音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」
RADWIMPS・野田とあいみょんに、いきものがかり・水野が嫉妬しちゃうワケ【特集】

RADWIMPS・野田とあいみょんに、いきものがかり・水野が嫉妬しちゃうワケ【特集】

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:藤田琢己)。12月6日(木)のオンエアは、いきものがかりの水野良樹とのコンビでお届けしました。

注目の新譜・いま注目すべき名盤・話題の来日アーティストなど、週替わりで1組のアーティストを4日間かけて掘り下げていくコーナー「FEATURE TOPICS」。この週は12月12日(水)にニューアルバム『ANTI ANTI GENERATION』をリリースするRADWIMPSを特集しています。

【1回目】RADWIMPS、結成のきっかけはティッシュ配り!? メンバーが語る運命的な出来事
【2回目】RADWIMPS、ランキング1位をとっても「地獄だった」理由
【3回目】RADWIMPS・野田洋次郎、映画『君の名は。』以降で曲作りはどう変わった?

今回はメンバーの野田洋次郎さん(Vo./Gt.)、桑原 彰さん(Gt.)、武田祐介さん(Ba.)の3人に、藤田がインタビューした模様とともに、『ANTI ANTI GENERATION』に迫りました。(※ドラムの山口智史さんは現在、持病のため休養中です)


■「とんでもない天才が現れた」と噂に

いきものがかりは、横浜アリーナでRADWIMPSと対バンをしたことがあります。そのときの様子を水野は、こう振り返りました。

水野:地元(神奈川)が同じで、彼らは横浜のライブハウスとかで活動していて、「とんでもない天才が現れた」と噂になっていたんです。当時、地元のラジオ局でその曲が流れているのを、自分たちの機材を移動するときに、車の中で聴いて衝撃を受けて、山下(穂尊)とふたりで「ここには勝てない。彼らみたいな道は進めない。真逆のことをやろう」と言い合ったのを、すごく覚えています。

■5年前に作った曲

『ANTI ANTI GENERATION』は、フィーチャリングアーティストとして、ONE OK ROCK・Takaさん(Vo.)、あいみょんさん、ラッパー・MIYACHIさん、SOIL&"PIMP"SESSIONS・タブゾンビさん(Tp.)が参加しています。そのなかで、『IKIJIBIKI feat.Taka』は、5年ほど前にオケだけを録り終えていたそうです。なぜ、このタイミングで世に発表したのでしょうか?

野田:「違う人にこのサビを歌ってもらったら気持ちがいいかな」っていう思いは、その時期からあったのかもしれない。
藤田:そんなイメージをする曲が当時からあったんですね。
野田:『そっけない』も「違う人が歌ってくれたら」と思ってました。自分が歌うことへのプライオリティは、年々下がってます。
藤田:そのモードが「フィーチャリング」 に繋がってるんですね。それが転じて、このアルバムの色合いになっているのは、すごくいいんじゃない?
野田:一番でかいよね。風通しのよさもそう。
藤田:いろいろな人と関わることで……。
野田:めちゃめちゃインスパイアされますし、いろいろな影響を受けるし、バンドにとっていいことしかなかったね。楽しかったです。
藤田:あとは、Takaくんが久しぶりに、あんなに激しい曲を日本語で歌うっていう……。
野田:それをやらせたかったんだよね。「想像以上に想像通り」というか、改めてすごい声だと思ったし、「俺にこの声があったら、俺が歌いたい曲はこうだ」って思って歌詞も書いてたし、あれはすごい。Takaが歌うべき曲だったんだなと思って、嬉しかった。

ちなみに、『IKIJIBIKI feat.Taka』や『HOCUSPOCUS』は、山口さんが休養に入る前にレコーディングしていたものです。


■水野も嫉妬する歌声

続いて、『泣き出しそうだよ feat.あいみょん』が、どのようにして生まれたのかをお訊きしました。

野田:これも寝かしてたんだよね。でも、自分ひとりで歌うのはしっくりこないと思ったし、そもそもサビが掛け合いになるしかない符割になっていたので、誰かとやる宿命なんだなっていうのは、ボンヤリと思ってました。昨年、あいみょんと知り合って、お互いに「何かをやれたらいいね」って言ってたので、この曲はチャンスかもしれないと思いました。あいみょんの歌録りのとき、ふたり(桑原・武田)は俺の歌録りのときに来たことがないのに、うしろで「めっちゃいい!」って言ってて、俺は一度も言われたことがない(笑)。

水野は、野田さんとあいみょんさんの歌声を聴いて、思わず「ふたりの声は合うな。嫉妬しちゃうよ。お似合いじゃん」とコメント。一方の藤田は、アルバムの曲を一足先に聴いた感想を、改めてこう語りました。

藤田:「こういう曲を今やるんだ」みたいな、あのときのRADWIMPSと同じような印象の曲だったり、新しい雰囲気の空気感がある曲とか、いろいろあります。あとは「そこまで言っちゃう?」というような曲もあります。


■アルバムを通して意識したこと

アルバムでは、どんなことを意識して作ったのかを伺いました。

野田:『カタルシスト』とかもそうだけど、このアルバムは僕の中ではどこかで冒険物語なんです。物語が始まる序章の部分というか、何がどう起きるかわからない不安なところから始まって、一気に突き抜けて解放されて、物語が見える。それはアルバムをとおして、どこかで意識しながら作ってた部分です。
藤田:音楽のアルバムじゃなくて、映画のようでした。
桑原:確かに『tazuna』とかは、映画の始まり感があるからね。

藤田は「映画が始まって、ビックリするようなドラマや冒険があって、シュッと終わっていく」と表現。さらに「一曲目から聴いたほうがいい」とアドバイスしました。

最後に、アルバムのタイトル『ANTI ANTI GENERATION』に込めた思いを伺いました。

野田:大きく分けるとふたつあって、ひとつは「アンチ安泰」。安泰に対するアンチという思いは、僕個人の中の戒めで、ずっと同じところにいたくない、ずっと変わり続けたい、安泰していたくないという意味で、『ANTI ANTI GENERATION』と付けました。

もうひとつには、大きな理由があると言います。

野田:今までずっと、どんな時代も、社会とか体制とか世の中の仕組みとかに対するアンチが、常に生まれ続けてきている気がして、それが常に芸術や音楽とかを作ってる気がするんです。そのアンチテーゼにより変化したものもあるだろうし、変革が起こされたりとか、革命が起こされたりというのが、いっぱいあったと思うんです。それが全部起きて、その人たちが大人になって、今出来上がっている社会が、僕が生きている社会。何がどれだけ変わったんだろうとか、そんなに今は幸せな世界なのかと思ったときに、ただのアンチテーゼを唱えているだけでは足りないんじゃないか、声高に何かを言って、シュプレヒコールを起こして、それだけでいいのかなと思いました。もしかしたら、その先にもう一歩、「何か違う道筋を出していくしかないのかな」というのがどこかにあって、「アンチジェネレーションに対するアンチ」という意味を作ろうと、『ANTI ANTI GENERATION』にしました。

野田さんの思いが込められたアルバム、ぜひ1曲目からじっくりとチェックしてみてください。

【この記事の放送回をradikoで聴く】
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。

  • 新規登録簡単30
  • J-meアカウントでログイン
  • メールアドレスでログイン