野:なにそれ?
たなか:ビビっときた。たぶん、前世は中国人だったかもしれない。それくらい手に馴染みがよくて、習っていないのにすぐに餃子が包めたんですよ。そんな感覚は初めて。
平野:え~、おもしろい。
たなか:あと、手で捏ねるっていいなと思った。
平野:癒されるよね。私も小麦粉と戯れるの、好きです。
たなか:「かわいい~!」ってなるよね。
平野:発酵させてプクプク膨らむのも可愛い。
たなか:小麦粉の生地って生きてる感じがするよね。
たなか:日本系のお酒なら絶対に厚揚げ焼いちゃいます。
平野:この間、厚揚げにアンチョビバターをつけてシソをちぎって乗せたら大変だったよ。口の中で居酒屋開店しちゃった。
たなか:厚揚げはカツオ節とねぎとしょうがと醤油の硬派なタイプだから、試してみたい。
平野:硬派だね(笑)。軟派なことをしちゃったんだけど、すごくおいしかった。
たなか:フライドポテトじゃないんだから(笑)。
平野:すぐ芋に置き換えちゃうね(笑)。
たなかはお酒を飲みながら番組を放送したこともある。しかし、後から聴いたらいつもより呂律が回っていなかったそうで、それ以来は控えているという。
番組のナビゲーターを通して、本業にいい影響があったり本業以外の人に出会えたりという喜びを感じているという二人。『味な副音声』と『ミッドナイトチャイム』もぜひ、チェックしてみてほしい。
ふたりが対談したのは11月30日。J-WAVE(81.3FM)のインターネットオーディオ事業を担うJAVEによるデジタル音声コンテンツ配信サービス「SPINEAR」のリニューアルを記念したオンライントークイベント『味なミッドナイトチャイム』だ。
平野は、「SPINEAR」にて食べ物をテーマにした番組『味な副音声』を担当。たなかはJ-WAVEで、夜の保健室をコンセプトにした『MIDNIGHT CHIME』(毎週月曜日 26:00-27:00)をお届けしている。
・「味な副音声」
https://spinear.com/shows/aji-na-fukuonsei/
・『MIDNIGHT CHIME』
https://www.j-wave.co.jp/original/chime/
この日のトークはYouTubeでも楽しめるが、ここではテキストでお届けする。
「SPINEAR」 リニューアルイベント『味なミッドナイトチャイム』
「大切な人と記念日に食べたいもの」は?
この日は両番組を横断して、恋や食べ物が関係するテーマにふたりが答えていった。「大切な人と記念日に食べたいもの」というテーマでは、たなかが「おでん」と回答。幼少期、毎年の誕生日におでんと茶飯を作ってもらっていたエピソードを披露した。
たなか:甘いものが得意じゃない子だったから、毎年おでんを親に作ってもらってたんだよね。だから、おでんですね。今年の誕生日もおでんを自分で作った。11月生まれで少し寒くなってくる時期だから。
平野:私はお祝いで言うと、昔からすき焼きを食べるかな。すき焼きを食べると大吉って感じ。
たなか:すごくジャパニーズクラシックだね。ホームドラマみたい。
「失恋したときに食べたいもの」憧れのシチュエーションは
「失恋したときに食べたいもの」というテーマでは、たなかの赤裸々トークが繰り広げられた。平野:まず、失恋したい(笑)。失恋して親友の家に行って、温かいココアを作ってもらいたい。
たなか:少女漫画読みすぎだ(笑)。
平野:あのシチュエーションにすごい憧れがあるんだよね(笑)。
たなか:そうだね。私はすごく長く付き合っていた恋人に、誕生日にフラれたことがある。
平野:え!? ひどくない?
