J-WAVEで放送中の番組『ACROSS THE SKY』(ナビゲーター:玄理)のワンコーナー「DIANA Shoes NEW LOOK」。2月3日(日)のオンエアでは、日本を代表するスタイリスト、北村道子さんが登場しました。
北村さんは30歳頃から映画、広告、雑誌など、さまざまな媒体で衣装を担当。映画衣装のデビューは1985年公開の映画『それから』。2007年には三池崇史監督の『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』で「毎日映画コンクール」の技術賞を獲得。2008年には著書『衣裳術』、昨年12月には『衣裳術 2』を発売しました。
今回は、スタイリストという仕事のことや、“優れた洋服の特徴”について伺いました。
■アシスタントを決めるときのポイント
数多くの映画衣装を手がける北村さん。なかでも玄里は、『メゾン・ド・ヒミコ』のオダギリジョーさんの衣装が印象的だったと話します。
玄里:シャツにパンツインのスタイリングが、本当にすてきでした。広告や雑誌のお仕事もされていると思いますが、映画のお仕事ならではの楽しみはありますか?
北村:ちょっと失礼なんですけど、全然面白いと思えないんですよ(笑)。
玄理:(笑)。でも、たくさんお仕事をされてますよね。
北村:たまたま誰かが私を指名してくれたから、彼らのためにやっているという感じですね。ドローイングして、アシスタントをオーディションして自分で決めて、彼らにバトンタッチをするまでが私の仕事です。
アシスタントは、ロンドンの美術大学の名門である、セントラル・セント・マーチンズなど、海外のインターナショナルスクールの学生を対象にオーディションを行います。アシスタントを決める際のポイントは?
北村:私自身、彫刻を学び、“立体”を意識してきました。スタイリングも、“一つの肉体に洋服をつける”というのが私のイメージなので、平面ではなく立体を学んでいる人のほうがコミュニケーションがとりやすいですね。
■優れている洋服の特徴
北村さんの新刊『衣裳術 2』は、俳優34人、写真家6人との10年にわたるコラボレーションを記録した作品集です。北村さんの撮り下ろしのインタビューも収録されています。
玄理:著書の中で「服は内臓」というコメントがありますね。これはどういうことなんでしょうか?
北村:いい洋服でも、体幹が鍛えられてないと全く意味がなくなっちゃうんです。優れている洋服は立体でできているため、肩が下がったり、内臓が腰で曲がっていたりすると、洋服の見え方が違うんです。だから、洋服の見え方は内臓、つまり体幹が立っていないと、洋服も立たないということなんです。優れている洋服を着ると体が凛と立ちませんか?
玄理:わかります。仕事で初めてシャネルのワンピースを着たときに、ファッションの仕事なので下着を着けずに撮影したんですけど、それでも背筋がすごく伸びて「いい洋服って、こういうものなんだ」と思いました。
北村:そうやってできているんです。
■10年着られる服を買う
約40年、スタイリストとして第一線で活躍している北村さん。ファッションのこだわりはあるのでしょうか。
北村:全くないです。ただ動きやすいだけが目的です。
玄理:体幹があるからなのか、すごく素敵に洋服を着こなしていらっしゃいますね。
北村:私はもともとケチなので、「この洋服を10年着れるのかな」という判断で洋服を買います。そのときは高くても、10年着られるということは素材がいいということです。
玄理:保存の仕方もこだわっていますか?
北村:私は着たものは全て裏返しにして乾かしてます。そうしないと10年も持ちません。
玄理:参考になります!
