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『FFXV』ゲームAI開発者・三宅陽一郎が学生に向けて講義!【KYOCERA TECHNOLOGY COLLEGE】

『FFXV』ゲームAI開発者・三宅陽一郎が学生に向けて講義!【KYOCERA TECHNOLOGY COLLEGE】

J-WAVEで放送中の番組『INNOVATION WORLD』(ナビゲーター:川田十夢)。「KYOCERA TECHNOLOGY COLLEGE」のコーナーでは、各ジャンルの第一線で活躍するイノベーターたちを講師に招き、学生向けの講義を実施している。第五回目は、ゲームAI開発者の三宅陽一郎が講師を務めた。

同イベントに、早稲田大学大学院修士2年・菊田 穣さんが潜入! ここでは、当日の講義の内容と、菊池さんの感想をお届けする。

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三宅氏の講義が行われたのは、京セラ株式会社の「みなとみらいリサーチセンター」。センター内を見学したのち、三宅氏の講義がスタート。人気ゲームシリーズ『FINAL FANTASY XV』のAI開発を担当した三宅氏は、ゲームAIについて、AI時代の未来の話などを語った。


■リサーチセンターは差別のない空間を実現
筆者が企業のリサーチセンターに来たのは初めてで新鮮でした。新しく開所したというリサーチセンターは船をモチーフにしており、青や白を基調とした設計で、大海原でプロジェクトを進めていく感じがしましたし、外から見える横浜の海もとても綺麗でした。また、人との隔たりをなるべく感じさせない作りでもありました。例えば、大きな会議室は円形で配置された机も丸くなっており、差別のない空間を作り出していました。ほかにも、壁の多くがガラス張りで見通しがよく、何をやっているのか外からよく見えました。他の企業の方と一緒に作っていくことに適した場所だと思いました。


■AI
三宅陽一郎さんの講義では、5つのパートに分けてお話を伺いました。

1つ目のテーマでは「AI」について。私はディープラーニングやシンギュラリティなどAIに関する言葉を聞いたことがありましたが、2016年ごろからAIの第3の波が来ていたことを初めて知りました。三宅さんによると、以前はAIにより人間の仕事が無くなるかもしれないという不安な声が大きかったものの、最近は変化のスピードが想定よりも遅く、できることとできないことの境界が見えてきたため、期待されていることが多いということでした。

KYOCERA TECHNOLOGY COLLEGE
AIには、文章を分解することで論理的に理解する記号主義と、ディープラーニングのようにどう考えたかわからないがなんとなく分かるコネクショニズムの2種類があり、どちらのAIも部分的に人間を超えてきています。現在、AIは要素とルールが決められた上では能力を発揮しますが、何もないところから作り出すことはできないそうです。そのため、まだ人間にしかできない内容があり胸をなでおろすと同時に、人間にしかできないこととは何であるのか考えさせられました。


■ゲームAI
2つ目は「ゲームAI」について。私はそもそもゲームにAIが入っていることを知らなかったので、興味が湧きました。ゲームAIにはキャラクターやモンスターを作りシミュレーションをするキャラクターAI、天候などゲーム全体の流れを作るメタAI、NPC向けの行動を考えるアンビエントAIの3種類があります。消費者のゲーム体験にグラフィックやゲームシステム以外にもゲームAIが大きく関わっており、ゲームAI開発者の腕の見せ所だと思いました。


■AIと哲学
3つ目で「AIと哲学」についての三宅さんのお話を聞き、三宅さんの哲学に関する知識の深さに感服しました。ゲームAIの開発は人造人間を作ることであり、そのAIの世界や人間に対する見方を考えるために、開発者自身もどう見るか深く考察しなければならないと三宅さんが仰っており腑に落ちました。AIは0か1かで判断するものが多いですが、人間くさい曖昧なところも理解すると、人間とAIの境は無くなりそうだと思いました。


■だからゲームAIはやめられない
4つ目のパートは「だからゲームAIはやめられない」です。ゲーム開発にはアート・エンジニア・作曲・SE・3Dモデル・AIなど多くの人が介在しており、三宅さんはいろんな人がいる中で1つのゲームを作ることが面白いそうです。同時に専門分野が異なるためにコミュニケーションの困難さがあるそうです。もし、AIがプロジェクトの一部を担ったらどうなるのか気になりました。AIに自分の意思が反映されやすく制作が楽になる一方で、自分の想定を超えるようなものが作りにくいのではないかと思います。また、ゲームの作り方は日本と海外で大きく異なります。日本ではゲームデザインをすごい人しかできない聖域と考えられていますが、海外では大型化が進み予算が映画を超えることもあるためフレームワークがあります。ゲーム制作のとらえ方が違う点が興味深かったです。


■夢や目標をかなえるために
最後は「夢や目標をかなえるためには」です。三宅さんは今までにない、ゲームAI開発者という専門職を広めるために、社内外の講演を通じて理解者を増やしてきました。講演の規模は関係なく、少人数で行ったときでも今後につながったことがあるそうです。そのため、三宅さんは可能性の大小に関係なく機会があれば全部やり、それから可能性を考えて行動しているそうです。最後にアルベール・カミュの『シーシュポスの神話』を取り上げ、毎日全力を尽くして苦しんでみることが大切であるとお話されていました。自分も打算的に行動するのではなく、体当たりで挑んでいくチャレンジ精神を持って行動していきたいです。

KYOCERA TECHNOLOGY COLLEGE
この度は貴重な公開収録に参加させていただきありがとうございました。企業の研究所内部を見ることができ、またこれまで聞きなれなかったゲームAIについての見聞が深まりました。ありがとうございました。

この日の授業の模様は、J-WAVEの YouTubeチャンネルでも公開中。ぜひチェックしてみてください!

この日の授業の模様は、J-WAVEの YouTubeチャンネルでも公開中。ぜひチェックしてみてください!

【番組情報】
番組名:『INNOVATION WORLD』
放送日時:毎週金曜日 20時-22時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/innovationworld/

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