たなか:その日、たまたま飲みに行く予定があって、友だちが気を遣ってなけなしのケーキを変なカラオケ屋で出してくれて、そのおいしくないケーキを泣きながら食べた思い出があります(笑)。
平野:そのケーキの味は忘れられないよね。
たなか:忘れられない。細くて火がバチバチバチって鳴るタイプのチャラいロウソクで……「うわあ」みたいな(笑)。
平野:でも「泣きながらご飯を食べたことがある人は生きていけます」って、私の大好きなドラマで言っていました。
たなか:そうなんだ。生きていこう、頑張って。
「食事で親睦を深めるのが難しい」理由
「今年のクリスマスに食べたいもの」というテーマでは、またしても「すき焼き」が登場。平野:ケーキは家で食べるかな。あとは、やっぱりすき焼きだよね。
たなか:またすき焼きか(笑)。万能すぎ。
平野:クリスマスもすき焼きとショートケーキなんだよね。赤坂の「アラボンヌー」というケーキ屋さんのショートケーキがすごく大好きで、2段になっているの。食べきれないくらいのそのショートケーキを買って食べる。
たなか:でも食べきれるというね(笑)。私は鶏料理を食べたいな。水炊きとかでいいや。
平野:いちいち渋いよね。フライドチキンはいかない?
たなか:いかないね。和食が好きなのかも。参鶏湯もいいね。
「気になる人と行きたい店」というテーマでは、二人とも「絶対に横並びがいい」という意見で一致。その上で平野はまさかの「一蘭がいい」と笑いながら答えた。
平野:向かい合っていると緊張しすぎて、自分がどんな顔しているのか気になっちゃう。
たなか:気になる人に食べてるところは見られたくないよね。
平野:嫌だよね。私はおいしいものを食べると鼻がフガフガしちゃうから。一蘭とかでサクっと終わらせたい(笑)。食を通して親睦を深めるのが苦手だから。
たなか:そうか。食べ物と向き合いすぎるから。
平野:そのモードに入っちゃうと疲れちゃう。親睦を深めるならお茶をするとかで、口にいろいろ入れないときにお喋りしたいな。
たなか:難しい人ね(笑)。平野さん独自だな。私はやっぱり、隣席で絶対に暗い店。
平野:それはもう『東京カレンダー』じゃない。
たなか:『東京カレンダー』の表紙みたいな店がいいな。でもロマンティックな店ではなく、大衆居酒屋に行きたい。
平野:そういうのが分かち合えるといいよね。
たなか:あとはその人の地元とかね。
小麦粉の生地は「生きてる感じがする」
「思い入れのある食べもの」については、平野は「フライドポテト」と答えた。なんでも芋が好きすぎて、高校生の頃のあだ名が「ポテト」だったという。一方のたなかは「餃子」と回答。最近は皮から餃子を作っているという。たなか:最初に生地を触った瞬間に「あれ、懐かしい」って思ったの。
平野:なにそれ?
たなか:ビビっときた。たぶん、前世は中国人だったかもしれない。それくらい手に馴染みがよくて、習っていないのにすぐに餃子が包めたんですよ。そんな感覚は初めて。
平野:え~、おもしろい。
たなか:あと、手で捏ねるっていいなと思った。
平野:癒されるよね。私も小麦粉と戯れるの、好きです。
たなか:「かわいい~!」ってなるよね。
平野:発酵させてプクプク膨らむのも可愛い。
たなか:小麦粉の生地って生きてる感じがするよね。
口の中が居酒屋に…厚揚げにのせるとおいしいもの
番組をリアルタイムで見ていた視聴者から「おすすめの晩酌のつまみ」を訊かれると、お酒好きのたなかが「厚揚げ」と回答。たなか:日本系のお酒なら絶対に厚揚げ焼いちゃいます。
平野:この間、厚揚げにアンチョビバターをつけてシソをちぎって乗せたら大変だったよ。口の中で居酒屋開店しちゃった。
たなか:厚揚げはカツオ節とねぎとしょうがと醤油の硬派なタイプだから、試してみたい。
平野:硬派だね(笑)。軟派なことをしちゃったんだけど、すごくおいしかった。
たなか:フライドポテトじゃないんだから(笑)。
平野:すぐ芋に置き換えちゃうね(笑)。
たなかはお酒を飲みながら番組を放送したこともある。しかし、後から聴いたらいつもより呂律が回っていなかったそうで、それ以来は控えているという。
番組のナビゲーターを通して、本業にいい影響があったり本業以外の人に出会えたりという喜びを感じているという二人。『味な副音声』と『ミッドナイトチャイム』もぜひ、チェックしてみてほしい。
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