“裏返しにして乾かす”のは、すぐに真似できそうなテクニックですね。北村さんの奥深いスタイリングの世界が気になった方は、『衣裳術 2』をぜひ手にとってみてください。
来週2月10日(日)の『ACROSS THE SKY』は、世界中の辺境や不思議を求めて旅する写真家・佐藤健寿さんが登場。佐藤さんを変えた海外体験に迫ります。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『ACROSS THE SKY』
放送日時:日曜 9時-12時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/acrossthesky/
北村さんは30歳頃から映画、広告、雑誌など、さまざまな媒体で衣装を担当。映画衣装のデビューは1985年公開の映画『それから』。2007年には三池崇史監督の『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』で「毎日映画コンクール」の技術賞を獲得。2008年には著書『衣裳術』、昨年12月には『衣裳術 2』を発売しました。
今回は、スタイリストという仕事のことや、“優れた洋服の特徴”について伺いました。
■アシスタントを決めるときのポイント
数多くの映画衣装を手がける北村さん。なかでも玄里は、『メゾン・ド・ヒミコ』のオダギリジョーさんの衣装が印象的だったと話します。
玄里:シャツにパンツインのスタイリングが、本当にすてきでした。広告や雑誌のお仕事もされていると思いますが、映画のお仕事ならではの楽しみはありますか?
北村:ちょっと失礼なんですけど、全然面白いと思えないんですよ(笑)。
玄理:(笑)。でも、たくさんお仕事をされてますよね。
北村:たまたま誰かが私を指名してくれたから、彼らのためにやっているという感じですね。ドローイングして、アシスタントをオーディションして自分で決めて、彼らにバトンタッチをするまでが私の仕事です。
アシスタントは、ロンドンの美術大学の名門である、セントラル・セント・マーチンズなど、海外のインターナショナルスクールの学生を対象にオーディションを行います。アシスタントを決める際のポイントは?
北村:私自身、彫刻を学び、“立体”を意識してきました。スタイリングも、“一つの肉体に洋服をつける”というのが私のイメージなので、平面ではなく立体を学んでいる人のほうがコミュニケーションがとりやすいですね。
■優れている洋服の特徴
北村さんの新刊『衣裳術 2』は、俳優34人、写真家6人との10年にわたるコラボレーションを記録した作品集です。北村さんの撮り下ろしのインタビューも収録されています。
玄理:著書の中で「服は内臓」というコメントがありますね。これはどういうことなんでしょうか?
北村:いい洋服でも、体幹が鍛えられてないと全く意味がなくなっちゃうんです。優れている洋服は立体でできているため、肩が下がったり、内臓が腰で曲がっていたりすると、洋服の見え方が違うんです。だから、洋服の見え方は内臓、つまり体幹が立っていないと、洋服も立たないということなんです。優れている洋服を着ると体が凛と立ちませんか?
玄理:わかります。仕事で初めてシャネルのワンピースを着たときに、ファッションの仕事なので下着を着けずに撮影したんですけど、それでも背筋がすごく伸びて「いい洋服って、こういうものなんだ」と思いました。
北村:そうやってできているんです。
■10年着られる服を買う
約40年、スタイリストとして第一線で活躍している北村さん。ファッションのこだわりはあるのでしょうか。
北村:全くないです。ただ動きやすいだけが目的です。
玄理:体幹があるからなのか、すごく素敵に洋服を着こなしていらっしゃいますね。
北村:私はもともとケチなので、「この洋服を10年着れるのかな」という判断で洋服を買います。そのときは高くても、10年着られるということは素材がいいということです。
玄理:保存の仕方もこだわっていますか?
北村:私は着たものは全て裏返しにして乾かしてます。そうしないと10年も持ちません。
玄理:参考になります!
“裏返しにして乾かす”のは、すぐに真似できそうなテクニックですね。北村さんの奥深いスタイリングの世界が気になった方は、『衣裳術 2』をぜひ手にとってみてください。
来週2月10日(日)の『ACROSS THE SKY』は、世界中の辺境や不思議を求めて旅する写真家・佐藤健寿さんが登場。佐藤さんを変えた海外体験に迫ります。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『ACROSS THE SKY』
放送日時:日曜 9時-12時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/acrossthesky/
この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。